08/08/10 02:04:58.61 OD+Jr3lk0 BE:301498728-2BP(3003) 株主優待
米国内ではテレビ放映も宣伝もされなかった日本の人気アニメが、
その米国で6万セットもDVDが売れるヒットとなっている。
アニメは、破天荒な女子高校生の学園生活を描いた「涼宮(すずみや)ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」。
日本で売れたのは8万セットだから、米国販売分は4分の3にも相当する。きっかけは、世界中の
インターネット利用者から寄せられた映像を、無料で公開している米動画投稿サイト「ユーチューブ」だった。
2005年に始まったユーチューブは、テレビ局はもちろん、出演者などから「勝手に映像を使われた」などと
著作権の侵害を批判されて来た。ネット利用者が著作権などお構いなく、投稿・公開するためだ。
「涼宮ハルヒ」も日本で06年にアニメ化されると、すぐに「海賊版」がユーチューブで1億回以上も流された。
ファンが録画した映像に英語の吹き替えや字幕を付けたものだが、それで米国内に知られるようになり、人気に火が付いた。
あまりの人気ぶりに、配給元の角川グループホールディングスが動いた。当初は「著作権侵害」と削除を求めていたが、
方針を転換し、08年1月、ユーチューブを傘下に置く米グーグルとの提携に踏み切った。
(中略)
動画投稿サイトの著作権侵害が消えたわけではない。いじめの映像が流されるなど倫理的な問題も少なくない。
だが、利用者が急拡大する中、番組制作側も宣伝などへの影響力を無視できなくなり、共存共栄を目指さざるを得なくなった。
テレビ業界も、ネットでの動画配信を加速し始めた。米テレビ局大手CBSは06年10月、ユーチューブと提携したところ、
わずか1か月間で深夜番組の視聴者が10万~20万人増えた。CBS幹部は「ユーチューブは新しい視聴者を番組にもたらしてくれた」と話す。
これに対し、日本のテレビ局は、「番組をネットで流せば視聴者が減り、2兆円規模のテレビ広告
ビジネスが脅かされる」(日本経団連の上田正尚・情報グループ長)と依然慎重だ。
動画投稿サイトが火を付け、急速にビジネス化する動画配信。
著作権の扱いなど課題は多いが、どう取り込むかがカギになる。
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)