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痴漢は免職→停職 東京都都人事委員会がなぜか都立高副校長の処分軽減
電車の中で女性に痴漢行為をはたらき、懲戒免職となった東京都立高校の副校長=当時(45)=
の処分が、副校長が行った不服申し立てによる都人事委員会の採決で停職6カ月に修正されていたこ
とが9日、産経新聞が行った開示請求で分かった。都教委では痴漢行為は免職と規定しており、処分
が軽減されるのは極めて異例。人事委員会では「(痴漢は)短時間の出来事で比較的軽い」としたが、
教育者の痴漢行為の“軽重”を理由にした採決に疑問の声が上がっている。
都教委などによると、副校長は平成18年6月30日夜、東京都立川市内のJR青梅線の車内で2
0代の女性の尻を触った。女性が移動しても追いかけ、身体を押しつけるなどの痴漢行為を続け、都
迷惑防止条例違反で現行犯逮捕された。暑気払いで飲酒後、帰宅途中だった。
副校長は警察の取り調べで当初は犯行を否認したが、その後、2度の痴漢行為を認め、女性に被害
弁償金を支払うことで示談が成立、不起訴となった。
その後、副校長は態度を翻し犯行を否認。都教委の聴取に「女性との接触は偶然で故意ではない」
と弁明したが、都教委は痴漢行為を認定。19年1月に懲戒免職処分としたものの、副校長が人事委
員会に不服申し立てを行っていた。
開示請求書によると、副校長は「電車の減速で身体がよろけてたまたま女性にぶつかった」などと
主張。人事委員会は、女性と接触した直後に手首を捕まれ、大声で「痴漢」呼ばわりされても抗議や
弁明を全くしていないことは不自然と指摘。「偶然ぶつけただけで痴漢といわれることは考えにくい。
故意による行為だったのは明らか」として、痴漢行為を認定した。
ところが、人事委員会では、副校長による痴漢行為は「短時間の出来事で、女性の着衣の上から尻
を触った程度のうえ、自分の身体を女性の背中から尻まで押しつけた程度で痴漢行為として悪質であ
るとはいえない」として、懲戒免職とした都教委の処分を「裁量権の逸脱」と結論づけ、停職6カ月
とする前例のない処分内容の変更を命じた。
(略)
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