【国内・犯罪】クリスマスプレゼントが生んだ悲劇 横浜老夫婦強盗殺人事件[10/11]at NEWS4PLUS
【国内・犯罪】クリスマスプレゼントが生んだ悲劇 横浜老夫婦強盗殺人事件[10/11] - 暇つぶし2ch1:つかφ ★
04/10/11 21:08:49

 あの日以来、夫との思い出の詰まった街をさまよい歩くことが、隅子さん(75)の
日課になった。行きつけの喫茶店でいつもの窓際の席に座ると、79歳で命を奪わ
れた夫、剛さんとのさまざまな会話がよみがえる。

 神奈川県横須賀市郊外の丘陵地に、一戸建て住宅が建ち並ぶ。正月休み最後の
日曜だった03年1月5日午後10時50分、老夫婦2人暮らしの家に、勝手口の鍵を
ピッキングで破って3人の男が侵入した。年賀状の返事を書き終え、トイレに立った
隅子さんは、男たちと廊下で鉢合わせした。殴られ、手足を縛られ、タオルを口に
詰め込まれた。薄れる意識の中で、中国語の怒声にまじって、剛さんの悲鳴が聞こえた。
 小一時間して意識が戻り、縛られたまま寝室に行くと、剛さんはベッドの上で冷たく
なっていた。布団に顔を押し付けられ、鼻に付けていた酸素吸入用チューブも外れて
いた。肺気腫だった剛さん。窒息死だった。隅子さんもタオルを取ると、のどの奥から
血があふれ出た。タンスから5万6000円と、剛さんから贈られたネックレスなど46点
(時価141万円相当)がなくなっていた。

 3カ月後、中国人の陳厚忠受刑者(54)と陳財福被告(42)が、強盗致死容疑で
県警に逮捕された。もう1人の行方は分かっていない。事件の中心人物とされた
厚忠受刑者を、隅子さんは知っていた。
 剛さんは約40年間、川崎市内の小学校で教員生活を送った。オーストラリアの
日本人学校の校長も務めた。退職後は留学生に日本の文化を教えたこともある。
「人類は皆友達」が口癖だった。

 02年夏から自宅脇でがけ崩れ防止の工事が始まった。中国人の作業員も数人
いた。夫妻はお茶やミカンを度々差し入れた。お返しに、中国人たちは隅子さんの
買い物袋を運んだり、ごみ出しを手伝ってくれた。その中に、厚忠受刑者がいた。
 クリスマスイブも中国人は働いていた。剛さんの発案で、のし袋に2000円を包み、
一人一人にプレゼントした。隅子さんは「あの厚忠がうれしそうに受け取った顔を
はっきりと覚えている」と話す。しかし厚忠受刑者の笑みには、別の意味があった。
「この家は金持ちだ」。この時、強盗に入る標的が決まった。

 厚忠受刑者は、妻と子供4人を残して99年5月、偽造パスポートで入国した。中国
に家を建てることが夢で、建設現場を渡り歩いた。しかし、不法入国の際の借金300
万円が重くのしかかり、異国で1人暮らす寂しさもつのった。中国人が集うマージャン
店で賭博にのめりこむ。中国人店長から20万円を借りたころから、妻子への送金も
途絶えた。返済を迫られる借金。強盗を決意した。

 財福被告は99年11月、ブローカーに約130万円払い、密航船で入国した。同郷の
厚忠受刑者から02年のクリスマスイブの後、強盗計画に引き込まれた。「事件の日は
酒を飲んで気が大きくなった」。今は亡父と剛さんの姿が重なり、眠れぬ日々が続いて
いるという。
 横浜地裁横須賀支部の1審公判廷。厚忠受刑者は「少ししか金が手に入らず、
やらなければよかった」と言った。被害者への思いは、聞かれなかった。しかし、
弁護人は言う。「中国語の読み書きもできない。謝罪の思いがあっても、言葉でうまく
表現できなかった」

 2人は無期懲役を不服として控訴。今年7月、東京高裁は2人の控訴を棄却した。
財福被告は上告したが、厚忠受刑者は上告せず刑が確定した。
 好意のクリスマスプレゼントが、悲劇を生んだ。言葉の壁から、加害者と被害者の
心もすれ違ったままだ。そのことが、さらに被害者を傷つける。

 公判を傍聴して、2人が貧しく苦労を重ねてきたことを隅子さんは知った。「かわいそう」
と言った後、しばらく言葉を探すかのようにうつむいた。そして言った。「だけど、あの
人たちを憎みます。不法入国の中国人を放置する日本の政府にも怒りを感じます」。
剛さんの最期の悲鳴が、今も耳にこびりついて離れない。


以下ソース(毎日新聞)
URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)
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