10/03/17 14:52:13 m+V8rUO4
ラストノート
ヒマワリの花びらを
古ぼけた辞書に挟んで
それで あの夏を
のこしておいたつもりでいた
カラカラのくちなし色の
いずこに夏が在るのやら、
押しつぶす
乾いた花は崩れ
そっとモノトーンに馴染んでゆく
はらはら 粉っぽさを感じた指先は
時雨の街より だいぶ つめたい
あおぞら
とうめいな鍵盤に
ちいさな指 滑らせた
まじり気のない風に乗り
どこまでも飛んでゆく旋律
まるで あの夏の日差し、
みたいに
うすめたインク、
キングズブルーのかき氷
しゃんしゃんしゃらりと唄いつつ
町じゅうに降り積もる
思い出という、ものたち
まるで あの夏の水平線、
みたいに
変えてみました。
このように連の順番を変えるだけでとても良い詩になります。
中二病詩と読まれる詩の違いは読者の視点に立てるかどうか、独り善がりではないかどうかです。