09/07/03 00:13:19 BfGqzXwc
>>171
ええ!? これ、和やかですかね?ww
しかし今回は………………
――私は焦っていた
強くなりたかったのだ
過酷な自然環境の中、己だけではなく、自分と妹達をここまで育て、辛い時もいつも笑みすら絶やさない、
母に近づきたかった
だから、誰にも教えず、一人で隣の山へ入ってしまった
妹達を母の変わりに守りたかったし、たった一人で狩をして、たくさんのご馳走を持って帰ってあげたかった
認められたかった
そして―― 私を突き動かしたのは、何だろう?
性(さが) だろうか?
普通の生物なら、自分よりも強い相手に戦いを挑んだりはしない。どんな形であれ、生き延びる事こそが
勝利だから。
しかし、私はどうしてもそれができなかった
何かが私の中で、最初にたぎっていた。
いつか、母が言っていた。
―強い相手を見ると、力比べをしたくなってしまう 『獣性』 が自分にも――そして私にもあると
それは、私達が、ゆっくりである以前に、 『鬼』 であることの証なのだと