06/08/01 23:40:50
「一部のシャープ製携帯電話に『みられまくっちゃ』と入力すると、突然動作が停止する」。
7月上旬、インターネット掲示板の書き込みをきっかけに明らかになったシャープの携帯電話
ソフトウエアの不具合。多くの利用者には通常の使用に支障がないにもかかわらず、メディア
が大々的に取り上げたために大騒動に発展し、7月24日にはNTTドコモとボーダフォンが慌てて
対応策を発表する事態になった。
ただし、ソフトの不具合に起因する携帯電話のトラブルは、何もシャープに限ったことでは
ない。7月12日には、ドコモのNECと韓国LG電子製の携帯電話機に不具合が見つかり、一時的に
販売停止を余儀なくされた。さらに携帯電話各社のホームページを見れば、ソフト不具合に
関する案内は、半ば常態化している。
■急ピッチの開発に現場が悲鳴
なぜここまで携帯電話のソフト不具合が頻発するのか。最大の理由は、開発体制の構造的な
問題にある。携帯電話会社の需要に、ソフトを開発するメーカー側の供給が追いつかないのだ。
通話以外に、インターネット接続、ゲーム、音楽再生など、様々な機能が詰め込まれた携帯
電話機は、開発の6~7割がソフト開発で占められる。進化のスピードも速く、1年間に最低4回
は新モデルが登場。数年に1度のペースで新版が登場するパソコンソフトのそれをはるかに凌ぐ。
プログラムの分量は6年前に比べて100倍以上に増えたと言われ、構造も複雑性を増している。
プログラムが複雑化すれば、当然「バグ」と呼ばれるソフト不具合が発生する確率も高まる。
このため、バグ取りと呼ばれる不具合を検査する作業が不可欠になるが、「1つを修正すると、
別のプログラムが動かなくなるため、まるでパズルを解くようなもの」(携帯電話向けソフト
開発会社幹部)。プログラムが増えれば当然不具合をチェックするための作業量も増える。現在は、
24時間体制で人員を張りつけても以前と同じ品質を維持するのが難しくなっているという。
>>2-3に続く
▽News Source nikkeibp.jp 2006年08月01日火曜日
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