08/01/30 17:27:49.38 pyU74RJiP BE:1676220487-2BP(0) 株主優待(pingpong)
あさのさんは受験戦争の激化を肌で感じた初期の世代。教育熱心な家庭に育ち、高校受験では、
当時は珍しい家庭教師をつけてもらった。「学力イコールバラ色の未来だと、両親ら大人はなんにも
疑わなかったようだった。でも、私は本を読んだり、文章を書いたりする時間を削られるのが
苦痛でした」。大人は分かってくれない。そう思って黙々と勉強した。
忘れられないのは受験直前。模試の結果を母親に見せると、無言でため息をつかれたように見えた。
「真意は分かりません。私は『あんたはダメね』と言われたと受けとってしまった。本当は思いを
きっちりぶつければよかったのですが、何も言えなかった」。
高校受験に成功したあさのさんも、3人の子の母となり、親子の立場の違いを思い知ることになる。
長男が私大医学部に合格した直後のことだ。「おれがどのくらいしんどかったか、考えたことあるか」と
言われたのだ。
長男は成績がよく、中学生のころには医者になりたいと言い出した。高校3年時は約350万円をかけて、
ほぼ毎日、家庭教師をつけた。夜食を作っては運び、模試の成績に一喜一憂。長男のためにと、精いっぱい
応援してきたつもりだった。「きっと、世間に自慢できる、私が誇れる道を歩いてほしい、との思いが
どこかにあり、長男もそれを敏感に感じたのでしょう。いつの間にか、学力の高さイコール将来の保障や
幸せ、との価値観が染みついていた。長男の言葉に気付かされました」。その長男は無事に大学を卒業し
念願の医師に。次男と長女は本人の気持ちを尊重し、それぞれの希望で専門学校に進んだ。
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