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【中日新聞】「何のための利益ですか」読者からの反響 6月8日
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トヨタの周辺を舞台に、22回にわたって連載した「結いの心-市場原理と企業」。厳しいコスト削減の中で下請け企業の心が離れていく
現実や、企業社会の中での「つながり」が希薄になっている実態に、多くの方から反響があった。
町工場の事情がある
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「ここまで言われなくちゃならないのか」。あるトヨタ系部品メーカーの40代の社長が歯がみをしたのは数年前のこと。愛知県尾張地方の工場。トヨタの仕入れ担当者がストップウオッチ片手に乗り込んできた。
「どうしてウソつくんだ」 入社10年余りの中堅どころといったその担当者は、ある工程のタイムを計り、怒った。事前に出していた申告は「40秒」。“トヨタウオッチ”では「30秒」だった
・・・中略・・・
「カネだけのつながり。トヨタのために、なんて気持ちは、今はこれっぽっちもない」
「言われた通りのモノを言われた通りの価格で、言われた通りにつくり続ける。トヨタ系では、そんな会社しか生き残れない」
そう語る下請けの経営者は最近、自家用車をトヨタから他のメーカーへ替えた。モノづくりの会社の経営者として「ささやかな抵抗」だという
誰のための削減か
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「サインはしません」 電話の向こうで、担当者が絶句していた。一昨年春、主に自動車部品をつくる下請け企業の50代の社長は、トヨタ系の上位メーカーからの求めに初めて、署名を拒んだ。杞憂(きゆう)に終わりはしたが、取引中止も「覚悟の上」だったという。
背中を押したのは「モノづくりの誇り」だった
・・・中略・・・
自ら設計し、つくり上げてきた部品は、一つ一つの価格にもなぜそうなのか「ストーリーがある」。毎度毎度、決まりごとのように求められるコスト削減。そこには、モノづくりの現場に息づく「物語」や「哲学」がない。
「トヨタさんのおかげで大きくなれた」。経営者として、反論する言葉はない。ただ「いったい何のため、誰のための削減なのか」。職人として、それを知りたいと思う