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うつになるのは女性のほうが多いのに、自殺者は男性が多いのは以下の理由。
○ストレスをためやすいのも、コントロールが上手なのも女性。
女性ホルモンのエストロゲンは脳の前頭前皮質を通じ、記憶をつかさどる「海馬」に感情の情報を送る。
したがって、女性は昔あったいやな出来事をなかなか忘れることができない。
ストレスを促進させる扁桃体の感受性も女性の方がずっと高く、男性の2倍はあるといわれている。
扁桃体の情報は、左右脳をつなぐ前交連へと伝達されるが、この前交連も女性の方がずっと太い。
エストロゲンは、いやな記憶を脳に植えつけ、女性にストレスを感じさせるだけでなく、ストレスによるダメージから神経細胞を守る働きもしている。
女性の場合、ストレスを感じると、絆ホルモン「オキシトシン」が高まり、「だれかにこの苦しみを知ってほしい。助けてほしい」という気持が募る。
そして、パートナーや友人にグチや悩みをぶつける。
「鏡」という超高性能のストレス・センサーをもっており、自分のストレスサインに早く気づく。
○男性はストレスを自覚しにくい。
ストレスフルな環境におかれた際、不安や恐怖から目をそらし、やらねばならぬことに立ち向かう「否認」という適応メカニズムが男性は強い。
頭痛や不眠、動悸が激しくなっても「気のせいだ」と思い込み、目の前の仕事に没頭しようとする。
暴飲暴食や喫煙、ギャンブルなど、ほかの不健康なことで気を紛らわせようとするのも男性の特徴。その結果、肝硬変や慢性膵炎、高脂血症、脳血栓、心筋梗塞、借金、離婚、自殺といった悲惨な結果を招きやすい。
幸福感をもたらす脳内物質「セロトニン」を運ぶセロトニントランスポーターというたんぱく質を大量に作れる遺伝子「Ｌ型」の男性は、少ししか作れない「Ｓ型」の男性に比べるとストレス耐性がある。
ストレスを素早くキャッチしたり、発散できる女性を「ストレス・リボ払い型」、男性を「ストレス・一括払い型」と呼ばれるのはこれ故。