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日下公人の「現実主義に目覚めよ、日本」
高度に文明化された日本人の戦争論
URLリンク(www.nikkeibp.co.jp)
日本は今、トマス・モアの理想を実現している
トマス・モアは『ユートピア』の中で、文明的な戦争、やらざるを得ない戦争というものを書いている。
略奪の精神はお互いに絶対ゼロにはならないのだから、どこかで小競り合いが大競り合いになって、
戦争になるのは防げない。
しかし、ユートピアの国民は自衛戦争はするが、侵略戦争は絶対にしないと決心している。
みんながそういう気持ちになればいいのではないか…と書いている。
それは理想の国の話で、空想だとトマス・モアは自分で分かっている。
みんながそういう気持ちになるのは無理だけれども、「ちょっと聞いてください」という本なのだ。
ところが、日本は今、それをその通りにやっている。絶対に軍隊は持たない。原子爆弾は持たない。
侵略戦争はしない。ソマリアに海上自衛隊が行っても日本の船しか助けない。
日本で今、それらに反対したら、非難されるだろう。
それが日本人の戦争論である。世界の人が腹を抱えて笑うような、本当におめでたいものだ。
しかし、日本人はおめでたいわけではなくて、自分たちが昔から実行しているからそう思えるのである。
そして「外国もやりましょう」と呼びかけている。
だが、賛成国が増えない。それどころか、逆につけこんでくる国が増えるので、
最近は日本人も、心の中では、このままでは少しおかしいと思い始めた。
世界中、悪い人ばかりだから、日本だけ気高くてもダメだと、日本人は思い始めている。