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領海に国籍不明潜水艦 足摺岬沖 海自艦発見、見失う
十四日早朝、高知県・足摺岬沖の豊後水道周辺の領海内で、国籍不明の潜水艦が潜水航行しているのを、海上自衛隊のイージス艦「あたご」が発見した。
間もなく潜水艦が領海外に出た後、見失ったが、海自は領海侵犯とみてＰ３Ｃ哨戒機などで周辺海域の捜索を続けている。
林芳正防衛相は同日午後、記者団に対し「（領海侵犯は）大変遺憾。全力で捜索するよう指示した」と説明。潜水艦の国籍が判明した場合は
「きちんと抗議する必要がある」と述べた。
海上警備行動を発令しなかった点については「潜水艦と確認できた時点で領海外に出ただろうと判断し、戻ってくる可能性も低かった」とした。
防衛省によると、同日午前六時五十六分ごろ、あたごが足摺岬の南南西五十七キロの海域で、潜望鏡のようなものが
海面から出ているのを約一キロの距離で確認した。
あたごは追尾を始めるとともに、ソナーなどで捜索。海自や米海軍に該当する潜水艦がないことから、海自は国籍不明の潜水艦と断定した。
潜水艦はあたごに発見された数分後に領海外に出たとみられ、同八時半すぎに見失ったという。
国連海洋法条約は、領海内の外国船について、沿岸国の平和、安全を害さない限り自由に航行できる「無害通航権」を保証している。
軍艦についても認められているが、潜水艦は浮上して所属国の国旗を掲げなければならず、沿岸国に事前通告する場合が多い。
今回は潜水艦が領海内を潜水航行していたため、防衛省は「無害でない通航」と判断したとみられる。
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