09/11/27 19:34:42 cm01oGo2
>>548
政治資金規制法では、政治活動に使えるお金は、自己資金であっても、上限は1000万円とされている。
自己資金が何故このように制限されているのか、その理由は、イタリアのベルルスコーニ首相を思い浮かべるだけで、理解できるだろう。
彼の政治姿勢は、圧倒的なメディア支配力と資金力を背景に、強圧的、独裁的であるとの批判が寄せられている。
バランスのある民主主義は、健全な政治家によって支えられている。健全な政治家とは、社会の様々な人々から、広く支持を集めることができる資質を持った政治家だ、と言っていい。
民主主義はそのような政治家を必要としている。さもないとベルルスコーニ首相のように、政治は、やや見当違いの方向に行ってしまいかねない。
なので、圧倒的な自己資金の力だけで、政治の世界に入ってくる見当違いの政治家を仕分けるのが、自己資金であっても上限を1000万円とする政治資金規正法の制限だと言える。
個人の金を、公の政治のために使うことを賞賛する風潮がある。しかし、公の政治に関わるためには、政治家として、政治資金規正法に定める仕分けをクリアしていることが必要だ。
個人の金を使うことが、結果としてこの仕分けを回避することになるなら、もはや公の政治のために自分の金を使っているのではなく、自分のために自分の金を使っているにすぎない。
政治資金規正法には、自薦・自称の政治家を排除して、民主主義が必要とするバランスのとれた政治家を確保する狙いもある。
自己資金の上限1000万円に違反することは、決して小さなことではない。政治資金規正法に関するかぎり、個人の金だから、どう使おうと個人の自由だ、ということにはならない。