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漢族流入で変貌するウイグル
「われわれはインディアン」-イスラム教徒
宗教活動や言語教育も規制-中国当局
共産党政府は一九四九年に新疆を統合してダウド王を退位させ、クチャの王宮を
最高ランクの観光スポットに改装したのだ。「チケットを切ります」と、彼はぼそっと
つぶやいた。ダウド王の屈辱は、石油と鉱物資源の豊富なウイグルの土地に押し寄せる漢族を
前に、ウイグル文化全体が直面する現実を示している。
自治区の首都ウルムチで教師をする、バトゥルと名乗るウイグル人は、「われわれは
自分たちの土地にいるのに、まるで外国人のようだ。アメリカのインディアンと一緒だ」と
いう。あるいは、チベットのチベット人のようでもある。
政府の厳しい統制は、学校でのウイグル語使用やイスラム教の宗教行事への規制に
つながり、さらに、漢族移住者が地元企業や地方政府の主導権を握る一方で、地元の
ウイグル人は低収入の職にしか就けないという植民地型経済を生み出した。
六十年間にわたる漢族移住政策の結果、現在、漢族の人口比は6・7%から40・6%に
上昇し、ウイグル族人口とほぼ拮抗している。
新疆は建前上は自治区だ。だが、地元ビジネスや地方政府の要職を漢族が独占する現状に
ウイグル人は不満を募らせ、また、漢族のほうは決まって、ウイグル人たちは汚く、怠け者で
不誠実だとなじる。
ウイグル族はテュルク(民族名)から派生した独特のイスラム文化を持つが、中国人は、
漢族の大量移住によってその文化が窒息してしまうというウイグルの心配に対して
無頓着なように見える。
多くのウイグル人が最も懸念しているのは、イスラム教の問題だ。ウイグル人にとっては、
自分たちのアイデンティティーを表現する手段だが、中国当局は、分離主義の温床と見なす。
分離主義者と見なされはしないかという恐怖が、ウイグルの人々の心に重くのし掛かる。
あるウイグル人は、政府のウイグル政策に不満かと問われて、「その質問に答えることは、
政治的な罪を犯すか、良心に背くという罪を犯すか、いずれかを選ぶことだ」とだけ述べて、
押し黙った。
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