10/04/24 14:32:02 778nio87
「我が愛を見よ」
ニホンちゃんのおうちでは、子供は神様。
それはもう、他所のうちの子供でも、
いっさい区別しないほどのフリーダムぶり。
「わあい、ありがとう!」
今日も今日とて、もみじのような手の平が、
後から後から、大盤振る舞いのおやつをねだる。
そんな子供天国なある日、
いとこのアサヒちゃんが柏餅をかじりつつ、
「だがしかしかし、今日この場に居ない子供も居るのではないか?
私は、みんなのおかしを貰う権利を守りたい」
「あははは、それで町内会の名簿を持ってくる子がいたら、
私のおうちが大変だねえ」
「しゃかいつーねん上そんなお馬鹿の存在はあり得ない。
存在していたら、ニホンの家は持つはずがない」
あははは。
ニホンちゃんとアサヒちゃんは暢気に笑い合います。
そこへ、すっとこすりつけた青ばなでてかてかに光った袖が、
クラス名簿を差し出します。
「これがぜんぶウリの愛するぶらじゃーニダよ?
さ、全員分のおかし寄越すニダ。
ウリがじぇ~~んぶじゅきゅうしてやるニダ」
おまえ、どうするよ?
脇腹に決まった肘鉄の痛みに、
さすがのアサヒちゃんも、ちょっとだけ痛そうです。
おわり。