10/07/03 08:17:41 OQ71r22n
>>942
龍之介がアレンジして有名にした「蜘蛛の糸」「地獄変」「羅生門」などは
今読み返してもやはり名作だと思います。
もともと東洋思想には「足るを知る-知足」という概念が根本にあって、
際限ない欲望やエゴイズムの果ては地獄行きだと様々な文学作品も警告していた。
信じる信じないにかかわらず、仏教や老荘思想、禅の影響は大きかった。
欧米人はどうしても欲望やエゴを膨らませる傾向が強かったから、
キリスト教-契約 の概念で秩序を保ったのですわな。
「契約」の概念を自分の都合のよいように勝手に解釈して、
強者が弱者を騙したり縛ったりする道具として使われるのがいかんのです。
「派遣制度」などというのがその典型的な例。
でもね、いくら経済原理主義者が猛威を奮った所で、
大富豪もやがて年老いて死ぬ訳だし、
ゲゲゲの鬼太郎の「鼠男」のように、あの世で閻魔大王に袖の下掴ませて、
地獄行きを免れて天国へ行く訳にも行きますまい(笑)
ヒトラー、ムッソリーニ、スターリン、毛沢東らの最晩年と死に様を見てご覧なさい。
周囲への猜疑心の塊、孤独な魂、自分の死後に自分が築いた「千年王国」が崩壊する予感…
迫害して消して行った者たちの悪霊に怯える日々…
「死不瞑目」という言葉があるけど、その通りだと思います。
他人を裁かず、自分の価値観を押し付けず、金や地位の奴隷にならず、
人と人とを相対的に比べる物差しにこだわらず、
貨幣とは共同幻想に過ぎないと見極める事が出来れば、
どのような境遇であれ、独裁者たちほど不幸にはならないと思います。