08/09/25 12:35:54.01 AmPeCZbp0 BE:877306188-PLT(17000) ポイント特典
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(5)生徒の勇気 感動の卒業式に
卒業式の朝、中学3年のH美から、学校に電話があった。「私、卒業式に出ないから」。突然だった。
戸惑いながら、私はH美の母親に電話をした。母親にも「卒業式には行かない」の一点張りで、部屋から出てこないという。
式の開始まであと45分。もう卒業生たちが登校し始めている。クラスを他の先生に任せて、
H美の家まで行って説得すべきか。他の先生と相談をしたが、大切な卒業式の場に担任がいないのはまずい。
時間がない。H美には式終了後に卒業証書を渡すことになった。
H美は卒業式の少し前、I子とけんかをした。たわいのないけんかだったようだが、仲直りしないまま式当日を迎えてしまった。
H美が式に出ないと言っていることを受け持ちのクラスの数人に伝えると、教室から出て行くJ太の姿が見えた。
式場の体育館に入場する直前、卒業生は後輩から胸に花を付けてもらう。その場にH美とJ太はいない。
するとJ太が走ってやって来た。「H美、やっぱり式には出ないって。
『式に遅れそうだからおれはもう学校に戻るけど、式が終わっても待ってるから来いよ』って伝えてきた」。
J太は、事前に私に言うと止められると思い、黙ってH美の家に行ったのだ。
「まもなく入場です。一組から移動してください」。係の先生の声がした。
一組、二組、私のクラスが歩き出したころだった。H美が来た。
「J太が家に来てくれたから……。なんかうれしかった」。J太は「ほらな。来ると思った」と笑った。
I子がH美の胸に花を付けてあげ、全員そろって入場した。式が始まる前から私は涙が出そうだった。
ありがとう。最後まで生徒たちに助けられた。(空)
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