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新作「アホウ小咄」
『え~、昔、筑紫の国に、太郎と言うアホウなヤブ医者が居りましてな。
ある時、若者が怪我をして、「なにか、くすりはありませんか。」と診せに来たところ、
痛がる若者の傷口をですな、無遠慮にむんずと触って、こう説教垂れたんですと。
「医者に来る時は、なにか、くすりはありませんか、ではなくて、目的意識をはっきりしないと病気が直るっていうのは難しい」
ホントにアホウなヤブ医者もいたもんですな。
気色の悪い顔で、痛がる傷口に触っておいて、「痛いか?痛いか?」って聞くようなもんだよ。
筑紫の国の「太郎と言うアホウなヤブ医者」の小咄でした。ハイ。』