09/03/28 22:47:53 pdYnIQBC
此処は南パラッツォ。
この日は花火の日、という当時中々熱かった大花火のイベント日であった。
暇人は朝の五時半から店の前に段ボールを敷いて並び
角台をゲットして喜んでいた。
暇人(お、お仕事成功なんだな……フヘッ)
その時、暇人は突然背後から首を捕まれた
暇人「イダッ！イダインダナッ！」
友人A「おい暇人よぉ、てめえフザケてんのか」
暇人「あ……A君、おはようなんだな」
A「なんだな。じゃねーだろカス！」
Aは暇人の胸ぐらを掴んでそう言った
暇人「え、ど、どうしたんだな？僕、ちゃんと台確保したんだな」
A「てめえよお。このイベントは
角２に良く入れてくるんだよ？ちゃんと教えただろうが！」
暇人「あ……ご、ごめんなんだな……」
A「っとに使えねえゴミ虫だな。
仕方ねえ負けたらテメーのせいだからな！どけよ早く」
暇人「あ……あの」
A「んーだよ？」
暇人「お……おかね……」
A「ちっ！ほら、受け取れや」
Aは財布から千円抜き取ると放り投げた
暇人は拾いあげると、上目遣いにAに言う
暇人「あの、今日はお金……貸してくれない？」
A「どの口が言ってんだよ貧乏神！きちんと金返してから言えよ！
今日は無理だ二万しかねーからよ」
暇人「ざ、残念なんだな……ハハハ……僕の分も頑張って欲しいんだな」
A「っしゃ！ゲチェナ来た！ってか気散るから帰れよ。ビタミスるだろ！」
暇人「ごめん」
暇人(たはは……ドジっちゃったけど、
朝一のかかりが早いからもしかしたらA君の台は高設定かもしれないんだな。
良かった。お金借りれなかったし、さっエロ本買って帰るんだな)
この頃、暇人は高校を中退してから定職につかずぶらぶらしていた。
常に金が無く貧乏で、女にも全く相手にされず
社会生活から切り離された腐った日々を過ごしてはいたが
当時、彼は誰よりも清く、美しい心を持っていた。
人を信じる心を持っていたのだ