09/01/07 01:49:17 JXs04a9t
殺人嫌疑にショックを受け逆戻りしてしまったのだ。『死の蔵書』がアメリカで出たのは、事件の設定年から6年後の92年。 70年代から80年代にかけての反捕鯨熱をある程度距離をおいて見られる時代である。作中には残念ながら反捕鯨を撤回するような言辞は見られな
いが(そんなことを書くと環境保護団体からつるし上げを食い売上に響くのだろう)、少なくとも菜食主義に対するアイロニカルな視点ははっきり感じることができる。リタはある時期のアメリカ・インテリ層の典型的な行動様式を示しているが、よく考えればそこには
大きな矛盾がひそんでいる。菜食主義者は、他人に自分の趣味を押しつける限りにおいて批判されるべき差別主義者になる、と私は先に書いた。捕鯨に関しては彼女はその押しつけを認め支持している。しかし自分の主義を他人に押しつけることがあくまで正しいと思う
なら、捕鯨ばかりでなく一般の漁業や家畜の屠殺をも批判しやめさせなくてはならないはずである。だが彼女はそうした行動には走らない。一般漁業や家畜屠殺を批判することは、大多数のアメリカ人の食生活を批判することであるから、周囲の人間を敵に回す結果にな
る。彼女はそうした行動には走らず、遠い日本やノルウェーの食生活に対してのみは強圧的な態度をとるわけだ。この安易さと身勝手さにアメリカ・インテリ層の大きな盲点があると言えよう。キリスト教や社会主義といった信じるべき大規範が失われた現代、カルトが
流行するのはある意味では当然だろう。それはインテリであっても例外ではないし、むしろインテリの場合はもっともらしい理屈をつけてカルトを正当化するすべを心得ているだけいっそうタチが悪い。右では小説を例にとったが、フィクションだけでは説得力に欠ける
から別の例を見よう。落語家・笑福亭猿笑に『くじら談議』(ブックマン社、1993年)という著作がある。彼は93年5月、「ニューヨーク・タイムズ」に捕鯨を擁護する意見広告を出した。この広告に寄せられた手紙がいくつか紹介されているが、中に「テキサス大学助
教授ロバート・デュウリー」からの手紙がある。そのまま引用すると、
440:名無しさん@3周年
09/01/07 01:50:23 JXs04a9t
この人は多分、思考と行動において平均的な大学人よりかなり尖鋭的なのだろうが、これを読むとアメリカ・インテリの悲惨な思考形式がよく分かる。まず鯨の資源状態がどうなっているかなど事実をきちんとふまえる姿勢がまるでなく、自国の「捕鯨=悪」という偏
見をはなから疑いもしない。そしてその偏見を他国に押しつけるにあたって、目下地球上で政治・経済・軍事面で最強を誇っている自国の力を用いることに寸毫のためらいも覚えない。まるで「僕んちのパパは社長だから、言うことを聞かないとお前の親父をクビにして
もらうぞ」と威張る子供同然である。 歴史認識においても一方的で、「世界の警察官アメリカ」そのまま、自国は正義だと信じきっている。日本の大学教師にもひどいのがいるが、アメリカもそれに劣らないなと感心してしまう。ここは歴史認識を論じる場ではないか
ら簡単に書くが、第二次大戦まで十数年間の日本が侵略的であったことを私は認めるけれど、だからといってアメリカが正義の味方であったということにはならないのである。アメリカは19世紀末から米西戦争など帝国主義的行動をとるようになり、植民地獲得に走った
のだ。ヨーロッパ列強の猿真似をしたことでは日本と同じである。その結果獲得した植民地のうちフィリピンは独立しているが、ハワイはいまだにアメリカ領である。東条時代の日本を論難するなら、敗戦によって植民地を手放した日本に捕鯨問題で圧力をかける前に、
ハワイ独立運動のために奔走するのが筋じゃないんですか。 (この項続く)
補論:鬼頭秀一『自然保護を問いなおす』書評
441:名無しさん@3周年
09/01/07 02:19:44 JXs04a9t
ここで補論として、96年春に出た鬼頭秀一『自然保護を問いなおす』(ちくま新書)を紹介して内容を検討してみたい。 結論めいたことから言うと、これは「地球にやさしく」「自然との共生」といった流行のスローガンに惑わされることなく、自然保護とはいったい何
なのかをきちんとつきつめて考えた、大変すぐれた書物である。都市生活者が短絡的に「自然保護」を唱え、自然の中で暮らしている地元住民がそれに反対するという構図がしばしば見られること、「自然」と「人間」を二項対立的にとらえ前者を神化する思考様式の欠
陥、アメリカ自然保護思想家ソローが都市生活者であり啓蒙主義的な立場でものを言っていたに過ぎず、彼が「自然の中で」暮らした小屋は実際には都市に隣接していたこと、自然保護思想と超越主義とのつながり、自然保護思想家の唱える「地球全体主義」が文字どお
りの全体主義になりかねないこと、「原生自然」という観念の歴史的成り立ち、など、「自然保護」に関わろうという人間なら一度は考えておくべきこと・知っておくべきことがここにはぎっしり詰まっている。 特に自然と人間を対立的にとらえるのではなく、両者の
関わりの全体性を説く箇所は秀逸であるが、全体性という(ニューサイエンス風の)言葉を先走らせて物事を単純化・没論理化することを避け、あくまで分析的な作業の積み重ねで全体性を論証していこうという著者の堅実な姿勢は、右で批判した小原秀雄の、野生動物
や原生自然を絶対化してひたすら保護を唱える単純な物言いと比較すると知的レベルにおいて雲泥の差がある。私自身、漠然と考えていたことがこの本の中で様々な資料によりきちんと論証されているのに驚嘆したし、実に多くを教えられた。さて、そうした評価をはっ
きり書いた上で、この著書の中に出てくる捕鯨問題の扱われ方に触れてみたい。もとより捕鯨問題はこの本の中ではごく簡単に言及されているだけであり、著者からすればその部分で著書をあげつらわれるのは不本意であろう。実際、捕鯨に触れる最初のところで「詳し
くは論じられないが」と断っている。私もその点をあらかじめお断りした上で以下の感想を述べることにする。著者は、日本沿岸の捕鯨と南極海の捕鯨とを区別する。前者は地域と結びついた伝統的な文化的・社会的連関を多分に残しているので、都会市場への流通によ
り乱獲に陥る恐れがあるところをきちんと制限すれば問題ないとする。
442:名無しさん@3周年
09/01/07 02:20:42 JXs04a9t
私もこれには同意見である。後者については、南極海と日本は地域的つながりがないし海洋資源の所有権がどこまで及ぶかという問題があり難しいとする。私が引っかかったのはこの箇所である。
そしてそれは、単に捕鯨問題だけではなく、この本全体が現代社会の中でどういう役割をはたし得るかに関わってくるが故に、小さからぬ疑問なのだ。捕鯨に触れているのは「具体的な展望の中で」という章であるが、ここで著者は、都会生活者は単に「切り身」を消費
するだけではなく、生産者と何らかの形でつながることで、見えにくくなっている生産と消費のリンクを意識していくべきだとする。そこまではいい。次に著者は「理想的には、なるべく地域で生産したものがその地域の中で消費されるようなあり方が望ましい」と言う。
ここに来ると私は首をかしげざるを得ない。勿論、著者はこれが無理な相談であることを認識しつつ、「現実的にそこまでなかなかいけないにしても」とすぐに付け足すのだが、堅実だった著者の姿勢がここでやや逸脱している感がある。「切り身」は、好むと好まざる
にかかわらず現代社会の宿命だと私は思っている。日本の伝統的食品である豆腐は現在は多くが輸入大豆で作られているし、やはり日本人がよく食べてきた魚介類にしても輸入物が増えている。宿命とは、それをよしとしてその上にあぐらをかくことではない。一方で
「切り身のリンク」を知悉しつつ、しかしこの産業・商業社会では所詮切り身を免れ得ないのだと認識していることを意味するのである。「切り身のリンクを意識すること」を極論化すると、結局は自然の絶対化を行う単純エコロジストと同じでアナクロニズムになって
しまう。 そして著者が右のような議論の後に捕鯨問題に言及する時、こうした疑問は一層強まる。なぜなら「南極海の鯨は日本だけのものではない。みんなで利用法を考えよう」といった言い回しは、資源量から見て捕鯨を中止させる根拠が怪しくなってきた時に、自然
保護団体が窮余の策として編み出した詭弁という色彩がきわめて濃いからだ。(南極海の捕鯨史を考えれば、この論法の奇妙さはすぐ分かるだろう。)
443:名無しさん@3周年
09/01/07 02:21:21 JXs04a9t
その背後にあるのは、無論、鯨類を特殊な動物と見なし資源量とは無関係に捕鯨そのものを悪とする文化差別主義に他
ならない。私がここで文化という時、それはIWCも認めているような原住民捕鯨とか生存捕鯨などに見られる狭義の文化を指すのではない。大昔からやっているから、或いは先進国や都会から縁遠い生活をしている人たちの捕鯨だから認めるというのは、バカバカしい
文化観である。同じ先進国でも、アメリカ人は鯨を食べず日本人は食べる、文化の相違とはそういうことである。商業や産業を奇妙に敵視する思考法(右で批判した小原もそうである)は単純エコロジストにしばしば見られるものであり、捕鯨問題を論じる時にも大きな
足かせになっている。ノルウェーはモラトリアム後に捕鯨を再開する時、商業捕鯨ではなく伝統捕鯨だと言わなくてはならなかった。一方イヌイットは、きわめて数の少ないホッキョク鯨を捕獲しながら生存捕鯨の名のもとに認められている。こうした歪んだ文化観や商
業観が捕鯨論議をおかしくしている元凶の一つであることを忘れてはならない。 確かに現在は公海の自然資源を、いかに過去の実績があれ無料で利用できる時代ではない。入漁料として様々な形での国際貢献を行うことも捕鯨再開には必要だろう。しかし商業だからいけ
ないという議論はナンセンスである。鎖国をし自給自足経済によっていた江戸時代の日本にしても、国内では大規模な流通や商業が行われていた。まして交通や流通経路が世界的に発達した現代においてをやである。商業や流通は人類の歴史と共にあるのであり、人類の
宿命である。ただ、過去に行われたような資源の乱獲乱用を防ぐべく監視体制を強化し、持続的利用の可能範囲について調査や分析を怠らないこと、これが肝要なのだ。こうした前提を認めない限り、まともな捕鯨論議は不可能であろう。
444:名無しさん@3周年
09/01/07 08:33:16 YjAjIX4r
URLリンク(english.aljazeera.net)
アルジャジーラTuesday, January 06, 2009
メッカ時間12:19 Mecca time, 09:19 GMT
アジア太平洋ニュースNews Asia-Pacific
Japan seeks ban on whale protesters 日本は鯨抗議船の禁制令を模索
(血煙写真:Sea Shepherd activists have frequently clashed with whalers in the waters off Antarctica [GALLO/GETTY])
Japan's foreign ministry has said it plans to ask Australia and possibly New Zealand and Chile to ban
an anti-whaling ship from using their ports to refuel.
日本外務省はオーストラリアと、場合によってはニュージーランド、チリに反捕鯨船がその港を燃料補給に
使用することを差し止める要請を計画していると語った。
Japan has accused the conservation group Sea Shepherd and the crew of its ship, the Steve Irwin,
of acting "like pirates" in their efforts to stop Japan's annual whale hunt in Antarctic waters.
日本は保護団体シーシェパードとその船スティーブ・アーウィンの乗員を「海賊行為類似」の行動で
日本の例年の南極海での捕鯨を阻止しようと試みていると批難した。
The announcement came after Japanese fisheries officials said the whaling fleet had temporarily suspended
their hunt following the death of a crewman.
この声明は日本の水産当局者が、現在船員の死亡により捕鯨船団が一時捕鯨を停止していると発表した後に
明らかにされた。
The sailor, who has not been named, apparently fell over board in high seas and his body has not been recovered,
despite an extensive search.
氏名が公表されていないこの船員は、明らかに甲板から公海へ落ちたもので、集中的捜索にもかかわらず
体はまだ発見されていない。
The incident was not believed to be related to activities of Sea Shepherd or any other protest group.
この事故はシーシェパードやその他抗議グループの活動とは関連が無いと考えられている。
445:名無しさん@3周年
09/01/07 08:34:36 YjAjIX4r
欄外
|"They have obstructed our activities in the past, and their action is extremely dangerous.
|They are like pirates"
|Chiharu Tsuruoka,
|Japanese foreign ministry
|「彼らはかつてわれわれの行動を妨害しており、彼らの行動は非常に危険である。
|彼らは海賊のようなものだ。」
|鶴岡千晴、日本国外務省
446:名無しさん@3周年
09/01/07 22:36:47 Cab1SSq4
(アルジャジーラつづき)
Earlier this week the crew of the Steve Irwin said they had left their pursuit of the Japanese fleet in order to return to port to refuel.
今週はじめ、スティーブ・アーウィンの乗組員は日本船団の追跡をやめ、港へ給油に帰ると言った。
The ship had been pursuing the Japanese whaling fleet for more than 3,000km and have vowed to use all means necessary
to prevent the hunt from going ahead.
船はこれまで3000km以上日本の船を追跡し、捕鯨が進行することを阻止するにに必要なすべての手段を行使すると誓約した。
Japan has said it will ask countries where the Sea Shepherd crew might dock to refuse entry to the vessel.
日本はシーシェパードが入港しそうな国々にこの船を拒否するよう要請するつもりだと語っていた。
"We are going to request a port closure against it," Chiharu Tsuruoka, an official with the Japanese foreign ministry, said.
「われわれはこれに対して港を閉鎖するよう要請しようとしている」と日本外務省官僚、鶴岡千晴氏は語った。
"They have obstructed our activities in the past, and their action is extremely dangerous. They are like pirates."
「彼らは過去にもわれわれの行動を妨害してきたし、彼らの行動はきわめて危険である。彼らは海賊のようだ」と発言している。
447:名無しさん@3周年
09/01/07 22:37:35 Cab1SSq4
(アルジャジーラつづき)
Last month, the whaling fleet came under attack when Sea Shepherd activists lobbed 25 bottles of foul smelling rotten butter at the fleet.
先月、捕鯨船団はシーシェパード活動家たちの攻撃を受け、腐敗臭のする腐ったバターの瓶25本を投げ込まれた。
The group has denied Japanese assertions that the Steve Irwin rammed a Japanese ship.
このグループは日本側の主張、スティーブ・アーウィンが日本船に激突したということを否定した。
The Japanese whaling fleet plans to harvest up to 935 minke whales and 50 fin whales this year under
International Whaling Commission rules that allow the animals to be killed for research purposes.
日本の捕鯨船団は調査目的のために動物を殺すことを許している国際捕鯨取締条約に基づき、今年は935頭までのミンククジラ
と50頭までのナガスクジラを捕獲する予定である。
But opponents say the Japanese hunt is just a cover for commercial whaling, which was banned in 1986,
and that real research into the whales does not necessitate killing them.
しかし反対者たちは日本の捕鯨が、1986年に禁止された商業捕鯨の隠れ蓑にすぎず、現実の鯨類調査には
彼らを殺す必要は無いと言っている。
URLリンク(english.aljazeera.net)
アルジャジーラTuesday, January 06, 2009
メッカ時間12:19 Mecca time, 09:19 GMT
アジア太平洋ニュースNews Asia-Pacific
[Japan seeks ban on whale protesters 日本は鯨抗議船の禁制令を模索]
448:名無しさん@3周年
09/01/07 22:39:06 Cab1SSq4
URLリンク(www.stuff.co.nz)
ニュージーランド報道協会
【Captain rejects Japanese harassment claims 船長は日本の主張するハラスメントを否認】
Wednesday, 07 January 2009
The captain of an anti-whaling ship, which offered to help search for a Japanese whaling ship's missing crewman,
rejects claims he continued to harass the whalers during the search.
日本捕鯨船の行方不明になった船員を捜索することに援助を申し出た反捕鯨船の船長は、捜索中の捕鯨船に
嫌がらせをしているという主張を否認した。
The Sea Shepherd Conservation Society's ship Steve Irwin has been pursuing Japanese whaling ship Kyoshin Maru
No 2 in an attempt to prevent it whaling.
シーシェパード保護協会の船、スティーブ・アーウィンは捕鯨を阻止するために日本の捕鯨船第2共新丸を追跡していた。
Early on Monday morning Hajime Shirasaki, a 30-year-old engine room oiler, was reported missing from the
Kyoshin Maru No 2 and is believed to have been washed overboard, and drowned, in Antarctic seas with four metre swells.
月曜日早朝、30歳のエンジンルーム・オイラー白崎玄が第二共新丸から行方不明になったと伝えられ、南極海の
4メートルの高波により船外に転落して溺れたと思われていた。
The Japanese ship claimed the Steve Irwin's harassment continued while it was searching for the missing man.
日本船は行方不明者の捜索中にもスティーブ・アーウィンの嫌がらせは継続されたと主張した。
The Steve Irwin approached without its lights on and "began to harass and disrupt navigation", a statement said.
スティーブ・アーウィンは無灯火で接近し、「嫌がらせを開始し、航行を中断させた」と声明している。
The statement said the Steve Irwin called the Japanese vessel and said it had "come to help in the search for the missing crewman".
この声明によると、スティーブ・アーウィンは日本船に通信し、「行方不明の乗員捜索を助けにきた」と言ったとのことだ。
449:名無しさん@3周年
09/01/07 22:41:55 Cab1SSq4
(ニュージーランド報道協会つづき)
The Japanese responded "we will not accept any help nor cooperation from the Sea Shepherd who has been harassing
our research vessels".
日本側は「われわれはいかなる援助も受け入れず、われわれの調査船に嫌がらせをしてきたシーシェパードとの
協調も受け入れない」と答えた。
The Dutch-registered ship replied "we will restart harassing the whaling vessels once the search is over".
オランダ籍の(シーシェパード)船は「捜索が終わり次第捕鯨船への嫌がらせを再開する」と答えた。
Kazuo Yamamura, president of the Japanese ship's operator Kyodo Senpaku Kaisha, said the Steve Irwin disrupted the search.
日本の船舶運用会社、共同船舶の山村和夫社長は、スティーブ・アーウィンが捜索を中断させたと語った。
"There is a distinctly uncaring nature about Sea Shepherd people in that they are prepared to disrupt the search for a
missing seaman for their own ends."
「シーシェパードの人々に関してはこれは明らかに不用意なことだ、彼らの最終目的は行方不明の船員の捜索を
妨害することであり、その準備をしているのだから」としている。
Captain Paul Watson told NZPA it was "rude and unfair" for the Japanese ship to make such accusations.
ポール・ワトソン船長はニュージーランド報道協会(NZPA)に対して、日本船がこのような批難をすることを
「無作法で不公正だ」と語った。
"We told them very specifically that we were not there to harass them, that we respected their situation.
「われわれは彼らに非常に明確に、われわれが彼らに嫌がらせをするために来たのではないこと、彼らの
状況を尊重することを語ったのだ」、
"So, I was rather shocked to hear that they said we were harassing them."
「われわれが彼らを困惑させたと聴いて、どちらかというとショックをうけた」とし、
Mr Watson said the Japanese strategy was to demonise the anti-whalers.
ワトソン氏は日本の戦略が反捕鯨者を悪魔化することなのだと語った。
450:名無しさん@3周年
09/01/07 22:44:15 Cab1SSq4
(ニュージーランド報道協会つづき)
"The fact is we're not breaking any laws. We haven't hurt anybody, we haven't damaged any equipment.
But we have prevented them from killing whales.
(ワトソンはつづけて)「事実は、われわれが法を犯していないということだ。われわれは誰も傷つけてはいないし、
器物を破損もしていない。われわれは彼らが鯨を殺すことを阻止しているのだ。
"The biggest crime we've committed down here is saving lives."
ここでわれわれが犯した最大の罪は生命を救ったということだ。」
The Japanese whaling fleet has not killed any whales since December 20 and Mr Watson is confident his teams
efforts have reduced the number of whales killed and reduced the company's profits.
日本の捕鯨船団は12月20日以来、一頭の鯨も殺しておらず、ワトソン氏はかれのチームの努力、
殺される鯨の頭数を減らすことと、会社の利益を削減することについて確信している。
The Steve Irwin was returning to Hobart for refuelling and was being followed by a Japanese ship for the last 12 hours,
Mr Watson said.
スティーブ・アーウィンは給油のためにホバートへ向かっており、12時間日本船に追跡されていると
ワトソンは言った、
"As long as they're chasing us they're not killing any whales."
「彼らがわれわれを追っているかぎり、鯨を殺すことはできない。」
Maritime New Zealand's official search for the missing Japanese seaman has been called off.
ニュージーランド海洋当局公式の日本船員捜索は中止された。
NZPA(ニュージーランド報道協会)
451:名無しさん@3周年
09/01/07 22:45:15 Cab1SSq4
URLリンク(www.abc.net.au)
オーストラリアABCニュース
【Whalers accuse Sea Shepherd of disrupting sailor search :捕鯨船はシーシェパードが船員捜索を妨害したと批難】
Posted 3 hours 21 minutes ago
Updated 2 hours 16 minutes ago
Paul Watson says an offer to help with the search was rejected.
ポール・ワトソンは捜索援助の申し出が拒絶されたと語った。
Paul Watson says an offer to help with the search was rejected. (AAP Image: Raoul Wegat)写真
The operators of a Japanese whaling vessel have accused anti-whaling ship the Sea Shepherd of disrupting the search for a missing sailor.
日本捕鯨船の運用者は反捕鯨船、シーシェパードが行方不明船員の捜索を中断させたと批難した。
The 30-year-old engine room worker disappeared more than two days ago from the spotter ship in the Southern Ocean.
30歳のエンジンルーム作業員は2日以上前に目視船から南大洋へ消え去った。
A spokesman for the ship's operators, Glenn Inwood, says the Sea Shepherd did not respond to initial calls for help,
falsely claiming it was not in the area.
船舶運用者のスポークスマン、グレン・インウッドは、シーシェパードが最初の救援コールには答えず、
この海域にはいなかったという虚偽を主張したと語った。
452:名無しさん@3周年
09/01/07 22:46:08 Cab1SSq4
(オーストラリアABCニュースつづき)
Mr Inwood says the Sea Shepherd refused to respond to a distress signal sent when the man went missing.
インウッド氏によると、シーシェパードは行方不明者が出た時に発信した遭難信号に答えることを拒否した。
"Sea Shepherd did not respond but they put in a press statement that they couldn't go back to where they were
because they were heading to Hobart," he said.
「シーシェパードは応答せず、報道ステイトメントに彼らがもといた場所へ帰ることができなかったこと、
なぜならホバートへ向かっていたからだと発表した」とインウッド氏は言う。
"But that was in fact a lie and they did actually head back under the cover of darkness and turned up with their lights off.
「しかしこれは嘘である。彼らは実際には暗闇に紛れて引き返していたのであり、灯火を消して出現した。」
Mr Inwood says the Sea Shepherd's Captain instead used the signal to locate the Japanese ship and begin destructive protest action.
インウッド氏は、シーシェパード船長が信号を日本船の位置特定に利用し、破壊的抗議行動を開始したと言っている。
"He's (Paul Watson) used his crew to throw missiles containing acid, he has rammed vessels and that is just this first time.
「彼(ポール・ワトソン)は彼の乗員を使って酸の入ったミサイルを投げさせ、船に激突し、これはまだ序の口である。」
"He's now coming back to Australia to refuel and go back down to the Antarctic and will likely undertake even more dangerous actions."
「彼は現在オーストラリアに給油のために帰っているが、南極に再び戻れば、もっと危険な行動を取る可能性が強い。」
In a statement, the Sea Shepherd's captain, Paul Watson, says an offer to help with the search was rejected.
シーシェパードの船長、ポール・ワトソンは声明で救援の申し出が拒絶されたと言っている。
453:名無しさん@3周年
09/01/08 00:21:13 qReRjgPX
ワトソン反論「常に灯火を点けていた」
URLリンク(www.25today.com)
シー・シェパードのポール・ワトソン会長は、「われわれは、小型ボートとヘリコプターで捜索協力を申し出た。
救難信号を船団位置を突き止めるために利用したというのは言いがかりだ。われわれは、救難信号に応答し、
船団にもニュージーランドの海事当局にも支援申し出を伝えた。われわれが船団に妨害行為をするつもりがない
というやりとりはすべてテープに記録されている」と無線電話でオーストラリアに伝えてきた。また、
スティーブ・アーウィン号が灯火を消して近づいてきたというICR側の映像発表に対しても、
「スティーブ・アーウィン号は常に灯火を点けていた。ICRは事実を歪曲しようとしている。
われわれの支援申し出に対しても、船団側はエコ・テロリストの協力は要らないと拒否してきた」と反論している。
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で実際ちゃんと灯火されておりますですはい。
↓
URLリンク(www.icrwhale.org)
454:名無しさん@3周年
09/01/08 05:44:24 lTbixk5L
URLリンク(www.theaustralian.news.com.au)
【Whaling ship ban an option for Julia Gillard (反)捕鯨船入港禁止 ジュリア・ジラードの選択肢】
Matthew Denholm | January 08, 2009
Article from: The Australian記事出典:ザ・オーストラリアン紙
AUSTRALIA is in a diplomatic tangle over Japanese calls for an anti-whaling protest ship to be denied access to the country's ports.
オーストラリアは日本が呼びかける反捕鯨抗議船の自国港湾への入港否認に関して、外交上の錯綜に巻き込まれている。
Acting Foreign Minister Julia Gillard yesterday refused to rule out agreeing to the request to deny port access to the Sea Shepherd
Conservation Society ship Steve Irwin.
現在外相執務を代行しているジュリア・ジラードは昨日、シーシェパード自然保護協会の船、スティーブ・アーウィンが
寄港することを拒否するようとの要請に合意することを排除することは退けた。
The ship, which has been harassing the Japanese whaling fleet in the Southern Ocean, is heading to Hobart to refuel.
日本の捕鯨船団に嫌がらせをしてきた船は、現在給油のためホバートへ向かっている。
Shigeki Takaya, an official with Japan's Fisheries Agency, was quoted as calling for Australia to deny port access to the Steve Irwin
because it was engaged in "sabotage".
日本の水産庁官僚、高屋繁樹氏がオーストラリアへのスティーブ・アーウィンの寄港阻止を呼びかけたと言及されており、
理由は「サボタージュ(妨害)」を行ったということである。
Ms Gillard's spokeswoman confirmed Japan had sought a ban and that no decision had been made. "Any decision on access to
Australian ports by the Steve Irwin, or any other vessel, will be made in accordance with usual procedures and relevant international
and domestic law," she said.
ジラードの報道官は日本が入港禁止を求めてきたことを認め、決定はなされていないと確認した。「スティーブ・アーウィン
あるいはすべての他の船舶のオーストラリア港湾への入港は、通常の手続きと該当する国際法および国内法により決定する」
と述べた。
455:名無しさん@3周年
09/01/08 05:46:55 lTbixk5L
(つづき)
Greens leader Bob Brown said Ms Gillard's refusal to rule out denying permission for the Steve Irwin to dock in Hobart was "unbelievable".
緑の党リーダー、ボブ・ブラウンは、ジラードがスティーブ・アーウィンのホバートでのドック入り許可を否認することを
排除しないという態度を「信じられない」と評した。
"We (Australia) have got such a weak approach to whaling, as we do with forests, that nothing would surprise me," Senator Brown said.
「われわれ(オーストラリア人)は森林に関すると同様、捕鯨にも弱いアプローチをしてきたので、驚きはしない」と
ブラウン上院議員は語った。
Steve Irwin captain Paul Watson said via satellite phone from 2500 nautical miles southeast of Tasmania he had sought permission
to dock in Hobart, most likely on January 15 or 16.
スティーブ・アーウィン船長、ポール・ワトソンはタスマニアの南東2500海里から衛星電話で、ホバートでドック入りする
許可を申請した、おそらく1月15日か16日になると語った。
He denied claims by Japan's Institute for Cetacean Research that his crew had obstructed efforts to find the body of a crewman missing
from a whaling ship. Rather, he said he had suspended protest activities and offered assistance, providing a helicopter to help search.
彼は、彼のクルーが捕鯨船からの行方不明者の体を発見する努力を妨げたという日本鯨類研究所の主張を否認した。
彼は抗議行動を中断し、捜索を補助するためにヘリコプターを出動させる申し出を行ったと語った。
Additional reporting: AFP補足報告:AFP
_____________
ジ・エイジ紙によると、ロバート・ブラウン上院議員はスティーブ・アーウィンではなく、原生林からの木材チップを引き取りにくる
日本船を入港禁止にすべきだと言ってますね。
Senator Brown called on the government to instead ban Japanese ships which used Australian ports to pick up woodchips from old-growth forests.
URLリンク(news.theage.com.au)
456:名無しさん@3周年
09/01/09 06:21:43 crkrLmc2
現在、スティーブ・アーウィン号の灯火or無灯火論争と、日本からの寄港阻止要請の是非と、二つの論点が
入り乱れてるようです。下記ニューサイエンティスト誌の記事の場合、週刊誌のせいかタイムラグがあって、
幸か不幸か、乗員行方不明、灯火/無灯火の論点には触れておらず、捕鯨協会の入港拒絶要請だけに焦点が
あたってます。
スティーブ・アーウィン号に違法行為があった可能性はあるわけですが、だからといって給油のための
寄港阻止ができるかどうかというのは、法治主義にかかわる問題でしょう。
この船には、シーシェパードの行動に直接責任を負うわけではないTV番組制作チームや、士官ではない
スタッフも乗船しているわけで、寄港拒否要請というのはあまりにも法治主義を無視した無謀な主張でしょう。
(近頃の日本の論調だったら、即座に<内政干渉だ>という大合唱になるケースじゃないですかね。)
港湾への自由寄港の権利というのは「公海の自由」を具体的に裏付ける古典的に重要な権利なわけで、当該船に
違法行為の疑いがあれば、責任者だけを拘束し裁判にかければ良いわけで、他の乗員の自由権を毀損し、
大海に放置しておくという権利はどこの主権国家にも無いはずです。
去年の1月に共同船舶に対して出された豪州連邦裁判所の判決については、日本側は外務省も共同船舶も
最初の訴状の受取から拒否しているわけで、捕鯨問題に関しては、日本側は何か重大な法認識の崩壊現象を
起こしているのではないかと考えられます。
457:名無しさん@3周年
09/01/09 06:22:20 crkrLmc2
URLリンク(www.newscientist.com)
【Whalers attempt to block refuelling of activists' ships】
【捕鯨者は活動家船の給油ブロックを企てる】
07 January 2009
TENSIONS are rising in the Antarctic following skirmishes last month between anti-whaling protesters and Japanese vessels
they accuse of commercial whaling under the guise of research.
反捕鯨抗議船と、彼らが調査に名を借りた商業捕鯨だと批難する日本の船舶との先月の小競り合いに引き続き、南極海で
緊張が高まっている。
This week, Keiichi Nakajima, head of the Japan Whaling Association, called on the governments of Australia and New Zealand
to close their ports to the Steve Irwin, a ship run by the Sea Shepherd Conservation Society, on the grounds that it has committed
"criminal acts" and endangered lives. Failure to do so, he said, would make them "complicit" in any further attacks. Australia has
agreed to consider Japan's request.
今週、日本捕鯨協会会長、中島圭一氏はオーストラリアとニュージーランド政府に対し、スティーブ・アーウィン号の入港を
阻止するよう呼びかけた。この船はシーシェパード自然保護協会が運用する船で、「犯罪行為」を行い、生命を危険に
さらしたというのがその理由とされている。中島氏は、入港を阻止しないならば将来の攻撃の”共謀関係(complicit)”を
構成することになる、と述べている。オーストラリアは日本の要請を考慮することに合意した。
The Japanese Institute of Cetacean Research says that in the worst incident so far, the activists' ship circled the Japanese
whale-sighting vessel for 3 hours on 26 December, before ramming it from behind and throwing bottles of acid at the ship and its crew.
日本鯨類研究所は、12月26日に活動家の船が3時間にわたり、日本の目視調査船の周りを周回し、背後から激突して
船と乗員に対して酸の入った瓶を投げつけたが、これは今までに最悪の事件だったと語った。
458:名無しさん@3周年
09/01/09 06:23:16 crkrLmc2
(ニューサイエンティスト誌つづき)
The protesters, however, deny this. "The extent of Sea Shepherd's actions has been to toss rotten butter and slime onto the decks
of the whalers to hinder their illegal activities," says Paul Watson, the ship's captain. "We have turned their decks into stink holes
but we have not hurt any whaler nor have we damaged any property and we have not rammed these illegal whaling ships."
We have engaged them and stopped their whaling activities for two weeks
抗議者はしかしこれを否定している。「シーシェパードの行動は腐ったバターと粘着物を捕鯨船の甲板に投げ込み、
彼らの違法な行動を妨げることに限られている」と船長、ポール・ワトソンは言っている。「われわれは彼らの甲板を
臭い窪みにしているのだが、捕鯨者を傷つけたことはなく、資産に損壊を与えてもいない。われわれはこれらの違法捕鯨船
に激突もしていない。」われわれは彼らに従事して2週間、捕鯨活動を停止させた、としている。
Now needing to refuel, the crew of the Steve Irwin say they are determined to continue their activities, and plan to dock in Hobart, Australia.
現在、給油の必要から行動の継続を終結し、オーストラリア、ホバートのドックへ向かう予定だとスティーブ・アーウィンの
クルーは語っている。
459:名無しさん@3周年
09/01/09 08:47:08 JyiXfhVc
救難信号といえば「捕鯨船団がPANPAN信号を無視した」なんていうのもありましたね。
↓
| +-kaizu.06127 95/08/16 12:45 [ 猫が好き♪ ]______ RE:捕鯨>「クジラを捕って考えた」の感想
URLリンク(fenv.jp)
この事件は、1993年 2月 3日に発生しました。
オーストラリア南方海域で、フランス船籍の船から救難信号が出されました。
これを受けてオーストラリアのコーストガードが周囲の船舶に情報を求めるテ
レックスを打ち、無線(衛星海事電話インマルサットを含む)で協力要請を行
いました。
しかし、遭難船舶から一番近くにいた捕鯨船団は、応答をせず、指名の問い
合わせに対しても位置を知らせず、救援を行わなかった、というのが事件の概
要です。結局、救援には、ロシアの砕氷船と、調査捕鯨への抗議行動のために
南極海にいたグリーンピース号が向かいました。グリーンピース号よりも捕鯨
船団の方が、近く、また遥かに足が早い船だったのですが。
幸いなことに、救難信号は間違って発信されたもので、海難事故には至らな
かったとのことです。
この事件について、「クジラを捕って、考えた」に記載されている日本側の
考えは、要するに「グリーンピースに船の位置を知られたくなかったため、位
置の開示はできなかった」「遭難船に一番近くにいたのが自船だということに、
しばらく気付かなかった」ということのようです。「グリーンピースを恐れる
あまり、判断が狂った」というような説明もあります。
また、翌日になってから、ようやくキャッチャーを1隻救援に差し向けると
いう申し出をしたようですが、時すでに遅し、オーストラリアからは「必要な
い」との返答を受け、その船は船団に戻っています。