06/12/22 23:20:10
登場が待たれる次世代薄型ディスプレイ「SED」は、1月に開催されるConsumer Electronics
Show(CES)に出展されないことが明らかになった。
東芝と、同社のパートナーであるキヤノンは、SED(Surface-conduction Electron-emitter
Display:表面伝導型電子放出素子ディスプレイ)テレビの画質が、液晶やプラズマテレビより
優れていることを喧伝してきた。また、製造コストの削減に成功したため、液晶テレビや
プラズマテレビよりもSEDテレビが大幅に高くなることはないと、東芝は述べていた。
SEDの開発はこれまで数々の延期に見舞われてきた。東芝とキヤノンがSEDの共同開発に着手
した1999年当初は2005年中にディスプレイを量産してSEDテレビを発売する計画だった。東芝は
2006年10月にもリリースを再延期し、55インチサイズの最初のSEDテレビが登場するのは2007年
後半になると発表した。
両社は、CESやCEATEC JAPANなどのカンファレンスでSEDのさまざまなプロトタイプを披露
してきた。東芝は10月、発売予定モデルと同じ55インチのテレビをCEATEC JAPANで初公開した。
SEDは展示会で披露される度に大きな注目を集めている。
アナリストや競合企業各社によると、複数回にわたる予定の延期は、市場におけるSEDの
地位確立に打撃を与えたという。液晶テレビやプラズマテレビは順調に売り上げを伸ばし、
その価格は数年前から予想を上回るペースで下落している。競合各社は、製造を合理化しても、
SEDテレビは液晶テレビやプラズマテレビと互角に戦えるほど安く販売されることにはならない
と述べる。
東芝は、CESへの出展が中止されるだけでなく、発売日も延期されるのかどうかについては
口を閉ざしている。だが、アナリストや競合企業が今回の出展中止をきっかけに、発売が
再度延期されるのではないかと憶測し始めるのも時間の問題だ。
東芝の関係者は、出展を中止した理由について、コメントを控えている。もっとも、CESで
SEDテレビを見る予定だった来場者に送付された通知には、技術的な問題が原因ではないと
書かれている。
この通知には、「出展の中止は、技術やビジネス上の問題によるものではない。機密保持義務
があるため詳細は明かせない。まもなく問題が解決され、米国で55インチのSEDテレビを再び
披露できると考えている」と書かれていた。
Nano-Proprietaryに出入りしているある情報筋によると、今回の延期はキヤノンと
Nano-Proprietaryが争っている訴訟が原因という。、Nano-Proprietaryでは傘下のApplied
Nanotechが、SEDに関連した技術をキヤノンにライセンス供与している。しかし、この契約が
その後訴訟へと発展し、Nano-Proprietaryとキヤノンの両社は現在、和解交渉を進めている。
▽News Source CNET Japan 12月22日11時10分
URLリンク(japan.cnet.com)
▽東芝 株価 [適時開示速報]
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▽キヤノン 株価 [適時開示速報]
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