スロキャラでエロパロat SLOTK
スロキャラでエロパロ - 暇つぶし2ch700:ササクレ ◆ajvovvGIEs
08/09/24 02:44:27 J3Chc8ND
(・⊥・)))) スルリスルリスルリ

701:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/26 16:11:58 2AkB6+hj
おお負け

702:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/26 16:14:25 60KKI+TF
君達って童貞?

703:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/01 02:19:34 JoRb2JSH
月末が過ぎたわけだが

704:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/01 14:09:07 XMZrB9Ni
アロエちゃんに裏切られておじさん悲しいです

705:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/01 21:37:52 QuB3GD1g
シスクエスレにあったから多分シスクエ関係だと思う。
これでも見て落ち着け。

URLリンク(up2.viploader.net)

706:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/01 21:51:59 UM+KnjIE
グロ注意

707:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/02 05:07:44 NYf6rZD/
グロ…なのか

708:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/02 13:42:40 GGGSb4Wd
シスクエ関係なくね?つかsageろクズ共

709:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/03 00:01:39 nVKOhKLE
ちょっと髪が青みがかったステラお姉ちゃんかもしれん。

710:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/03 07:53:53 MAVzqFaG
なるほど。
それを聞いてボッキした。

711:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/03 15:42:18 oPQt5G3M
早くステラかいてよアロエリーナ

712: ◆N5ofkAac1A
08/10/06 14:39:58 a5ogGxTr
遅れちゃいました。本当に申し訳ないです・・・・・。今度こそ、投下したいと思うんですが、
長時間の暇が無いのでなかなかパソコンに座れません。見ている人が少ないのは承知の上で、
まったりと投下していきたいと思ってます。大体、一日一時間弱くらいになるのかな?

結構な量なので終了までに数週間を要するかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。

713:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/06 23:03:42 y/hXEbZs
サクラのおまんこ ★★★★←勝ち気でボーイッシュなサクラは、おまんこの手入れもあまりしていなく陰毛が意外に濃そう…尿臭がして嗅ぎごたえのあるおまんこ。
イチゴのおまんこ ★★★★←姉の性格と正反対で、おまんこの手入れは毎日欠かさない…陰毛は薄く、肉びらは薄ピンクでいい匂いがする。是非嗅ぎたい…
ショコラのおまんこ ★★★←ロリ巨乳。頭ぬくぬくで、「まんまん見せて♪」って言ったらすぐに見せてくれそう。肉付きマンで舐めごたえがある。
キャンディー ★←おっぱオバケ
ザクロのおまんこ ★★★★←サクラやイチゴに次ぐおまんこ。ルーズソックスとパンティの薫りを堪能しつつ肝心のおまんこもクンカクンカしておきたい。
パイのおまんこ ★★★★←拳法少女で特訓の後のおまんこの薫りは秀逸。パンティを脱がしたときのムワっとした汗と女の子臭にオシッコの臭いのコラボは絶品!!
マティーニのおまんこ ★←売女に興味茄子(´,_ゝ`)いろんな性病持ってそう
レモンのおまんこ ★★←母性漂うおまんこ。手コキされて眼鏡にぶっかけたい…
マロンのおまんこ ★★★★★←来ましたwwwハーレムエース最強のおまんこ。一緒にお風呂に入りたい…。立ち姿のまま、ぱんつを下ろして現れるワレメをゆっくりと堪能したい。そのまま舌を這わせてナメナメしたい。
アプリコットのおまんこ ★★★★★←マロンに次ぐ最強おまんこ。褐色の肌とは裏腹に、おまんまんは綺麗なサーモンピンク。尿臭するがそれがいい!「頭が高~い!馬鹿チンコ!」と罵られながら足コキされたい。


714:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/06 23:23:04 p26YkD9R
オイチョイ自重

715:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/07 04:10:57 mIeUyOIo
アロエちゃん頑張れ

716:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/07 13:37:03 qf15z8J+
パチ・スロキャラでエロパロ
スレリンク(eroparo板)


717:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/08 14:15:06 5HbzCJdc
まだー?

718:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/10 09:51:44 Ug0+enmn
>>アロエ氏
このスレ埋めてからあっちに来て

719:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/17 03:42:12 5CajSV4e
保守

720:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/22 04:17:37 RK3PbSnA
まだなのか……

721:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/22 15:46:02 tYx98UxS
まだー?

722: ◆N5ofkAac1A
08/10/23 08:36:46 Z1YYGS8Q
申し訳ないとしか言い様がないです・・・・・。
うぉっこりゃいかん! みたいなカンジなんですいま。

PC規制が解けないみたいなんで携帯からの投下になります。全然慣れてないので、時間が掛かると思われますが、
せこせことやっていきたいと思います。

では、お待たせしました。時間が無いので少ないですが、投下を始めたいと思います。


723: ◆N5ofkAac1A
08/10/23 08:43:21 Z1YYGS8Q
『うまれて・・・・・・な・・・・・・よかった・・・』

遠い昔。過去、深く胸に刻まれたある記憶が、ぼんやりと蘇る。

『おかあ・・・・さん・・・・・』

神の芸術と呼ばれた人間の脳。人間にのみ許された理性という名の抑制力により、人は幾度となく思い知らされてきた。
『罪』や『過ち』、『失敗』をする恐ろしさ。
それを知る事で、知識・感情・意志の働きのもとである、『人の心』を、人は高められると。

『いきてる・・それが・・どんなに・・・・・・・』


ふと、ある言葉が頭を過ぎる。

『・・・・よわい・・・から・・・いっしょ・・・・わるくない・・・・なにも・・・』

この言葉で私の全てが救われた。ずっと、そう思ってきた。

『でも・・・・・・』



724: ◆N5ofkAac1A
08/10/23 08:52:02 Z1YYGS8Q
ある疑問が浮かぶ。過去、理解に苦しんだ表現、またはその逆があるとして、
今現在の自分はそれについて一体、どのような解釈をするのだろうか。

それはその時の心理状態や価値観によって一変してしまう程に軽いものなのかもしれない。
またはどんなに虐げられようと、決して折れる事のない強固な意思なのかもしれない。

それを確認する術は知っている。ただ、それを実行する勇気が私には足りなかった。

弱気な心の怯えは全身に伝染し、全てを忘れようと本能的に殻に閉じ籠る。

信じて疑わなかった。

疑う必要なんてなかった。

私には、何もなかった。

からっぽの自分。

それを虚しいと思った事は一度だってない。たとえ自分の中に何もなくったって、それを不幸だとも思わない。

『だって、わたしにはおねぇちゃんがいるから・・・・・・』

むしろ幸せなくらいだ。まるで夢をみている様な、そんな充実した日々を私なりに送ってきた。

時間を惜しむ必要なんてない。

今日が終われば明日が来る。明日が終われば、また次の明日が来る。それが終わったってまだまだ続く。

根拠の無い自信だと思われようと構わない。だって、これが私の幸せなんだから。



725: ◆N5ofkAac1A
08/10/23 08:56:33 Z1YYGS8Q
私が何を言いたいのかよくわからない人もいるでしょう。
なのでここで一つ、ある前提を踏まえた上での例え話をしてみようと思います。

その前提とは、とても簡潔なもの。

人の『区別』や『判断』といった概念は人間の持つ『常識』を除き、非常に曖昧である。

では、これから私のする質問に答えてください。

『どうして、あなたは靴を履いているんですか?』

この言葉の意味。あなたはそれを理解出来るでしょうか。

十人十色。それぞれ、バラバラの個性を持ったが男女が集まったとしても、
答えは誰しもが予想のつく範囲内に限定出来るものと思われます。

『足を汚さないため』
『怪我を防ぐため』
『不便無く動くため』
『お洒落をするため』
『それが普通。当たり前だから』


概ね、上のような解答をした方が多いのではないでしょうか。

ただ、聞いた側と答える側、お互いにその真意を知る事は決して簡単ではありません。

文化の違いや宗教的思想によって生じる価値観のズレ、それが大きく影響する場合もあります。

ただ、今回の『なぜ靴を履くのか』のような簡単な質問ならば、
その質問にある細かい内容の概念が存在しないなどの例外を除き、その意味は容易に伺える。違いありません。


726: ◆N5ofkAac1A
08/10/23 08:59:04 Z1YYGS8Q



では、今度はある少女に同じ質問をしてみたいと思います。

『どうしてキミは靴を履いているの?』


断言します。その少女は、満面の笑みを浮かべながらこう答えるでしょう。


『ムムちゃんがはきなさいっていったから!』



727: ◆N5ofkAac1A
08/10/23 09:04:41 Z1YYGS8Q
『追求』する事を『知らない』少女には、少し難しい質問だったのかもしれません。

『どうして夢夢ちゃんが言ったから履いているの? ほら、周りを見て。靴を履いているのは、キミだけだよ』

『・・・・・ぇ? ・・・・っと・・・・・???』

何故、どうして。『理由』を『知らない』少女に答える事は出来ません。

『ぐすっ・・・・はきなさいっていったんだもん・・・・・ムムちゃんがいったんだもん・・・!』

あなたもわかりましたか?

『夢夢ちゃんが言ったから』

この短い言葉に込められた、少女の強い思いが。

この少女にとって、どんな物事に対しても先ず『ある絶対の前提』が存在しています。

それが幸か不幸か、今はその判断を下すべき時ではありません。もう、手遅れですから。

絶対に絶対。覆る事のない絶対的な存在を、もし、疑ってしまったら。

どんな小さなきっかけでもいい。どんな勘違いからでもいい。もし、彼女を疑ってしまったら。

今、やるべき事。

知らない事がどれだけの罪か。それを知った、教えてもらった私のとる行動は既に決まっています。


私は知りたい。知る事で、絶対の存在である彼女に、少しでも近付けるのならば。



728: ◆N5ofkAac1A
08/10/23 09:09:52 Z1YYGS8Q
この物語の始発点。そこへ辿り着くためには、全員が同じ方向に向き直さなければなりません。

たとえ進む先が違おうとも。最後に行き着く先が同じであろうと。

まだ終わってない。何も終わってなんかいない。

だって、まだ何も始まっていないのだから。

もう一度だけ。あと、一度だけ。

疑う事の強さ。それを忘れないために。



『人の強さ。それは一つに収まりはしない、無数の灯。
 明確な数なんて私にはわからない。あるとすれば、世に生きる人の数だけ・・・・あるのかもね』




ここから始まるのは私を救ってくれた二人の少女の物語。





729: ◆N5ofkAac1A
08/10/23 09:13:22 Z1YYGS8Q



汚れを知らない真っ白な少女。無垢な笑顔の下に秘めた想いは儚く暗い。


世界を知らない白は何色にも染まりやすかった。


世界がこわいと思った。だから一緒にいたかった。


隣りにいて。失いたくない。私は一人じゃ何も出来ないから。


本当の白である彼女が最後に求めた色。彼女の瞳に映るは世の真理。



純粋な黒に染まった真っ黒な少女。流した涙の数はもう覚えていない。


少女は言った。
信じられるのは自分だけ。私はただ、いつかは誰もが気付く事に少しだけ早く気付いただけ。


裏切られるのはもう慣れた。でも、何度繰り返そうとこの胸の痛みに慣れはしない。


恐れていた。傷つく事を。だから全てを変えてやるんだ。誰よりも強くなる事で。

真っ黒な少女の心は瞳を濁らせ、世界をも歪めてしまう。澱んだ月の滴が割った音色に酔い痴れながら。






730:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/24 15:08:09 lsuGHOvL
待ってたよー
頑張ってー

731:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/24 19:58:03 Xju+sD91
お帰り。待った甲斐があったぜwwww
気兼ねなくやってくれぃ

732: ◆N5ofkAac1A
08/10/25 08:53:51 SamqvCQe
>>730
いやー、お待たせしてすいませんでした。まだまだ先は長いので根気よくいきましょ。

>>731
そう言ってくださると嬉しいです。今日も数レスで終わりますので悪しからず^^


では、続きをどうぞ。

733: ◆N5ofkAac1A
08/10/25 08:56:35 SamqvCQe






第1章 こどな ~ a grow up ~







734: ◆N5ofkAac1A
08/10/25 09:00:22 SamqvCQe


雲一つ無い青空。

まさに晴天と呼ぶに相応しい空から大地へと降り注ぐ強い日差しによって、肌を焼かれるような熱が全身を襲う。

「っつぅ・・・・・」

砂埃の舞う広い校庭の脇に佇む一本の大きな大木。
鬱陶しい暑さを避けるためにそこを目指し、ゆらゆらとそよぐ風に流される様な足取りで歩を進めた。

「・・・おっ」

反射的に口が開き、小さな声が上がる。
同じ目的でここへ来たのであろうか、目指した木陰には思いもしない先客がいたのだから。

「・・・・・・・・・・・・・」

その先客はぺたりと地に膝をつき、吹き抜ける心地良い風に身を任せていた。
小さな体を左右に揺らし、だらしなく半開きにされた口が目立つ物思いにふけった様子でだ。

「んしょ・・・・っついっついっと・・・・・」

意図的に先客の隣りへと腰を降ろし、パタパタと襟元を扇ぐ。
そよ風程度の強さだったが、ひんやりとした風を感じる瞬間が気持ち良かった。



735: ◆N5ofkAac1A
08/10/25 09:02:39 SamqvCQe
「ぢぃぃ・・・やってらんないよねー・・・・・・」

チラリと、横目で隣りに座る先客に目を向けた。

「・・・・・うん」

この暑さに滅入ってしまったのだろうか。気のない返事を返されただけで終わってしまった。

「あ"ーー! あ"っーち"ーーー!」

「・・・・・・うん」

相槌を打つだけの素っ気ない態度を取られ気分を害される。

正直、つまらない。

「はぁ・・・・・」

こちらの気を知ってから知らずか、先客は相変わらず上の空といった様子だった。

「あっちぃあっちぃ・・・・はぁーあ・・・・・・」

「・・・・・・うん」

意地になってまで気を引こうとする私の姿は、端から見れば滑稽に写ったと思う。
多少幼稚ではあるものの、それ以上に彼女の愁いを含んだ瞳が気掛かりになったからでもあった。



736: ◆N5ofkAac1A
08/10/25 09:05:29 SamqvCQe
「あっついねぇ・・・!!」

もう自棄だと言わんばかりにバタバタと勢いよく襟を扇ぐ。

これでは涼を感じるどころか無駄に体力を奪うってしまうだけだと自分でもわかってはいる。

「あっ! ついねぇ!!」

段々と腕が重くなっていく感覚は気のせいではない。まだじんわりとだが、軽い息苦しさまで覚え始めていた。

「・・・・・・うん」

「くうぅぅぅ!!」

その瞬間、ぷちっと。私の中の何かが音を立てて切れてしまった。

「い、いいかげんにしろーーーーッッ!!!」

「・・・・・うん」

「ちぇ・・・・つまんないのー」

あっさりと私が折れてしまったため決着はついたのだが。

「はぁ・・・・・・・・あ、あついなあ・・・・・」

「・・・・・うん」

明らかに彼女の様子はおかしかった。あんなに大きな瞳に映った私がまるで見えていないかのように。

「ねぇ、どうしちゃったのよーナナぁ・・・・」

ナナ「・・・・・・うん」

「だーめだこりゃ」

もはや、今の彼女は私の手に負える状態ではなかった。



737: ◆N5ofkAac1A
08/10/25 09:07:48 SamqvCQe
「おーい、ご飯食べよー」

ナナ「・・・・・・うん」

「おーい、移動教室だよー」

ナナ「・・・・・・うん」

「おーい、でっかい耳垢取れたぞー」

ナナ「・・・・・・うん」

「おーい、生きてっかー」

ナナ「・・・・・・うん」

「ばーか」

ナナ「・・・・ダイアよりマシだもん」

「な・・・・ッ!!」


一部例外は除くとして、誰の目から見ても彼女に起きた変化は明らかだった。

「ねぇねぇ、どうしたのよ。ぼーっとしちゃってさ」

ナナ「・・・・・・うん」

「けっ、他の反応くらいしてよ・・・・」

元々、ナナはどこか気の抜けた印象を持ってはいた。が、これは異様な光景である。
普段からぼんやりとしている彼女も、連れがいればその様子は変わるからだ。
どちらかと言えば、その場合だと騒がしい部類にすら入る。

「そうやってぼーっとしてると、ぼーっとオバケがきちゃうぞ~!!」

ナナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ナナ「・・・・・うん」

「~~~~~~!!」

ナナ「わっ! どど、どうしたのダイア?!」

涙が効いたのか、それとも地団太が効いたのか。彼女の意識はハッと我に帰った様子だった。



738: ◆N5ofkAac1A
08/10/25 09:09:29 SamqvCQe
ナナ「だ、大丈夫? 何かイヤなことでもあった・・・?」

「今、むしょうにバカヤローって叫びたい気分」

ナナ「じゃあその時になったら呼んで。私も手伝うから」

「・・・・・!!」

天然のお人好しボケに対するツッコミの言葉が下から大量に溢れ返る。
それがダムのように喉元を塞き止め、声にならない声があがってしまった。

ナナ「なんだか顔が赤い・・・・・あ、お薬あるから用意するね」

「ち、ちがう! ちがうから・・・・って、おい!」

制止の言葉をまったく意に介さず、彼女は机に下げられたバッグに手をかけガサガサとその中を探り始める。

ナナ「んっと、これかな。はい、どうぞ。これで頭痛は治まるからね」

やがてバッグから取り出したお目当ての小さな透明の容器を取り出し、彼女はこちらに片手を差し出した。
その手の上には、透明の容器から出したであろうカプセル錠の物が二つちょこんと転がっている。



739: ◆N5ofkAac1A
08/10/25 09:11:41 SamqvCQe
「う、うん。ありがと・・・・・もらっとく」

いつもこうだ。困っている人を見過ごせない、究極のお節介バカ。

ナナ「どうしたの? あ、もしかして頭は痛くないのかな・・・・・ん。
   じゃあこっち。これはね、胸のもやもやが取れるんだよ。へへ、しばらくしたら眠くなるんだ~」

人間性なのだろうか。どんなに自分が辛い状況であろうとも、優先順位は必ず不動。
それも相手の意思に関係無く、更に誰であろうと見境無く、だ。

ナナ「疲れがとれない時はこっちを飲めば・・・・・ダイア? だいじょうぶ? ぼーっとしちゃって」

そんな彼女の好意を迷惑に感じている人もいる。正直に言えば、少なからず私もその内の一人。
行き過ぎだと思う時も多々あった。いつも後先考えずに行動する破茶滅茶っぷりには呆れさえもする。

ナナ「ダイア! そんなにぼーっとしてると、ぼーっとオバケがきちゃうんだよ~?」

「ぷっ・・・・なによそれぇ~」

でも、私はそんなお節介バカが誰よりも大好きだった。

「なーんか、ナナと喋ってたらなおっちゃったみたい。もう平気だって」

ナナ「そうやって甘く見てると治るものも治らないよ! ほら、飲んで飲んで」

「かぼっ!? かぼぼぼぶばばびぶばっ!?!?」

少し強引な時もあるけれど、それだけ相手を想う気持ちが強いとも言える。
優しさの反面が目立つだけで、彼女の本質を見ればその背景が鮮明に見えてくる。本当に優しい人だと、心の底からそう思えた。

「げほっ! げほげほっ・・・・・こ、ころすきかぁーーーッ!!」

ナナ「ぅう・・・ごめんなさい・・・・」



740: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 19:57:07 T18UydBH


「でさー、割って入ってきたわりには微妙な反応なんだもん」

「・・・・・・・・・・・」

「あれは知らない顔だったよねー。えっ? なになに? 聞いてないんだけど? みたいな!!」

「・・・・・・うん」

「あはははっ! あの時の先生、すっごく変な顔してた!」

「・・・・・・うん」

「あはははははは・・・・ははっ・・・はははは・・はあああぁ・・・・・」

「・・・・・・うん」

色鮮やかな商店の並ぶ広い通り。
買い物袋をさげた中年の主婦。それを相手にした店主の活気ある声が余韻を残し耳に残る。
仕事帰りであろう壮年の若者。元気に走り回る子ども達。それを横目に道端でお喋りを続ける仲良さげな老夫婦。
この騒がしい場を様々な人が行き交う中、成立しない会話を続ける二人の少女が歩いていた。



741: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 19:58:53 T18UydBH

「もうやだ・・・・外は暑いし、ナナは変だし外は暑いし!!」

学校の制服に身を包み、それとはまったく不似合いな先の尖った特徴的な帽子を被る少女が駄々をこねている。

少女の言葉通りになるが、燦々と照りつける陽光により出来た陽炎。
それが今日一日の天候を強く主張する夕暮れでもあった。

ナナ「ダイアも変だと思うけど・・・・・」

トンガリ帽子を被る少女の隣りを歩く片割れ。ふんわりとした桃色の髪を上下に揺らし、口を尖らせそれを抗議した。

ダイア「はああああぁ・・・ぁあ・・・・」

ダイアと呼ばれた少女は深い溜め息をついてぴたりと歩を止めると、何やら露骨な笑みを浮かべ始めた。

ダイア「せっかくだし・・・・・・・寄ってかない?」

びしっと親指を突き立てた少女の指先に青光る絢爛な火柱がゆっくりと立ち始める。

ナナ「わあ・・・・・・きれい・・・・」

突然の演出に一瞬驚くも、既に彼女はこの場とは不釣り合いの光景に心を奪われている様子だった。

ダイア「他にも色々あるよ~。ほら、こんなのとか」

少女は浅く被ったトンガリ帽子を手に取ると、軽やかな手つきでくるくるとそれを弄び始める。



742: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 20:01:02 T18UydBH
ナナ「な、なにが出てくるんだろ・・・!」

一方の彼女はというと、これから起こるであろう不思議に期待で胸を踊らせ、
上擦った声をあげながら大きな瞳をキラキラと輝かせていた。

ダイア「んーふふふ~~」

そんな調子の彼女を前に嫌らしい笑みを浮かべる少女の姿は、普段から茶目っ気の目立つ雰囲気に相応なものでもある。

ナナ「えっ・・・・・えーーーーーーッッ!?!?」

ダイア「ふふん」

当然大声をあげる彼女を尻目に、少女は軽く鼻でそれを笑った。

ナナ「むーぅ!!」

ぷくりと、不機嫌そうに頬を風船の様に膨らませる幼げな彼女。

そうなってしまった理由があるとすれば、彼女の前で猥りな笑みを浮かべるこの少女が原因なのだろう。
何故ならば、少女が手品師のように慣れた手付きで扱うシルクハットをくるりと手元で翻すと、
ふわりと舞った風と共にそれは浮き上がり、ゆらゆらと宙を舞った後、
少女の長いブロンドの髪にぱさりと被さってしまったからだ。

ダイア「はい、ここまで。そんな目したって、もうなんにもでないよ~だ」



743: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 20:03:24 T18UydBH
期待した不思議の呆気ない幕切れによる落胆と共に、彼女の表情はどんよりと曇り始めた。

ナナ「・・・・いじわる」

ダイア「言ったでしょ。寄ってかない? って。そいじゃ元気に寄ってみよ~!」

幼児の様にはしゃぐ少女が指を差す先に見えたのは、甘味処の立て札の立つ地味な外装をした茶店であった。

ダイア「ね? ね?? ちょっとだけ涼んでいこ!」

ナナ「うーん・・・・・・」

ダイア「さっきの続き、見せてあげるからさっ!」

ナナ「ほ、ほんと?!」

ダイア「きっっまりぃ~! んじゃいこいこ」

少女は機嫌良く鼻歌を混じらせ、再び瞳に輝きを取り戻した彼女の手を引いた。


744: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 20:05:12 T18UydBH
「どうぞ、ごゆっくり」

底の深い透明なお椀型の容器に盛られた雪の園。

ダイア「あむっ」

濃厚なミルクと深みのある蜜にそれを絡み合わせ、色とりどりに添えられた果実と共にさじですくう。

ダイア「ん~~~~っ!」

口に含めば、ひんやりとした感触が舌を刺激し、口触りの良いやわらかな雪が溶け始める。
ミルクと蜜の強い甘さの中で主張するのは、程良く酸味の効いたパインとオレンジ。
乱雑な舌触りながらも、それぞれがしっかりとした味わいを持っている。

ダイア「~~~~~~♪」

それを何度も口に運ぶ事で、一つ一つの食材から伝わる店主の深いこだわりを感じ取れた。

ダイア「し・あ・わ・せ~♪」



745: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 20:07:16 T18UydBH
ナナ「あはははっ。ダイアって、甘いものはなんでも美味しそうに食べるよね」

きっと私は、目の前で輝く宝の山に心を奪われ、うっとりとしながらもだらしのない表情をしているに違いないのだろう。
その姿をナナにどう思われようと、私は一切気にする事はない。
何故なら、この逸品と出会えた感動を素直に表現した結果なのだ。恥じる事などない。
むしろ堂々とこの感動を表現すべきだと思う。いや、甘味好きとして当然の結論に至っただけなのかもしれない。
もし、ここに私と同等かそれ以上の同志がいると考えれば話は簡単だ。

この逸品を口に含んだ瞬間、持ったさじを置き互いに手を取り合ってこの感動を分かち合い涙するだろう。

私にはまだまだ及ばないものの、ナナも甘いものには目がない。きっとこの気持ちを内心では理解している筈なのだ。

というか、私を笑っているナナだってテンポ良く同じものを口に運んでいるんだし。

ダイア「ってこるぅあ! 食べ過ぎだって!」

些か夢中になり過ぎた。いつの間にやら量が半分程になっている。

ダイア「ふふん、もーらい」

お返しとばかりに、ナナの頼んだケーキにさじを伸ばす。

ダイア「あんむっ・・・・・・・・・・ッ!!」

それを口に含んだ途端、体に異変が起きた。


746: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 20:09:24 T18UydBH
ダイア「う・・・・ううぅ・・・・うぅ・・・!!」

ナナ「ど、どうしたの・・・・?」

ダイア「ううぅうぅぅううぅ・・・!」

ナナ「み、水みず! ほら、ぎゅうっって飲んで!!」

ダイア「うんまああぁーーーーーーーーーいっ!!!!!」

ナナ「・・・・・は?」

ダイア「何層にも重ねられたクレープ生地の食感、・・・・・ぅうん。この子は食感だけじゃない!
    香りよ! バニラの強い香りがする・・・・はあぁぁ。。。イイかおりぃ。。。。。。。
    この生地だけでもすごいのに・・・・中のクリームだよクリームぅ!!
    あっさり目に仕上げた生クリーム・・・・・それを引き立てるように仕上げられた濃厚なカスタードクリーム!
 
    甘い物好きにはたまんないって!! ほんっっっとにすごいんだよコレぇ!!
    カスタードクリーム入りなんて・・・わたし、はじめてだょ・・・・・あむっ・・・ん~~~ぅ♪」

我慢出来ずにもう一口。興奮が納まりきらず更に一口。

ナナ「た、食べていい! ぜんぶ食べていいからぁ・・・!!」

ダイア「ほんとに?! ありがとナナ!」

ナナ「たべていいから・・・・・うぅ・・・だから・・・・」

ダイア「ん~~~!!」

ナナ「し、しずかにしてよ! は、はずかしい・・・・・から・・・・」

ダイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

その時気付いた。店内全ての視線がこちらに向いている事に。

ダイア「・・・・・・・ハッ!」

ナナ「・・・・・・・・・・・・・・」

ダイア「・・・・ん、・・・・・ん~♪」

ナナ「・・・・・・・・・・・・・・」

ダイア「・・・・・ごめん」

ナナ「・・・・うん」

747: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 20:10:59 T18UydBH


とても有意義な時間だった。

ナナ「な、なんで!? なんでなんで?!?!」

ダイア「企業秘密」

私の一挙一動を見逃さないよう注意深く目を配らせるナナ。

ナナ「どうしてホウキがあんな所から・・・・・・」

ダイア「企業秘密」

ナナ「ぶぅ・・・・」

予想もしない展開に一喜一憂するナナ。

ナナ「だ、ダイア、う、ううう、ういて・・・・・る!」

ダイア「いつもより高く浮いてまーす」

感情表現の豊かな彼女だからこそ光って見えたのかもしれない。

ダイア「は~い、今日のステージはここまで。See you next stage! ばぁ~あ~~い!」

ナナ「わーパチパチパチ!」

粗末な演出ばかりではあった。観客は彼女一人だけの寂しいステージ。
そんな環境だからこそ、自分自身も楽しめたんだと思う。ナナがいてくれたから、私はずっと笑っていられたんだ。

あの時の驚いたナナの顔。心配そうにこっちを見つめてる時、他にもたくさん。
その全てが、今も脳裏に焼き付いて離れない。

ナナが笑ってくれたから。だから、私も笑えた。私には彼女が必要なのだと、改めて痛感させられた気がする。



748: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 20:13:01 T18UydBH
ナナ「あーもぅ・・・・・全然わかんない・・・・」

彼女は何やら頭を抱えて悩んでいる様子で、その小さな仕草すら今の私にはとても愛しく思えた。

ダイア「ほれほれ、見破れるものなら見破ってみなよ」

ナナ「いじわる・・・・・」

どうやら、マジックのタネを見破ろうと身振り手振りで私の動きを再現し、思案に暮れているようだった。

ナナ「ダイアは手先が器用だもんね。いいなあ」

ダイア「ふふん。手先の問題じゃないよ」

ナナ「えっ・・・・・じゃあ、足?」

ダイア「その様な回答は求めていません。よって却下」

かれこれ彼女とは長い付き合いになるが、未だ彼女は私の正体に気付いていない。

ダイア「何事にも裏があるから表がある、って言葉を聞いたことない? マジックって、絶対にタネが存在するでしょ?
    人の目を欺くから手品っていうわけ。この場合のタネ、つまり裏に当たる部分。これが少しややこしいんだよね。
    ナナの考えてるタネとは全然違う。このタネはまったく別の意味を持ってることになる。
    今ナナの頭の中にあるもの全てを捨てて、もう一度初めから考えてほしいな」

ナナ「ダイアの言ってることがよくわからないんだけど、どうして?」

ダイア「つまり、ナナはマジックを見る前から欺かれてたんだよ。手品、マジックの概念に」

ナナ「も、もう少しわかりやすく」



749: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 20:14:38 T18UydBH
ダイア「そうだなぁ・・・・・・じゃあこうしよう。タネなんて初めからありませんでした。
    裏の存在しないマジック、これってどう?」

ナナ「手品じゃ・・・・・ないの・・・?」

ダイア「そう。つまり、それはどういうことになる?」

妥当な言葉が見つからない。彼女の表情からはそう読み取れた。

ナナ「・・・・・・・・・・あし?」

ダイア「散々悩んだ挙句の答えがまたそれか」

ナナ「だ、だって! わかんないって知ってるくせに・・・・・」

煙に巻いた結果になってしまったものの、別に答えを隠し通すつもりはない。
というより、ここまでヒントを与えたのなら普通はわかるものではないだろうか。

ナナ『はいはい! ダイアの正体は魔法使いさん!!』

・・・・・とは思ったが、冷静に考えてみればむしろ希有な事態だ。とんだ奇天烈女だと思われかねない。


ダイア「じゃ、とりあえずその話は置いて。本題に移ろうよ」

余興はここまで。気を引き締め直すように肩に力を込める。

今、優先すべき事がある以上、そちらに集中するべきなのだから。

ナナ「本題?」

幸い、彼女の調子は以前と比べるとだいぶマシになっている。このタイミングを逃す手は無い。
腹を決めて一歩踏み出す。怯む必要なんてどこにも無かった。



750: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 20:15:48 T18UydBH

ダイア「単刀直入に聞く。何があったの?」

ぴくん、と。一瞬だが彼女の体が跳ねた気がした。

ダイア「何かあったなんて。そんなこと、今更聞くまでもないよね」

暗い表情で俯く彼女の姿を見ていれば、返事を待たずとも答えは自ずと見えてくる。


ダイア「悩んでることがあるんでしょ? ずっとナナを見てるから、私にはわかるんだから」

ナナ「・・・・・ダイアにわかるわけないよ」

返ってきた言葉は思いもしなかった拒絶を含んだ言葉。
底知れぬ焦りが苛立ちへと変わり、一瞬の衝動に駆られ口が開いてしまう。

ダイア「そりゃそうでしょ。なんにも話てくれないんだし、私にわかるわけないじゃん」

少し乱暴な言い回しになったが、何も激情に任せて放っただけではない。
この言葉に込められた意味、それが私の一番伝えたい事。それを彼女は理解してくれるだろうか。

ダイア「私はナナのことを友達だと思ってる。ナナは私のこと、どう思ってる?」

ナナ「ともだち・・・・・・ダイアは一番の友だちだけど・・・・」

そこまで分かっていながら何を躊躇するんだ。

ダイア「教えて。何があったのか。私に」

ナナ「そ、それは・・・・・・うぅ・・・・」

吃りながらもはっきりと伝わる心の迷い。葛藤するその胸の内を信じたくはない。それを認めたくなかった。



751: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 20:17:37 T18UydBH
ダイア「いまのナナをこれ以上見ていたくないんだよ・・・・・・・」

ナナ「ダイア・・・・・」

ダイア「心配だから! だから・・・・だから知りたいんだって! 私達、友だちなんだよね?!」

もはや一方的だった。
思い通りにならない現実に目を背け、自らの主張を強引に叫ぶだけの愚者に見られても仕方ないと覚悟していた。

ナナ「話せばダイアはもっと心配になるし、イヤになると思うから・・・・・」

ダイア「なにを・・・・!!」

悲しみよりも怒りが。沸点を越えたそれは今にも爆発しそうな勢いにまで膨れ上がってしまう。

ダイア「ああぁっもう! じゃあナナにも教えてやる!! 私が嫌なのは一つ!
    目の前で友達が傷ついているのに、何も知らずに、何も出来ずに!!
    ただ見ていることしか出来ない自分が嫌なのッ!!」

ナナ「だ、ダイア・・・・・」

知らない事がどれ程罪深い事か。言い訳にすらならない。
愚かしいと思う。汚らわしいとさえ思う。何があろうと、私はそんな色に染まりたくはなかった。



752: ◆N5ofkAac1A
08/10/27 23:26:17 T18UydBH
ナナ「・・・・なんでだろ。ダイアは全部知ってる気がする」

私の身勝手な我が儘に付き合わせているだけなのかもしれない。

ダイア「詳しいことはわかんないって。でも、なんとなくならわかる。
 ナナがこんなにも思い詰める時って、自分以外の誰かのためだって時だけだし」

もし、彼女が私を心から嫌に思っているのだとしたら、互いにここまでの関係を築いていたりはしない。

ナナ「へへへ。やっぱりダイアには隠し事は出来ないね」

苛つく時だってたまにはある。というより、無いほうがおかしいじゃない。

ダイア「話す気になった?」

ナナ「うん。ちょっと恥ずかしいけど・・・・・・」

それを全て承知の上。気の合う仲だからこそ、私達は互いに友だちと呼べる関係に至ったんだ。

ダイア「あはははっ。いいよ、ゆっくりで」

ナナ「うん!」


やっと、ようやく一歩前進といった所か。

ダイア「すみませーん! ミルクレープ、3つ追加で!」

荷を軽くしてあげたかった。一人で抱え込ませず、共に背負う事で。


753:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/28 18:28:45 ViuKHi8R
頑張ってんなアロエ

754:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/29 04:13:13 7Q//6NXL
すまんがダイアの元ネタがまったくわからんオレに誰か画像ぷりーず

755:名無しさん@お腹いっぱい。
08/10/31 08:06:19 QjUwgu8y
マジパでググれカス

756:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/02 14:38:52 yH/Vhua6
ググっても出ねーよボケさっさと画像貼れ

757:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/06 04:12:50 p8MClCCw
まだー

758:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/09 14:40:45 cXe5WmmE
今更で悪いけどダイヤだよな?

759:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/09 17:43:55 mvSVdUP3
なにこのスレ・・・

760:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/10 08:34:10 EYKhOq0C
アロエちゃんを見守るスレ

761:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/11 00:01:08 7wOAG3//
今更このスレ通して読んだけど、アロエに本気で惚れたww

これからも頑張ってください!

良スレage

762:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/11 07:52:10 rAwAu+He
なんという信者を装ったアンチ

763:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/13 18:20:14 ioPerpB+
まだでつか

764: ◆N5ofkAac1A
08/11/15 07:48:51 45nyjmqS
また日が空いてしまいました・・・・待っていてくださる方々、本当にごめんなさい。
そして応援してくださる方、ありがとうございまっす!

>>758
まさかツッコミが入るとは思いませんでした。その通り、公式では彼女の名前はダイヤ。
まあ元々原形をとどめていないお話なので軽くあしらってくださると幸いです。

明日は時間が出来たので、多分、結構な量を投下出来るかも。

では、少ないですが続きをどうぞ。

765: ◆N5ofkAac1A
08/11/15 07:56:41 45nyjmqS


元々、誰かに私達の秘密を口外するつもりなどなかったんだ。

だって私には、あの人と交わした暗黙のルールを守り通す義務があったのだから。

ナナ「ねぇ、夢夢ちゃん」

ムム「ん? なぁに??」

ナナ「明日ね、学校の友達が遊びに来たいって言ってるの。
   夢夢ちゃんの邪魔になると嫌だからその場では断ったんだけど・・・・」

ムム「ん~~。本音としては、呼びたかったってこと?」

やはり適当な形で読まれてしまう。昔からこうだった。
不思議な事に、考えている事の大体を彼女に当てられてしまうのだ。
顔や仕草に妙な癖でも出てしまうのだろうか、理由を聞いても未だその真相を教えてもらえない。

ナナ「う、うん・・・・・夢夢ちゃんに紹介したいな、って。
   すっごく良い子なんだよ! きっと夢夢ちゃんも・・・・・・・・・・っ!」

言葉が詰まる。意思とは関係なく、これより先の言葉を口に出そうとしても体が拒む。

ナナ「む、むむちゃ・・・んも・・・・・」

ぱくぱくと。水槽の中の金魚のように口を開く事しか出来ない。

ムム「私が、なあに?」

何故ならば、誰よりも光る笑顔を持つ筈の彼女が。
誰の目にも明らかな拒絶の意を込め、意味深な笑みを浮かべていたからだ。



766: ◆N5ofkAac1A
08/11/15 08:00:49 45nyjmqS
ナナ「な、なんでもないの。本当に、なんでも・・・・」

ムム「ふふ・・・・なんでもないって顔はしてないけどね」

ナナ「・・・・・ごめんなさい」

ムム「あははっ! なんで謝るのよ~。それよりさ、明日はどこにいこっか?!」


忘れもしない。あの時見た、私の知らない夢夢ちゃん。
何がいけないのか。何故いけないのか。あの時の私にはわからなかった。
でも、それはいけない事なのだ。やっちゃいけない事なのだと、それだけは理解出来た。

ムム「どうしたの? ナナちゃん変なカオして~」

ナナ「な、なんでもないから」

ムム「ふーん、それならいいんだけど・・・・・くすくす」

そういえば、彼女が誰かを家に招いた記憶が、私の覚えている限りでは一度だってない。
あの人にとってこの家は絶対不可侵の聖域だと、改めて認識し直す必要があった。

何者も寄せ付けず、私生活は一切誰にも何も話さない。
きっとそうする事で、夢夢ちゃんは自分の居場所を守ってきたんだと思う。

・・・・私達の境遇を考えれば、それが当然の判断だったんだから。



767: ◆N5ofkAac1A
08/11/15 08:05:13 45nyjmqS



『次のニュースです。昨夜、都内で起こった魔事件について、警察からは連続事件として扱う発表が、』

ムム「ふぅああああぁ・・・・・ぅあーーぁ・・・。朝からヤなニュースばっかりぃ」

ナナ「こわい・・・・近くで起きたらどうしよう」

ムム「近くねぇ・・・・・じゃあ、遠くならいいんだ」

ナナ「そ、そういう意味で言ったんじゃない。嫌な言い方しないで・・・・・」

ムム「起きたら起きたで、その時はナナちゃんが狙われるかも。なんだかそんなカンジだしぃ」

ナナ「やめてよ! 冗談でもそんなの・・・怖いよ・・・・」

ムム「あははっ。大丈夫だいじょーぶ。何かある前に、私がやっつけちゃうから」

ナナ「ほ、ほんと?」

ムム「ふーん。私がだれだか忘れちゃったのかな~?
   心配しないで。ナナちゃんには指一本触れさせやしないから。近付いて来た瞬間パンチだおりゃあ!」

ナナ「夢夢ちゃん・・・・・また早起きして飲んだでしょ」

ムム「いひひ。もちろん、ナナちゃんだけじゃないよ。この街の平和を守るのが私の役目なんだから」

ナナ「・・・・どうして、こんな酷いことするのかなあ」

ムム「愉快犯なんだよ。きっと」

ナナ「ユカイハン?」



768: ◆N5ofkAac1A
08/11/15 08:08:26 45nyjmqS
ムム「最低の最低。あんな嫌らしい奴ら、罰せられて当然なんだから。絶対に許せない。
   誰かを貶めることでしか自分を満足させられない卑劣な族・・・・恥知らず・・・ッ!!」

ナナ「む、夢夢ちゃん?」

ムム「んま、ナナちゃんとは一生縁のない存在かな。うりうり」

ナナ「むぅー!」

ムム「私を邪魔する奴はどうなるんだろうね・・・・・くすくす」

ナナ「ぇ? 聞こえな、いたっ、はなしてよー! お酒くさいの移るからー!」

ムム「・・・・もう少しだけ。お願い」

ナナ「ぁ・・・う、うん」

ムム「きひ・・・・邪魔しちゃうやつは・・・・ろす・・・・・くすくす」


ふと思い出した、あの時の何気ない日常の会話。

その意味を、私は今になって痛感させられる事になった。

769: ◆N5ofkAac1A
08/11/15 08:12:24 45nyjmqS

ナナ「何から話せばいいのかな・・・・・んっと」

話したい事は頭に山積している。ただ、それを上手くまとめて言葉に出来ないだけ。
彼女の様子を見ていればそれは一目瞭然。

ナナ「うーん・・・・・・・」

頭を悩ませ、唇を尖らせる愛らしい仕草に頬が緩んだ。

ダイア「じゃあ、まずはその大切な人について教えてほしいな」

ナナ「・・・・う、うん。えっと、ぅー・・・・・その人は・・・」

ここから先は少し記憶が曖昧だ。
理由は追々話すとして、ナナの言うその人についての人物像は案外楽に想像出来た。

ナナ「でね、私の考えてることがなんでもわかるんだ!」

はいはい、ナナは単純だもんねー。
彼氏は感受性が強く洞察力に長けている、と。それで?



770: ◆N5ofkAac1A
08/11/15 08:17:13 45nyjmqS
ナナ「普段はお調子者なんだけど、いざって時にはすごくかっこよくって・・・・・
   皆には見せない部分も私にだけは見せてくれるし、強くて優しくて・・・・えへへ」

そのギャップにやられたと。あーあ、顔真っ赤にしちゃってさあ。で?

ナナ「たくさんの人から慕われてるんだ。なのに、私みたいなダメな子の相手をしてくれる。
   きっといろんな人から告白されたんだと思うんだ。なのに私を・・・あうぅ・・・・・・」

患者には重度の妄想癖あり。
また証言の内容にも一部虚言や憶測が含まれているため信用度は低い、と。

で、まだあるの?

ナナ「なんにもない日なのに、プレゼントを買ってきてくれる時もあるんだぁ。
   記念日とか、これが欲しいって言ったわけじゃないのに。えっとね・・・・・・・
   な、ナナがいてくれるだけで、ま、まま、毎日がとく、とと、とく、とくべつぅぅうぅ!」

患者はロマンチシズムに乱酔の傾向あり。
外界からの刺激に敏感な年齢を考慮すれば問題無し。
むしろ憧れる、と。終わりまだー?

ナナ「たまに寝苦しい夜があるんだけど、そんな時はムムちゃんの隣りにいれば
    安心出来るっていうか・・・・・んふふ~」

そうでちゅかそうでちゅかーそれはよかったでちゅねーはいはいおやすみなさ~い。


大体、ムムちゃんねぇ・・・・や、本人同士がいいんならそれでいいんじゃないの?
まあ恋人同士なんだしぃ、お互いの呼び方なんてお好きにどうぞ、みたいなカンジよー。


ただね、こっちとしてはクソ寒いっつーの。

ムムちゃん? はん! 女みたいな名前して。ほら、早くしてよ。


771: ◆N5ofkAac1A
08/11/15 08:21:11 45nyjmqS
ナナ「あ、甘えたいなーって思う時があるんだけど・・・・・・
   そ、そういうの、あんまり得意じゃなくて・・・・・
   も、もやもや・・・ってしたらね・・・・ぅう・・・してくれるの・・・・」

何を?

ナナ「ぎゅって・・・・・」

それだけ?

ナナ「ちゅって・・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・へぇ。

ナナ「毎晩隣りで甘い言葉を囁いてくれるし・・・・・・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ナナ「でね、でね! 家に帰ってきたらまず、」

ダイア「ごめんナナ。ストップ。もう限界」

ナナ「えーっ、まだ終わってないよー」

ダイア「こ、これ以上聞いてたら、あ、あああ、頭が、おかしくなりそうで・・・!」

ナナ「そうなの? あ、お薬出すから待ってて」

ダイア「・・・・何も言えねぇ」



772: ◆N5ofkAac1A
08/11/15 08:23:59 45nyjmqS
初めての経験だった。

ナナ「どんな時でも私のことを一番に考えてくれる。
   何よりも誰よりも、私を優先してくれるんだあ!」

誰かの事をこんなにも嬉しそうに話し、満面の笑みを浮かべる彼女の姿。
確信に近い自信で裏付けされた言い切り方。

そのどちらもが私の目に眩しく映った。


ダイア「ナナも女になったんだ・・・・・」

ナナ「そ、その言い方はどうだろ」

彼女は内面外面共に、年相応とはいかない幼なげな雰囲気を持っている。

昨日までそう思っていた。

ダイア「・・・・ふーん」

でも、それは私の勝手な思い違い。
容姿はともかくとして、その胸の内は私の想像を超えるものだったようだ。

ダイア「ナナも恋しちゃう年頃になったんだねー」

反射的というか、無意識の内に鋭いトゲを含んだ皮肉を飛ばしてしまう。
私の中の黒い部分が幅を利かせる中、複雑に絡む嫌な思いに理性が揺らいだ。

ナナ「ぶぅ・・・・」

子ども扱いされた事に腹を立てたのか、それとも話の腰を折った事にだろうか。
ナナの機嫌は先程と比べると、明らかな変化を遂げていた。それも悪い方に。



773: ◆N5ofkAac1A
08/11/15 08:26:32 45nyjmqS
ダイア「ナナの気持ちはわかった。その人を好きって気持ち、すごく伝わってきたな」


ナナ「んー、好きとか好きじゃないとか、そういうのじゃなくて・・・」

何か間違った事でも口にしてしまったのだろうか。
イマイチぴんと来ていないナナはもごもごと吃った様子だ。

ダイア「あれだけ聞かされれば誰にだってわなるって。好きなんでしょ?」

ナナ「好き、だけど・・・・・ダイアの言ってる好きとはちょっと違う気がする」

曖昧な指摘に内心イラっとする。
何が間違っているのか、彼女が何を言いたいのかがわからない。

ダイア「じゃあさ、私の好きとナナの言う好き。どう違うのか説明してよ」

ナナ「ぇ、それは・・・・・んっと・・・・・・・・」

こういう態度を取られるのが大嫌い。相手が彼女であろうと何ら変わりない。

ダイア「ほーら、説明出来ないんなら一緒じゃん。あ、もしかして今更恥ずかしがってるとか?」

ナナ「ちがうもん・・・・・・」

私の言葉が気に障ったのか、彼女はムッとした表情でこちらへ軽い睨みを利かせた。



774: ◆N5ofkAac1A
08/11/15 08:29:38 45nyjmqS
ダイア「・・・・・・・・・・・・・」

多分、私も彼女と同じ表情をしていたんだと思う。

ナナ「・・・・・・・・・・・・・・」

先程とはまるで違う気まずい空気が漂う中、先に頭を下げたのは彼女からだった。

ナナ「・・・・ごめん」

ダイア「こっちこそ」

それを待っていたかのように間を置かず自分なりの詫びを入れる。

ナナ「あ、あはは。自分でも変なこと言ったって思う・・・・そうだよ。好き、なんだよねきっと」

ダイア「そうそう。こういのってさ、難しい方向に考える必要ないと思う。
    好きなら好き。それでいいじゃん。素直が一番! あっはっはっは!」

まただ。

ナナ「ふふ。そうだよね、好きならそれでいいよね!」

ダイア「よーし、ここは私も何か協力しないとね!」

頭が痛い。

ナナ「え、ええぇ!? だ、ダイアがァァ!?!?」

ダイア「・・・・なによその反応」

自分でもわかってる。悪い癖だって。

ナナ「ご、ごめん・・・・つい・・・へへ」

ダイア「せっかくここまで聞いたんだし、何かナナの力にならないとね!」

なんて嫌な奴なんだ。この嘘つき。

ナナ「その気持ちだけで充分。ありがと、ダイア」

ダイア「気持ちだけじゃなぁ・・・・あ、そうだ! おまじない」

嫌い。あんたなんか、大嫌い。



775: ◆N5ofkAac1A
08/11/15 13:54:14 45nyjmqS
ナナ「おまじない?」

ダイア「ナナの恋がうまくいくように、おまじないをしてあげようかなって」

虫酸が走る。だって、言ってる事とやってる事がまるで違うじゃないか。

ナナ「おまじないって、どんな?」

ダイア「それは明日のお楽しみ」

くだらないプライド。こんな意地なんて、捨ててしまえたらいいのに。

ナナ「気になるよー!」

ダイア「アレ、結構効くみたいだし・・・・・・」

変わりたい。この殻を剥いで外の世界を自由に飛び回りたい。

ナナ「アレ?」

ダイア「だーかーらー。明日まで秘密だってー」

申し訳ないとすら思う。こんな私に彼女を付き合わせてしまって。

ナナ「じ、じゃあその言い回しやめてよ! 気になるんだけど・・・・」


ダイア「ごめんごめん。つい、ね。へへっ」

変わりたい。その願いだけは強いのに、実際は何も変わりはしない。

一体、私に何が足りないというのか。これだけ強く願うのに、一体どうして。

焦りは心に靄をかけ、苛立ちを加速させる。

こんな一方的な言い分ばかりの私なんかにわかる筈がなかったんだ。

思いや願いだけでは世界は変えられない。

愛読する漫画や小説とはまったく違う。
現実はそう簡単に、思い通りになりはしなかった。


「大ッ嫌い!! こんな・・・・こんな私なんか・・・ッ!」



776:ササクレ ◆ajvovvGIEs
08/11/15 18:23:01 UIqslenL
|・⊥・)

777:ササクレ ◆ajvovvGIEs
08/11/15 18:23:34 UIqslenL
|   スルリスルリスルリ (((( ・⊥・)

778:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/16 13:04:25 P7jT8Src
がんばりーなアロエリーナ

779: ◆N5ofkAac1A
08/11/17 13:51:07 mwe1QD6o
ごめんなさい。今日です。何時になるかわかりませんが、今日こそは頑張ります!
規制が激しいので支援が入ると助かるんですが、無いようなら多分10レス分くらいで猿さんかもです。


780:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/17 21:05:25 U8V1MEtv
そのまま飲みこんで。僕のエクスカリバー・・・

781:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/20 07:34:40 9SDPhEpf
まさか遂に規制されたか?

782:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/21 08:30:36 /pKTt+RR
           `> `    ′ <     2日も待った‥‥
          ∠..           ヽ       下着1枚の姿で2日も‥‥!
           ∠,.  , ./`ヘ. i. 、    l         なのにこんな‥‥
            /  ,ィ_l/ u ヽl>,ゝ、 :|
         イ ィ.‐-ニjl  l'∠-‐; |n |      規制なんかに‥‥!
.          j fl|`u゚‐/ v゙ゝ゚~'u|fリ |
          / lj| v / _ 、 U v lレ'  ゝ          ‥‥‥‥
         / .ハ にニニ二} ,イ  ハ.、_\
        _∠イ |0ヽ. ー u/│ l ヽ `T!'ー- 、._    ぐっ‥‥‥‥‥‥
   , -‐'''´ || / │ |::\./ O .|. j   \||     `ゝ、
   ハ    |レ'   lル'::::: u   ,.イルi  /o >    /  i  ちくしょう‥‥‥!
  / l   ∠o_o_/c| `::ー-‐0´:::::lyト、<o ,.イ!    ,'   l
  〉  |    ||.  〈ヽ| :::::::::::::::::::::::l0| ` ´ .||    i     l  ちくしょう‥‥‥‥
. /   l__o_.||__,∨:::::::::::::::::::::::::|. L___」|_o___」   /|   ちくしょう‥‥‥‥
 ハ.   |T¨「 ̄|. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ̄「 ̄「|  ./ |
 ! ヽ.  | | |  |  , ‐┐   , ─‐ 、   |  | │|     ハ 勃起がおさまらないっ‥‥!
∧     | L⊥._|  ┐│    l ┌┐ |   L.⊥._」 |    / l


783:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/23 15:00:46 lcMZ90Up
シスクエの白成立時のベル抜きアロエはどうしてる?
テンプレには載ってないし
本スレで何回も質問したけどスルーされたよ

784:名無しさん@お腹いっぱい。
08/11/27 16:34:24 NAz3fPo3
まーだまだまだまだー?

785:名無しさん@お腹いっぱい。
08/12/03 04:30:44 nIH4JqGU
悔しいです!

786:名無しさん@お腹いっぱい。
08/12/03 06:40:33 SoTiA80u
シフォンのドスケベ画像

787:名無しさん@お腹いっぱい。
08/12/03 08:57:26 LWMJyHig
ないと思います。

788:名無しさん@お腹いっぱい。
08/12/05 01:57:21 nqwZxu/6
アロエタソまだかぁ~Σ(´□`;)

789:名無しさん@お腹いっぱい。
08/12/05 08:00:09 VzBmYJo1
今頃男にまたがって腰振ってんじゃね?

790:名無しさん@お腹いっぱい。
08/12/05 16:34:49 HWdlqhTA
あの控えめな胸にむしゃぶりつきたいお

791:名無しさん@お腹いっぱい。
08/12/09 21:25:31 F4dJRLgu
エロパロなのに
エロいこと書き込まれてないね

792:名無しさん@お腹いっぱい。
08/12/15 04:36:36 4pSMEfvl
勝負はこれからだ

793:名無しさん@お腹いっぱい。
08/12/21 21:43:58 JGcsd8Ql
あと20分

794: ◆HFewWlwr5A
08/12/28 10:03:57 oYgAB4Ps
おまたせしました。夜中にきます。

795:名無しさん@お腹いっぱい。
08/12/28 22:15:20 qmQ7ir55
ちょ、酉ちがうwww

796:名無しさん@お腹いっぱい。
08/12/29 15:23:49 cT3oMcqG
本物こいや

797:名無しさん@お腹いっぱい。
08/12/29 17:47:08 w4b2uYKj
マルーを擬人化したら最高だよな

798:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 12:06:20 Y+PeA+W7
ナナ「ダイア? ねぇ、ダイアったら!」

ダイア「ぅあ、・・・・あ、ごめん。なんだっけ」

ナナ「おまじないだよ~。明日、忘れないでね」

ダイア「オッケー。効果はお姉ちゃんの御墨付きだからね。期待していいよ~」

ナナ「・・・・お姉ちゃん? いたんだ、おねえちゃん」

ダイア「ぅん? 言ってなかったっけ。二人いる。お姉ちゃん」

ナナ「・・・・・へー」

気のせいだろうか。少し彼女の顔が曇った風に見えた。

ナナ「どうしたの? またぼーっとしてる」

もっと気を配ってあればよかったのだが、どうもこの調子だとそうもいかなかった。

ダイア「そろそろ帰ろっか。ほら、もうこんな時間だし」

テーブルの端に置いた、じゃらじゃらと騒がしい見た目の携帯を開き、それを彼女に見せる。

ナナ「ほんとだ、丁度お買い物にいく時間。あー、今日は泡麦茶の日・・・・・やだな・・・・・」

ダイア「泡麦茶? なにそれ?」

ナナ「わわっ! な、なんでもない! ほら、いこいこっ!」

ダイア「わっと、引っ張るなってば~」

精算した後、その日はこの場で彼女と別れた。

ダイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ」

忘れもしない。あの時見えた、夕日を背に出来た彼女の大きな大きな影。

騒がしく鳴き続ける無数の声が静まり始めた頃。
都会では目にしない筈である、派手にお尻を光らせた絢爛な奴らを偶然見つけた。

それが顔を横切ったその瞬間、ずっと隣りにいた彼女がどこか遠くへ離れていく。

そんな、底知れぬ不快な錯覚に見舞われた。



799:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 12:13:33 Y+PeA+W7
暑い。夏の到来を嫌でも感じさせる強い日差しが気力と体力を共に奪う。

ダイア「あふぅ・・・」

毎度ながら思う。何故、この学校にはプールが無いのだろうか。

市営の市民プールがあるにはあるらしいが、ここからだとだいぶ距離が離れているらしい。
実際にそのプールを利用した事のない私はよく知らないのだが。

ダイア「あーあー・・・・・ちぃよぉ・・・・・・・・」

これは何かの嫌がらせとしか思えない。この季節限定で転校したい気分。

この暑い中グラウンドで汗を流せなんて。生憎、私には関係の無い話だ。

ダイア「ぁぁあつぅ・・・・・」

グラウンドでは数人の男子と女子が入り混じり、白球を追い掛けている。

よくこの暑さで熱心になれるものだ。内心呆れながら、私はいつもの場所に非難する。

ダイア「はあぁ・・・・風がきもちいぃ・・・・・・」

この広いグラウンドの中、いつもひとりぼっちでいるあの大木へと。

『なんじゃ、また来たのか』

ダイア「だって暑いんだもん」

悪態をつきながら日陰に腰を降ろす。ジャリジャリとした地面の感触が少し気になった。

『わざわざそんな所に座らずともよかろう』

ダイア「ふふん。そうですかそうですか、っとと」

軽やかな動きで立ち上がる。
お尻についた砂をはたき落とし、腰を降ろすに適した丁度良い形で盛り上がっている巨木の根元に落ち着く。

ダイア「んーーーっ。やっぱいいなあ、ここ」

組んだ両手を空に突き上げ背伸びすると、涼しげな風が吹き抜け褐色に染まった髪を揺らした。


800:573
09/01/03 12:23:45 Y+PeA+W7

ダイア「ふぅいぃ~~~。きもちいい・・・・・・」

私のとまり木。この季節、涼を感じさせる貴重な空間を独り占めにしてやる。

『あの娘は休みか』

ダイア「そうだみたいだね」

『心配になるの』

ダイア「そうだね」

『むぅ、少し太ったか』

ダイア「この変態オヤジ」

ぺちりと幹をはたく。

『心配じゃ。これでもう、3日になるか』

ダイア「そうなるね」

『随分淡泊な反応じゃな』

ダイア「だって、何て言ったらいいかわかんないもん」

『・・・・・・・・・・・・・』

沈黙の続く中、蝉の声に時折混ざる甲高い声に耳を傾ける。



801:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 12:25:29 Y+PeA+W7

『元気な子ばかりじゃのぅ』

ダイア「よくこの暑さで走れるよねー」

『子どもは元気が一番じゃろう。お前ももう少し、』

ダイア「あー、パス。そういう話はいいや」

『・・・・・昔はもっと素直な子じゃったのに突然ひねくれおって。何が気に入らん?』

ダイア「多分、その気持ち悪い顔が気に入らないんだと思うな」

『ほっほっほっほっ』

ダイア「あ~~っもう! その笑いかたやめてよ!! 気分悪くなる!」

『ほっほっほっほっ』

ダイア「・・・・ひくっつーの」

べつにコイツが嫌いなわけじゃない。いってみれば、これが私たちのコミュニケーション。
こうして冗談を交えながら親交を深めているだけなのだ。

ダイア「大体、なんでこの木に憑いちゃうわけ?」

『丁度良かったんじゃ』

ダイア「何が丁度良いの?」

『眺め』

ダイア「・・・・・はっはーん。やっぱりそうきたか。
    ここから女の子の着替えとか覗きながら鼻の下伸ばしてたんでしょー」

『ほっほっほっほっ』

ダイア「だ~か~ら~~っ! その笑いやめろって言ってんの!! あと子ども扱いすんな!」

『覗き見するにはちと刺激不足じゃ。わしの趣味には合わん。
 うむぅ、どうせ覗くならもっとこう・・・・ばいーん! と。のぅ?』

ダイア「うぅわ、さいっっってぇ」

『ほっほっほっほっ。もう少し落ち着きを身につけたらどうじゃ。
 一々冗談に反応していては、身が持たんぞ』

ダイア「・・・・なんかムカつく」

『アレじゃ。年頃の娘にしては・・・・こう、膨らみも足りんの』

ダイア「うぐッ! ・・・・・・・・・・・・・悪かったな」

802:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 12:29:39 Y+PeA+W7

だいぶ長い時間話し込んでいたのだろう。
グラウンドを走り回っていた子達が一ヵ所に集まっているのに気付いた。

そろそろ授業の終わりを告げるチャイムが流れる時間なのかもしれない。

ダイア「ここから出たくないなぁ・・・・・」

ゆっくりと立ち上がり、ぱたぱたとお尻をはたく。

じゃあねと浅く挙げた右手をぶらぶらと振り、巨木に背を向けた、その時。

『ダイア』

不意に呼び止められた。先程とは違う、真剣味を帯びた声色で。

『何を迷っておる?』


突然の事にぴたりと足が止まる。
私以外の誰かがこの言葉を聞いたとしても、その意図は理解出来やしないだろう。

ダイア「・・・・ぜーんぶお見通しか。あはっ、気持ちわる」

これは私にしかわからない問い。その本質を理解する事、それはあまりにも容易だった。

『伊達に長く生きておらんからの』

コイツとは長い付き合いになる。

誰に聞いたかは覚えてないが、私がまだ小さかった頃。
それこそ、世に生を受けた直後から。コイツはずっと私を見守ってきたそうだ。

ダイア「おえっ・・・・・・」

『どうした?』

ダイア「な、なんでもない・・・・・」

考えてみれば、それはそれで不気味だし気分が悪くなってしまう。

軽いめまいに頭を抱えながらくるりと、その大木に振り返った。

『どうした?』

ダイア「あ、あははは。気にしないで」


803:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 12:35:16 Y+PeA+W7
『まったく、らしくないのぅ。
 ワシの知るダイアなら、こういった時の行動力はあやつらに劣らないものを持っておった筈じゃが』

ダイア「お、お姉ちゃんと比べられても自信ないよ・・・・・」

『お前に弱気な態度は似合わん。真っ直ぐ前を見ろ。それからじゃ』

ダイア「・・・・ふん。簡単に言ってくれるけどさ、出来たらそうしてるって」

『ひねくれおって。ほっほっほっほっ』

ダイア「笑わないで」

『あの娘を助けたいんじゃなかったのか?』

ダイア「そうだけど・・・・・・正直、自信ないんだ・・・」

『やってみなければわからんぞ』

ダイア「そうかな。私にはわかる気がする・・・・・駄目だって」

それはきっと、間違いなく。そんな確信があった。

蟠りを持ったこの状態で彼女に会えば、
私もナナも互いに深く傷ついてしまい、取り返しのつかない事態になると。

決して拭う事の出来ない臆病さを持つ自分が腹立たしい。

ダイア「笑っちゃうよね。散々ナナのことお子様扱いしてたのに・・・・あははっ。
    ぜーんぜんちがう。私なんかよりも、ナナはずっとずぅーっと先にいるんだもんなー」

いつも私の隣りにいて、同じ道を、共に同じ速度で歩いている。そう思っていた。

ダイア「・・・・・・・・・ははっ」

なんて愚かしいんだ。これが全て、私の勝手な願望だったなんて。


804:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 12:40:39 Y+PeA+W7
目を閉じればいつでも浮かぶ、あおの幼げな笑顔。

ナナ『おっはよーダイア~~』

普段からふわふわとしており、隙の多い彼女はどこか気の抜けた印象だった。

ダイア『おっはよー。どしたの。何かイイことでもあった?』

ナナ『へへへ。テレビの星座占いで一位だったんだよー!
   良い事尽めの一日。たくさんの人から感謝される日でもあるでしょう。だって~!』

ダイア『へーっ。でも、たしか血液型占いでは最下位だったよね。
    良くない事が起こる一日。外出せず、ひっそりと今日を過ごしましょう。ってさ』

ナナ『そ、そっちの方は見てないからセーフ! ・・・・・じゃダメかな?』

ダイア『あはは。私に聞かれたってわかんないよー』

ナナ『あーあ・・・・・せっかく一位だったのに・・・・』

ダイア『占いなんてそんなものでしょ。アテにはならないって』

ナナ『で、でもっ! 良い占い結果が出たらさ、なんだか嬉しくならない?
   今日も一日頑張ろーって、私はそう思えるけどなぁ』

ダイア『ふふっ。ナナは単純だもんねー』

ナナ『ぶうぅ! ひどいよダイア~~』




805:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 12:43:04 Y+PeA+W7

まるで、昔の自分を見ているようだった。

社会の流行に流されやすく、女の子を地でいく彼女の姿。
それが私にはたまらなかった。誰からも好かれる人物であり、私だってナナが大好きだ。

だからこそ。卑しい感情が生まれる時が何度もあった。

羨んでいたのかもしれない。いや、怖かったのかもしれない。

ふと、隣りを見た時。後ろを振り向いた時。
彼女の姿が、何処にも見当たらなくなってしまう事が。

一緒にいたい。同じでいたい。幼稚で醜い、汚らしい感情が私の正常な思考を蝕んでいく。

もう、自分の意思だけでは止まれない。黒い感情が次々と溢れ出してくる。

『何を戸惑う必要がある。やるべき事はわかっておるんじゃろ?』

ダイア「・・・・さあね」

素っ気ない態度だと思われるかもしれない。
でも、こうする事でしか自分の気持ちに抗えない時だってあるんだ。

『らしくないのぅ』

ダイア「・・・・・ふん」


本当は嫌だった。これ以上憎まれ口を叩き、コイツを悩ます事が。

認めたくなかった。目を逸らしてしまいたい現実がある事を。

806:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 12:48:11 Y+PeA+W7
『どうやらとても簡単な事を忘れているようじゃな。
 おぬしにとって、彼女とは一体なんじゃ?』

即答する。一番の友達だと。お互い、信頼に足る関係を築いていると。

『そこまでわかっていながら、何を躊躇する必要がある』

ダイア「ぁ・・・・・・・・」

あの時とは逆の光景。執着していた筈の気持ちが再び胸を高鳴らす。

『自分でもわかっている筈じゃろ。何を迷う必要がある? 何を躊躇する必要がある?』

ダイア「わかってる・・・・私だってそれくらいわかってるよッ!!」

何か。自分でもよくわからない何かが、胸の中で音を立てながら弾けた気がした。

『・・・・・言葉にする必要はないんじゃ』

ダイア「ぁ・・・・わ、わた・・し・・・・・ぁぁぁ・・・・!」

『その気持ちは誰かに伝える必要など無い。自分の胸の中に止どめておくものなんじゃ。
 迷ったり悩んだりした時がきたら、その気持ちをもう一度思い出せ。もう一度自分を思い出せ』

ダイア「ぅぅ・・・・ぅうぅぅぅ!」

頬を伝う温かな何かに気付いたのは、それからもう少し先の事になる。
今は次々と溢れ出す不思議な感情の処理に手一杯だったのだから。

『気分はどうじゃ』

ダイア「わかんない・・・・わかんないよ・・・・・・ぐすっ」

『ワシには見えるぞ。一点の曇りもない、昔と変わらぬ笑顔がな』

ダイア「わらってる・・・・わたしが・・・・・?」

カレの言葉が信じられず、静かに両手を顔に添える。

ダイア「・・・・・へへっ」

不思議な気分だった。自らの意識の下に起こった出来事ではないのだから。
添えた両手から伝わる情報。感触だけでも、それがわかった。


807:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 12:55:42 Y+PeA+W7

ダイア「似合わない、か。・・・・いひひっ。たしかに似合わないね。
 あんたにその台詞は。気障ったらしいし」

『ほっほっほっほっ』

ダイア「笑うなって言ってるでしょー」

本当に簡単な事だったのだ。理由が無いなら、後で考えればいい。
適当な理由が思い付かずとも、それはそれそれでいいじゃないか。

だって理由なんて、一番の大事じゃないんだもん。

ダイア「ありがと。・・・・今回はモッキーのおかげかな」

『魔女の端くれならわかるじゃろ。そう思うんなら代価を頂くとするかのぅ。ほっほっほ』

ダイア「代価? ・・・・・うん、いいよ」

心地良い風に揺られながら、しっかりと大地に根を張るこの大きな大木に宿る精。
辛い時や悲しい時、俯いてしまった時は自然とここに足が向いてしまう。

ダイア「の、ノーカンだよね・・・・相手は木なんだし・・・・・・」

こんな気持ち、恥ずかしくて口に出せるはずもない。

だが声や顔に出さずとも、私の気持ちはいつだって変わらない。もちろん、これからも。


大好きなお姉ちゃん。

小煩いイタズラ好きな三人組み。

いつから住み着いたのかは覚えていない黒猫。

いつもそばにいる私達姉妹の写し身。

本当なら私の隣にいる筈のキキ。

他にも、たくさん。

私の住む館はいつも騒がしく、そして賑やかだった。

そして忘れもしない。庭に佇む、今では何の変哲もない一本の大木。

その木に宿った精は今はこうして私の眼前に腰を据えている。
少し前にここへ引っ越しをしたのだと言う。その引っ越しの理由は大体の見当がついていた。

なんとなく、伝わってきたんだ。

それが私の自惚れである可能性もある。でも、たとえそうだとしても。

どんな憎まれ口を利こうとも、私はカレを信じている。

信頼し、信用している。

本当に、感謝している。


808:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 13:01:16 Y+PeA+W7
だから、今日だけ。今日だけの特別。

これが最初で最後。・・・・・・たぶん。

ダイア「ありがと。本当に」

ゆっくりと、目の前の大木に顔を寄せる。そして。

『・・・・・・!』

乾いた香りと共に生まれた淡い感情を胸に刻み、心の奥底へとそれを閉まった。

ダイア「ざらざらぁ・・・・うげぇ・・・」

『ほっ、・・・・ほっほっほっほっ。ほーっほっほっほっほっほっ!!』

ダイア「・・・・・本気で気持ちわるいから」

『せめてキモいと言ってほしかった』

直ぐ調子に乗る所は嫌いだけど。

ダイア「じゃ、行ってくるね」

『気をつけてな』

ダイア「友達と会うだけだもん。何も気をつける必要はないって」

『・・・・ほっほっ』

既に心は決まった。あとは行動を起こす。それだけだ。

先程とは違う決意を胸に新たな一歩を踏み出す。

その一歩は私にとってとても深く、重い意味をもっている。
そんな思いとは裏腹に、私の足取りは今までに感じた事の無い程にとても軽やかなものであった。

ダイア「んーーーっし! 久しぶりにやっちゃうかな!」

何故だろう。今日の風はいつもより気持ちがいい。



809:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 17:09:53 Z+FQitzi
アロエちゃまあけおめ
愛してるよ

810:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 19:17:28 /r+Mxee9
来てるなら来てるって言ってよバーニィ!!!!!!!!!!!!!

811:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 21:10:25 Y+PeA+W7
拝啓

酷暑の砌、いかがお過ごしでしょうか。
日焼けした子どもをよく見掛ける、海の恋しい季節がやってまいりました。

ダイア「えぇっと、ここをこうで・・・・・・・あら?」

さて、私事ではありますが。

ダイア「ぁ・・あれぇ?」

私、只今迷子になっております。

ダイア「あ、ここをこう曲がったから・・・・・ぅん?」

かなりの時間真上で輝く陽に当てられながら、片手に持った小さなメモ用紙と睨み合い悪戦苦闘していた。

ダイア「ああんもう! こんな粗末な地図じゃわかんないって・・・・」

正直な所、きまりが悪いというか。まさかこの歳でとは思いもしなかった。
もし、こんな抜けた所を知り合いに見られてでもしたら。

ダイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぅあ!!」

どちらかというと、焦りよりも気恥ずかしい気持ちでいっぱいだった。

ダイア「あんのボンクラじじぃ・・・・!!」

ぐしゃりと。お構いなしに拳を握ったせいで用紙がシワだらけになってしまう。

ダイア「ぅぅうううう!! あいつコロ助。帰ったら絶ッ対、ぶっコロ助!」

そう、何もこうなってしまった原因全てが私にあるわけではないのだ。


812:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/03 21:13:48 Y+PeA+W7
ダイア「せんせー、お腹痛いんで帰ってもいいですかー?」


お昼休み。

冷房の効いた少し肌寒いくらいに冷えた職員室を訪ねた私の開口一番、先生はわなわなと体を震わせ始めた。

ダイア「・・・・うわっ」

おでこに青筋が綺麗に浮き立ち、ぴくぴくと脈打っているのが見ているだけで嫌でもわかる。

先生「お前、学校舐めてるだろ」

怒りに満ち、低くドスの効いた声によって申し出は早々に却下された。

ダイア「こ、こわっ・・・」

まあ、始めから許可は貰えないと内心決め付けていたので、こちらとしてはまったく問題はない。
むしろ助かったとも言える。安易い許可が降りでもしたら、予定が狂ってしまうのだから。

ダイア「コホン。えっと、お腹痛いんでぇ、帰ってもいい・・・・ですよね?」

若干気圧されながらも気を取り直して再び尋ねる。

先生「ま、まだ言うか・・・・・」

先生は既に怒りの感情を通り越したのか、呆れた表情へと変わっていた。

ダイア「あ、あははは。やっぱり駄目ですよねー。そっかそうっかぁ・・・・・」

先生「ふざけてないで教室に戻れ。昼休みはもう直ぐ終わるんだから・・・・・ん。
   そういえば、お前たしか先月の補習を欠席していたなあ。
   風邪か何か知らんが、ちゃんと補習は受けなさい。なんなら先生が」

ダイア「おりゃ!!」

もはや問答無用。わざわざ説教をされにここへ来たわけではない。


813:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/04 04:29:44 BgVOy1lq
あとどれくらいで終わりそう?

814:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/04 13:13:35 aU0HYZQO
広末「え、ちょっとあなた誰ですか?」
彼女は腰を抜かした

815:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/08 16:06:01 XERvASwj
つまり逆押しでいいん?バカでスマソ…orz

816:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/08 21:12:24 W4U3Yx38
正解は立ちバックだ

817:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/12 10:30:20 ROwVn5uy
ほしゅ

818:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/22 10:01:50 fOJ9P2bu
まだかなぁ

819:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/29 07:51:01 9U5dioiC



なんてくだらない世界なのだろう。

「みんな~~! 今日はありがとう~~~!」

「「「ワーーーーッ!!」」」

この下劣で低俗な光景を見ても、今更思う事など何一つとしてない。

「じゃあね~! みんなー、また戻って来るから~~!!」

「「「うおおおおおおおおおお!!」」」

当たり前の日常をただ平穏に暮らしているだけのあんた達なんかに、この気持ちがわかるもんか。

「お疲れ様です。どうぞ」

「ふん」

スーツ姿の男から渡されたタオルを乱暴に受け取り、流れ出る汗を丁寧に拭き取った。

「「「「アンコール! アンコール!!」」」」

外からの汚らしい歓声が沸き立つ中、私の機嫌は更なる下降の一途を辿るだけ。

「・・・・どうされます?」

恐るおそる、控え目な口調で訊ねる気弱な男に、
私の意向全てを込めた言葉を吐き捨てるようにして言ってやった。

「どうして、このあたしが?」

「・・・・・はい」

たった一言。男は何事も無かったように、素早く私の視界から消え去ってしまう。



820:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/29 07:54:46 9U5dioiC
「うっさいな・・・・・・・」

外からは未だ忌むべき呪いの言葉が吐かれている。
べつに意に介する気はなかったのだが、嫌でも聞こえてくるそれには無性に腹が立った。

「のどかわいた」

その一言を待っていたかのように、再び私の視界に現れた男は手早く小さなボトルを差し出してきた。

「ふん」

男は軽い会釈をすると私の後ろに一歩下がる。
それと同時に、耳障りな濁声をあげる主が陽気な調子でこちらに近付いて来るのがわかった。

「いやあ、お疲れ様です。お疲れ様です」

汚らしい声と相応の醜い身なり。
この、だらしなく緩んだ肥満型の体を笑わずにはいられなかった。

「いやあ、本当に素晴らしいステージでした。私もね、年甲斐も無く、興奮しちゃいましたよお!
 ガッハッハッハッハ!! いやあ、本当に素晴らしい! ガッハッハッハッハ!!」

声や容姿だけでなく、その口調までも。
この大男の全てが私の美的観念から外れたものであり、それが許せない。

「・・・・・どうか、この場だけでも」

後ろの男は私にしか聞き取れない程の小さな声でこちらの抑制を計ろうとする。

「・・・・ふん」

本当にこの男は何もわかっていない。この程度の戯れに一々噛み付く程、私は幼稚ではないというのに。

821:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/29 07:57:52 9U5dioiC
「ガッハッハッハッハ! ん、どうされましたかな?」

「いえ、ステージの余韻がまだ抜け切れなくて」

「ほう、それでしたらもう一曲どうです? 観客もまだ物足りない様子ですしなあ」

「うふふ、どうかお気になさらずに」

「んーそれは残念ですなあ。いやあ、結構結構。ガッハッハッハッハ!」

「契約上、そのような件は含まれておりませんので・・・・どうか」

お互いに牽制を掛け合うこの場に一瞬緊張が走るも、大男の言葉で平静を保たれる。

「いやあ、何もそんなつもりで言ったわけではなくてですねえ。まあ、いいでしょう。
 追加分という事で一つ、ここは手打ちにしてはいただけないでしょうか・・・・ねえ」

「それでしたら・・・・・・」

ちらりと。鋭い視線で男にサインを送る。

「・・・・・その、額につきましては」

「なあに、心配なさらずとも弾みますよお。これだけのステージだ。その価値がある!」

見え透いた世辞に歯が浮き立つも、薄い微笑を浮かべて会釈を返した。

822:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/29 07:59:36 9U5dioiC
「こちらとしてはそれで構いません。よろしいですか?」

「ええ、私も構いません。むしろ、もう一度このステージに立てる事を光栄に思います」

「謙遜なさる必要などありませんよお! いやあ、本当に謙虚な方だあ!
 マネージャーさんもさぞ誇らしいでしょうに!」

「・・・・・いえ」

どうやら私と同じく、向こうもこちらに苦手意識を持っているらしい。
ギラギラとした大男の瞳には黒い感情が渦巻いているのが見ているだけで嫌でもわかった。

「・・・・では、お願いします」

「くれぐれも、よろしくお願いしますよお・・・・・ジャムさん」

言われなくてもわかってる。
そう、心の中で悪態をつき品の無いマイクを片手にステージへと飛び出した。

「「おおおおぉーーーっ!!!」」

ジャム「う~~っ! 私はまだ、歌い足りないぞ~~~!!」

「「「「うあああああああ! ジャムちゃああああああん!!」」」」

ジャム「1、2、3、4!」

「「「いえーーーい!!!!!」」」

823:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/29 21:04:21 ga2vV4OC
きたきた


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