人に言えないような恥ずかしい妄想を書き込むスレ8at WMOTENAI
人に言えないような恥ずかしい妄想を書き込むスレ8 - 暇つぶし2ch628:彼氏いない歴774年
10/07/09 18:32:32 d8jucOm/
>>617の >おっさん髭剃れよ で
流行らない探偵とか古物商とか書物ハンターとか、とにかく余り真っ当な仕事はしていない、ガタイのいい熊男。
その「仕事」絡みで男と知り合った藻子。気付けばなんだか腐れ縁、男の事務所兼住居である幽霊雑居ビルへ、
評判のテイクアウトランチなぞ持ってちょくちょく出入りしている。

「うぃーっス!生きてるー?」
「おぉ~…藻子か…」
「って何この部屋!! 臭ッ!!空気悪ッ!!そして汚なッ!!5倍増(当社比)!!」
「…一週間ぶりのゴアイサツが『臭い』たぁ、オマエも大概だな…」

短く刈込んだ頭をがしがし掻きながらのっそりとソファから起き上がる男。
そのまま眠っていたらしいワイシャツはぐしゃぐしゃ、かてて加えて無精ヒゲ、とムサ度MAX。
南米のどこぞかまで飛んだ挙句エライ目を見ただの、早朝に帰国してから人事不省に陥っていただの、
留守中にビルのブレーカーが落ちたらしく、冷蔵庫の中が見たくない状態になってるだの、ぐにょごにょ言っている。
それを適当にいなしながら、藻子は窓を開けて簡単に応接セット辺りを片し、男の向かい側に陣取り
自分の分のランチを取り出す。

「おっさん髭剃れよ」
「んあ?」
「ヒゲ!! 熊男が益々クマ。つーかもうクマ以外の何モノでもないね」
「そういや最後に風呂入ったのは、ありゃ…」

斜め45度上方に目を泳がせ、ブロンソンチックなポーズをとる男。
髭以前の問題かよ!?とツッコミかけたが、男のアゴがじょり、と音をたてたのについ反応、興味深々の藻子。

「ンだよw いくら喪女のオマエだっても、親父のヒゲくらい触ったことあんだろ」
「ん~?無いよ。 ウチの親父、子供とスキンシップしないつーか、そういうの嫌いな人だったから」
「そ…そうか」「うん」
「……」「……」

黙々とランチを口に運ぶ藻子に、男はいきなり立ち上がり、よっしゃ触れ!!オレのヒゲ触らしたる!!とか言い出す。

「飯食ってんだからヤメロw あーもう!猟友会呼ぶぞ、マタギ呼ぶぞ、このクマが!!!!」
「いいからホラ、思う存分じょりじょりしろ!遠慮すんな」
「遠慮とかじゃねえし!!」

ランチの容器を保持しつつ逃げる藻子。滅多にない自分優位に、調子にのって追い掛け回す男。
で、とっつかまって無理矢理頬ずりされるなり、散らかったガラクタに足をとられて男の肩に倒れかかるなりお好みで。
とにかくその時首筋だか耳あたりを撫でた無精ヒゲの感触に、短く甘い声を出してしまう藻子。
ワイシャツ越しに上腕二頭筋のあたりをきゅっと掴んでしまうとなおよし。
男はもとより、藻子本人も予想だにしていなかったこの状況に、そのまましばし固まる二人。

『ええええええーと、えーと、この後どうアクションすれば!!?』

と、いきなり藻子の頭上に男の大きな手がばふっと下ろされ、そのままぐっと押し戻すように体勢が立て直される。

「う?…お?」
「…妙な声出してんじゃねー!」
「はぁ、スンマセン…って、オイコラそれって私のせいか!?」
「うるさい。おとなしくそこに座って飯食ってろ」
「うーい…て、おっさんどこ行くん?」
「ヒゲ剃ってくる!!」

どすどすと足音荒くバスルームへ入って行く男。
その姿勢のなんかちょっと微妙な感じに喪女の藻子が気付くはずも無し。
でもって数十分後、バスルームから出て来た男の分の昼食用意しながら
「長げーヒゲ剃りだなw」などと何の気なしに言う藻子と
「ッ!!…フ、フロもつかったんだよ!!」と少しムキになる男
―――まで幻視した。喪女流忍法『やどかり妄想』。オソマツ。


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