08/08/31 21:19:37 TF4Qh7Ba
日本における代表的な「差別」である部落「差別」と朝鮮人(在日)「差別」は、
米国における黒人差別や黄色人差別、あるいはフランス等西欧諸国における
ユダヤ人差別やイスラム教徒に対する差別に比べて、相対的に、歴史(根)が浅く、
差別の態様と程度も甚だしくない、という点で様相をかなり異にするものだ。
日本は英国と並んで世界で最も差別の少ない国の一つといえよう。
しかも最近では、部落民あるいは在日に「対する」差別が問題というより、
部落民にあっては1960年代末以降、そして在日にあっては戦後、部落民や
在日に「よる」それ以外の人々に対する差別が問題となっている、という、
まことにもって奇妙な状況が日本では見られる。これは英国を含め、
世界で他にあまり例を見ないことだ。
戦後在日と部落民に「よる」差別に翻弄されてきたことが、日本人にとって
トラウマとなっており、移民受入問題を冷静に議論することが困難になっている
とわかるだろう。
とりわけ、人口比的には1%にも満たない在日(日本が初めて受け入れた移民)
に「よる」差別体験は、大きいと考えられる。英国や西欧諸国のように10%にも
なるような移民を抱えたら、日本は彼らにかき回されて無茶苦茶になると多くの
日本人は思い込んでいるのではないだろうか。
しかし、在日と部落民に「よる」差別に翻弄されてきたのは、敗戦によっても
日本人の心暖かさは失われなかった一方で、敗戦によって日本人が自信喪失
に陥ったからにほかならない。日本人が、不条理なことには毅然と対処する
気概を取り戻しさえすれば、新たに移民を受け入れても二度と翻弄されるような
ことはあり得ないだろう。