08/04/29 11:46:36.96 vwbZCLVr0 BE:348881876-PLT(12000) ポイント特典
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「発言小町」が示すウェブ新聞の方向
「発言小町」は、読売新聞のサイトにあるBBS(電子掲示板)である。前回、簡単に紹介した
ように、主として女性からのさまざまな分野への投稿とそれに対するレスポンスからできて
いる。月間ページビューは、4000万に迫っているそうだ。これはウェブ新聞の興味ある
可能性の方向を示していると私は思うので、以下にやや詳しく論じよう。
そこで取り上げられているテーマとしては、まず、「嫁と姑」のような古典的テーマや、
街角での観察などがある。これらは、「ねえ、聞いてよ」ジャンル、と呼ぶことができる
だろう。つまり、昔からある井戸端会議の話題だ。
もちろん、こうした匿名掲示板サイトは、これまでもウェブ上にたくさんあった。その
代表は、「2ちゃんねる」だ。発言小町がそれと異なるのは、大新聞のサイトであり、
しかも投稿に対してある程度の管理がなされていることだ。このため、人々は安心してこの
コーナーを訪れることができる。それが「2ちゃんねる」的な掲示板との大きな違い
である。また、アクセスが桁違いに多いという点で、個人のブログとも違う。
(中略)
繰り返せば、こうしたコーナーに必要なのは、読者の参加と、ある種のオーソライゼーション
である。しかも、かなりのアクセスがないと、機能しない。これらの条件をすべて満たす
主体は、たぶん日本に数十しかないと思う。新聞社のサイトは明らかにその条件を満たして
いる。これは、他が追随できない新聞社の圧倒的な強みなのである。
ウェブ上の新聞は、これまでもさまざまな試みを行なってきた。しかし、それらは、
「新聞のウェブサイトでなければできない」ものでは必ずしもなかった。競争相手は、
必ず存在したのである(場合によっては、競争相手のほうが強い。たとえば、ウィキ
ペディアがある側面で新聞的な機能を持ち始めているのがその例だ)。しかし、
発言小町的なコーナーは違う。これこそが、ウェブ新聞が最も強みを発揮できる
ところなのである。
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