09/11/17 00:30:57 w9oqaWQB
王子と侍女な妄想
喪子は裕福な商家出で、四人姉妹の三女
他の姉妹は皆美人で幼い頃からモテモテ、平凡な喪子はそんな中
早々に現実を見つめ、十三歳で王城の侍女になるべく志願する
仕事をし、将来は侍女頭にでもなり、結婚できなくても暮らせればと思っていた
もしくは、あわよくば王城で働く使用人と、慎ましくも幸せな結婚を出来たらと
一方王城では、三歳になる我侭王子に手を焼いていた
侍女には懐かず、乳母も手を焼く、護衛をも振り切り遊びに行く
幼くして母を亡くしたとはいえ、我侭が過ぎるとみなが頭を抱えていた
そんな事は露知らず、喪子は城の侍女になる試験に合格
喪子が城の仕事にもなれてきたころ、鼻歌を歌いながら洗濯物を取り込んでいると
籠の中で楽しそうにシーツと戯れる子供発見、上位貴族の子だろうかと思いつつ
高位な方々のシーツ、汚すわけには行かないと、その小さな影を抱き上げる
シーツの塊から顔を出したのは、サラサラの金髪の可愛らしい子供(王子様)
商家出の下級侍女が仕事するような場に、王子がいるとは思わない喪子
「やはり王都のお貴族様は毛色が違うわねぇ、どなたのご子息かしら」何て思いながら
喪子はその子供に「洗濯物で遊んではいけません」としかったあと、
ハンカチですぐさま動物の形を折り、子供の玩具にしてあげたり、
市井の子の手遊びを教えてあげたり、歌を歌ってあげたりと子守をする
王子は喪子のその手際よさや、王子として腫れ物のように扱わない喪子を気に入り
普段は見せないような笑みや、喪子のしている仕事を手伝ったりと良い子に
喪子は一通り洗濯物を片付けると、大人しく喪子の傍で遊んでいた子供を抱き上げ
己の上司である侍女頭に、迷子のお子様をお預かりしておりますと報告する
喪子の連れてきた子供を見た侍女頭は驚愕、すぐさま王家の私域のほうに連絡を入れる
慌ててその場に現れたのは、喪子がお目どおりが適わないような高位の人ばかり
そこに来てやっと喪子は、自分が相手をしていたのが王子だったと気付いたのだった
喪子に懐いている王子を見た、乳母や守役達はコレは良いと思い
翌日、喪子は王子の専属侍女の任を言い渡されることになる
↓へ続く