09/06/23 20:34:38
952 名前:mbk ◆QBaPajaaRw [sage] 投稿日: 2009/06/23(火) 20:28:21
続き
祖父母や親戚の方々にご挨拶に伺ったが、本当にいい人。
涙を流して喜んでくれた。
俺は、付き合ってしばらくして嫁の色々な事情を聞いてたから嫁に母親
を式に呼ぶことを勧めたが、「本当に良いの?」と喜ぶ嫁の顔を見るの
が正直複雑だった。
実は今でも嫁は妹さんにも打ち明けていない事だが、両親の離婚の話し
合いの最中に、母親からこう言われたそうだ。
「絶対にお父さんの方に行くと言いなさい」
この話を思い出すと自分の中で嫁の母親への憎しみが抑えがたくなる。
この時点で嫁は母親に電話することすら憚られている。
手紙で近況を知らせる形になっていたが、結婚の報告をする手紙に返事
は無かった、嫌な予感がした。
俺と嫁で、式場の担当者と打ち合わせが終わり、食事したりして帰った
時に、父親から両親の部屋に来るように言われた。
953 名前:mbk ◆QBaPajaaRw [sage] 投稿日: 2009/06/23(火) 20:29:41
続き。
行ってみると、父親は神妙な顔をして椅子に座り、母親は床に正座して
いた。
俺母「これを・・・」
結婚式の招待状だった、宛名は嫁母。
返事は御欠席、しかも「御」の文字すら消してない、ただ○を書いただ
け。
当然にメッセージも無い、電話も無い、式の時に電報も無かった。
新しい生活がある、それは分かる。
しかし、形式も果たさず、メッセージも無く電話も無いとはどういうこ
とだ?
俺は怒り狂った。
嫁は呆然としていた。
「あ、お母さん、来ないんだ・・・」と言ったきり。
俺母は俺を制して、嫁を「嫁子」と名前で呼び抱きしめた。
「嫁子は私たち夫婦にとって、とても大切な愛する娘です。これから、
嬉しい事があれば何でも言いなさい、悲しい事があれば何時でも言いな
さい、私は貴方の母親です、いっぱい我侭を言いなさい」
と言いながら優しく微笑んでいました。
父は静かに泣いていました、俺は号泣しました、嫁も号泣していました。