06/12/07 09:51:07
JPモルガンのエコノミスト・呉向紅氏はこのほど、現状のまま人民元高が続けば、
年内にも基準レートが1米ドル=7.75元を突破、さらに来年末には1米ドル=6元台に
突入するとの見方を明らかにした。急速な元高進行は、日系企業の今後の
中国事業展開に大きく影響を与える問題だけに、大胆な予測の一つとして
話題を呼びそうだ。5日付東方早報が伝えた。
元高については先月末、中国人民銀行(中央銀行)提示の中値(基準レート)が、
ペッグ制(1米ドル=7.8HKドルの連動相場制)を採っている香港ドルの
変動幅下限レート(1米ドル=7.85HKドル)を初めて突破、話題となったばかり。
今月4日にはさらに7.8240元まで上昇している。
■5.7%の切り上げ観測も
呉氏はJPモルガンの分析として、来年にも当局が膨れ上がる外貨準備高の抑制や、
内需拡大などを目的に、5.7%程度の人民元の切り上げを行う可能性は高く、
切り上げが実現した場合は、年末にも基準レートが1米ドル=6元台に達すると分析。
人民元が「段階的に本来の価値に近づいていく」などとしている。
予測が現実になれば香港ドルのペッグ制見直しをめぐる議論が再び高まる可能性もある。
また、急速な元高進行、大幅な人民元切り上げは農産物などの輸入急増を推進するだけに、
国内農業をどう保護していくかという問題に直面するのは必至。
今回の予測が“的中”となるか否か、今後の変動に改めて注目していく必要がありそうだ。
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