08/01/14 16:21:49.64 LAA1LmQFP BE:91736249-PLT(12122) ポイント特典
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2007年は、アニメビジネス界隈にとっては、比較的穏やかな年だった。過去数年に起きたアニメ関連企業の
IPO(株式公開)やM&Aもほとんどなかった。
おそらく最大のトピックスは、DVD市場である。市場全体の規模は安定していたが、個別のタイトルで、
不採算作品が急増した。また、動画共有サイトの急成長と著作権者未承諾のアニメ動画の投稿急増も、
もともと著作権に敏感なアニメ製作の関係者の警戒心を増大させている。
それでもこの状況は、アニメDVD市場が崩壊しつつある海外に較べれば、まだ危機感は少ない。
しかし、現在の海外で起きているDVDの問題は、いまに始まったのでなく、おそらくインターネットが高速化し、
ファンサブと呼ばれる違法ファイルの交換が爆発的に増加した2000年過ぎ頃から既に始まっていた。つまり、
過去5年間以上かかり辿り着いた結果が、今の海外のアニメDVD市場である。
かつては、こうした違法配信は試しであり、本当に気に入った作品は、きちんとDVDを買うとされていた。
しかし、今のアニメファンはインターネットの映像に満足している。ネットがスタンダードだから、DVDを買って
より高画質の映像をテレビで観るという発想がない。これが現在の海外のアニメ市場で起こっていることだ。
だから、日本でもこのまま若い視聴者がPCでの映像になれてしまったら、今後DVDを買う消費者に
ならないかもしれない。
いま北米やアジアの各国で起きているアニメの映像パッケージビジネスの崩壊は、近い将来に日本でも
起きる可能性は小さくない。
【>>2以降へ続く】