09/05/19 20:52:20 JIju7MXF
けれど情勢が悪化しいよいよ喪国が滅亡の危機。
喪国は池面国に降伏。
けれど喪国の軍部の有志達が一矢報いようと池面国に乗り込む。
その一行に恩師のためとか色々あって加わざるをえなくなった喪子。
圧倒的不利な状況で池面国に乗り込む。
そこで再会する2人。
ボロボロの衣服、流血だらけの出で立ちで現れる喪子に言葉を呑む男。
「剣を取って下さい」
「おまえな...」
こんな状況で勝負などできるはずがない。
そう思う男。
少なからず男は喪子のことが気に入っていて、戦場にありながらも
喪子との真剣勝負が楽しみだった。
でも今剣を取れない、と思う。
喪子のほうは男が敗戦国の哀れな自分に情けをかけているのだと思い憤る。
「取って下さい」
男は溜息を吐く。
「無理無理」
いつもの軽い様子で拒否する男。
喪子は血管ぶっちん切れる。
「ならば斬り込むまで!」
喪子の攻撃をひょいひょいと何も持たずに交わすのみの男。
「どうしたんですか!いつものあなたらしくもない!」
剣を振るい続ける喪子、いつになく気負い殺気立っている。
そんな喪子の剣を一瞬の隙に足で蹴り上げ、投げ飛ばす男。
「何を...!」
剣士である喪子には神聖な剣を足で蹴り上げるなどの所業が信じられない。
男も剣士であると思っていたのでその礼のなさに憤る。
「あなたは剣士としての志はないのですか...!」
「ねぇよそんなもん」
あっさり言う男。
へなへな力がぬける喪子。
こんな男のためにわざわざ剣をふるったのかと自分が情けなくなりその場にへたりこむ。
その足下に座り込む男。
「振るえるわけないだろう」
そして喪子の手にさっき投げ飛ばした剣を握らせてやる。
「おまえ、死ぬつもりなのに」
ぐっと両手で喪子に剣を握らせる男。
「俺に殺されたかった?」
喪子の手に剣を握らせたまま、男は喪子の頬に触れ、子供をあやすような声で言う。いつもの軽い調子とは違う、とろけるような優しい声で。
「俺のとこに来いよ」
「...私には何もないんです、戦う場がなくなれば」
「いいから」
そう言って傷だらけの喪子を問答無用でかつぎあげる男。
その背中でボロボロ泣く喪子。
国を失って生きていく希望が見えなくなり、死ぬつもりで池面国に
乗り込んできた喪子。
実は男は政治家を出すような大きな家の次男坊で、そこで一緒に平和に暮らしたりするといい。
あーツンデレしたいよ!ツンデレしたい!
世は可愛い子しか許されないけど妄想ではツンデレなんだ!