09/10/13 15:03:02 sQK5jRen
「西暦2000年。世界の人々は、前年の夏に起きた衝撃的な悪夢からまだ
立ち直れないでおります。
この頃まで世界の中心だったニューヨークは、その機能をほぼ 壊滅的な
までに失っているでしょう。ロンドンの人びとは、夜明けの薄明かりの中を、
手探りをしながら歩いている状態です。フランスは、眠っております。
中近東は、仮死状態です。中国では政変が起きて共産主義体制が急速に崩壊
していきます。ソビエト? その名は、死を意味しています。大きな死体が
横たわっているのと同じです。
日本は―日本は、全国各地で復旧作業が続いているでしょう。自衛隊員が、
ミミズのように分断された新幹線の線路工事に、玉のような汗を流しているでしょう。
かつて都市だった太平洋岸のある地域には、黒潮が打ち寄せて、藻が繁り始
めています。日本各地で、政府主催の合同慰霊祭が行われて、その読経の声
が低く流れております。
しかし、日本は無事でした。この災難を機に、日本では、神理を求める声が
全国津々浦々から聞こえてき始めて、人々は悪しき万能主義、唯物主義の迷信
から目覚め、光へと向かいつつあります」
(大川隆法『黄金の法』角川文庫版 204ページ15行目から205ページ11行目まで)