09/02/02 13:50:24 j58XuKbQ
>壊れてしまった雇用システムと労働へのアイデンテティ回復こそ一番必要
闇さんの意見に同感です。
ヒントになると思われるのは昨日日テレでやっていた派遣切りに関する徹底討論です。
ソニーの出井氏、奥谷氏、金美玲氏、宮崎哲也や湯浅誠氏や河添氏、
雨宮氏などの顔ぶれですが、実に充実していました。
奥谷氏が働き方の多様化を派遣法改正がもたらしたと主張するのに対して、
出井氏がそれは通訳ほか専門職の人にいえることで
製造業派遣の場合にはあまり強調できることではないといったり、
金氏が相変わらずの自己責任論(現実の理解がまったく出来ていない)
や派遣村が戦略勝ちだといったらうんざりする議論を持ち出すと、
湯浅氏がいまはセーフティネットの話をしていると冷静に答えたりで、
議論のための議論ではなく見応えがありました。
そこで出井氏の危機感が印象的でした。
明治維新以来というほど深刻な、この国をどうやっていくかという本質を話さなくてはいけないと。
働く基準さえわかってくれば全員が派遣でもいいとの意見も。
闇さんのおっしゃるミスマッチ論も出ていました。
ものづくりの派遣を人手不足の介護や農業にスライドさせようとしても難しいということ。
そのあたりは湯浅氏や河添氏、雨宮氏が派遣の人たちの心情を理解しているので
彼らから提案が出てくることを期待したくなりました。
出井氏の大きな意味での危機感を共有しつつ、
新しい産業構造の転換を考え、同時にそれが派遣の人たちの個々の生活を
保障し、セーフティネットを完備するという形での実りある議論が、
昨日のメンバーからは生まれるのではないかと思いました。
それには派遣社員のおかれている状況を人間としてきちんと理解でき、
出井氏のように率直に話をする企業人が必要ですね。