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エボラウイルスを無毒化 東大チームが世界初
感染すると致死率が50-90%と高く、ワクチンも治療薬もないエボラ出血熱の原因である
エボラウイルスを遺伝子操作で無毒化し、実験用の特殊な人工細胞の中でしか増えないように
することに、東京大医科学研究所の河岡義裕教授、海老原秀喜助教らが世界で初めて成功し、
米科学アカデミー紀要に22日、発表した。
ウイルスの危険性が研究のネックだったが、この無毒化ウイルスを使えば、治療薬探しなどの
研究が進むと期待される。このウイルスをワクチンとして使う道も考えられるという。
チームは、遺伝子からウイルスを合成する「リバースジェネティクス」という手法を使い、エボラ
ウイルスが持つ8個の遺伝子のうち、増殖に欠かせない「VP30」という遺伝子だけを取り除いた
ウイルスを作製した。
できたウイルスは、通常の細胞の中では増えず、毒性を発揮しないが、VP30遺伝子を組み込んだ
サルの細胞の中でだけ増殖。それ以外の見た目や性質は、本物のエボラウイルスと変わらず、
治療薬探しなどの実験に使えることを確認した。
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