09/05/16 23:45:23 UQiKjhaS
●景気対策に名を借りた埋蔵金作りを許すな
14兆円という史上まれにみる巨大な補正予算が国会で審議されている。
そのほとんどが国債という新たな借金によってまかなわれる。
その全貌が見えてくるにしたがって、私は怒りを超えて、めまいがするようになった。
●計46基金に総額4兆3600億円を投入
連休明けの5月7日に民主党の菅直人代表代行が予算委員会で14兆円補正は単なるバラマキではないかと噛み付いた。
「wise spending(賢い使い方)ではない」
そもそも公共事業によって有効需要を創り出そうというケインズ政策が効果を発揮するためには大前提がある。
ただでたらめに予算をばら撒いても、新たな需要が連鎖的に生まれていくような公共投資はできない。
ケインズ政策が実効性を発揮するためには、間違いなく実効性が発揮されるプランを考え出す「賢人の存在」が大前提なのである。
賢人たちによる「wise spending」がなければケインズ政策は、投資に見合うリターンなどとうてい獲得できものではない。
この前提をロンドンに住んでいたケインズの住所にちなんで、「ハーベイロードの前提」という。
菅氏が具体的に問題にしたのは計46基金に、総額4兆3600億円もの予算を投じることへの是非だった。◇
霞ヶ関の各省庁は財務省以外、笑いがとまらないだろう。
財政再建で厳しく予算管理され、窮屈な予算繰りを強いられてきたこれまでとは一転、
年度内に使い切れない莫大な予算が永田町から降ってきたのだから。◇
「選挙と政局」以外のことが考えられない政府与党は「百年に一度の経済危機」に対して、
「百年に一度の予算規模」だけで勝負をするという決定をまず下した。
しかしそこには理念も哲学、そして景気回復後の国家ビジョンのかけらもない。
ただただ総選挙で自公与党を利するために14兆円をばらまく。
そこには国家、国民に対する誠実さのかけらもない。
党利党略、私利私欲だけだと断言できる。(後略)
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