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陸軍長官スティムソンと国務次官グルーは、日本に降伏を勧告するときだと大統領トルーマンに何回も説き、
日本側が受け入れることができるように、天皇の地位保全を約束すべきだと主張した。それでも日本が降伏
を拒否するのであれば、そのときこそ原爆の投下を警告すべきだと説いたのである。
海軍長官フォレスタル、陸軍参謀総長マーシャル、海軍軍令部総長キングもまた、警告なしに日本の都市
に原爆を投下することには反対の立場であった。
ところが、トルーマンと彼のただ一人の協力者である国務長官バーンズは、日本に降伏を勧告する
スティムソンの草案から天皇の地位保全を認める条項を削ってしまう。
また、スティムソンの草案では共同提案国にソ連の名前が入っていたが、トルーマンとバーンズは、
日本がソ連に和平の仲介を依頼していることを日本外務省とモスクワの日本大使館との間の往復電報から
知り、ソ連の名前を削り、重慶の国民党政府に差し替えたのである。日本にソ連への期待を持ち続けさせ、
降伏勧告を無視させようとしてのことだった。
さらに、その降伏勧告をホワイトハウス、国務省からではなく、宣伝機関の戦時情報局から発表させた。
日本側をして宣伝文書と思わせるようにしたのである。
「原爆投下が米兵百万人救う」アメリカの大ウソ
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