05/11/15 18:08:14 /4Ki5Zqc
鑑定評価に対する需要は決して少なくはないのだが、うまく掘り起こせていない
のが現状だと思う。
地方でも旧借地法時代の借地権(地主も借地人もいろんな意味で困っている例が
多い)や、権利関係が複雑に絡んだ区分所有形式のテナントビル、相続時にお
ける土地の効率的な分筆など、個人で困っている人はいくらでもいるが、鑑定士は
あまり積極的に関わらないようにしている場合がほとんど。
地方銀行も例の担保評価にかかる運用通知によって、大型案件について鑑定評価
が義務付けられたし、内部審査についても、システムを運営していく上で、鑑定の
知識は不可欠。
「土地の相場は不動産屋が一番知っている」との声もあったが、現実に業者に突
き詰めて話しを聞いてみたら分かるけど、権利関係が錯綜した場合の、不動産の価
格については、業者はお手上げだよ。また、きちんとした業者ほど、取引を扱った
ことがない地域や用途については、相場を明らかにしない、というかできない。
過去10年間、まったく取引がなかった地域について、当事者から抵当権者まで含
めて関係権利者全員を納得させるだけの価格を導き出せるかどうか、業者に聞いて
みてほしい。鑑定評価が必要とされるのはむしろそういう場面だから。