コードギアス反逆のルルーシュLOST COLORS SSスレ39at MITEMITE
コードギアス反逆のルルーシュLOST COLORS SSスレ39 - 暇つぶし2ch486:創る名無しに見る名無し
09/04/27 22:40:34 xZp/LGSl
「どうしたのよ、ライっ。顔色が真っ青じゃないのっ」
慌ててミレイさんが駆け寄ってくる。
「大丈夫ですよ」
「いいえっ。その顔は大丈夫な顔じゃありませんっ。こっちに来なさい」
そう言われ、僕は長椅子に無理やり寝かしつけられた。
「いや、本当に……」
そう言いかけたが、ミレイさんの表情を見て言葉が出なかった。
そう、彼女は怒っていたのだ。
「なんで、こんなになるまで無理するのよっ」
「で、でも、学園祭の責任者だから……」
なんとかそう返事をして起き上がろうとした僕は、バンッというミレイさんのテーブルを叩く音で動きを止めた。いや、止めさせられた。
「責任者が何よっ、無理したら意味ないじゃないっ」
「でも……」
再び、テーブルが叩かれる音。
もう、何も言えなかった。
彼女が本当に心配してくれているのがわかったから。
「……ごめん……」
なんとか言えたのは、そんな言葉だけ。
だが、その言葉を言った途端、僕はやさしくミレイさんに抱きしめられていた。
「ライが学園祭にがんばってくれている理由も私はちゃんとわかっているつもりよ。でも、心配させないで……」
「ごめん……」
しばらくそのまま抱きしめられていたが、すーっとミレイさんが離れて僕を包み込んでいた暖かな温もりが無くなっていく。
「それにね、無理な時や疲れた時は、ちゃんと言って……。学園祭は、貴方一人で何とか出来るものではないわ。皆で少しずつ協力し合ってやっていくものだもの」
そう言うミレイさんの表情が、いつの間にか微笑へと変わっていた。
「皆を頼ってよ。きっと皆、そう思っていると思うよ」
そして、暫く間が空いて、顔を真っ赤にしてミレイさんが付け加える。
「それに……、貴方には、私がいるわ」
その言葉にドキリと心臓が高鳴る。
「それは……」
僕は、その意味が僕の思ったとおりの意味なのか知りたくて言葉を続けようとした。
だが、ミレイさんの人差し指がすーっと僕の唇に当てられる。
「それは……学園祭の時に……ね?」
そして、ミレイさんは僕を再度長椅子に寝かしつけると「ちゃんと休んでなさいよっ」と言い残し、生徒会室を出て行った。
それを呆然と見送る僕。
多分、そんな風に言われなくても僕は動けなかっただろう。
なぜなら、その微笑と言葉に僕はノックアウトされてしまっていたのだから。

おわり


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