06/09/09 12:59:01
8月30日から9月1日まで都内で行われたゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2006」の
初日、スクウェア・エニックス代表取締役社長でゲーム業界団体のコンピュータエンターテイメント
協会(CESA)会長を務める和田洋一氏によって、「日本のゲーム業界の今後」という講演が行わ
れた。この講演では日本のゲーム産業の世界におけるポジションの再確認が行われた後、業界の
今後の可能性が論じられた。講演のカギとなる論点は、「実は継続的に成長していた日本のゲーム
産業」と「多数の新しいビジネスチャンスを迎えている産業の実情」の2点だった。
■「国内市場はピークから半減」という見方
日本のゲーム産業は常に輸出超過で、コンテンツ産業のなかでも優良な輸出産業として成長を
続けてきた。日本のコンテンツ産業は、書籍、雑誌、音楽、映画などが圧倒的な輸入超過なのに対し、
ゲーム産業は2004年で2327億円という大きな輸出超過産業として存在している。
しかし、近年の日本ゲーム産業は、国際競争のなかで他の国の追い上げを受け苦しい状況に
置かれている。しかも、国内市場の縮小に歯止めがかからず、ゲーム離れが激しくなっていると
いわれる。実際、日本国内の家庭用ゲーム機向けソフト市場に注目してみると、1997年の5833億
円をピークに縮小が続いている。2004年に一時的に歯止めがかかったものの、2005年は「ニンテンドー
DS」用ゲームの大ヒットがありながらも特にDS用タイトルの単価が低下したこともあり、3,147億円と
再び若干減少した。ピーク時からみると、54%の水準にまで低下している。
一方、世界に目を向けると、ソフト市場は北米、欧州地域ともに拡張が続き、2001年から2005年の
間に年平均15.4%の二ケタ成長を続けている。2001年に9000億円だった市場は、2005年には1兆6000
億円にまで拡大しており、日米欧の中で日本市場だけが縮小しているというのが現状である。
そのためここ数年、日本のゲーム産業の将来は暗いという論調が目立っていたのは事実だ。だが、
こうした分析はどうも実情を正しくとらえていないのではないかという新しいデータが出始めている。
URLリンク(it.nikkei.co.jp)
続きは>>2以降