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筆者のゼミに優秀な地方出身の学生がいる。彼が住んでいた地方では、ガリ勉とヤンキーの二つの文化しかなかった。ガリ勉君は身分が低く、
モテないし、軽蔑されて、惨めな思いで勉強をしている。要するにみじめな学校「まじめ」奴隷であり、身にまとう文化は貧しい。ヤンキーたちは、乱暴で、
なぜか女の子にモテるけど、その暴力的で「けものじみた」文化は、彼にとって貧しいとしか思えない。彼はその両方の貧しさに嘔吐しながら、
みじめなガリ勉君の側にいた。そして東京の大学に入学し、都市部の友だちとつきあってみて、ヤンキー君でも、ガリ勉君でもない、
勉強もできて、友達が多くいて、それなりにモテて、学校以外でも豊かな「文化的」な生活を謳歌してきた人たちが多いことを知り、
衝撃を受けた。彼は、地方で学校生活を送った自分の「貧しさ」に驚く。この都市部と田舎の落差は一体なんなんだと豊かに考え抜くことから、
彼の社会学的探求が始まった。