08/12/28 08:32:36 3LsfXdJe
>>155
重複スレをageるあなたが荒らしです。
ID:U4Am2SRfの削除依頼を出してきますので、他の方も以後本スレにてお願いします。
官僚によるマインドコントロール(笑)捕鯨問題-9
スレリンク(seiji板)
179:名無しさん@3周年
08/12/28 09:07:10 U4Am2SRf
>>178
しかし余程悔しいのか荒らしってクドいねえ。
えーとここは重複スレではありません。
なぜなら荒らし溜まり場雑談スレ
「官僚によるマインドコントロール(笑)捕鯨問題-9」が立ったのが
スレリンク(seiji板)
「2008/12/22(月) 14:57:21」であり、ところがその時点では
前スレ「官僚によるマインドコントロール()捕鯨問題-8」
スレリンク(seiji板:302番)
の容量はまだ残っていたのであり、つまりまだまだ書き込みできる状態で
あったのにもかかわらず勝手に新スレを立てたから。
実際、前スレはその後もレスが続いたというわけです。
303 :名無しさん@3周年:2008/12/22(月) 21:38:41 ID:6Yc5KoI2
~332 :名無しさん@3周年:2008/12/23(火) 11:00:08 ID:CvMYtGeJ
180:名無しさん@3周年
08/12/28 09:16:41 U4Am2SRf
まあこういうのは日本語で通称「言いがかり」と申します。
181:名無しさん@3周年
08/12/28 09:24:29 U4Am2SRf
御大が出所(アク禁開け)するまでは静かですからマタ~リといきましょう。
182:名無しさん@3周年
08/12/28 09:28:55 fc+H8TA4
このスレは重複スレです。削除依頼が出ています
183:名無しさん@3周年
08/12/28 09:30:26 fc+H8TA4
このスレは重複スレです。削除依頼が出ています
荒らしの相手をする行為も荒らしと見なされます
184:名無しさん@3周年
08/12/28 09:32:29 U4Am2SRf
>>167
>ソース無しで好き放題言って良いなら
ソースってどの部分のソース?
「調査捕鯨は科学調査でありその科学的目的は「商業捕鯨を安全に行う」ための生態データ収集にあったのです。」?
それとも「1991年にRMP鯨資源管理方式の完成(科学的合意)により「商業捕鯨を安全に行う」ためには別段
生態データは必要ではないってことが分かったのです。」?
185:名無しさん@3周年
08/12/28 09:40:50 fc+H8TA4
このスレは重複スレです。削除依頼が出ています
重複スレと分かってもなお投稿し続ければ荒らしとなります。
荒らしの相手をする行為も荒らしと見なされます
186:名無しさん@3周年
08/12/28 12:56:58 3LsfXdJe
ここが重複スレである理由は下記のスレで検証が終わっています。
スレリンク(sec2chd板)
以後すべての反論は本スレでお願いします。
スレリンク(seiji板)
187:名無しさん@3周年
08/12/28 19:35:40 U4Am2SRf
>>9
3.4 日本水産庁の役割と海外漁業協力財団(OFCF)
タルトの報告によれば、水産無償資金協力は形式的には外務省予算の枠でありながら「その
配分については水産庁が基本的に決定している」。省庁間のクロスポスティングシステムに
より、水産庁の予定項目はよく保障されている。水産庁と外務省のリンクは水産庁の官僚が
無償資金協力要請を取り扱う外務省無償資金協力課に配属されることにより便宜がはかられて
いる。「水産庁官僚によるならば、この出向人事が無償援助政策の水産庁による<管理>の
<秘密>である」とタルトは書いている。45
URLリンク(www.ifaw.org)
188:名無しさん@3周年
08/12/28 19:49:36 U4Am2SRf
URLリンク(ime.nu)
先日は日本政府代表団の方々も来てくださり、ここの政府は日本側に付いているが、現地の人々
の捕鯨に対する理解度は極めて低い、というよりもむしろ、クジラを食べるなんて可愛そう、信
じられないという人がほとんどであることなどを伝えると、会合の方も厳しくなるな、などと仰
っていました。
URLリンク(ime.nu)
このセントキッツ、実は日本の捕鯨に賛成の立場を取っています。詳しいことは分かりませんが、
昨年10月セントキッツのダグラス首相が日本を公式訪問し小泉首相と会談した折にも、捕鯨問
題などについて話し合われています。日本側としては、セントキッツにボートヤード、水揚げ桟
橋、スリップウェイ、地域漁業センター棟などの施設を無償資金協力で建設することの見返りと
して、日本の捕鯨に賛成して欲しいとの思惑があるようです。現在、JICA(国際協力機構)から
の契約で日本の業者が入って工事を進めています。その首都近郊の施設とは別に、首都・バセテ
ールにも日本政府の資金によってすでに建設され利用が始まっている、バセテール漁業複合施設
があります。先日行ってみたのですが、これまでの習慣に慣れている現地の人たちは新しい施設
利用に抵抗があるのか、あまり利用されていないとのことでした(現地住民談)。
政治目的の援助に関しては必ずしも悪いことだとは言いませんが、現地に受け入れられないもの
を作っても、税金の無駄遣いです。ちゃんと施設利用者を含む現地住民参加型の事前評価調査は
したのでしょうか。気になるところです。政治目的も達成し(日本の国益を追求し)、かつ現地
の住民にも受け入れられる援助をすることが、これからの援助のあり方になるのではないかと思
います。まあもっとも、国益追求とは言っても果たしてどれくらいの日本人が鯨の肉を食べたい
と思っているかは分かりませんが・・・。それとも、捕鯨を続けるのには別のもっと重要な理由
があるのでしょうか。
189:名無しさん@3周年
08/12/28 19:54:19 U4Am2SRf
URLリンク(ime.nu)
さて、右の表は日本からセントクリストファー・ネーヴィスに対して行われた援助の実績。
1998年以前は総額でも1億未満で、2000/2001年度に突然桁が増えていますが、これは首都バ
ゼテールに建てられた漁業複合施設の整備費。2003年度のわずかな分はNGO媒体の草の根
援助。つまり援助は実質ほぼ水産ODAで占められているわけです。で、来年度また6億と。。
ところで、ポンと10億近く支払われた翌年の2002年といえば、下関総会。わかりやすいですニ
ャ~。。人口5万弱、国民総所得わずか3億ドルの国にとっては海外へ代表を派遣するのも負
担ですし、ね。
一般プロジェクト外の水産ODAについては、外務省の資料にもあまり詳細が載りませんが、
カリコム(カリブ海共同体)諸国はこのセントクリストファー・ネーヴィスを始め7ヶ国がIW
Cに参入しており、いずれも日本からの援助が同様のパターンで渡っている模様。ちなみに、
水産無償援助は2001年度94億円、2002年度77億円、2003年度60億円で、一方一般プロジェクト
の無償資金協力に占める農林水産分野分が2001年24億円、2002年20億円ですので、各国に複数
年で数億円単位としてもIWC票買い分に相当重点的に注ぎ込んでいることになります。まあ、
ODA白書内で農水省が「日本の外交政策や国益に関する重要な政策との連携」「海外漁場の
確保及び漁業協定の円滑な推進」と謳っているくらいで、ODAの中でもとりわけ露骨に政治
的なのが水産分野だといえますが。
190:名無しさん@3周年
08/12/28 20:12:16 U4Am2SRf
>>77
1、財団法人 下関海洋科学アカデミー 1112株
「財団法人下関海洋科学アカデミー」の理事長は現下関市長の江島潔氏です。
そして江島潔氏といえば捕鯨推進最右翼として有名な人です。
なお最初は980株だったようです。
↓
日本鯨類研究所の調査捕鯨に船などを提供している「共同船舶」が発行株式の19.4%にあたる980株を
下関市の財団法人、下関海洋科学アカデミーに無償譲渡しました。株式の譲渡は下関市の江島市長と共同船舶の
山村和夫社長が明らかにしたものです。共同船舶は、日本鯨類研究所が北西太平洋と南氷洋で実施している
捕鯨調査に船舶と乗組員を提供しています。これまではニッスイなど、かつて商業捕鯨をしていた企業が株式を
保有していました。しかし、調査捕鯨が国の補助事業であり、公益的な事業であることから民間会社が株式を
もっている形態は好ましくないとして財団法人に譲渡することにしたものです。発行株数は5,730株あり、
自己株式を除く4,900株が日本鯨類研究所や下関海洋科学アカデミーなど5つの財団法人に均等に譲渡され
ました。下関海洋科学アカデミーは、下関市の水族館海響館を管理運営する財団法人で地方で唯一の譲渡となり
ました。共同船舶の株式は1株5万円で、4,900万円の評価となります。
(2006年7月4日 テレビ山口)
191:名無しさん@3周年
08/12/28 20:16:59 U4Am2SRf
>>77
3、財団法人 漁船海難遺児育英会 1112株
「財団法人漁船海難遺児育英会」の理事長(非常勤) は鈴木俊一衆議院議員であり
URLリンク(www.jf-net.ne.jp)
また鈴木氏は自民党捕鯨議員連盟会長さんでもいらっしゃいます。
192:名無しさん@3周年
08/12/28 20:34:02 U4Am2SRf
5、財団法人 農林水産奨励会 1112株
「財団法人 農林水産奨励会」の理事(非常勤)として共同船舶社長である山村和夫氏が名を連ねておられます。
URLリンク(www.affpf.org)
また山村氏は「財団法人 日本鯨類研究所」の理事(非常勤)でもいらっしゃいます。
193:名無しさん@3周年
08/12/28 21:18:01 U4Am2SRf
>>177
いまフジテレビで「テロメア」についてやってるね。
一年単位でわかるとか。
194:名無しさん@3周年
08/12/29 07:36:13 9RNu0JZv
自分が想像する反捕鯨像に対して勝手に敵意を剥き出しにして怒っている、
とまあこの漫画家さんはそういうわけなのですねえ。
↓
URLリンク(kariyatetsu.com)
URLリンク(kariyatetsu.com)
195:名無しさん@3周年
08/12/29 07:39:39 9RNu0JZv
失礼、漫画の原作者さんですか・・。
196:N ◆5UMm.mhSro
08/12/29 08:27:51 sqPwfPB6
>>193
フジテレビでも捕鯨イデオロギーと無関係にだと、生物のわずかな細胞を採るだけで
テロメア(染色体末端部の折り返し部分)の長さで年齢がわかるという最新知識を
やるんだねえ。
これを生命保険の掛け金決定に利用したりし始めると、かなりシリアスな話になるんだけど、
クジラの年齢決定だと、そういうセコいストーリーにはならないな。水産庁、鯨研、共同船舶
以外の世界では。
英語版ヴィキの染色体写真では、テロメア部分が光っていて、下村脩さんの蛍光蛋白
テクニックが役立てられてることが歴然としてるね。 URLリンク(en.wikipedia.org)
197:名無しさん@3周年
08/12/29 08:37:39 9RNu0JZv
>>187
>海外漁業協力財団(OFCF)
天下りさんたちの巣窟って感じですが、実は
URLリンク(www.maff.go.jp)
(財)鯨類研究所はここからカネ(もちろん原資は税金)を引っ張っておられます(無利子融資)。
↓
調査捕鯨、懐もピンチ 国からの融資10億円返せず
スレリンク(bizplus板)
198:名無しさん@3周年
08/12/29 14:07:30 mWBOGIZK
179 :名無しさん@3周年:2008/12/28(日) 09:07:10 ID:U4Am2SRf
>>178
しかし余程悔しいのか荒らしってクドいねえ。
えーとここは重複スレではありません。
なぜなら荒らし溜まり場雑談スレ
「官僚によるマインドコントロール(笑)捕鯨問題-9」が立ったのが
スレリンク(seiji板)
「2008/12/22(月) 14:57:21」であり、ところがその時点では
前スレ「官僚によるマインドコントロール()捕鯨問題-8」
スレリンク(seiji板:302番)
の容量はまだ残っていたのであり、つまりまだまだ書き込みできる状態で
あったのにもかかわらず勝手に新スレを立てたから。
実際、前スレはその後もレスが続いたというわけです。
303 :名無しさん@3周年:2008/12/22(月) 21:38:41 ID:6Yc5KoI2
~332 :名無しさん@3周年:2008/12/23(火) 11:00:08 ID:CvMYtGeJ
俺、数か月このスレに来てなかったからわからないんだけど
こいつはさすがに釣りだよな?
199:名無しさん@3周年
08/12/29 14:47:15 mWBOGIZK
ごめん誤爆した
200:N ◆5UMm.mhSro
08/12/29 21:49:23 LHDds7Fd
>>194
雁屋さんというのは私の記憶では、クジラが人間の捕る漁業の5-6倍の魚(あるいは水産資源)を
喰っていると書いていた人ではないかと思うのだけれど(記憶違いだったらごめんなさい)、
今回は「鯨食害論」にまったく言及してないですね。
軌道修正を周知しようということなのかな?
201:名無しさん@3周年
08/12/30 00:35:22 D4zjwWC9
>>200
|グリーンピースの人間に、どうして捕鯨がいけないのか、どんなに論理的に問いただしても、その根拠を示すことがない。
|彼らが言うのは、「クジラは頭がいい」「クジラは可愛い」「クジラは海に住む哺乳動物である」
|そのような意味ない感情的なことしか言わない。
URLリンク(kariyatetsu.com)
グリーンピースが「クジラは頭がいい」「クジラは可愛い」を捕鯨反対の根拠としたことなど
ただの一度もないにもかかわらずこういったことを平然と言ってのけられておられます。
と申しましょうか、まともに調べようともしないのでしょうね。
とにかくまず「グリーンピース大嫌い!」があるわけです。
あとは水産庁プロパガンダの鵜呑み。
この姿勢は昔からあまり変わっておられないようです。
↓
美味しんぼ第13巻「激闘鯨合戦」(1)
URLリンク(www.asahi-net.or.jp)
美味しんぼ第13巻「激闘鯨合戦」(2)
URLリンク(www.asahi-net.or.jp)
202:名無しさん@3周年
08/12/30 00:41:18 owMqY3Rp
>>200
ここは既に削除依頼が出された重複スレです。
何度も本スレに誘導されています。
これ以上ageるようであれば、荒らしとみなしレスの削除依頼を行います。
速やかに本スレに移動してください。
スレリンク(seiji板)
203:名無しさん@3周年
08/12/30 00:46:20 D4zjwWC9
>>202
>荒らしとみなしレスの削除依頼を行います。
あれ、依頼したんじゃないのぉ?w
なるほど2ちゃんってとこは単なる「依頼」が「決定」ってことになるとは。w
204:名無しさん@3周年
08/12/30 00:58:49 f1lhMQUY
お前らキャリアの親戚とか友人とかいる?
直接話した事ある?
205:名無しさん@3周年
08/12/30 08:02:06 D4zjwWC9
>>1
米澤邦男氏、退任されていたんですね。
↓
議長に米澤邦男理事長が選出され、議事が進行しました。冒頭の挨拶で米澤理事長は、「退任は以前から決めていた事であった。
GGT創立から16年間、出来るだけのことはやってきた満足感はある。GGTは、西欧の巨大な過激環境保護団体などに対抗し、
積極的な発言をするために設立された。小さいながらも、様々な国際会議では多様な活動をしてきた。国際的なネットワーク
づくりにも取り組み、持続的利用に貢献したNGOとしてUNEPから表彰を受けた。新執行部は練達の人ばかりなので、
何も心配することはないと考えているが、一層のエネルギーと決意をもって活動していってほしい。そのためにも、
会員の皆様のご協力、ご支援を賜りたい。」旨、挨拶を行いました。
URLリンク(www006.upp.so-net.ne.jp)
【役員名簿】(平成20年7月現在)
URLリンク(www006.upp.so-net.ne.jp)
役職名 氏名 最終職名
理事長(非常勤) 石川賢廣(新任) 水産庁次長
副理事長(非常勤) 土屋博
理事(常勤) 宮本俊和(新任)
理事(非常勤) 香川芳子
理事(非常勤) ケビン・ショート
理事(非常勤) 島一雄 水産庁次長
理事(非常勤) 中須勇雄 林野庁長官
理事(非常勤) 畑中寛 水産庁中央水産研究所長
理事(非常勤) 宮原邦之
理事(非常勤) 元石一雄
理事(非常勤) 山田中正 インド大使
監事(非常勤) 小坂智規
監事(非常勤) 芳田誠一 東北農政局長
206:名無しさん@3周年
08/12/30 08:25:11 D4zjwWC9
確かに「海外漁業協力財団役員名簿(平成20年4月1日現在)」を見て
URLリンク(www.maff.go.jp)
以前は名を連ねていたのに今回はない、「なぜ?」と疑問に思っていたのですが、
どうも察するに全てから身を引いたってことのようですねえ。
207:名無しさん@3周年
08/12/30 08:34:09 D4zjwWC9
>>205
>NGOとして
まあ普通は政府が創った団体を“NGO”とは言わないと思いますよ。
なぜなら“NGO”には基本的な心構えとして「政府を監視する」というものがあるからです。
208:名無しさん@3周年
08/12/30 10:03:16 D4zjwWC9
なるほど道理で最近は(自民党よりむしろ)民主党が捕鯨賛成で大ハシャギするわけですか。
↓
目下のところ(というかこの20年くらいでしょうか)「日本人船員の仕事を減らす
な」が大きな行動目標になっている日本海員組合という産業別労組がありま
すが、ここが雇用確保という意味で捕鯨推進を主張しております。んで、
海員組合は確か日本労働組合総連合会(連合)の傘下団体でもあったような気
がする。その連合は民主党の支持母体です。つまり、「調査捕鯨の継続」「捕
鯨推進」は、支持団体である労組からの要求事項でもあるはずなの。「調査
捕鯨の打ち切り」を打ち出すと海員組合+連合と民主党の全面戦争になる
可能性があるんじゃないかなあ。海員組合ってけっこう戦闘的なところだしねえ
(日本でIWCが行われるときにはプラカードでグリーンピースをぶんなぐってるよう
なところです(笑))。
鯨研や共同船舶が天下り組織だろうが調査捕鯨が税金だだ漏れ事業であろ
うが、そういう理由でばしっと支持母体であり利益団体でもある連合や海員組
合の要求を蹴ることができますかねえ。おれは、民主党にそんな矜持はないと
思うなあ。
URLリンク(detail.chiebukuro.yahoo.co.jp)
209:名無しさん@3周年
08/12/30 10:37:27 D4zjwWC9
でその「日本海員組合」が
URLリンク(www.jsu.or.jp)
関係する「財団法人全日本海員福祉センター」が
URLリンク(www.jss01.jp)
「共同船舶」の1株主であり>>77 、またかつ
「日本海員組合」が《グリーンピース船舶の入港業務代行に関わらぬよう圧力をかけた》
URLリンク(www.nikkanberita.com)
ということもなんとなくうなずけるというわけなのですねえ。
210:Hellhound ◆C7/zchXFyE
08/12/30 18:14:01 Gx+3CsiN
=ご注意=
このスレはアレな蛆蟲の飼育観察用スレです(´ω`)y━~~
毒電波な内容を失笑しつつ、コッチで大笑いする事としましょう
スレリンク(seiji板)
211:名無しさん@3周年
08/12/31 10:16:58 thjyUs4N
削除されてる?
212:名無しさん@3周年
08/12/31 10:25:51 iXpOS8fx
今年は“捕鯨サークル”の実態がますますバレ出した年でもありましたね。
そのせいか、それに逆行するがごとく連中は「深く潜行」と相成っていったような年でもありました。
「深く潜行」つまりますます隠蔽路線まっしぐら。
補助金を勝手にアップさせています。
来年はますますその度合いも過激になることでしょう。
213:名無しさん@3周年
09/01/01 07:25:50 qvPbjbjF
下記推移を見ますと明らかに第19次から“肉を海に棄てている”ってことがわかりますね。
↓
第21次南極海鯨類捕獲調査(平成20年6月発表)
1,982.5トン(ミンククジラ551頭分の鯨肉)1頭あたり・・3.60トン
URLリンク(icrwhale.org)
第20次南極海鯨類捕獲調査(平成19年5月発表)
2,030.7トン(ミンククジラ505頭分の鯨肉)1頭あたり・・4.02トン
URLリンク(icrwhale.org)
第19次南氷洋鯨類捕獲調査(平成18年6月発表)
3,168.7トン(ミンククジラ853頭分の鯨肉)1頭あたり・・3.71トン
URLリンク(icrwhale.org)
第18次南氷洋鯨類捕獲調査(平成17年6月発表)
1,895.1トン(ミンククジラ440頭分の鯨肉)1頭あたり・・4.30トン
URLリンク(icrwhale.org)
第17次南氷洋鯨類捕獲調査(平成16年7月発表)
1,922.8トン(ミンククジラ440頭分の鯨肉)1頭あたり・・4.37トン
URLリンク(icrwhale.org)
第16次南氷洋鯨類捕獲調査(平成15年7月発表)
1,841.1トン(ミンククジラ440頭分の鯨肉)1頭あたり・・4.18トン
URLリンク(icrwhale.org)
第15次南氷洋鯨類捕獲調査(平成14年7月発表)
1,929.0トン(ミンククジラ440頭分の鯨肉)1頭あたり・・4.38トン
URLリンク(icrwhale.org)
214:名無しさん@3周年
09/01/01 07:45:58 qvPbjbjF
第19次に関しては生き証人さんの発言があります。
↓
『捨てるぐらいなら捕るなよ』
URLリンク(greenpeace.or.jp)
調: まず最初に、お話できるところまでで結構なんですけれども、
今回証言くださる内容をなぜご存知なのかということと、
今回なぜ証言してくださったのかという理由をお聞かせくだ
さい。
情: 私、実際、共同船舶の方で、南極海で捕鯨の方に、調査の方に乗
っていましたので。なぜ言おうと思ったのかというと、調査と
いう名の下で結構な量のクジラの肉を捨ててたという事実が
あるんでね。これはちょっと調査じゃないんじゃないかとい
う、ちょっと疑問を持ちましてね、これは良くないということ
で、感じて話したくなったということなんですけども。
215:名無しさん@3周年
09/01/01 07:48:17 qvPbjbjF
調: クジラの肉を捨てていたというのは、具体的にはどういうよ
うな形で行なわれたのでしょうか?
情: グリーンピースやらシーシェパードの妨害活動で捕れない時
期があったので、急遽、急いで捕らなきゃならないという状況
になって、一日にミンクで20頭以上捕ることが多かったんで
すよ。そのときにはほとんど、20頭以上あがったときにはとき
にはほとんど、雑肉ですかね、コギレとかムナサンとかいう雑
肉はもう手が回らないんで、次の日までそのままあるんです
よね。朝7時になったら次の新しいクジラがあがってくるもん
ですから。その次は捌ききらないで、処理しきれなくて全部捨
てちゃうんですよね。約ミンク一頭から350キロくらいの雑肉
がありますから、20頭で、単純計算で7トンくらいは捨ててる
という感じですね。
調: それはほぼ毎日のように7トンくらいの肉が捨てられてると
いうことですか?
情: そうですね。20頭以上あがった時には間違いなく捨てますね。
調: これは具体的には誰の指示で行うことになりますか?
情: 私らには誰からの指示というのははっきりわからないですけ
ども、製造の甲板の責任者の方に上のほうから指示がきてる
と思います。勝手に捨てることはないですから。それが船団長
なのか船長なのかは、そこまではちょっとわかりませんが。
216:名無しさん@3周年
09/01/01 07:51:36 qvPbjbjF
調: 具体的には捨て方としてはどのように捨てるんですか?
情: 一応、雑肉というのはマス取りしてるんですよ。サイドにある
挿し板を剥いだら、そのまま船外に出るという感じですね。
調: 何も処理せずに、そのまま捨ててしまうということですか?
情: そうですね。手を付けれないんでね。もう処理するのが間に合
わないんで、捨てるという感じですね。
調: それを見ていた船員さんたちは、どういう風に具体的に思わ
れていたのでしょうか?
情: 何人かは捨てるぐらいなら捕るなという話はしてましたけれ
ども、それを上に訴えるわけじゃないですけどね。内輪だけで
はね。捨てるぐらいなら捕るなよ、という話はしてましたね。
調: やっぱり捕った方としてもそれが捨てられるというのは(嫌で
すよね)?
情: それは嫌ですよね。ずっとクジラに携わってきた人にしてみた
ら嫌なことですよね。
調: もうかなり無駄にしているという感じですか?
情: もう調査捕鯨でなく、商業捕鯨みたいな感じですね。
調: 必要な部分だけを捕って残りは捨てるというのですね?
情: そうですね。手が回らないところは捨てよう、という感じでやっ
てました。
217:名無しさん@3周年
09/01/01 08:05:36 qvPbjbjF
で、こういったささやかな情報も今年からは発表されないんじゃないかと思われます。
なぜなら昨年の出港に関する情報が発表されなかったからです。
深く潜行なり。つまり何も言わなければ誰からも文句は言われない、とまあ開き直ったわけなんですねえ。
んで誰も知らない内に補助金をアップさせるとね。
218:名無しさん@3周年
09/01/01 11:02:23 qvPbjbjF
『遠洋』を覗いていたら大村秀雄氏が書いておられましたね。
URLリンク(fsf.fra.affrc.go.jp)
↓
「鯨はどうなる」
鯨類研究所 所長 大村秀雄
URLリンク(fsf.fra.affrc.go.jp)
(1977年遠洋10th)
《水研に3名、東京大学の海洋研究所に3名送り出して、》
その水研の3名の内の一人が大隈清治氏であり、また
その東京大学海洋研究所の3名の内の一人が粕谷俊雄氏であるというわけです。
で粕谷氏は後年(1980年)水研に行かれます。
219:名無しさん@3周年
09/01/01 11:07:38 RweSsFp0
重複スレだよ?
220:名無しさん@3周年
09/01/01 11:26:42 qvPbjbjF
ここでは大隈氏、かなり感情的になっておられます。
「魔女狩り」はては「気違い部落」とまで書いておられます。
↓
第36回国際捕鯨委員会・科学小委員会を終えて
URLリンク(fsf.fra.affrc.go.jp)
(1984年7月遠洋No.53)
ちなみにこの1984年7月の時点では、まだ日本は
モラトリアムに対して異議申し立てをしたままです。
異議申し立てを撤回するのは1884年11月です。
221:名無しさん@3周年
09/01/01 11:58:15 qvPbjbjF
粕谷氏も書いておられます。
↓
第40回国際捕鯨委員会年次会議の概要(外洋資源部・粕谷俊雄)
URLリンク(fsf.fra.affrc.go.jp)
(1988年7月遠洋No69)
なお氏は後年、
「法の網をくぐるような調査捕鯨の発足に手を貸したのは、うかつだったと悔やんでいる」
と新聞に書いておられます。
↓
222:名無しさん@3周年
09/01/01 12:00:19 qvPbjbjF
◇殺さずとも解明可能 「科学目的」に疑問--帝京科学大教授(※2005年10月当時)・粕谷俊雄氏
国際捕鯨取締条約は確かに、加盟国に調査捕鯨を認めている。しかし、調査捕鯨の続行には問題が多い。
理由は大きく分けて3点ある。
1点目は、実験動物の扱いとして適切なのか、という問題だ。
多くの学会では、実験動物に必要以上の苦痛を与えないよう自主規制している。
同条約はクジラを水産資源と見ている。しかし、クジラは人類共有の財産であり、加盟国の私有物では
ない。1946年の条約調印から60年たち、世界の常識的な動物観に合わなくなってきている。
それでも科学のために捕鯨を続けると言うのであれば、研究者のエゴイズムでしかない。
2点目は、調査捕鯨は同条約が認める「科学目的」なのかという問題だ。
調査捕鯨の年間経費は約60億円。このうち国の補助金などを除いた約50億円をクジラ肉の売上金で
まかなっている。売上金がなければ捕鯨関連団体は維持できず、船舶会社も捕鯨船の建造費などを
回収できなくなる。
この枠組みは「経済行為」そのものであり、そこには研究者の主体性が反映される余地などない。
決して、同条約が認める「科学目的」ではないのだ。
3点目は、調査捕鯨の手法は科学的に妥当なのかという点だ。日本鯨類研究所は「致死的調査で
なければデータが取れない」と主張する。しかし、生体組織の一部を取り出すだけでも、脂肪の
含有量や妊娠率は分かる。餌の内容は糞(ふん)を採取すればよい。
第2期調査の最大の目的は「生態系モデルの構築」だ。現在、海洋におけるクジラ類の役割を解析する
ための生態系モデルがないことから、モデルづくりの必要性は理解できる。耳あかから得られる年齢
情報だけは殺さなければ手に入らないが、まずは商業捕鯨と第1期調査で蓄積した膨大なデータを使
ってモデルをつくり、足りないデータがあった場合に限って、調査捕鯨で補うべきだ。
私は80年代に水産庁に在籍し、調査捕鯨計画の立案にかかわった。その際、我々に与えられた
条件は「経費をまかなえる頭数を捕鯨でき、しかも短期では終わらない調査内容の策定」だった。
今では、法の網をくぐるような調査捕鯨の発足に手を貸したのは、うかつだったと悔やんでいる。
(毎日新聞 2005年10月3日)
223:名無しさん@3周年
09/01/02 00:47:13 IlAoJ6Qb
捕鯨も農水省の利権だからなw。
やめたりしたらこの分の予算が削られるから必死なわけだw。
タイ米がまずいとかも同じだなw。
224:名無しさん@3周年
09/01/02 06:23:45 0PpjW+ul
「調査捕鯨補助金」すなわち「鯨類調査捕獲事業費補助金」は
18年度までは約5億円であったものが知らぬ間に19年度からは
約9億円に倍増アップされており、そしてそれは実際に交付されたのであります。
↓
19年度「鯨類調査捕獲事業費補助金」
交付実績額 907,957 千円
URLリンク(www.maff.go.jp)
・「調査捕鯨補助金」は巷で言われている5億円ではなく今では9億円である。
よーく覚えておきましょう。
225:名無しさん@3周年
09/01/02 06:47:00 0PpjW+ul
そしてまたそれとは別に“捕鯨サークル”は21年度予算に
新たに「鯨類捕獲調査円滑化事業」なる補助金約8億円を要求しております。
↓
21年度「鯨類捕獲調査円滑化事業」(新規) 概算要求額795百万円(前年度予算額0円)
URLリンク(www.jfa.maff.go.jp)
URLリンク(www.maff.go.jp)
なおちなみに“捕鯨サークル”はドサクサまぎれに20年度の補正予算としてこれまた節操無く
「鯨類捕獲調査円滑化緊急対策事業」なる補助金3億円を差し込んでおられます。
↓
20年度「鯨類捕獲調査円滑化緊急対策事業」 3億円 (補正予算)
URLリンク(www.maff.go.jp)
226:名無しさん@3周年
09/01/02 07:45:36 hb9+SYt9
てゆーか、国会審議見ろよw
捕鯨問題で、もっと金かけて強行策やれと主張してるのは民主党だろうに
227:名無しさん@3周年
09/01/02 09:46:41 0PpjW+ul
>捕鯨問題で、もっと金かけて強行策やれと主張してるのは民主党だろうに
もちろんわかってますよ。たとえば民主党の小平忠正さん、
「十分な予算措置を講じる必要がある」と主張しておられましたし。
↓
今大臣から、調査捕鯨は今後とも継続していく、そういうお考えはお聞きいたしました。
問題は、実際問題としてことしの冬から調査が十分に円滑に実施できるかという点だと思います。
今回はこのような妨害がありましたので、調査も計画の半分しか実施できず、それによって費用もか
かり、また結果的に収益も大幅に減りまして、さらに身体の危険すら感じざるを得ない、こういう
状況の中で深刻な問題に今直面いたしております。
私は、安心して充実した調査が行われるように環境を整備するのはまさしく政府の責任であって、
十分な予算措置を講じる必要があると考えます。
URLリンク(kokkai.ndl.go.jp)
(平成20年3月24日)
228:名無しさん@3周年
09/01/02 10:20:02 0PpjW+ul
で民主党主導の下、国会において
「南極海鯨類捕獲調査事業への妨害活動に対する非難及び調査事業の継続実施等に関する件」
を決議するといわけです。
URLリンク(kokkai.ndl.go.jp)
平成20年4月2日
URLリンク(kokkai.ndl.go.jp)
平成20年4月8日
229:名無しさん@3周年
09/01/02 10:27:32 0PpjW+ul
で“捕鯨サークル”は21年度予算に
21年度「鯨類捕獲調査円滑化事業」(新規) 概算要求額795百万円(前年度予算額0円)
URLリンク(www.jfa.maff.go.jp)
URLリンク(www.maff.go.jp)
を要求するというわけなのですねえ。(>>225)
ちゃんと“円滑”なる言葉が入っておられます。w
230:名無しさん@3周年
09/01/02 10:29:20 0PpjW+ul
つまり「手順を踏んだ出来レース」ってことでしょうね。
231:名無しさん@3周年
09/01/02 16:10:02 3OVSwPgj
外交問題や人種差別に直面する必要がない野党は、お気楽なもんだって話だよw
232:名無しさん@3周年
09/01/03 07:11:21 kSYwpCmL
で本家本元の自民党はどうだったかというと
浜田靖一さん(千葉)にしろ林芳正さん(山口)にしろ
目立った動きはなかったようでして。
(双方とも水産族かつ防衛族でもあるのでそっちの方が忙しかったからなのですかねえ・・)
強いていうなら鶴保庸介さん(和歌山)がチラっと国会で原則論を述べた程度ですかねえ。
↓
参議院 本会議 平成20年1月23日
URLリンク(kokkai.ndl.go.jp)
233:名無しさん@3周年
09/01/03 07:18:44 kSYwpCmL
でも、その中にあっても、やっぱ中川昭一さんの“過激”発言は、光っておりますなあ。
↓
シー・シェパードを「撃沈せよ」中川元政調会長が“過激”発言
(2008年3月10日 サンケイスポーツ)
○中川昭一自民党元政調会長
「向こうはやられないという前提で、好き勝手やっている。まさしく海賊行為だ」
「日本人も負傷している。海上保安官も乗っていたのなら、警告弾だけでなく、“武力行使”をすべき」
○黒岩祐治キャスター
「撃沈も…」
○中川昭一自民党元政調会長
「もちろん。正当防衛として武器を使い、威嚇なりして助けるべきだ」
○黒岩祐治キャスター
「撃沈ですか」
○中川昭一自民党元政調会長
「もちろん」
234:名無しさん@3周年
09/01/03 08:16:35 kSYwpCmL
麻生さん、辞任するようですが
スレリンク(seiji板)
麻生さんといえば、下記の発言でしょうな。
↓
今年5月、麻生太郎氏(当時は自民党幹事長)は、「捕鯨というこんな小さい産業を支えている
ことだけの理由で」オーストラリアの日本に対する感情をいたずらに損ねているのだとしたら、
日本は「できるだけ早くこの問題に対処すべきだ」と、公式に見解を述べていた。
彼は科学的調査を理由に捕鯨業を正当化することをからかっていた。
「誰か調査捕鯨の“調査結果”について聞いたことある人います?」と、彼はおどけて見せたものだ。
スレリンク(newsplus板)
In May Taro Aso, then secretary-general of Japan's ruling Liberal Democratic Party, said
if Australia's feelings towards Japan were hurt unnecessarily "only in order to sustain
such a small industry", then Japan should "address this issue as quickly as possible",
according to an official record of his remarks. Aso made fun of the whaling industry's
pretensions to scientific legitimacy.
"Has anyone heard of any scientific results coming from Japan's whaling program?" he posed rhetorically.
URLリンク(www.smh.com.au)
235:名無しさん@3周年
09/01/03 08:30:26 kSYwpCmL
>>232
その林さん、メチャクチャ意味深な発言をなさっております。
「沿岸捕鯨プログラムの拡張が認められたなら」は「沿岸商業捕鯨が認められたならば」と解することができますが
「公海での捕鯨活動を終了させる」はどう解するのでしょうか。
「公海での捕鯨活動は調査捕鯨及び商業捕鯨に関わらず一切の捕鯨活動を終了させる」のか、あるいは
「公海での捕鯨活動は調査捕鯨は残し商業捕鯨は今後行わない」のか、それによっては
だいぶ意味合いが違ってきますが。
↓
(2008年2月28日 デイリー・テレグラフ)
「我々はクジラを食する市場を再び得るためにとても一生懸命努力しています」と林は言った。
ところが、もし日本に沿岸捕鯨プログラムの拡張が認められたなら、
日本は公海での捕鯨活動を終了させることを真剣に考えるだろう、という驚くべき妥協案を林は言った。
「合意のチャンスはあります。それはIWCでの違いに橋を架けるためのアメリカのリーダーシップに多くを依存しているでしょう」と林は語った。
スレリンク(atom板:264番)
Japan's kids forced to eat whale
URLリンク(www.news.com.au)
"We are trying very hard to regain a market for whale eating," Mr Hayashi said.
But, in a surprise concession, Mr Hayashi said Japan would seriously consider ending whaling operations in the high seas
if they were allowed to extend its coastal whaling program.
"There is a chance of an agreement. It will depend largely on US leadership to bridge the differences at the IWC," he said.
236:名無しさん@3周年
09/01/03 08:36:36 kSYwpCmL
「公海での捕鯨活動は調査捕鯨及び商業捕鯨に関わらず一切の捕鯨活動を終了させる」
・・これは鯨類研究所と共同船舶の終焉を意味します。
「公海での捕鯨活動は調査捕鯨は残し商業捕鯨は今後行わない」
・・これは従来の方針そのままを意味します。つまり鯨類研究所と共同船舶は温存。
237:N ◆5UMm.mhSro
09/01/03 22:30:10 esKqUPsU
あけましておめでとうございます。
早速ですが、
>>228 URLリンク(kokkai.ndl.go.jp)
これちょっと興味深いですね。
民主党の小平さん、どうも「小規模沿岸捕鯨」と「沿岸小型鯨類捕鯨」の区別がついてないようです。
総体として自民党水産族議員のほうが、民主農水族議員より微妙な組み合わせの構造に詳しいようだな。
これも水産庁遠洋課の側からする「マインドコントロール」の一結果で、要するに情報精度を相手に
よって使い分けるという基本戦術の結果とみるほうがよいのじゃないかな?
情報が足りないと、シーシェパードとのドンパチみたいな、表面的なところに興味が向かいやすい。
結果、ナショナルインタレストとか国威とか、ブッシュ-小泉時代の空虚なモードに戻っちゃうんだね。
もう水産庁、鯨研側の虚偽表現や誤導の数々はかなりはっきりしているのだから、民主+現野党側で
小規模でもよいから勉強会をつくったほうがよいな。
政権がかわってから、新政権に協力する農水官僚と、自民政権の復活を願って非協力に徹しようとする
農水官僚を見分ける、これはリトマス試験紙ケースとして使えるよ。
238:N ◆5UMm.mhSro
09/01/03 23:00:09 esKqUPsU
関係ないようで関係あるのが野生牛の運命ね。
日本にはもともと野生の牛というのはいなかったのかな?
弥生時代に朝鮮半島から伝えられたという話はいろいろなところに出ているのだけれど、
そういう話は近頃弱体化してる大手マスコミが、お正月からやりたがる話ではないなw
もっと以前、ナウマン象とかかなりいろいろな化石が出てるんだから、牛の祖先ぐらい
いてもおかしくないのだろうけどねえ。
いずれにしても、アメリカ人は西部開拓時代にバイソンをメタメタにしちゃったし、
ヨーロッパのラスコー壁画にある原種牛(オーロックス<羅> Bos primigenius <英>aurochs )も
アルタミラ壁画にあるヨーロッパバイソンも、コリン・クラークの言う、「利子率>繁殖率」が
気になる時代になってから絶滅させちゃったわけで、欧米人には商業を覚えた人間が
繁殖の遅い野生大型動物を管理できっこない、という理論はわりにすんなり納得できる
んだと思うけどね。
商業が発達しなかった東南アジアではまだ野生の牛がいるとか。文化や人種の問題じゃなく、
経済理論で意識の違いがかなり説明できるんじゃないかな?
239:名無しさん@3周年
09/01/04 06:58:13 5NppVsrU
>>237
民主党主導の下で「シーシェパード非難及びもっと補助金よこせ」決議が採択(出来レース)されたのは
民主党の支持母体である日本労働組合総連合会(連合)の傘下団体の日本海員組合からの過分に
ナショナリスティックな突き上げからだと思います。
雇用確保という意味で捕鯨推進を主張する日本海員組合。(>>208)
雇用確保のためなら無駄な公共事業も良しとしていいのか。
難しい問題ですね。
240:名無しさん@3周年
09/01/04 07:38:00 5NppVsrU
なおちなみに豪少女ボルトリさんの「捕鯨についての考えを改めてくれるようにお願いします」なる願いは
結局は届かなかったようでして・・。
-----------------------
「13万1965人の署名をお渡しするために私たちはやってきました」と、ボルトリさんは民主党の
筒井信隆議員(『次の内閣』ネクスト農水大臣)に話した。「捕鯨についての考えを改めてくれるよう
にお願いします」。
「現在の私たちの態度はあなたたちと同じではありませんが、この問題は真剣に
検討したいと思います」と、筒井氏。
スレリンク(newsplus板)
↓
でも筒井さん、「シーシェパードを司法警察員として逮捕すべき」論に始終で終わっております。
URLリンク(kokkai.ndl.go.jp)
241:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 08:29:54 AgkYjtIr
>>239
>雇用確保のためなら無駄な公共事業も良しとしていいのか。
>難しい問題ですね。
難しいというか、政権党になったら個別のクライアントの要求を全部代表してるわけには
いかないんで、海員、航空乗務員からコンピュータプログラマー、銀行員に至るまで、
国際競争にもろにさらされる職種に対して、ナショナリズムに頼った保護主義じゃあ
意味が無いんだということをはっきりさせなきゃいけないですね。
農業政策に関しては幸いEU型の直接所得補償、生産物に対する補助金は排除というのが民主党の
基本理解だから、水産でも勝川さんが言ってるみたいな、「補助金は資源を枯渇させるだけだ」
という骨格はわりとすんなり理解されるんじゃないかな?(ダニエル・ポウリーも反補助金ですね)
水産に関しては社民も共産も国民新党も含めて、勉強が全然足りないと感じましたね。
石油が一時的に上がって漁民に石油代金補助しろという大合唱になった時。
休漁にして資源保養しながら休業補償出せと言ってたのは勝川さんだけだったような...
242:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 08:42:15 AgkYjtIr
>>240
筒井さん説得するのは非常に難しいと思うけれど、北海道日本海岸を選挙区に持つ小平さんなら、
テンプレに挙げてあるコークロンの議論でなんとかご理解いただけるのじゃないかと思います。
オーストラリアの大学で哺乳類学、生態学を学んだ人で、アボリジニーのジュゴン狩りを本気で
持続可能な生態系ベースの管理にしようと考えたて、この分野で進んでいると考えられていた
ノルウェーまで勉強に行ったという本格派ですね。
ノルウェーの現実を見ていったん挫折したけれど、再奮起して制度上やらざるをえないアザラシの
致死調査をやりながら問題点を指摘して、道は遠いけれど生態系管理の枠組みを明確にしようと
頑張ってる本格派ですね。
そのへんの「ナンチャッテ持続的利用派」とは理論的スケールが全然違います。
243:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 08:47:14 AgkYjtIr
URLリンク(www.wdcs-de.org)
Iceland, whaling and ecosystem-based fishery management.
Peter Corkeron Ph.D.
URLリンク(aleakage.blogspot.com)
1
Introduction
アイスランド人たちは海に頼っているし、いつもそうだった。彼らにとって漁獲はいつも
重要で、漁業を持続的に保つことについて、かれらは優れた経歴を示している。
アイスランドの水産相は2006年10月17日の声明で次のように述べている。
「アイスランド経済は全世紀を通じて海洋生物資源の利用に圧倒的に依存している。
したがってアイスランド人の長期的な幸福にとって、この持続的な利用が中心的な
重要性を持っている。こういう理由で、アイスランドは漁業の効果的な管理と、海洋
生態系(エコシステム)のすべての構成要素の科学的研究に重きを置いている。
世界中で多くの魚類系統群が減少し、枯渇さえしている現在、アイスランドの海洋
資源は一般的にいって健全である。それはこの重点政策によるものである。
漁業と捕鯨の年間捕獲枠は科学者たちの勧告によっており、彼らは恒常的に
系群の状態を監視している。それで生業の持続性が確保されるのである。」
漁業はアイスランドの商品サービス輸出額の約40%を占め、商品輸出だけに限ると
大雑把に言って3分の2になる。漁業および水産加工は国内総生産(GDP)の10%を
わずかに下回る水準で、これは1980年の15%強から低下してきた水準である。
2007年に30万人の人口を数えるアイスランドは、世界で178番目の国民規模だが、
2002年には世界で13番目の水産輸出大国だった。アイスランド経済は強く
水産分門に依存している(”圧倒的に依存”はやや大げさな表現だが)。
244:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 08:49:36 AgkYjtIr
2頁
他の多くの国々、特に欧州連合の水産管理の貧しい成果に比べて、アイスランドの
漁業管理は悪くない。最近のICES(海洋探査国際評議会?)のアドバイスでは、
アイスランドの2系群(タイセイヨウタラとモンツキダラ)が歴史的に最高水準の漁獲高に
対する漁獲死亡率の査定で「過剰漁獲」と格付けされた。4系群が「不定」である。
この査定の直後、アイスランドのタイセイヨウダラ漁獲割り当ては相当に削減された。
これはすばらしい業績というふうには見えないが、北海の8系群「過剰漁獲」、5系群
「不定」あるいは「未知」に比べればたいしたものである。
アイスランド漁業は過剰漁獲ではなく環境問題に直面している。
デンマーク海峡(西グリーンランドとアイスランドの間)の海中が変動しているのであり、
ここ数年、温暖で塩分濃度の高い大西洋の水が以前よりはるかに北方へ動いて
いるのである。これがアイスランドの水域に生息するシシャモ(Mallotus villosus)個体群
に影響を与えているようである。
アイスランドの科学者たちにとって、シシャモの位置を特定し、生息数を推定することが困難に
なっている。そのため、アイスランドの科学者たちが出す漁獲量割り当てのアドバイスに影響が
及び、ここ数年のアイスランドのシシャモ水揚げ高の減少となっている。
英国の海洋保全協会はアイスランドのタイセイヨウタラ(Gadus morhua)漁獲割り当て
削減を賞賛し、英国消費者の持続的シーフードへの要求がこの削減の動機となったと
言及している。タラ割り当ての削減は持続可能性への良いステップだが、アイスランドの
タラ個体群サイズ(正式にはその繁殖ストック生物量ポイント推定という)が、50年前の
3分の1に過ぎないということも、思い起こしておく価値があるだろう。(see Figure 2.4.2.1 in the linked pdf)
改善の余地はあるものの、アイスランド人たちは、漁業管理に関して、国民としてヨーロッパ人
の中ではぬきんでた聡明な態度を示していると指摘しておくのが公平だろう。
しかし、上記の水産相の発言は、アイスランドの商業捕鯨再開の声明の一部として
おこなわれたものである。
245:名無しさん@3周年
09/01/04 08:49:41 5NppVsrU
日本は国家として商業捕鯨一時中止決議(モラトリアム1982年)に同意しています。(ツチ鯨、ゴンドウ鯨等を除く)
つまり商業捕鯨はできないのです。
で同じ組織・団体でもって調査捕鯨(科学捕鯨)へと移行したわけです。
開始当初の目的は(モラトリアム提言の根拠ともなった)「鯨の不確実性」を解明するための生態データを収集するためであったのです。
安全に商業捕鯨を行うためには「鯨の不確実性」を払拭する必要があるという考えの下で開始だったのです。
つまり調査捕鯨の目的はあくまでも「安全に商業捕鯨を行うためにはどうすれば良いのか」を探すことだったのであり
別に「鯨の自由研究」ではなかったのです。
で時代は流れ、「安全に商業捕鯨を行うためには」別段、生態データは必要としないよってことが分かってきた。
そう、RMP鯨資源管理方式が開発されたのです。(科学委員会における全会一致での合意1991年)
「安全に商業捕鯨を行うためには」別段、生態データは必要としない。
つまり調査捕鯨の科学的根拠がその1991年を境に喪失してしまったということなのです。
でも、科学的根拠が無いまま「科学だ!」と言い張り調査捕鯨を続けています。
これを「税金の無駄遣い」と言わずして何と言うのでありましょうか。
「無駄な公共事業」と言われる所以はここにあるというわけです。
246:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 08:51:08 AgkYjtIr
3頁
2006年にアイスランドは1989年以来はじめての商業的な捕鯨を再開した。ナガスクジラ
(Balaenoptera physalus)商業捕鯨枠9頭に対して7頭が実際に捕殺された。
2007/2008漁期についてはもっと多数の捕鯨枠が考慮されている。
アイスランドで商業捕鯨が再開されたのは、これとは別の捕鯨プログラム、国際捕鯨
取締条約第8条に基づく捕鯨の後である(これを私は8条捕鯨と呼ぶが、通常は
「科学的捕鯨」と呼ばれている)。この8条捕鯨は2003年に制度化され、北のミンク
クジラ(B. acutorostrata)を捕獲している。このプログラムは今年(2007年)終了し、
捕殺総数は200頭であった。ミンククジラの商業捕鯨は2006/2007年にはじまり、
捕獲枠は30頭だった。
アイスランドのミンククジラ捕鯨とナガスクジラ捕鯨には技術的に重要な違いがある。
ミンククジラは小さな船で捕殺することができる。年間の一時期だけ捕鯨砲(ハプーン砲)
を装着する漁船でよいのである。ナガスクジラはこのような小型船で猟るには大きすぎる。
2006年アイスランドのナガスクジラ漁には、何年ものあいだレイキャビク港の風物と
なっていた古い捕鯨船のうちの一隻が使われた。
しかしこれらの捕鯨キャッチャーボートを、一年のほとんど漁獲のために出漁できるよう
にと改造することは不可能であるようだ。現役として残るためには捕鯨をしなければ
ならないのである。別の言い方をすると、これらの大型のクジラを2006/2007年
ナガスクジラ捕獲枠9頭よりも、基本的に多く採れるようにする必要があるのだ。
アイスランドの捕鯨者たちは昔も今も、大型ヒゲクジラ類の大規模商業捕鯨再開に
きわどく依存しているように見える。
アイスランドではナガスクジラ肉の需要に限界がある(アイスランドの人口は30万に
すぎないのだから)。そこで日本へ鯨肉を売るという動機が生まれる。しかしこの
文章を書いている現在(2007年10月初旬)、鯨肉販売の交渉は決着を見ておらず、
肉はアイスランドの倉庫に保存されている。
247:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 08:52:16 AgkYjtIr
4頁
2007年8月24日、アイスランドの農水相は2007/2008年漁期(9月1日にスタート)
にナガスクジラの新たな捕鯨枠は発行しないと発表した。現在の鯨肉在庫が売り捌け
ていないからというのである。市場の見えざる手がアイスランドのハプーンを
永久的に引退させたのかどうかは定かではない。他の要因の役割、たとえば国際
世論、国内の異論などについてもはっきりしない。
現在のところの見解表明では、近い将来に契約が成立すれば捕鯨枠設定に余地を残し、
2007/2008年にはミンククジラについて商業捕鯨枠が発行されるだろうと見られる。
しかしアイスランドの水産業界からは、市場の動向とは無関係に捕鯨を求める声が
上がっている。クジラは間引く必要があるという声である。このような主張は海洋
哺乳類を猟っている国々から、近年日増しに、より一般的に聴こえてくるようになった。
このような主張は評価に値するのであろうか?この稿では「生態系ベースの水産管理」
の名の下に行われる鯨類の間引きという、捕鯨国の人々の主張を一般的に批判し、
アイスランドについて特に焦点を当てる。この主張をアイスランドでの別の動向、
生態系アプローチを漁業管理に利用するという試みと対比することによってである。
248:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 08:54:25 AgkYjtIr
5
[Culling whales as fishery management.]
[水産管理としてのクジラの間引き]
アイスランドは2006年に国際捕鯨委員会(IWC)でサンキッツ&ネヴィス宣言を主唱した
国々のひとつである。この宣言のほとんどはIWC内部の問題に関する主唱国の受け止め方
を表現したものであるが、以下の言明も含んでいる:
「科学的調査が示した所によると、鯨類が大量の魚を消費していることが、沿岸国の食糧
安全保障にとって問題となっているという課題を受け止め、エコシステム管理ということが
国際標準になっている現在、鯨類ストック(資源/個体群)の管理という課題が、生態系管理
というより広い文脈で考察されねばならないということを受け入れ...」
海洋哺乳類の捕獲を行っている国々(およびその支持者たち)は次のように主張している。
(a)海洋哺乳類の個体数は商用魚の豊度に負の影響を与えている。
(b)海洋哺乳類の間引きは明白に漁業に有利に働き、「生態系ベースの水産管理(EBFM)」
の一部を形成する。
これをもっともどぎつく主張しているのは日本であり、ノルウェーは2004年以来間引きを
海洋哺乳類政策上の国策の一部と認めている。
さらに日本は、国連食糧農業機構(FAO)を通じてカリブ海地域での「調査」プログラムに
資金を供与している。これは「小アンティユにおける海洋哺乳類その他の最上位補食者を
含む生態系ベースの管理のための科学的基盤」と名付けられている。
アイスランドの報道のわずかな例からも、この見方、急増する鯨類個体数が「我々の」
魚を喰いすぎているという考え方が水産業界のメンバーや政治家に支持されているという
ことが見て取れる。
249:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 08:55:09 AgkYjtIr
● 2007年7月2日、アイスランド漁船船主連合(LIU)は、最近のアイスランドでの
タイセイヨウダラ漁獲枠削減と捕鯨の継続のみならず増大に関する声明を発表した。
声明によると、「鯨類の大幅な増加はカラフトシシャモとタラの資源量に影響を与え..
.鯨類は100万から200万トンのカラフトシシャモを消費し、甚大な量のタラも
捕食している。」
● 2007年7月3日、ミンク鯨漁協会 (Felag hrefnuveidarmanna)はウェブサイトに、
「ミンクはタラ、スケトウで腹一杯」という表題の記事を掲載した。
● 2007年7月10日、Stod 2/ Visirのテレビインタビューでアイスランド水産相エイナール・
K.グドフィンソンは、新漁獲枠設定に際して捕鯨枠は与えないとした。インタビューは
アイスランド漁船船主連合(LIU)発言に触れて、彼らがクジラが魚を全部食べてしまう
という事実基づき、販売量とは無関係に捕鯨枠を増大すべきという主張をとりあげた。
グドフィソンはアイスランドの捕鯨は鯨肉が売れるかどうかによって決めると発言
していたにもかかわらず、この利害関心に同意を示した。
250:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:33:52 NLLQhsym
● 2007年7月10日、Stod 2/ Visirのテレビインタビューでアイスランド水産相エイナール・
K.グドフィンソンは、新漁獲枠設定に際して捕鯨枠は与えないとした。インタビューは
アイスランド漁船船主連合(LIU)発言に触れて、彼らがクジラが魚を全部食べてしまう
という事実に基づき、販売量とは無関係に捕鯨枠を増大すべきという主張をとりあげた。
グドフィソンはアイスランドの捕鯨は鯨肉が売れるかどうかによって決めると発言していた
にもかかわらず、この利害関心に同意を示した。
水産業を保護するために海洋哺乳類を間引かねばならないという考え方は新しいものではない。
こういう主張は何十年も前からあるし、何世紀も前からあるのかもしれない。
たとえば1960年代末にノルウェーで春産ニシン (Clupea harengus)個体群が崩壊したとき、
これは大規模な乱獲の直接の結果だったのだが、政府はシャチ(Orcinus orca)の捕獲を決定した。
シャチがニシンを食うということは知られていた。1969年から1980年にかけて700頭の
シャチが捕獲された(?ien 1988)。
新しいことはといえば、生態系の相互関連を計算に入れた効果的水産管理で、海洋哺乳類の
間引きが第一の構成要素とされたことである。
どのようにしてこうなったのだろうか。
251:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:34:30 NLLQhsym
7頁
[The effects of fisheries on marine ecosystems: a change in thinking.]
[海洋生態系に対する漁業の影響:考え方の転換]
この問題を文脈の中へ定置するために、世界の水産状況の非常におおまかな概観が必要になる。
国連食糧農業機構水産水耕部会((FAO Fisheries)の推定によると、2005年に世界の漁獲の25%が
過剰漁獲、枯渇あるいは枯渇からの回復の状態になっている。
52%が満限漁獲、20%が適度な漁獲、3%が低水準漁獲である。海洋の収奪型水揚げは現在、
1980年代よりも低い(Watson and Pauly 2001, Pauly et al. 2003)。水産は世界的に危機の状態に
あるのだ。危機の規模については科学上の議論があるが (たとえば Hilborn 2006)、(私の知る限り)
現状維持が受け入れ可能という議論は科学的文献(*査読学術論文)上には存在しない。
これとは別のことも起っている。水産の海洋生態系に対する影響に関するわれわれの
理解はこの数10年間ぐらいで大きく変化した。数多くの学術論文が古いものの見方に
挑戦し、新たなアイデアを導入した。産業的漁業が引き起こした問題は、単にターゲットと
した魚種資源に影響を与えたばかりではなく、漁獲が海洋生態系全般に大規模で有害な
影響を及ぼしたというのである(Watson and Pauly 2001, Pauly et al. 2003)。
直接の問題は過剰漁獲、目的魚種の過剰捕獲であり、また破壊的漁獲、すなわち底引き網のような
漁法である。底引きトロールは、その作動メカニズムからして、通過したあとの生態系に有害な
影響を及ぼさずにはおかない。
252:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:35:14 NLLQhsym
8頁
同様に理解が深まっているのが、歴史的に人間が過剰な漁業を営んできたということ
であり、この歴史的過剰漁獲も生態学的な影響を及ぼしたということである (たとえば Jackson
2001, Jackson et al. 2001)。
現在われわれがともに生きている海洋環境は、多くの場合何世紀にもわたる人類の撹乱の
産物なのである。過去の時代、数々の海洋生態系は現在よりもはるかに高い生産性を
保持していた。アイスランドのタイセイヨウダラ個体数が現在では、50年前の3分の1
でしかないことを思い起こしてみよう。
漁業の管理者たちが、前世紀中頃個体数に近いところまで次第に戻してやろうと試みたら
どうだろうか。そのような個体群からの持続可能な漁獲は現在の水揚げ高よりも高くなる。
水産科学では海洋生態系を復元し、歴史的な生産性を取り戻す道を探る声が高まっている(たとえばPitcher 2001)。
より生産的であり、環境破壊がより少ない漁業という究極目標である。
こおれら最近の科学共同体におおける発展は、よりよく生態系に基礎を置いた漁業を
呼びかけている(Corkeron 2006)。この声は抽象的な科学利論を越えて、国際的な
官僚制度にも移行している。その一つの成果が2002年の持続可能な開発に関する
世界サミット(ヨハネスブルク・サミット)である。ここでは漁業について、「2010年
までに生態系アプローチを適用することを促進する」と呼びかけられた。
これらを総合してみると、この間の発展がわれわれの漁業による海洋生態系への影響についての
理解を大きくシフトさせたということがわかる。
これは同時に、以前のクラシックな水産管理への告発でもある。
253:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:35:47 NLLQhsym
9頁
これらのアイデアを発展させた科学者たちは、傾向として北米の学術機関に基盤を
おいている。欧州諸政府は多くの水産学者を雇用しているが、彼らの学問的訓練は
クラシックな水産管理についてのものである。最近の新しいアイデアは、一般的に
言って確立した水産科学ではなかなか支持を得難い。
特にヨーロッパではその傾向が強く(たとえばICES Journal of Marine Science
生態系指標特別号参照。 更に、Cury and Christiansen 2005, Daan 2005)、大学で
雇用されている生態学者たちとその受容に違いがある。
しかし、その違いは比較的微妙なもので、学術論文にあらわれる生態系ベースの水産と
捕鯨国の政府系(あるいは準政府系)研究機関に雇用されている科学者たちがイメージ
している生態系ベースの水産の違いに比べれば些細なものである。
254:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:37:33 NLLQhsym
URLリンク(www.wdcs-de.org)
Iceland, whaling and ecosystem-based fishery management.
Peter Corkeron Ph.D.
URLリンク(aleakage.blogspot.com)[Opposing views of “Ecosystem-based fishery management”]
[『生態系ベースの水産管理』に関する対立した見方]
さてそれでは、水産への「生態系アプローチ」とは何なのだろうか。「生態系ベースの水産管理」
が必然的にもたらすものは何なのだろうか。
2004年のサイエンス誌で、ピキッチュと共同執筆者たちが<生態系ベース水産管理>を簡潔明瞭に
定義している。「生態系ベースの水産管理は管理上の優先順位をひっくり返した。生態系の構造と
機能を持続させるという目的が、水産収益を最大化させるという目的に取って代わったのである」
(Pikitch et al. 2004, p 1892)。
しかし生態系ベースの水産管理には別の見方もある。現在のノルウェーの海洋哺乳類「管理」ポリシー
がその例を提供している。この政策は「ノルウェーの海洋資源を生態系アプローチで管理してゆこう
というノルウェーの努力の一部をなす。」(これは政策導入の白書英語訳によるもので、以前の原稿
[Corkeron 2006]に引用したが、現在ノルウェー政府のウェブサイトでは消えている)
255:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:38:12 NLLQhsym
10頁
政策は2010年までに生態系アプローチの水産を実現するというノルウェーの義務を満たすための
政府の取り組みの一部である。(ノルウェー語による)ポリシーの説明は「生態系ベースの管理は
資源-生態学の論拠を海洋哺乳類個体数サイズを決定するための目標確立の基礎として利用する。
これは生物学的に安全な枠組みと予防的水準の準拠リミットとして結果を出す必要がある」と
なっている。
これを私は「複数種一括/多品種一括水産管理(MSFM)」と呼び、上に説明した生態系ベースの水産管理
とは区別した(Corkeron 2006)。
その理由はこれが伝統的な管理優先順位を堅持しているからである。
産業的漁業による収穫量の最大化という目的が、生態系機能の維持よりも上位に置かれ、科学文献で
提起されている生態系ベースの水産管理基準には即応していないからだ。
256:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:39:42 NLLQhsym
[How scientists make inference from data.]
[科学者はデータからどのように推論を導き出すのか。]
生態系ベースの水産管理実現にあたってひとつ、興味深いマナー、流儀のようなものがある。
アカデミックな科学と、各国政府に支持された科学、および国際機関へなされる科学的助言が
相互作用して、各国レベル、広域レベル、国際レベルそれぞれで、政策及び管理方針決定に
影響を与える様式、マナーのことである。
これらがどのように働くのかということを理解するためには、すこしその背景を理解しておく
必要があるので、応用生態学者たちが用いている概念的ツールを説明しておく。
生態学者たちはデータから推論を導き出す。しかしデータをどのように集めるかということが、
推論獲得の性能に影響を与える。
話を簡単にするために、野外データの集め方の3つの方法を説明しよう。非操作的研究、
実験、「自然」実験の3つの方法である。
257:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:41:13 NLLQhsym
|● 非操作的:
|われわれは研究対象のシステムを撹乱することなく興味の対象動物を研究することができる。
|この研究は単純でもありうるうるし、洗練されたものでもありうる。
|コンセプトとして注記しておきたいのは、操作するというのが、生態系(エコシステム)
|について言っていることであり、個々の動物についてではないということである。
|「致死的サンプリング」、胃内容を見るために動物を殺す、ということは観察の一形態であり、
|科学者がシステムを撹乱し、その撹乱の影響を調査するというのでないかぎり、これは
|非操作的の部類に含まれる。科学者たちが大量の動物を殺したり(特に重要な動物の場合)
|取り除くことによって、たとえ撹乱を作り出すようなことがあっても、ここでは適切な研究
|デザインを欠いており、そこから理解を得ることは困難(たぶん不可能)であろう。
|この定義だと、致死サンプリングは特に複雑な研究デザインや分析能力を必要とせず
|(e.g. Haug et al. 2002, Mikkelsen et al. 2002)、極端に単純化されていると言いうる。
|それに対して写真照合による研究は、分析のために洗練された数学手法を用いるならば
|(e.g. Parra et al. 2006a, b)、洗練された研究でありうる。
|非操作的研究は関心対象のシステムに撹乱を与えないことから、因果関係については、
|ノイズから(因果性の)シグナルを漉き出すことによってのみ推論を得ることができる。
|この研究法は調査デザインの古典的な問題に悩まされることになる。
|相関関係は因果関係をあらわしているわけではないという問題である。
258:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:46:57 3Ve5bAUz
|● 実験:
|研究対象のシステムに変化を与え、何が起るかを見ることで、より強い推論を得る
|ことができる。
|これは実験室ベースでも行いうる。たとえば消費モデルに入力するため、アザラシ類、
|イルカ類の生理学的研究を捕獲下で行うという場合である。
|野外では小規模な実験が行われる。たとえば最近カナダ水産海洋省が行った「アザラシ
|排除海域」の試験で、これは(a)アザラシ類を湾内から排除しておくことができるか、
|(b)これが漁業にとって認識しうる効果を与えるか、を見るためであった。
|● 『自然的』『実験』:(両方の言葉が括弧内に入っているが、これは必ずしも自然ではなく、
|本当に実験であるわけではないからだが)『自然的』『実験』というのもある。
|興味の対象となっているシステムにかかわる空間的変動、時間的変動、あるいはその両方が
|ある場合に、われわれは違いを見ることができる。
|たとえばゼニガタアザラシのヨーロッパでの個体群はこの20年ほどの間に2回の個体数崩壊
|を経験した。これは麻疹ウイルスによるものだった(e.g. Harding et al. 2002)。
|これは漁業的に関心のある魚種へのゼニガタアザラシの捕食の影響を調査するチャンスであった。
|ゼニガタアザラシの数(従って補食圧)が場所及び時間について劇的に変化したからだ。
|麻疹ウイルスが個体数に影響を与えなかった海域もあり(北部ノルウェー)これは『自然対照区』
|となる。私の最善の知識によるならば、誰もこのような研究を実際には行わなかった。(泣く)
___________________________________________
259:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:47:50 3Ve5bAUz
もう一つのアプローチとして、ひとたびデータが得られたなら、関心のあるシステムのモデルを
つくるというやりかたがある。モデルはシンプルでもありうるし複雑でもありうる(データに
関するすべての統計的検定は実際にモデルである)。モデルはシステムに関する良いアイデアを
示す興味深い知的ツールと見ることもできる。これでリアリティーを模倣することもできる。
|● モデリング:われわれはコンピュータの中を走っている数学モデルを使い、関心のある
|システムをモデル化することができる。
|科学者はたとえば個体生息数モデルを使い、これに海洋哺乳類と魚類の生理学的モデルを組み
|合わせて、海洋哺乳類による捕食圧の強度を推定することができる。
|これらのモデル結果と実際の漁獲高を比較することにより、関心のある魚類の個体数状況に関して、
|海洋哺乳類の補食と漁業にかかわる相対的重要性についてのアイデアを得ることができる。
|(e.g. Hansen and Harding 2006, Trzcinski et al. 2006).
クラシックな水産学はほとんど非操作的観察に依拠してきた。
魚類生息数推定、そして持続可能な漁獲死亡率の推定である。
実験は(モデリングへインプットするためのパラメーターを得るため、実験室ベースで作業
すること以外)ほとんど行われない。
260:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:50:00 3Ve5bAUz
すべての実験は、そのデザインの最も弱い局面以上に優れたものにはなりえない。
すべての数学モデルは、その最も弱い前提以上にはなりえない。
古典的水産学で用いられる個体数モデルは、モデルにインプットする観察データが貧しいもの
であっても、道理上の合理性として適度に信頼できる。
しかしわれわれが生態系ベースの水産管理へ移行したらどういうことになるだろうか。
観察されるパターンを正確かつ適切に叙述する必要があるだけではなく、これらのパターンが
生じてくることに責任のあるプロセスまで、われわれは理解しなければならないのである。
このプロセス、すなわち生態系がシステムとしてどのように機能しているかというのは、
定着している古典的水産モデルより複雑であり、理解もすすんでいない。
(漁獲の生態系効果を推論する最良の方法は、大規模実験アプローチで、漁業の存在あるいは
非存在を含み込むことである。これが生態系ベース水産管理で非漁獲海洋保護区
<漁業禁止海域>を設定することの<滅多に前面に出ない>正当化理由のひとつである [Corkeron 2006])
261:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:51:29 3Ve5bAUz
プロセスを理解しようという試みはコミュニティー生態学(群集生態学)の焦点だった。
コミュニティー生態学者たちは野外ベースの実験をすることにより積極的であり、個体群
生態学者たちよりも大規模な実験を好んだ。個体群生態学者たちが大規模な実験アプローチで
破格の結果をもたらすということもあり得るが (たとえばSinclair and Krebs 2002, Sinclair and Byrom 2006)。
あまたの国家レベルの水産研究所は何十人という科学者を雇用しているが、そのほとんどは
古典的な水産生物学と生物学的海洋学の訓練を受けている。
漁業部門で生態系ベースの水産管理を制度化しようという時に、研究所は従来の人々を、
コミュニティー生態学の訓練を受けた人々で置き換えるということはしなかった。
制度的な惰性により、非操作的研究とモデル化の結合というやり方が日常的なものとして
残ったのである。
これは本当に問題なのだろうか。科学者たちが、彼らの政治的上司からの最新の指示に合わせて
彼らの古い手法を新たにパッケージし直したところで、誰が気にかけるだろうか。
私はこれが問題だと論ずる。そしてもしわれわれが人間の海洋生態系への影響を理解したいと
望むなら、われわれが出会う科学遂行プロセスの悪用をさらすことが必要だと主張する。
262:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:52:38 3Ve5bAUz
ここではバレンツ海で商業的に重要な魚種個体群についてのノルウェーの研究を例として
挙げる。
私はこれを政治的には居心地がよいが、やり方が貧困な科学の代表例として示す。
ノルウェーの政官支配層は空虚な論点(海洋哺乳類による消費)に注目を集めるだけでは
なく、本当の論点である水産管理の失敗から焦点をはずしている。これにより、本当の
問題は増殖する。
この議論はバレンツ海でのノルウェーの研究を扱うもので、アイスランドの研究について
ではない。しかしプレイヤーは共通している。生物学的には魚類個体群と海洋哺乳類であり、
人的にはノルウェー、アイスランド両国の科学と水産管理エスタブリッシュメントで、
部分的には同一である。ノルウェーの研究のほうが長い期間進行しており、何らかの
教訓を得るには適している。
263:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:53:10 3Ve5bAUz
[Background: fish and fishing in the Barents Sea]
[背景:バレンツ海における魚と漁業]
カラフトシシャモは小さな魚で北極圏海域のいたるところに分布し、バレンツ海生態系の
重要な構成要素である(しかしこの議論はバレンツ海のカラフトシシャモについてのもの
であり、アイスランド海域のカラフトシシャモとは別の個体群であることに留意されたい)。
カラフトシシャモは夏の日照が到来するとバレンツ海北部で大繁殖するプランクトンを餌
としている。後に彼らは南方へと回遊し、フィンマルク(北部ノルウェー)とコラ半島
(北西ロシア)沿岸で春に産卵する。
ロシアとノルウェーはカラフトシシャモを産業的に漁獲しており、共同で漁獲枠合意を
行っている。
カラフトシシャモのバレンツ海における産業的漁獲は比較的新しい。本格的に操業されだした
のは1970年代であり、漁獲高のピークは1977年の300万トン弱である。この当時、この漁は
単一種としては欧州最大の漁業であった。ノルウェーの1977年のカラフトシシャモ水揚げ高
は200万トンを越え(ロシアは漁獲高80万トンと報告している)、これは単一種世界最大の
漁獲高であった。
この漁獲圧にあってカラフトシシャモ個体群は崩壊し、オリジナル量の約20分の1となり、
1975年の最大推定量900万トン近くから、1987年の約10万トンへと減少した。
その結果、シシャモ漁は休漁となった。
1987年の最初の休漁から2006年までの20年間で、カラフトシシャモ漁が解禁されたのは
8年間であり休漁期間は12年間だった(すべて、情報はOctober 2006 ICES advice on capelinによる)。
これまでの20年間のうちで、休漁期間は操業期間の150%にのぼったのである。
解禁された二つの期間(3年間と5年間)それぞれの期間水揚げ高は1977年一年分の
水揚げに及ばない。2004年には再び禁漁となり、それ以来再開されていない。
264:名無しさん@3周年
09/01/04 09:54:54 3Ve5bAUz
16頁
なぜ大崩壊が起ったのだろうか。2004年に発表された論文 (Hjermann et al. 2004)が
いくらかの回答を与えている(これは最初の二つの大崩壊しか扱っていない)。
生態系と漁業の両者が役割をはたしている。
カラフトシシャモは寿命の短い魚であり、最長5歳で一度だけ産卵をすると死ぬ。
タイセイヨウタラは油ののったカラフトシシャモの成魚を食べる。若いニシンはカラフト
シシャモの稚魚を食べる。バレンツ海のニシン個体群は1960年代後期と1970年代初期に
ほとんど獲り尽くされたが、1980年代後期から回復をはじめた(Hjermann et al. 2004)。
バレンツ海のタイセイヨウタラは減耗しているにもかかわらず、生き残っている最後の
大タラ個体群であり、産卵個体群生物量は60万トンと推定されている(このpdf、Table 3.4.1.3 参照)。
カラフトシシャモの過剰漁獲が崩壊の発端をつくった。問題はタイセイヨウタラが、その
産卵場へ向かう回遊のために、油脂の多い成長したカラフトシシャモを食べてエネルギー
を備蓄する必要があるということである。カラフトシシャモの数が相対的に少なくなっても、
タイセイヨウタラはわざわざ彼らを捜し出すのである。このことがカラフトシシャモ個体群
の回復を遅らせた。
265:N ◆5UMm.mhSro
09/01/04 09:55:47 3Ve5bAUz
2回目の崩壊(1990年代初期)を駆動したのはニシン個体群の回復だった。これはカラフト
シシャモの稚魚を食べるニシンと、年長のカラフトシシャモとニシンの食物をめぐる競合という
複合になった。さらにふたたびタラのカラフトシシャモ捕食が回復を遅らせた。
「クジラが魚を食う」議論との関係で重要なのは、ヒルマン他(2004)論文は、カラフトシシャモ
の大崩壊を魚類個体群と漁業だけでモデル化していることであり、海洋哺乳類のカラフトシシャモ
捕食の影響は、もしあったとしてもトリビアルなものだということを示唆している点である
(漁業と他の生態系構成要因すなわち魚、との相対的関係においてということだが)。
データを満足に説明するモデルを構築するには、海洋哺乳類の捕食を取り入れる必要はなかった
のである。
266:名無しさん@3周年
09/01/04 10:15:10 i9U0NR6y
>>265
最後の一行だけで十分ですよね。
267:名無しだけど@外国人参政権反対!
09/01/04 10:24:48 H2Oif/3x
鯨の先祖は駱駝と一緒w
オーストラリアの連中は、駱駝は食うくせに、鯨は獲るのも駄目だとw
さすがは、白豪主義で人種差別を続けた国だけあるねw
今度は、鯨で人種差別のストレスを晴らしたいんだろw
268:名無しさん@3周年
09/01/04 15:03:11 i9U0NR6y
>>267
記事読めよ。馬鹿じゃね?
269:名無しさん@3周年
09/01/04 16:07:10 U8tDXQ7A
>>241
勝川さんがその主張を、小松氏にさそわれ一緒にオーストラリアの漁業事情を視察をして
参考にしてるとこが、何とも不思議なめぐり合わせというか皮肉というか。
270:名無しさん@3周年
09/01/04 16:20:40 5NppVsrU
+-kaizu.02117 94/04/09 00:54 [ 島の娘 ]__________ 水口憲哉講演録
URLリンク(fenv.jp)
Q:プレステージのときに、突然ミンク鯨の異常発生という話が出て、こちら
は度胆を抜かれてしまったんですが、間引論というのはどうなんでしょう。
A:間引論というのは、捕る側がいつもやる話です。今言った、年令とか成熟
とかを考えて捕るというのはひとつの間引の考え方で、これは、実際には、養
鶏、それから、牧場、豚牛でもやっているわけでしょ。昔だと廃鶏といって、
卵を産まなくなっちゃった鶏をつぶしてたわけでしょ。考え方そのものは特別
じゃないんです。利用しようと思ったら出てくるわけです。
その前に異常発生というのが曲者で、ミンクでもニタリでも、特にミンクにつ
いては諸説様々で、100万のレベルだといったり、何10万だといったりして、
それで、だいたいこのぐらいいるんじゃないかというのが、IWCの中で了解事
項になってきているというだけで、そんな細かい話で増えるメカニズムなんか
わかってないんです。だから、そんなのはもう、都合のいいいい方ですよ。
だから、原さんが、大隅氏に言わせてるでしょ。資源論争の中で。最後彼が何
といったかというと、「私も役人ですからね」と、これに尽きるんですよ。だ
から、うちの大学で、田中昌一さんというこの人はまともなまじめな人なんで
すけれども。その人でも、日本の一番のブレーンになっているんですよね。国
際捕鯨委員会の。その人と、87年に学内で研究会やったときに徹底的に質問し
たら、最後には彼も同じことをいうんです。「最後は政治ですからね」と。
だから、わからない人間に対しては科学論で来るんです。科学技術論。だけ
ど、政治の問題であり、経済の問題だといわれれば、だれでもわかるんです。
みんな金使って生活しているわけですから。そういう見方でくくると向こうは
困るし怒るんです。原発もそうです。ですから皆さんも、日常考えていること
や常識から考えてけば、向こうはすぐ参りますよ。そういうケンカは非常に難
しいんですけれども。
271:名無しさん@3周年
09/01/04 19:15:48 5NppVsrU
Q:過去の捕鯨は確かに金儲だったでしょうが、いまの調査捕鯨は金にならな
いから、批判する対象にならないのではないですか。また、少なくとも10万や
20万はいるはずのミンクを、たかだか300頭捕ったって、影響ないんじゃない
かと思うし、実際捕ってみなければわからないこともあるわけですから、そう
すると、調査捕鯨反対、という立場には立ち切れないのですが。
A:僕は調査捕鯨なんかやらなくてもいいと思っています。ただ、本当に調査
捕鯨だったらね、ウォッチングでいいんですよ。殺さなくてもいいんです。た
だ、これは本当に金儲にならない。何の見返りもなしに船走らせるんですか
ら。いっぱいの人乗せて。もともとの資源量推定に一番役だっているのは目視
ですからね。本当に鯨のことを思えば、衛星使えばあっさりわかるんです。戦
車が個々に識別できるし、鯨はかならず浮いてくるんですから、それを計算す
るプログラム考えるのは簡単ですから、船出さなくてもわかるんです。画像を
買うお金さえあればね。
272:名無しさん@3周年
09/01/04 19:21:16 5NppVsrU
Qさっきのミンクの異常発
生についてはどうなんでしょう。
Aだいたい、そういう議論にはインチキが多
いんですよね。何が増えて餌の取り合いだとかっていうのはね。基本的に生態
学の考え方で、餌の取り合いなんていうのはないんだという考え方もあるんで
すよ。これはもう、ダーウィンの進化論とも絡んでくるんですけれども。餌の
取り合いがないんですから、片方が増えたから片方が減るということは起こら
ない。たいてい人間の側の思い込みがあるわけです。それは先程のキリスト教
の考え方ともくっついてくるんですが。
ヒゲ鯨の餌、オキアミを例にとりましょう。水産業界は、鯨が減ったから、オ
キアミ捕ってもいい、っていう考え方だったんですよ。いまになって、餌が足
りないような話をするのはおかしいし、逆にオキアミを捕るんだったら、それ
を人間が食うよりは、オキアミを鯨資源に変えて捕ったほうが有効だ、という
考え方もあるんです。そういういろんな考え方があるんだけれども、オキアミ
の量すらちゃんとわかってないんです。レベルとしてどれだけいるか。餌のほ
うもわかってないし、食う側もわかってないし、まして、歯鯨の仲間の餌にな
っているイカなどは全くわからないわけですから、漁業の資源の対象になって
いないからわからないのを、わからない人に勝手にいってるだけです。
273:名無しさん@3周年
09/01/04 19:27:35 5NppVsrU
85年の記事で次のようなのがあります。
『鯨の恩返し』なんかは、鯨にも自動車にも強い日本。ですよね。
『捕鯨撤退に摩擦の影、犠牲に補償の声も』
すぐに補償というのが出てきますね。自分たちの責任じゃない、という。調査
捕鯨を強行するのもそうですね。自分たちが悪いんじゃないんだと。われわれ
はまっとうなことをいって、経済的な、科学的なことを知りたくて調査するに
もかかわらず、これもやめさせられるという、いかに理不尽かという世論が作
られているでしょ。そうすると補償は出やすいわけですよ。
274:名無しさん@3周年
09/01/04 20:12:23 5NppVsrU
+-kaizu.02117 94/04/09 00:54 [ 島の娘 ]__________ 水口憲哉講演録
URLリンク(fenv.jp)
鯨のことについてはいろいろ発言してきいます。この5月の集会のときに、400字で意
見をといわれましたが、400字でなんか書けない、ということで、電話で30分ぐらい話し
たら、じゃ、一度みんなで話す機会を作ろう、ということで伺ったわけです。で、いま
まで発言したことなどを資料としてお渡しします。
私は1972年から水産大学に勤めておりまして、増殖学科という、いろんな水産物の殖
やし方、殖やしてどう捕るかということをやっています。講座の名前が「水産資源」で
す。そういうところにいて、いろんな殖える魚を調べてきました。そういう中で、1974
年に、創刊間もない雑誌の『アニマ』の、主張という欄で鯨のことについて書いたの
が、多分、初めての発言だったと思います。「いま、もう鯨は捕り方が間違っていたか
ら、非常に危険な状態にあるから、捕獲10年禁止というのはやむを得ない」という内容
でした。
275:名無しさん@3周年
09/01/04 20:15:20 5NppVsrU
そのときに、「水産庁とか業界は、乱獲ではないし、科学的に獲っているのだから、
と言っているが、実際に捕鯨船に乗っている人たちから実状を聞くと、捕りすぎだから
やめたほうがいいということを言っている。そして、業界として捕鯨をやめていった場
合にはいままでそれで生活していたひとたちのことをも考えて水産庁と水産会社は転換
をしていくべきだ」、ということをいったわけです。
水産の中でそういうことを言う人間はほとんどいないんですね。水産の人間は今も昔
も変わらず、大政翼賛主義で、みんな一丸となって、捕鯨はいいことだから、捕りすぎ
ではないし、捕っていい、というのが大部分ですから、水産の側でそういうことをいう
のは少ない人数です。この年と、その3・4年後にテレビで鯨のことについて発言してい
ます。1974年は、『アニマ』を読んだ12チャンネルのディレクターの依頼で、働く人の
場から、という切り口が必要だからということで、そういう点から、鯨の問題について
話しました。NHKの『明るい漁村』という番組で、鯨問題を取り上げて、いまだったらあ
あいう作り方にはならないと思いますが、その当時は、一応、捕鯨交渉の団長の、水産
庁の、米沢という代表と、それから小原秀雄さんとが対談する前に、いろいろなコメン
トが流れるところで私もしゃべっているんです。そのときには、どこを探しても、鯨は
とりすぎだからやめたほうがいい、という人は水産の側ではいなかったのでNHKとしても
私なんかには話させたくなかったのでしょうが、「鯨を捕る側は問題のすり替えをして
いる」点について述べました。
276:名無しさん@3周年
09/01/04 20:18:07 5NppVsrU
水産側は大型のシロナガスとかマッコウについては完全に捕りすぎであるにもかかわ
らず、科学的に調査して捕りすぎではないということを言っています。当時はいま問題
になっているミンクやニタリは捕ってなかったんですね。これらは小さいから、経済的
に合わないということで、同じ油をつかって南氷洋まで行ったら、2~30倍なんですね、
重量にして。というのは長さで3倍ということは重量にすると3の3倍ですから三九-二十
七でま、だいたい、2~30倍なんです。そうすると、同じ手間かけて一発ドンと撃ったら
ば、2~30倍のものを捕ったほうが得だということは、資本の論理で、そういう小さいの
はほとんど捕ってなかったわけです。ですから、いっぱいいたのは事実ですが資源の状
態もわかってませんでした。
その当時1973年に、鯨のほうの研究では多分一番利害抜きに水産庁の役人として、も
っともよくやった人として、いまでも彼のその資料をつかっていると思いますが、土井
さんという人が、魚類の資源診断ということで、中央公論の『自然』という雑誌に書い
てて、その中ではっきりと、「今やっている鯨の10年間取り止めは当然だ。ただし処女
資源であるミンクやニタリはまだ捕れるだけのレベルはいるんだ」ということを書いて
います。その当時、もう一人、いま遠洋水産研究所に行っている、その前、鯨類研究所
や東大の海洋研究所にいた粕谷さんなんかも、ストックホルムの環境会議を受けて、
『公害研究』なんかにも書いています。
277:名無しさん@3周年
09/01/04 20:21:23 5NppVsrU
当時は、ミンクやニタリのことや、太地や鮎川や和田浦での沿岸の小型捕鯨について
は何も水産庁や業界は言わなかったわけです。ただ、大資本がやっている遠洋の大型の
鯨について守ろうと、それは正しいんだということだけだったんですね。だから私は、
ひとつはそういう問題のすり替えでですね、いままで乱獲だったにもかかわらず、その
ことを反省しないで、次にミンクやニタリを捕るときに、それらについては、資源はい
っぱいあるし、乱獲もしてないという言い方をして、鯨の種類をすり替えて議論をはじ
めたんですね。この点は、おかしい。
もうひとつは、その当時、水産業界の中に心積もりとしては、いまから15年前にすで
に捕鯨業から撤退を決めてましたから、鯨研の人全部を移して、鯨研というのは元々企
業が自分たちのために作った研究所ですから、企業の論理を優先させた研究所ですか
ら、それをいまさら鯨研がどうのと言ってもしょうがないんですが、もうからなくなっ
たらそういうことに金をかけるのは馬鹿らしいから、生首切るわけにいかないから東大
とか水産庁とかそういうところへみんなやったわけです。で、そういう中で、実は補償
という問題が出てきた。国際的な(ストックホルムの環境会議を含めて)世論で日本の
水産業界は何も悪いことがないにもかかわらず、捕鯨をやめざるをえなくなるのだか
ら、それは業界について補償すべきだという論理です。日経あたりがそれを書いてまし
た。そうなりますと、米沢という水産庁の次長はやめて水産庁を定年になりまして、日
本水産に勤める。天下りですね。のちに副社長になります。そうしますと、彼は国際交
渉をして結局は鯨はだめだという話になって、世論として漁業補償ということになれば
手土産つきの天下りということになりますよね。そういうことをやっている。
もっともこのくだりはNHKがカットしまして、そのコメントのあとに、小原さんと米沢
さんの対談が続いたわけですが、彼がカンカンになりまして、僕はたたかれっぱなしに
なりました。
278:名無しさん@3周年
09/01/04 20:25:22 5NppVsrU
世論的には、その後プレイボーイなんかが取り上げて、つまり庶民感情にあいさえす
れば、マスコミはやるんですけれども、鯨の問題を取り上げて、私のコメントも取り上
げて、結局は、鯨の問題はわれわれが鯨鯨で騒いでいると税金をそういうことにつかっ
て、馬鹿を見るのは国民だという記事にしたんですね。鯨を守れ守れということをいっ
ていて結局はしょうがないという形でみんなが同情して水産会社に漁業補償が行くとい
うこんな馬鹿な話はないんです。
それを読んだうちの学生から、大学祭で話すよう頼まれて、今度は、それを、水産業
界でキャンペーン雑誌で、イカとかマグロの大手中小の企業を相手にして売れている
『水産世界』という雑誌の記者が聞きに来てまして、それ以後つきあうようになって大
分議論して、いろいろお互い、情報を交換しながら話をしています。
NHKに出たらその後すぐ、日本捕鯨協会の蓮井専務が、どっさりパンフレットを送って
きて、あわててオルグしに来たんですけれど。ま、こっちが普段思ってることを聞くと
否定できないんですよね。事実として。一般的に世論操作でされている部分と、業界で
の本音とか実情というのは、そういうことがあるんです。
279:N ◆5UMm.mhSro
09/01/05 01:41:15 sfWLqpRN
>>270-278
わーお、もう今から15年前に捕鯨問題の裏事情は完璧に明らかにされていたのですね。
世論がそれを無視して、官庁、鯨研、広告代理店発表の居心地のよいストーリーのほうを選んだと。
それでナショナリズムの対抗ムードや被害者意識満開のスネ夫君モードに浸っていたと、
そういうことかな。
>>265まででは、ノルウェーのオーソドックスな水産学者たちが、カラフトシシャモ、ニシン、大西洋タラの
個体数変動を説明するのに、クジラやアザラシの食害を全然計算に入れなくても十分有効なモデルが
できた、というところまでだったけれど、いよいよ次からクジラ食害<思い入れ>理論の人たちの
試みと破綻の紹介に入ります。
破綻したはずなのに、ミンククジラが一頭増えると5トンのタラとニシンが漁獲減になる、という科学的には
根拠薄弱な明快セリフが、いまだに世論の頭脳を駆け巡っているというところまで似てるね。
日本ほどドロドロじゃないみたいだけど。
どっちにしても、財政と非公開情報握ってる官庁<科学者>には、一般国民は勝てないのかな。さみしいね。
_____________________________________
>>264で (このpdf、Table 3.4.1.3 参照)、となってるのは外部リンクですが
(URLリンク(www.ices.dk))今見たら切れてました。
バレンツ海の大西洋タラの推定ですから、勝川さんのサイトでも探せば最新情報があるでしょう。
280:名無しさん@3周年
09/01/05 01:44:51 sfWLqpRN
URLリンク(www.wdcs-de.org)
Iceland, whaling and ecosystem-based fishery management. 『アイスランド、捕鯨と生態系ベースの水産管理』
Peter Corkeron Ph.D.
>>265からつづく。
[Consumption Estimates][消費量推定]
(17頁ー>18頁)
この論文と、同じ場所、同じ期間、同じ商用魚について、他のノルウェーの科学者たちが試みた
海洋哺乳類の果たす役割に関する20年近くにわたる研究を対照してみよう。
研究プログラムが作り上げられたのは最初のカラフトシシャモ崩壊から間もなくである。
理論的には、海洋哺乳類の捕食が魚類個体群サイズにどのように影響を与えるのかを探る
というものだった。野外調査は2番目と3番目のカラフトシシャモ個体群崩壊を貫くもの
となった。この作業にはタテゴトアザラシ( Phoca groenlandica)、ズキンアザラシ
(Cystophora cristata)、北半球ミンククジラの胃内容検査、全3種の致死調査が含まれる。
これらの動物たちが何をどれだけ食べているかという概観が、この作業からの一連の学術
論文として公表されている(e.g. Folkow et al. 2000, Nilssen et al. 2000)。さらに関心のある
魚種に対する海洋哺乳類の捕食の影響がモデル化された (e.g. Bogstad et al. 2000,
Tjelmeland and Lindstr?m 2005)。
281:N ◆5UMm.mhSro
09/01/05 01:45:22 sfWLqpRN
ミンククジラに関するプログラムのデザインは『生態系に対するクジラの役割を解明する』
日本の第8条捕鯨の視点のテンプレートとして鯨類研究所によっても利用されている(例えばMurase
et al. 2007 等参照)。
食餌研究と餌消費推定の違いを区別することは重要である。食餌研究は動物が何を食べているか
ということをつきとめる非操作的研究であり、餌消費推定は一定期間(通常1年間)で、ある
海洋哺乳類個体群が消費する餌量をつきとめるためのシンプルなモデルである。
クジラが何を食べているか、毎日どれだけ食べているか、関心の対象となる海域で何日間食べるのか、
関心のあるクジラ個体群には何頭いるのか、簡単に言えばこれだけわかれば利害関心のある海域で
クジラがどれだけ食べているかということを推定できる。
違う餌種の比率が異なっている状態に遭遇すると、クジラはどう対応するのかということを
知るのも有益である。海洋哺乳類が消費する量の推定のためにデータを集めるというのは、
捕鯨国の科学者たちにとってこの2、30年ほど優先順位の高いテーマだった(上記参照文献
を除く。たとえばMurase et al. 2007)
282:N ◆5UMm.mhSro
09/01/05 01:46:48 sfWLqpRN
これらすべての変数の推定値は、最終的な消費推定を導き出すために複合され演算される。
この演算には二つの問題がある。インプットする変数はそれぞれ不確実性をともなっている。
この不確実性というのには二種類の姿がある。プロセスの不確実性と測定の不確実性である
(Hilborn and Mangel 1997)。
プロセスの不確実性というのはシステムに内在する変動性である。クジラは毎年正確に
同じ場所で同じものを食べるというわけではない。環境の変化に応じて変動が出るのである。
測定の不確実性というのは、われわれが変数の値を入手する能力に内在する変動性である。
科学は手品ではない。サンプリング理論はわれわれが推定する変数の値、たとえば生息数
はすべてなにがしかの不確実性を含んでいると教えている。
変数は演算操作されるので、これらの誤差は複合する。最終的に、(幅を伴わない)点推定は
合理的に見えても、それにともなう不確実性を考えに入れれば無意味だという場合が往々にしてある。
(20頁)
たとえば東スコシア大陸棚(カナダ東岸)のタイセイヨウタラが回復しないことについての
ハイイロアザラシの捕食影響の調査研究がある。この最近のモデルは2003年にアザラシが
1670万のタイセイヨウタラを食べたという点推定値を出した。
しかしこの推定の不確実性は95%信頼区間(不確実性をあらわす標準的な方法)でプラス
マイナス5540万のタイセイヨウタラというものだった。
この論文で注意を引くのは、この海域ではタイセイヨウタラがかつての歴史的生息数に比べて
ごくわずかな数しか存在しない一方、ハイイロアザラシはかつてない最高数に達している
ということである。にもかかわらず、この論文の著者たちは「ハイイロアザラシ(Halichoerus grypus)
が東スコシア棚タイセイヨウタラ(Gadus morhua) 個体群の自然死亡主要因であるという証拠は
ほとんどない」と結論づけている (Trzcinski et al. 2006, p 2286)。
283:名無しさん@3周年
09/01/05 01:48:34 sfWLqpRN
これらの推定でもう一つの問題は、彼らがシステムの理解という時に用いる傲慢とも言える
思考法である。たとえば、豪クイーンズランド州、モートン湾でミナミハンドウイルカの
地方的個体群が消費する餌料を推定するためのデータはすべてそろっている。
しかしこの海域には別々の社会性をもった二つの同種イルカが存在する。エビのトロール漁に随伴し
餌を取るタイプ(したがって、「通常の」ミナミハンドウイルカが自由に泳ぐ魚を食べるほどには
魚を食べない)と、そういうことはしないタイプである(Chilvers and Corkeron 2001)。
この行動学的な違いを計算に入れなければ、消費量推定は無意味になる。
最後に、消費量推定をやろうとした人々の中でしばしば見られる海洋生態系に関する見方の問題、
コンセプチュアルな問題というのを指摘しておく。
これは彼ら自身の研究を語る時の彼らの言葉遣いにもっとも明瞭にあらわれる。
学術雑誌の中から最近の例を引用しておくと、「われわれは_ミンククジラの摂食がバレンツ海の
生態系に与える影響_についての将来の調査に関して、二つの重要な方向を示唆する。」(_強調_は引用者)
(Smout and Lindstr?m 2007,p 289)
この言い方が含んでいるのは、ミンククジラがその生態系とは何らかの意味で切り離されている
と意識されていることである(彼らがシステムにたいして「インパクト」を持っているという言い方)。
さらに含意されているのは、ミンククジラが生態系に対して果たしている役割というのが、
ミンクが商業的に価値のある魚種を食べているというところだけに絞られているということである。
このアプローチが無視しているのは、(一例だけを挙げておくと)食物段階の将棋倒しという現象である。
これはすでに海洋システムに関してよく示されているもので (たとえば ?sterblom et al. 2006,
Myers et al. 2007)、上位の捕食者を過剰に漁獲すると、予期せざる大規模な生態系(エコシステム)の
変化が起るという問題である。
284:N ◆5UMm.mhSro
09/01/05 01:57:01 sfWLqpRN
“Five tons of cod and herring”
『5トンのタラとニシン』
海洋哺乳類の消費が経済的に重要な魚に与える影響を評価するという別のアプローチは、モデル化
作業で、その目的は海洋哺乳類捕獲戦略が水産業に与える効果を査定すると述べられている(Hagen
and Schweder 2005)。(注意すべきはこの目的が前記Hjermann他の作業とは微妙に違うという
ことである。Hjermann他はバレンツ海のカラフトシシャモ個体群崩壊の原因を探ろうとしたのだった。)
この一組のシミュレイションは当初、バレンツ海で北半球ミンククジラが捕獲されたら、ニシン、
タラ、カラフトシシャモの漁にとって何が起るかというモデル化だった(Schweder et al. 1998, 2000)。
このシミュレイションはタテゴトアザラシを含むものに拡張された(Hagen and Schweder 2005)。
この最初のシミュレイションは簡素でエレガントなせりふとなり、海洋哺乳類間引きの論議で
くりかえし用いられている。ヴィキペディア’whaling’の項目でも見ることが出来る。(2007年9月現在、
*訳注;今でもありますURLリンク(en.wikipedia.org))
|『バレンツ海ではミンククジラの個体群で、一頭のクジラが増えると、その魚類消費のせいで
|5トンのタラおよびニシンの漁獲に対するネットの経済損失が発生すると推定されている』
285:N ◆5UMm.mhSro
09/01/05 01:58:49 sfWLqpRN
この引用はこのことに関するモデル演習の二つの論文のうちのひとつを引用元としてあげていて、
これは北大西洋海洋哺乳類委員会(NAMMCO)で公刊されたものである (Schweder et al. 2000)。
しかしこのモデル化アプローチを学術論文として公刊した二つの論文を注意深く読んでみると、
著者たちは ― 彼らの信用のためにも言い添えておくが ― このモデルが現実的なものでは
ないということが書かれているのである。
たとえば「この研究をめぐっては、確実な結論を導き出すにはまだあまりにも多くの不確実性がある」
と記されている。(Schweder et al. 1998:92)。
モデルはバレンツ海生態系を理解する道筋を探るための知的な演習なのである。
にもかかわらず2004年にノルウェー海洋哺乳類政策を改訂した白書では、この5トンに言及し、
調査がまだ前段階的なものであるということを小さく付記しているだけである(少なくとも、
その後の7年間にわたる作業にもかかわらず)。
この『シナリオC』と呼ばれているモデル・アプローチに、タテゴトアザラシの食餌と消費量の
データを付加すると、モデルは非現実的なアウトプットを出す(NAMMCO科学委員会第14回会議
報告5頁、URLリンク(www.nammco.no) 5/18頁参照)。
このモデル化で、基本的データか仮定か、その両方に欠陥があったということをこれは示唆している。
『シナリオC』が、海洋哺乳類捕獲と漁業の関係についてアドバイスを与える基盤として失敗した
ことは、NAMMCO科学委員会のコメントではっきりしている:「科学委員会はふたたび、2海域
(バレンツ海とアイスランド)、2種(ミンククジラとタテゴトアザラシ)での漁業と海洋哺乳類
の相互干渉の経済的側面について、要請されたアドバイスを提出することが出来ないという状況を
強いられた。このアドバイスは、評価のために実行可能と認定されていたものであるが。科学委員会
が設置した作業部会はこれとこのことに関連する要請を扱うために5回の会議を開いた。」
NAMMCO科学委員会第14回会議報告5頁、URLリンク(www.nammco.no) 5/18頁参照)
286:N ◆5UMm.mhSro
09/01/05 01:59:44 sfWLqpRN
どういうわけか、このモデルのこちらの側は、「5トンのタラやニシン」が見いだしたような、
世論の意識への道筋を見いだせなかった。
バレンツ海の重要商用魚生息数で何が起ったのかという大きな図柄については説明がなされている。
この説明は学術論文で公開されている。
利用可能なデータから兆候を探知した調査アプローチは、バレンツ海で起こったことを理解する
というところから出発した。
この研究をおこなうために、しかし研究論文著者たちは「シナリオ実験」を推し進める人たち
とはかなり異なったアプローチをとった。
「シナリオ実験」のほうは、海洋哺乳類の捕食が十分に重要であり、バレンツ海での魚類ー漁業
エコシステム(生態系)を理解するためのモデル化に組み込む価値があるという仮説から出発した。
シナリオCが有意な結果を出すことに失敗したにもかかわらず、NAMMCOの結論はどのような
ものだったのだろうか。
直接引用しておく:「科学委員会はかつてと同様、この分野での展開は、明確な追加的リソースが
もたらされないかぎり、先へ進めないと強調した。委員会は特に「シナリオC」がノルウェーで
再開されること、アイスランドがその領域でGADGET モデルに海洋哺乳類を含める努力を続ける
よう推奨した」(NAMMCO科学委員会第14回会議報告5頁、URLリンク(www.nammco.no) 5/18頁参照)
“GADGET” プログラムを遂行しているアイスランドの研究者たちは、ノルウェーのシナリオC研究者
たちと似たような基本仮説を設けている。海洋哺乳類の捕食が関心のある商用魚種の生息数変動に
主要な規制的役割をはたしているというものである。同じ思考が場所を占めている。
287:N ◆5UMm.mhSro
09/01/05 02:04:44 sfWLqpRN
ヒルマン(Hjermann)とその共著者たちの科学的アプローチは、利用できるデータの評価からはじまり、
バレンツ海の状況に関して機能するモデルを作成した。
シュヴェーダー(Schweder)とその共著者たちは海洋哺乳類の捕食が重要でないはずがないという
予見から出発し、機能するモデルをつくれなかった。しかしこの成功しなかったアプローチの発展が
いまだに呼びかけられている。
この作業の更なる進捗を呼びかける科学者たちの思考習慣について、このことはわれわれに
何を物語っているのだろうか。
バレンツ海で、過剰漁獲による生態系効果が依然として感知されているということが、
おそらくこのシステムへの人間の影響を管理する立場にある人々にとっては不快なものなのであり、
しかしそれが現状をもっとも良く説明する要因なのだということだ。
バレンツ海でのタラの漁獲枠がICESの勧告を上回っていることを見れば、乱獲を再発させない
という政策と手続きがまだ実現していないということがはっきりする。
そのかわりに管理者と政策立案者たちは不適切な道を選んで、本当の選択よりも政治的に
居心地の良い調査研究を支持している。この調査研究というものが、他のノルウェーの科学者
たちの研究よりも、当該システムを説明する上で情報量がはるかに劣っているということが
明らかになってもである。
ここまではノルウェーの話である。アイスランドの海洋研究界にも、同じような構造問題があるのだろうか?
288:名無しさん@3周年
09/01/05 07:10:05 911jCRvv
梅崎義人さんはおっしゃってます、「一次発見個体だけ捕る」と。
↓
今の調査捕鯨は、科学
者が予め決めたルートを一定の速度で目視調査をしな
ければいけません。ルートは直進ではなく蛇行するので
す。前に3つのキャッチャーボートがいて、いまはキャ
ッチャーボートと言わないんです、「目視標本採集船」
と言います。目視標本採集船が三隻、その後方に母船が
いる。その後に餌をとる専門のトロール船がいる、この
隊列を崩してはいけないのです。調査コースをきちんと
守って、捕獲対象のクジラを見つけた時だけコースを離
れる。見つけた船が獲りに行くのですが、その時、子ク
ジラであっても痩せこけたクジラであっても捕獲しな
きゃいけない、第一発見したクジラを獲らなきゃいけな
い。獲ったらそれを母船に持っていって、またすぐその
ポジションに戻らなきゃいけないんです。これは陸上で
実施されている世論調査の無作為抽出法なんです。大き
いのを選んで獲っちゃいけないんです。それで一回発見
して追尾をしたら横に大きなのが現れてもそれを獲れ
ないのです。以前のように乗り替えできない。
URLリンク(sohmeikanto.upper.jp)