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他に行き場所の無い作品を投稿するスレ - 暇つぶし2ch550:創る名無しに見る名無し
09/04/29 22:59:28 o96rnNmr
きょうは まんとひひを みに いきました。
まんとひひは おかあさんに にて いました。
くさかった です。

ぼくは どうぶつが きらいです。
くさい からです。
ゆうこちゃん にも、くさいっていわれて、だからです。
ぼくは くさくなんか ないです。
ぼくより くさいものは たくさん あります。

まんとひひも そう、です。
おもしろいくらい すえた においが します。
オオナガザル ヒヒ化 でした。
ウィキペディアのほうが、どうぶつえんより くわしいです。
あるくとつかれました。

いえにかえるとすぐ、おかあさんが、ねろといいます。
なので ぼくは ねたふりを します。

おかあさんは
まいばん、ちがうおとこのひとと、
まんとひひのような へんなこえを だしています。

  いちねんさんくみ ○○ ○

551:創る名無しに見る名無し
09/04/30 00:27:55 m6QetncY
これは…やりきれないな

552:タイトル「何か」
09/05/02 22:46:22 g/ZAwlXI
 何かっ! 何かが迫ってくる!
 あれは何っ! いやああああ! 何だかわからないものが何だかわからない方法で迫ってくるうううう!
 よく見たらそれは大きな餅のようで、顔は二尺三寸、腰のくびれはマリリンモンロー、背中は象である。
 やっぱりなんだかわからないぃぃぃぃっぃっ! 助けてぇぇぇぇっっ!!

「正直なところ、それが『何』なのかを一意的に確定できるような言語を人間は発明できていないんだ」
 彼女は紅茶を啜りながらそう応えた。
「僕はそうは思わない。僕らは記号的な表現に置き換えることで『何か』を表現できるし、描写的に描写することも可能だ。その上、科学的メソッドによってしっかり検証可能な状態の文章を残せる」
「その文章は、本当に『なにがなんだか判らないもの』が目の前にあったときに、それを表現する事は不可能なんじゃないか」
 彼女は苛立たしげにティーカップをソーサーに乗せた。
 カチャリという音が、春風のもとで小気味よく響く。
「本当になにがなんだかよく判らないもの、って物の存在は証明できるのかい?」
「それは悪魔の証明だね。そもそも―」
 彼女とのティータイムはいつにもまして衒学的な内容で埋め尽くされた。
 僕は、そんな時間が心地良かった。

 いやああああああっ!! 部分部分を身近なものに置き換えて語れば語るほど混乱するぅぅぅぅぅぅっ!!
 角はまるで穴のあいてないリコーダーのようで、その双眸は丸ごとタコって感じでうにょうにょぐにゅぐにゅしている。最も意味不明なのが背びれがタンポポだってことだ。ダンデライオン。
 理性で語れる範疇を越しているぅぅぅぅぅぅぅっ!

「人間の語彙ってのはそもそも印象を切り出しただけにすぎず、私の見ている『赤』とあなたの見ている『赤』は―」
「クオリア論だっけ。正直良く判んないんだよな」
 僕は彼女の肩に手をかけた。
「たとえ僕らに見えている物事の本質が別物であっても、共有できる価値を見出して、すりあわせて行く事はできるだろう」
「それは妥協ってことね」
「恋愛なんて、概ねそんなものさ」
 僕はうまくまとまった気がしたので、彼女の頬にキスをした。
「それじゃ、また明日ね」
「うん。明日ね」

 なんか走馬灯のように昨日の事を思い出してしまうぅぅぅぅぅぅっ!! 助けてぇえぇぇぇぇぇぇぇっ!!
 そもそも今この何かに包み込まれている訳だが、害らしい害といえばいまのところ気色悪いだけである。
 鼻がお花畑で、耳は比較的美味しそうなローストビーフの香りと湯気を放っている。
 そうじゃなくてぇぇぇぇぇっっ!! 身動きが取れないのぉぉぉぉぉっ! だれか助けてぇぇぇぇぇぇっ!!

「それで? その夢の続きは?」
「うーん……」
 僕は鼻を爪で掻きながら、困ってしまった。
 なんでこんな話ばかり、楽しそうに食らいつくんだろう。
「多分あれだよね、本当に『何がなんだかわからないもの』ってのがあるかどうか、考え過ぎたんだと思うよ。昼間の記憶の残滓が夢の方に混ざって来たんじゃないかな」
 彼女はニコニコと笑顔を僕に向けながら、紅茶を傾ける。
 それから彼女は言った。
「私、恋愛なんて、本当に何がなんだかわからないものだと思うな」
 春の風が心地良かったので、僕も笑って聞き流すのである。



553:創る名無しに見る名無し
09/05/04 14:09:06 Xnnfpv84
真面目なのかギャグなのか
夢の話なのか恋愛の話なのか
一言で言うと、わけわからんwでも面白いなw

554:創る名無しに見る名無し
09/05/08 11:32:55 EKbcPQWQ
タイトル「おかあさんへ」
おかあさん、いつも僕のことを心配してくれてありがとう。
僕は元気です。おかあさんは僕にいつも「保証人にだけはならないでね」
と言うけど、大丈夫だよ。たとえ僕がおとうさんとおかあさんに
フランス料理をおごってもらったとしても、絶対におとうさんとおかあさんの
保証人にさえならないんだから。僕のお嫁さんは知らないけど。
僕は人生の転換期になると必ずつつもたせのような男女ペアに無銭飲食させて
もらって、旅行の約束までしてしまったりしてあとでお嫁さんにげきどされたりして、
釈然としない毎日でした。なんで僕がお嫁さんにしかられないといけないのか、ぜんぜん
わかりません。なんでお嫁さんが僕のじついんをとりあげるのか、まったく理解できません。
僕のじついんなのに。僕の人生、誰と旅行に行ってもいいじゃないか。前はそう思っていたときも
ありました。だけど最近はそんなことどうでもいいです。お嫁さんといろんなところに旅行に行く方が、
気楽で楽しいことがわかりました。でもまたつつもたせの男女ペアが来たら、僕はまたメロメロ、元の木阿弥だと思います。
だけど、僕のお嫁さんは、また僕をメロメロから正常に戻してくれます。お嫁さんはお薬を僕に飲ませてくれたり、
せいしんしょうがいしゃへの接し方を読み聞かせしたり、お経を唱えたりして僕を改心へと導いてくれるからです。
僕はお嫁さんが大好きです。つつもたせのひとたち、ごめんなさい。
ぼくは、保証人にもならないし、お嫁さん以外の人にてをだしたりいちゃいちゃしたりする気は今のところありません。
僕は奇跡的に正気に戻ったのです。一時的なものではあると思いますが。
自分でわかっていても、また罹患する可能性は大です。犯罪妄想に。
お嫁さんは気丈なふりをしてけっこう気弱で、僕もそうなのですが、ふたりで成長して、
心の強く、賢い人間になってから、本格的に子作りしようかなと、お嫁さんは考えているようです。
僕は、できたらできたでおめでたいし、うれしいです。でもおそらく妊娠、出産という節目は一番つつもたせの人が
僕の家に襲撃に来たり電話やメールしてきたりする可能性が高い。だからお嫁さんは警戒しているようでもあります。
でも、それだけでなく、お嫁さんはがんばりつづけた人生だったから、あと8年ぐらい休息したいそうです。
ひょっとして子どもつくりたくないのかも。それは僕は困ります。だけど急いで作ろうとは思いません。
まあ今は急がずあわてずゆっくりと。スローライフでロハススタイルなマインドを大事にします。
そうすれば、僕たち夫婦は何の被害にも遭わないですむでしょう。
さあ、今日はどこのランチを試そうかな?

(終)

555:554
09/05/12 09:09:47 Q7+01MNU
タイトル「夫へ」
ダーリン、いつも早く帰ってきてくれてありがとう。
今日もお仕事がんばってね☆
実は昨日、おぞましい出来事があったんだよ。
我がアパートの隣の隣の奥さん、ダーリンが帰ってきそうな時間帯にいきなり
ドアをあけて、子どもさんたちとわざとらしく一家だんらんしてキャッキャと
楽しそうだったんだよ。私もまざりたくなるぐらい。あの奥さん、だんなさんと
別居するためにこのアパートに引っ越してきたみたいね。おじいちゃんのc念さんも住んでいるふりして
結局帰ってるみたい。つまり…ダーリン狙いってこと。ウヒャ☆あっぶない人妻☆
別居中にダーリンをゲットして離婚→ダーリンと半年同棲→再婚→ウマーという、またしても私を
イリュージョン扱いしている輩が登場したってわけ。さっさと引っ越し!出て行け!ってさ、もうね、
私もmiyokoタソになっちゃいそう☆でも今日はあいにくのお天気だし、問題の奥さん、m城さんは昨夜、無事
いったんは旦那さんに迎えにきてもらって事なきを得た様子なの。よかった。でもまた今日も手料理をうちの
ダーリンに食べさせてお泊りさせちゃおうとやっきになって帰ってきたらやだなあ。どうしよっかな。
これじゃ、よけい主婦業に力が入るじゃない。ようし、がんばっちゃいます☆
ヨソの無料人妻に寄り道しないで、こっちの私、そう、運命の人である私のところにまっすぐ帰ってきてねダーリン☆
(終)

556:創る名無しに見る名無し
09/05/12 16:56:21 6xkIAdYg
なんか怖いー

557:創る名無しに見る名無し
09/05/12 22:13:59 KacbA9Ec
ヤンデル?

558:みさいる
09/05/12 23:17:20 4I7l+6aj
 ミサイル―ミサイル(Missile、誘導弾)は軍事兵器であり、なんらかの誘導に従って自ら目標を攻撃する飛行装置である。ロケットや
ジェットエンジンなどを推進力に空中を飛行し、電子装置を用いて遠隔操縦や自律操縦によって目標に誘導される。誘導飛翔体という語
が用いられることもある。(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

 男「いつつ・・・つ・・痛っ・・・・」

俺は今某大国との領土を巡ったくだらない戦争のために意味のあるかないのかわからない訓練を終え、一路最前線を目指すトラックに
乗っていたはずだ。

 小さな声「ん・・・・んぅ・・・」

確か昼飯の休憩が終わり、いざ出発という所で隊長(この民間人の寄せ集め部隊の中で唯一の軍人)が無線機からの非常通信を聞き、
青ざめて俺らに何かを指示しようとした直後に何かが起こった。

 小さな声「ぁ・・・・ん・・・・・ぁぅ・・・」

あれは爆発だったか? ミサイルが上空を飛んでくるような音も聞こえてた気がするし、いやでもそうなると俺がこうして生きてるのはおか
しな話で。ん?じゃぁどういうこった……

 小さな声「はぅ・・・・く・・・・ぅ・・・」

そういえば非常通信を受けていた隊長がIRBMがどうのとか言ってたな。因みにIRBMとはIntermediate-Range Ballistic Missileの略、簡単
に言うと中距離弾道ミサイルだ。ふっふっふ、隠れ軍事オタを見くびってもらっては困る。ポスト第3世代戦車から細菌兵器にいたるまで個
一時間は語れるぞ。
……っとそうじゃない、IRBMだIRBM、弾道ミサイルの話だったな。

 小さな声「ぁぅ・・・こ・・・こは・・・?」

しかしおかしな話だ、ミサイルの滑空音が聞こえて直後の衝撃。

 男「生きているのが不思議というか不自然だなこりゃ。軍用トラックといってもただの軽トラに屋根が付いただけのハリボテだし」

衝撃を吸収するような物も確かなかったはず・・・

 小さな声「ふぇっ? えっ? い・・や・・・」

お?なんか後頭部が柔らかいぞ。なんだこのマシュマロみたいなのは、こんな物荷台にはなかった気がしたが、それに人肌くらいに温かい
し微妙に震えている……うーむ不思議だ。

 小さい声「―――――っっっっ!!!!!!」

しかしこの物体のお陰で思いっきり頭を打つことだけは避けれたようだ。ただ一つ文句があるとすれば

 男「もうちょっと大きければ頭の横を打たなくてすんだのが残念だ」
大きな声「いっやああああああああああああああああああああああああーーーーーー!!!!!」

パーーーーン

(続)

559:みさいる
09/05/12 23:18:20 4I7l+6aj
(続き)

えーと、俺の名前は"久城 悠"普通の日本人だ。何をもって普通とするかによるだろうが、大体の場合は普通になるだろう。
そしてここは俺の田舎から前線へと向かう道……っとここはもう説明したっけ。
じゃぁ何故その普通の日本人である俺がこうして空を飛んでいるかというと、別にミサイルの直撃を受けたとかそんな物騒な話じゃない。
確か目の前に女性……いやあれはどっちかと言うと少女だったな、うん。その少女の顔が現れてそれで気がついたら空を飛んでて今に
至ると・・・回想終わり!

ってあれ、こうなった理由が全くわかっていないじゃないか。それになんか俺の体も下降を始めているしやばいんじゃないかこれ?
うわっ! 落ちてる!落ちてるよ!My body has fallenだよ!!

悠「誰か…たすけっ!!!!」

そう言ってる間に地面は近くなる、あと20メートル、あと15メートル、あと10メートル。いや、勘で言ってるだけだけどさ・・・

悠「ってそんなこと言ってる場合じゃない!!マジで死ぬ!」

そんなこと言ってる間に地面が眼前に迫る!
遂に顔面から地面に叩きつけられると思った瞬間っ―



ガシッ……


頭に衝撃が来た、来たのだが予想の100倍は軽い衝撃だった、それも後頭部に。

悠「へっ・・・・?」

そして後頭部には先程と同じ感触があり目の前には地面、頭上を見上げれば先程の少女の顔。そして足は地面につかない浮遊感。
彼女は俺の頭を抱きかかえて飛んでいた。

少女?「あの・・・大丈夫・・・ですか・・・?」
悠「あ、はい・・・お陰様で」

それが彼女との初めての会話だった

―――――――――――――――――――――
ありきたりなプロローグになってしまった気がしますが(汗
エロゲのシナリオライター志望です
SSというかレポート以外の文章作成が中学の作文以来、十数年ぶりなので見苦しい点ごめんなさいorz
R18の方とも思ったのですがそういうシーンがないのでこちらに失礼します。
意見・感想を教えてくれると喜びます

560:創る名無しに見る名無し
09/05/13 18:32:48 UN9J4Z7N
ID:4I7l+6ajの一連のレスを読んでいて思うが、
小説を書く段階に到っていないんじゃないだろうか。
脈絡がなかったり、説明が言葉足らずだったり、
言葉の使い方がヘンだったりする部分が多すぎる。
中学生でもここまで意味不明な文章は書かないぞ。

キツイことを言うかもしれないが、このレベルだったら
自分の文章のおかしさが理解できるようになるまで
プロの文を書き写すことに専念した方がいいと思う。
できれば小説やエッセイのような主観的な文章じゃなく、
客観的な、文章の構成がしっかりしてるやつ。

561:創る名無しに見る名無し
09/05/13 18:52:15 FJhFXe/L
野暮は承知で言わせてもらうと、>>560の言いたい事は多分、

>俺は今某大国との領土を巡ったくだらない戦争のために意味のあるかないのかわからない訓練を終え、一路最前線を目指すトラックに
>乗っていたはずだ。

ここと

>確か昼飯の休憩が終わり、いざ出発という所で隊長(この民間人の寄せ集め部隊の中で唯一の軍人)が無線機からの非常通信を聞き、
>青ざめて俺らに何かを指示しようとした直後に何かが起こった。

ここの部分だと思う。一文に詰め込みすぎ。
大して重要でないから省きたいんだろうけれど、それでも状況を細かく分けて文を作った方が良い。

以降の部分は文章全体のバランスを見渡すことができれば改善されると。

562:創る名無しに見る名無し
09/05/13 19:50:39 lH6y1Y74
>>558
>エロゲのシナリオライター志望です

だったら、シナリオの書き方をまず調べて、その決まり(形式)に沿った形を取らないと。
文章の上手下手以前の問題だと思う。

563:創る名無しに見る名無し
09/05/13 23:27:30 lH6y1Y74
エロゲのシナリオ見本
URLリンク(www.digital-cottage.net)

シナリオは小説とは違った書き方になると思う。
調べればいろいろ出てくると思う。頑張って下さい。

564: ◆30AKLWBIYY
09/05/15 06:08:14 KX9TX6Mb
深夜テンションで書き散らしたものを供養の為に投下してみる

565: ◆30AKLWBIYY
09/05/15 06:11:02 KX9TX6Mb

 引き扉の前に私の事務所を示す札を貼り付け終わると、今日の私はやっと一息つくこと
が出来た。並んだ机の前の椅子へと腰を降ろし、足を投げ出して座り、シガレットを口に
咥える。
 私の目に入るのは無愛想な木の机、そこに散らばったメモに郵便物の束だけだった。く
すんだ壁は、年季は感じさせても歴史は感じられなかった。殺風景な部屋には午後五時の
斜陽が差し込み、私を感傷的な気分にさせた。柄にも無いと思いながらも、私は一杯飲み
物を作ることにした。今日は事務所を開いた記念日だ、一杯飲んでも罰は当たらないだろ
う。
 私は立ち上がると黄ばんだ白色の冷蔵庫から飲み物を取り出し、グラスに注ぐ。成分無
調整と書かれたボトルから、新鮮な白色の液体がグラスに注がれていく。私は恋人と口付
けするかの様に口元にグラスを近付け、一気に呷る。疲れに火照った体を鎮めるかの如く
体内を駆け巡り、私はその感覚に思わず唸り声を漏らした。
 すぐさま一杯目が空いた。ボトルに手を伸ばし、二杯目を注ぎ、グラスの中を見つめる。
グラスの中では私の顔が揺らいでいた。その顔は随分と幼いような気がして、私はグラス
の中の私の顔としばし見つめ合った。
 今日の私は随分と感傷的だ、らしくないなと思いながらも私は再び机に足を投げだして
座る。背中を仰け反らせるように再びグラスを呷り、中身を飲み干す。グラスを空にした
とき、私の視界は回り、何かが連続して倒れる音が耳を打った。
 軽く服をはたきながらなんとか起き上がると、そこに広がっていたのは思わず目を覆い
たくなるような惨状だった。転がったグラス、倒れた特号机、床に散らばったメモ、郵便
物。
 飲みすぎたかとも思ったが、違う。私は自分の限界を良く知っているのだ。考えられる
ことは一つだけだった。余りにも勢いよく背中を仰け反らせすぎて、椅子が倒れ、机もそ
の反動で倒れたらしい。無愛想なだけでなく、軟弱とは何ともどうにもならんヤツらだ。
 私は仕方なしに机を引き起こしにかかった。こういう生き方も、なかなか難しいご時世
になったものだ。なるほど、今日の私はやはりいささか感傷的だ。

566: ◆30AKLWBIYY
09/05/15 06:12:59 KX9TX6Mb
 どこの学校にも、やはり七不思議というモノはあるものだな、と私は輪の中で一人思っ
た。大概がパターン化されていて、オチは七つ全て知ると呪われるか、それとも七不思議
を上限を超えて八つ九つあると相場が決まっているのだが、この学校の七不思議はどうや
ら違うらしい。
「で、これが最後、七つ目なんだけどね……四階の南廊下に部室が並んでるところあるで
しょ? 通称文化部ロード。あそこね……出るらしいんだよ」
「なにそれこわい それ、初耳なんだけど」
 輪の中の女の子が一人、興味津々といった風情で聞き返した。
「私も最近文芸部の友達から聞いたんだけどね……」
 午後五時の斜陽が差し込む放課後の教室で怪談話というのもなかなか間抜けだが、折角
転校してきた私にこの学校の情報を教えてくれるというのだ、この学校に早く馴染む為に
も早々に帰るわけにもいかなかった。
「……でね、最後は現代心霊文化研究会が一番奥の部屋に閉じ込めたんだけどね、その部
屋から時々すごい物音が……ってちょっと聞いてる!? サエカちゃん!」
 物思いに耽っていた私は、急に自分の名を呼ばれて我に返った。
「ああ、聞いてるよ。なるほど、恐ろしい」
 先ほどから三回はいったであろう科白を繰り返して相槌を打つ。先ほどまで話してた子
もなんとか納得してくれたようで、最後にこんな言葉でこの話を締めくくった。
「サエカちゃんも、絶対にあそこには近づいちゃ駄目だよ!」

 そう言われて私が本当に近づかないような人間だったら、今頃私という人格は生まれて
いなかっただろう。サーティー・ワンに寄って帰ろうという誘いを用事があるからと断り、
私は四階の南廊下、通称文化部ロードへと歩を進めていった。
 軽音部、文芸部、手芸部、囲碁将棋部といった札を横目に見ながら、私は一番奥の部屋
へとたどり着いた。
 引き戸に貼られた札には『探偵部』とだけ書かれていた。
 ふむ、なるほど、わけが分からない。具体的に何の活動をしている部活なのか、名前を
見ただけではまるで分からなかった。それともこの辺りでは、『探偵』なる遊びでもある
のだろうか。その遊びを皆でする部活……しかしそれでは先ほどの話と食い違ってしまう。
 私が『探偵部』の扉の前でやはり物思いに没頭していたとき、部屋の中から何かが連続
して倒れる音が響いてきた。
 これが物音の正体だろうか、と私は思い、さらに少し躊躇した後に扉を開けてみること
にした。扉を開ければ少しは状況が理解できるかとも思ったが、その期待はあっさりと裏
切られることになった―ちょっとぐらい理解できないぐらいが、面白いのだ。

567: ◆30AKLWBIYY
09/05/15 06:14:07 KX9TX6Mb
 最初の机を起こした時、急に扉が開いた。差し込む斜陽で扉を開けた主の顔が良く見え
た。斜めに引き上げられた切れ長の目は見た者に冷たさを感じさせるが、長いまつげと瞳
自体の大きさがそれを中和していた。染めたことは無いであろう長い黒髪は天然のキュー
ティクルと、化粧っ気は無いが白く透き通った肌と相まって日本人的な美しさを感じさせた。
 私はちょうど一歩踏み出そうとしていた時だったので、それに気を取られてトレンチ
コートの裾の長さをすっかり失念していた。足が引っ張られるような感覚と共に、またも
視界が反転する。
「ここが、探偵部?」
 派手に転げた私の事などなんの気遣いもなしに、彼女はそう問いかけた。私は短く机の
裏から「そうだ」と声をかけ、立ち上がった。一個だけまだ立っていた机の前に椅子を引
き寄せて腰掛ける。彼女は部屋の中をキョロキョロと見回していた。
「悪いがまだ椅子が一個しか無くてね。さて、用件を聞こう」
「その格好、暑くないの?」
 彼女はまたも私の事を無視して勝手にそんなことを聞いた。
「質問しているのはこっちだ」
 私は少し苛立ちを含ませた声で答える。そもそも、彼女は私の格好にどこが問題あると
いうのだろうか。制服の上にトレンチコートをはおり、頭にはソフト帽―探偵の正装と
も言うべき格好のどこに彼女は疑問を感じたのだろうか。
「あら失礼……えーと、探偵さん?」
「沢井ジュンだ。ご覧の通り、私立探偵だ。用件を聞こう」
「その科白は二回目ね。ところでその体に合わないトレンチコートは何のつもり?」
「俺の格好に関する質問は二回目だ。三回目を言ったら出て行ってもらう。今度こそ用件
を聞かせてもらおうか。用件もなしに、ただ世間話をするつもりなら、やはり出て行って
もらう」
「自分は良いのね。自分勝手な人」
 私は懐からシガレットのケースを取り出し、一本とって口に咥える。チョコレートのよ
うな甘い香りがするこのタバコを私は好んでいる。
 彼女は手近な机を立ててそこに足を組んで座った。どうやら居座るつもりらしい。机に
座るとどうしても私は見下ろされる形になり、居心地が悪かった。
「私も一服させてもらうわ」
 彼女はそう言うと、鞄をごそごそとやって黄色のパッケージに鳩の絵がついた煙草を取
り出した。ソフトパッケージを軽く振って一本取り出すと、それをそのまま口に咥える。
いつのまに取り出したのか、片手にはジッポライターが握られている。
「まだ俺の許可は出てないんだが」
 返答はジッポが開かれる子気味良い音だった。火を煙草に近づけ、紫煙を深々と吸い込
んで切なく吐息した。私はどっちが自分勝手なんだと思いつつ、口のシガレットを少しか
じった。香りもチョコレートだが、味もまたチョコレートのこのタバコを私は好んでいる。

568: ◆30AKLWBIYY
09/05/15 06:15:14 KX9TX6Mb
 彼女は無言で煙草を悠々と吹かしていたので、私も負けじと彼女を無言で睨み付けてい
た。なんとなくだが、先に喋ったほうが負けのような気がしたのだ。
「灰皿無い?」
 何事も無かったかのように、彼女はそう言った。
「あるわけ無いだろう。校内は普通禁煙だ。ここも、勿論のことだ」
「探偵事務所なのに?」
「それは勝手なイメージだ。ついでにもう一つ言うと、チャンドラーの読みすぎだ」
「形から入る人に言われたくないわね」
 彼女はそれだけ言うと、しぶしぶといった風情で携帯灰皿の口を開いて煙草の灰を落と
した。そして、また煙草を吹かす作業を再開させた。
「灰皿は無い、飲み物は出ない、サービスがなってない探偵事務所はやっていけないわよ」
 やはり、こともなげに彼女は言い放った。
「俺がサービスするのは依頼人だけだ。人の話も聞かない、勝手に煙草を吸うようなヤツ
にサービスするところは無いね。LAでも、そうだ」
 彼女は吸い終わった煙草を携帯灰皿へと滑り込ませていた。本当に人の話を聞かないヤ
ツだと私は思いながら、コイツを叩き出す計画を考えていた。普通に言ったんじゃどうせ
聞かないだろうからと思い、何かしら用事を思い出すことに努力を傾けることにした。
「依頼があるの」
「今日は塾があるから悪いけど―なんだって?」
「本当に人の話を聞くのが苦手なのね。私、あなたに依頼があるの」
 それならば、話は別だ。気にいらないから飲み物は出さないが。事務所を開いたその日
に依頼があるとは、私には探偵の才能があるのかもしれない。
「ところでジュン、何歳?」
「今年で17歳、それと俺を下の名前で呼ぶのはよしてもらおう」
「依頼があるって言えば、急に素直になるのね」
「気に入らない依頼人に飲み物は出さないがな」
「ふーん、17歳ね。見たときは小学生かと思ったわ。咥えてるのはシガーチョコだし」
「立派な健康志向の高校生二年生だ。それで、あんたは何者だ、依頼人さん。これから依
頼人一号さんと呼ばせるつもりか?」
 よく言われ、そしてまた気にしていることを言われたので私の言葉には多少棘が立った
物となった。
「あら、私が一号? それはとんだ光栄ね。賽目サエコよ、あなたと同い年。そしてあな
たの依頼人、探偵さん」
 平然と、悠々と彼女は私を見下ろしながらそう言った。
「自己紹介が済んだところで、本題に入ってもよろしゅうございますか? それとも、日
が暮れるまでお喋りするつもりなのか?」
「それも面白そうだけど、私の依頼はもっと面白い話よ」
 喉元まで上っていた「いいからさっさと喋れ」という言葉を飲み込み、私は何とか微笑
を作って彼女の言葉を待つことにした。
「私ね、これから失踪するの。私の依頼は、私を見つけ出してほしいの。期限は一週間ね」
 私はしばらく何も答えることが出来なかった。それは今日の私が感傷的だった所為だろう。
「難しいなぞなぞだな。あんたの前の高校じゃあなぞなぞを習ってたのか?」
「へぇ、私が転校生だってちゃんと分かるんだ」
「鞄が学校指定の鞄じゃない。靴だってそう」
 私はそこで言葉を区切る。演出効果が好きなのは老若男女変わらないのだ。
「それに、見ない顔だ」
 彼女はそれを聞いて少し微笑んだ。私にはどういう意味の笑みなのかは分からなかった
が、それはいささか嘲りを含んだ笑いのように思えた。
「安心して私を任せられるわ―それじゃあ、よろしく」
 私が抗議の言葉をあげるよりも早く、彼女はまったく颯爽と事務所を後にしていった。
私は無言でその背中を見送るしかなかった。
 一人事務所に残された私は、シガーチョコを取り出して口に咥えた。後に残されたのは
私と、煙草の残り香と、斜陽が差し込む散らかったままの部屋と、散々にかき乱された私
の心だけだった。

569: ◆30AKLWBIYY
09/05/15 06:16:24 KX9TX6Mb
以上、投下終了
プロットも設定も立てずに気の赴くままに書くのも面白いな
なので展開未定、題名も未定。そもそも続くかすら未定

570:558
09/05/15 11:05:53 Y/REVJdP
>>560-563
指摘ありがとうございます
何分こういう文を書くことが初めてなのでなにから勉強すればいいのかわからず、
とりあえず他人の意見を聞いてみようと思い投下させていただきました。

>>560
他人の目にはそう移りますか・・・
自分にわかりやすく書いているので読みやすい文を勉強する必要がありそうですね・・・
文章の写しやってみます。

>>561
あまり重要じゃない部分なのでできるだけまとめようとしたのが逆効果でしたか・・・
「プロローグで飽きられたら終わり」だとどこかで見たのでそれだけ見えていなかったかもです。
バランスは経験を積むしかなさそうですね、ありがとうございます。

>>562-563
やはり最終的にはこういう形式にしないといけませんか・・・
とりあえず文を書くことに慣れようと思います、後々参考にさせていただきます!



571:創る名無しに見る名無し
09/05/15 22:42:31 mcNO0Epy
未成年が煙草を吸っちゃいけません><

572: ◆30AKLWBIYY
09/05/17 00:46:35 dD/fLFWm
>>565-568の続き。奇跡的に続いた

 私は彼の言うところの事務所から出てはたと立ち止まった。照明の灯っていない午後五
時半の廊下は薄暗く、他の部室からは低く楽しげな怪しげな声が聞こえてきていた。私の
心情を反映するかのようだった。
 まったく、困ったことになったものだ、と私は歩きながら心の中で呟いた。失踪? 誰
が失踪するというのだろうか。勢いに任せてあんなことを言ってしまったことを、私は早
くも後悔し始めていた。
 私は理解のある人間なのだ。探偵事務所には、依頼が持ち込まれるべきなのは承知して
いた。そして、失踪した美人を探してほしいというのが依頼の定番なのも。生憎、私の知
り合いに失踪者はいない。ならば、私が失踪するしかないではないか。
 しかし、私があのようなことを言ってしまったのには彼も責任を負うべきだろう。あの
ような格好を見たのは映画の「さらば愛しき女よ」を見たとき以来だし、あのような口調
で急かされては私もそれに乗るほか無いではないか。
 彼のまるで似合わない口調と格好を思い出し、私は頬がつり上がってくるのを感じた。
鷹のような鋭い眼光とはまったく正反対のくりくりとした可愛らしい目、研ぎ澄ましたよ
うな贅肉のない頬がVの字を作っている、とは言えない丸顔。6フィートから1フィート
は優に引けそうな身長。制服の上から着たトレンチコートは袖口が余るらしく、何重にも
折り返されていた。裾は地面の上を引きずり、今日見た様子ではその裾には何度か悩まさ
れているらしい。目深に被った中折れ帽は表情を隠すためではなく、単に彼に合うサイズ
が無いだけだろう。
 以上を総合すると、彼の格好はまったく滑稽なものとなるが、私はそういうのが嫌いじゃなかった。むしろ、面白いと感じたのだ―だから、あのようなことを言ってしまった。
私の生きがいはおもしろおかしいことに首を突っ込むことと、おもしろおかしい人物と遭
遇することなのだ。
 新しいスクールライフも、何とか楽しそうなものになりそうな予感と、これからどうす
べきかという暗澹たる気持ちの間で私は揺れていた。失踪すると言ったからには、家には
帰れないだろう。頼るべき友達が出来るほどには、私はこの学校の生徒と親交を深めては
いない。つまり、なんら行くアテが無いのだ。無論優雅なホテル住まいが出来るほど私の
懐は暖かくなく、私を暖かい懐に抱いてくれるような奇特な異性もいない。
 学校から出ると、日はすでに大きく傾き、僅かにその頭頂部を見せているに過ぎなかっ
た。こういう生き方も、なかなか難しいご時世になったものだと思い、私は自分の言った
ことに可笑しくて笑った。沈みかけた夕日が、私を感傷的にさせたのだろう。私は颯爽を
気取った歩調でぶらぶらと気だるく澱んだ街へと歩き始めた。

573: ◆30AKLWBIYY
09/05/17 00:47:30 dD/fLFWm
 未だ整理のつかない感情を抱えたまま、私は自分の家へと戻った。教師にあの女の情報
を聞こうかとも思ったが、まだ私は依頼を引き受けるとは決めていなかったのでまっすぐ
帰宅した。部屋に戻った私は帽子を脱ぎ、トレンチコートと上着をハンガーにかけ、ネク
タイを緩めた。服に煙草の匂いがついて無いかと思い、コートを鼻に近づけるとやはり煙
草の嫌な匂いがした。
 煙草の匂いに私は顔をしかめる。それと共に今日の忌まわしい記憶が蘇った。まったく、
あの女は一体なんだというのか。最初の依頼人があんなのとは、私には探偵としての才能
が無いのかもしれない。
 私はシガーを立て続けに二本かじってから部屋を出、熱いシャワーを浴びた。裸のまま
冷蔵庫の前に行き、ボトルを取り出してグラスに注いだ。腰に手を当てて一息で飲み干し
て私が思い出したことは、やはりあの女のことだ。気にしてる事を言いやがって、という
黒い感情が湧き出る。今日はいつもよりもう一杯白い液体を注いだ。私だって、こうして
努力しているのだ。
 パジャマを着た私はテーブルに足を投げ出して座り、新聞を手に取り裏面を読んだ。今
日も私の目を引く情報はなかった。表面や他の紙面を読むのは寝る前だけと決めている。
裏面から一つめくった紙面は欠かさずに読んでいるが。
 手早くオムライスを作り上げ、それを平らげると、まだ午後九時を回ったところだと言
うのに睡魔が襲ってきた。今日は肉体的にも精神的にもハードな日だったから、しょうが
ないと思いながら自室に引き返す。
「見た目は小学生、寝る時間も小学生ね」あの女の声が私の頭の中にこだました。私はす
ぐさまキッチンへ戻ると、ポットに水を張って湯を沸かし始めた。再び新聞を手に取り、
今度は裏返さずに表面を仔細に検討する。すぐさま瞼が落ちようとするが、突如聞こえた
女の悲鳴を思わせるカン走った、性急な叫びが聞こえたので私の意識は瞬時に覚醒した。
方向はキッチンから。私は猟犬の素早さでなんの躊躇もなく立ち上がり、銃弾を避けるよ
うに身を屈めてガスコンロに近づいた。火を止め、カップに粉末状の珈琲を一さじ入れて
湯を注いだ。
 私は部屋から「さらば愛しき女よ」を手にとってソファに座った。珈琲を口に含み、ま
ず熱さに顔をしかめ、それから苦さに顔をしかめた。「見た目は小学生、舌も小学生ね」
クリープと角砂糖を入れようかとした私にまたあの女の声が聞こえた。一口すすり、やは
り入れることにした。まず解決すべきなのは身長の問題からだ。
 角砂糖二つにクリープを入れた珈琲を飲み干しても、私は黙々と読書を続けた。ページ
をめくり、またページをめくる。そろそろ何十度目かのラストシーンが訪れようとしてい
た。すでに日付は変わり、午前一時を過ぎているというのに、私の目と頭は冴え渡り、睡
魔はどこかへと追いやられていた。解説まで読み終わり、深いため息と共に、私も出来る
だけ早くあの女とおさらばしたいものだと心の内で呟いた。愛しき、が付かないのは言う
までも無いだろう。
 ベッドに潜り込むが、やはり睡魔は襲ってこない。何度か寝返りを打って最適な姿勢を
見つけようとするが、どの姿勢も長くは持たなかった。妙に喉が渇き、何杯も水を飲み、
そのたびに不安になってトイレに行った。頭を支配していたのはあの女のことだ。依頼を
受ける、というか彼女の言葉を真に受けて彼女を探すのか。今から失踪するから探してく
れ、なんて内容の本は少なくとも私の本棚にはなかった。こういうとき、フィリップ・
マーロウならどうするのだろうか、サム・スペードなら? 生憎、どちらも答えてはくれ
なかった。
 私はまた寝返りを打ち、今日のことは無かったことにしようと心に決めた。そう決めて
も、また彼女は私の頭の中で嘲り笑い、私の睡眠を妨害した。別のことを考えようとする
が、余り上手くはいかなかった。
 また明日もハードな一日になるというのに、なんてことだろう。こういう生き方も、な
かなか難しいご時世になったものだと今度は心の底から思い、私は全てあの女の所為にす
ることに決めた。大いなる眠りはなかなか訪れてくれそうにもなかった。

574: ◆30AKLWBIYY
09/05/17 00:48:46 dD/fLFWm
今日はこれだけ
>>571
果たして本当に未成年なのかな。
それは誰にも分からない…(未成年です)

575:創る名無しに見る名無し
09/05/17 08:24:28 8Oq7+w04
ジュンさん頑張れ

576:創る名無しに見る名無し
09/05/19 17:47:17 QytyVAsA
自分的古事記

メタボな大国主は困り果て息子の事代主のところに行ったところ彼は釣りをしていました。
「ワシわな裸一貫でこの国作ったんや。それをおまタケミカズチちゅうあほが来て譲れちゅうんやどないしょ」
「譲れ!」
不思議な柏手を打つとぶくぶく、海に消えました。
「あかん…。」
大国主はメタボなお腹を揺すって次男のタケミナカタの所に走りました。

未完



577:創る名無しに見る名無し
09/05/20 22:13:46 MU4KbpRd

マクロスF最終話

アルト「チクショオオオオ!くらえブレラ!!」
ブレラ「さあ来いアルトオオ!オレは実は一回叩かれただけで洗脳が解けるぞ!」
(ボカ)
ブレラ「グアアアア!この盲目のシスコンブレラが…こんな小僧に…洗脳を解かれるなんて」
(ドドドドド)
ブレラ「グアアアア」

グレイスA「ブレラの洗脳が解けたようだな…」
グレイスB「ククク…奴はシスコンの中でも最弱…」
グレイスC「空気ごときに負けるとはシスコンの面汚しよ…」
アルト「くらえええ!」
(バキューン)
3人「グアアアアアアア」
アルト「やった…ついにクイーンを倒したぞ…これでフロンティアへの扉が開かれる!!」
空「よく来たなアルト…待っていたぞ…」
(ブーン)
アルト「こ…ここが本物の空なのか…!感じる…ランカとシェリルの翼を…」
空「アルトよ…飛ぶ前に一つ言っておくことがある お前はランカかシェリルかを選ばなければならないと思っている様だが…別に選ばなくても終わる」
アルト「な 何だって!?」
空「そして残された伏線は劇場版で回収しておく あとは私を飛び回るだけだなクックック…」
(ブーン)
アルト「フ…上等だ…オレも一つ言っておくことがある このオレには家庭の問題とか色々あった気がしていたが別にそんなことはなかったぜ!」
空「そうか」
アルト「ウオオオいくぞオオオ!」
空「さあ来いアルト!」
アルトの翼が空を飛び回ると信じて…! ご視聴ありがとうございました!

578:創る名無しに見る名無し
09/05/21 01:41:46 dmPOZhSA
『ツンデレラ』

「べ、別に。舞踏会なんて行きたいわけじゃないけど?
ここまで用意してくれたなら行っても構わないわよ」

「王子様? 興味ないけど?
踊りたいの? 仕方ないわね」

「靴片方落としちゃった。
別に? いらないからおいて来ただけよ」

「靴が合う女を探してる?
別に。心当たりないけど履いてみてあげても良いわよ」

「王子様が結婚したいって?
別に良いわよ」

「結婚したくてするわけじゃないんだからね!」

579:創る名無しに見る名無し
09/05/21 07:38:05 oQKiL2jQ
>>578
何故かものすごい悪女に見える

580:創る名無しに見る名無し
09/05/23 00:06:38 TzOMtDTw
「デッドヒートマリッジめぐみ」
わたしは新城めぐみ。元夫との体の関係はあるけれど、
私の職場にいた王子様、光輝君のことが忘れられない。
光輝君とはメールのやりとりして、パソコン修理してもらったりする
だけだけど、これは私の作戦。
光輝君は結婚してるらしいけど、私にはなぜか内緒なの。うれしい。
このままこの恋を温めて、派手再婚ゲットしちゃうから☆
毎日おいしいお茶いれてあげる。
光輝君、楽しみにしててね。自称奥さんなんか早く追い出して♪
なんてね。うそ。わたしは光輝の妻、百合子。
光輝が最近めぐみさんとときたまメールやりとりしているとさっき聞いて、
大ショック。独身のころはこんなことなかったのに。なんで。
光輝ったら、結婚して安心してるのか、危機感かんじてるのかどっちなのか。
どっちかというと危機感みたいね。私と心中したいみたいで、
この前彼、いきなり信号無視しちゃって。マジ死ぬかとおもった。
こんなにこの人、私がいないとだめなんだ。わたしは恐怖のなかあのときは何が
なんだかわからなかったけど。今は冷静になってきた。
この人は私が先に死んだら死ぬんだ。めぐみさんはダミーで、煽ってるだけなのね。
煽りは放置でおながいします。といいたいけど2ちゃんねらーがばれないように
気を使わないとね。
前は私に身体的DV三昧の日を送った旦那も最近はおちついてる。わたしが変な疑いをかけなくなったから。
そして、趣味のビオトープを共有するようになってから。
私が無駄におしゃれをしようとしなくなったから。
この平和な日々がずっとつづけば待望のベビーももうすぐね。
知恵を使ってがんばらなきゃ。さあ、もう寝よう。おやすみ、わたし命の旦那さん。

581:創る名無しに見る名無し
09/05/23 00:32:49 vWHYKEM4
なにこれこわい

582: ◆30AKLWBIYY
09/05/23 02:28:08 vWHYKEM4
 私の悪い予感は的中することになった。私の確信めいた予感は、よく当たるのだ。それ
も、悪いときばかりに限って。覚醒しきった朝の街を駆けながら私は滅多にしないことを
した―神に祈ったのだ。それほどまでに置かれた状況は絶望的だった。
 息が切れ、肺が痛む。トレンチコートを着てきたことを後悔した。そして昨夜珈琲を飲
んだこともついでに後悔しておいた。口に咥えた生のままの食パンが視界の下で飛び跳ね
ている。トーストする時間もなかったのだ、朝の日課である熱いシャワーとブラックコー
ヒー(に砂糖とミルクを入れたもの)にありつけるはずも無かった。
 時刻を確かめる。8時45分、私はたまには神に祈ってみるのもいいことだと思った。
このペースならば、なんとか朝のホームルームには間に合うだろう。
 私が一切スピードを落とさず十字路に進入した時、"なにか"と衝突した。迂闊だった、
まさか待ち伏せされていたとは。相手が次に狙ってきたのは足だった。視界が回り、次に
地面が急激に加速して近づいてくる。私は当て身をとる暇もなく、アスファルトと熱いキ
スをすることになった。私は鼻をしたたかに打った痛さに涙を零しながら、懐を探る。コ
ルトは入っておらず、指に触れたのはシガーのソフトパッケージだけだった。まさか学校
に行くのにコルトが必要とも思えなかったのだ。
 私は体をなんとか相手がいる方向へと向ける。白昼堂々私を襲うヤツの顔を見ておきた
ったし、最後までへらず口を叩く必要があると感じたからだ。

 視線を上げる。相手の汚い靴底が私の顔面をしたたかに蹴り上げる。私は虫けらのよう
に地面を転がる。口の中に生臭い血の味が広がる。
「随分なご挨拶だな。お国が知れるよ」
 私は口の中の血を地面へと吐き出すと共に、相手に向かって減らず口も吐き出した。相
手の笑い声が降りかかってくる。立とうと脚に力を入れるが、私の膝まで笑っていた。私
も自分が情けなくて笑った。私は、死を覚悟した。もう一度神にでも祈ろうかとも考えた
が、やはり私らしくないと思い、やめておいた。
「おはよう」
「大方"X"の差し金ってとこか? こんな街中で、堂々とよくこんなことができる。筋肉
がつきすぎて瞼が開けられないのか?」
「おはよう」
「生憎"鷹"の居場所は私も知らない。そして、私を始末すれば永遠に"鷹"の隠し場所は…
…」
「おはよう」
「そう、私を殺しても無駄な事。この世に邪悪な心がある限り、私は何度だって復活する
―!」
「おはよう、寝ぼけてるの、ジュン」

「私を下の名前で呼ばないでもらおう。一日一回言わせないと気がすまないのか?」
 私を見下ろしていたのは全身が筋肉で被われた屈強な男でも、全身を黒服で纏った殺し
屋でもなかった。昨日のあの女、賽目サエカだった。

583: ◆30AKLWBIYY
09/05/23 02:29:40 vWHYKEM4
「……ここで何してる」
 私はやっとのことで立ち上がり、転がっていた帽子を叩いてから頭に乗せた。鼻はまだ
痛んでいたが、口の中は切れていなかった。
「変なことを口走っていたわ。熱中病?」
「生憎、俺の体はそんなにヤワな作りじゃないんだ。足払いの次は蹴り飛ばすとは、なか
なか趣味が良い」
「何を言っているの? 私は足払いなんてしてないけれど」
「とぼけないでもらおう。私がトレンチコートの裾を踏んでガキみたいにすっころんだ
と?」
「その通りじゃない。その次は顔面を蹴られたみたいに一人で地面を転がり、口の中が切
れたみたいに唾を吐き出していたわ。殺し屋に襲われる白昼夢でも見たの? よほど今朝
はベッドから抜けるのが辛かったらしい」
 私は顔が赤らむのを感じた。表情を隠す為に帽子を目深に被り、もう一度同じ質問を繰
り返す。
「……ここで何してる」
 こいつには一度言っただけじゃ伝わらないことは昨日の経験から知っていた。
「何してる……って―ちょっと、どこ見てるのよ」
 何の脈絡もなしに彼女はそう言った。視線を泳がせ、頬を赤らめてはいるが、科白が棒
読みでは感情は伝わってこない。もっとも、伝わったところで私が混乱するだけだろうが。
「熱中症か、それとも少女漫画の主人公になった白昼夢か? よほど今朝はベッドから抜
けるのが辛かったらしいな」
「いや、一応やっとか無いと駄目かなぁと」
「なるほど、もっと重症なんだな。さてこれで三度目だが、一体何をしてるんだ?」
「待ち伏せ」
「そうか」
「そうなんだ。ちょっと尾けさせてもらったわ」
 さよならを言った。フランス人はこんな場にふさわしいひとことを持っている。フラン
ス人というのはいかなるときも場にふさわしいひとことを持っており、どれもがうまくつ
ぼにはまる。
 さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ。
「まぁそう焦るな」
 行きかけた私の横に慌てて並んで、彼女がそう言う。どれだけ私が足を早く動かしても
彼女は悠々とした足取りでついてきた。
「昨日のこと、気になるだろう?」
「米粒ほども覚えちゃいない。昨日のことで覚えているのはマロイとヴェルマのことだけ
だ」
「気になるよな」
 私は何も答えなかった。答える気にもなれなかった。
「気になれジュン」
「俺とお前は、ファーストネームで呼び合うほど仲良し同士だったか?」
「あら心外。依頼人と探偵の仲じゃない」
「失踪者とそれを探す探偵の仲でもあるな」
 私は苛々しながら言葉を続けた。
「ところがその失踪者とやらは俺の目の前にいる。こいつはどういうことだ?」
「学校に行くのが学生のお勤め。学校にいる間は探偵家業はお休みじゃないの?」
「私はいつだって探偵だ。もう一つ言うと、私は依頼を受けた覚えは無い」
「少なくとも、私は失踪者のお仕事は学校がある時間はお休み。幕が開けるのは放課後か
ら。それが私達のルール。分かった、ジュン?」
「これも三回目を言わせるつもりか?」
 私は彼女の方を向き、顔と視線を上げる。頭一つ分背が高いのも、気に入らない。睨み
つけるがどこ吹く風で、のんきに腕時計を眺めていた。
「でも、今日は生憎重役出勤ね」
 私は悪い予感を覚えながら腕時計に視線を落とした。やはり悪い予感は的中することに
なった。私の確信めいた予感は、よく当たるのだ。それも悪いときばかりに限って。すで
に時刻は9時を回っていた。
「それではまた放課後に。会えたらね」
 声をかけるよりも早く、彼女は疾走を開始していた。私も慌てて追いかけようとするが、
またしてもコートの裾が邪魔をした。再度の鼻の鈍痛はタフな一日の始まりを告げている
ようだった。

584: ◆30AKLWBIYY
09/05/23 02:31:51 vWHYKEM4
今日はここまで。そろそろ題名をつけたいところでござる

585:創る名無しに見る名無し
09/05/23 07:37:48 XUopoCP9
邪気眼に過ぎる
早く探偵らしい活躍をさせてあげて

586:創る名無しに見る名無し
09/05/24 08:49:05 9K8IherM
「夫へ」
夫よ、私はあなたの繊細さにとても最近驚いています。
気付かなかったことにどんどん気づいてきています。
あなたは私が弱気になるととても嘆き、暴力でなにもかも破壊しようとします。
普段は天使のようなあなたが。不思議なことですね。
でも、そんなあなたから離れる気はまったくありませんからね、ご安心を。
あなたがほかの女の人と親しくしてる素振りをしたって、そんなの煽りですので
右から左へ受け流します、昔のように。私のなかの修羅界、地獄界が冥伏して、
いつもほのぼの、しずしずとして、ときには効率良い動きで家事をこなせば文句はありませんね?
軽い文句なら聞き流しますが、本当は褒めて伸ばしてもらいたい。だから私もそうします。
もうDV被害を訴えて犯人扱いされる日々はまっぴらですよ。
私は警察に出頭したけど捕まらなかったんですよ、警察はわかってくれているようで感心しました。
あとね、あなたあての電話でハアハア、あなた命で変質者まるだしのあのお友達をうちに入れるのやめてね。
あの厄病神は精神病棟に隔離しないと、
マジであなたの何もかもを奪おうとしているのよ。お願いね。
あなたは私の天使なんです。悪魔になっちゃいけません。悪魔払いが悪魔になっちゃいけない。
団結そして毎日お気楽に楽しく新婚生活しようね、最近だいぶ正気に返ってきたあなた。
あなたを宇宙一永遠に愛してますよ、この気持ちは忘れないで。お願いね。
じゃあまたね。

587:創る名無しに見る名無し
09/05/26 11:33:49 2kY9wNfM

老人と二次

二次元に恋し、喪のまま結婚する事無く八十数才になった俺
近所からは危ない老人、キチガイ老人と若い頃と同じく迫害され続ける俺
訪れる人といえば市の職員が死んでねーか?と来るくらい

ある日風邪をこじらせた俺の家の玄関をダンダン!と叩く馬鹿がいる
ブチ切れた俺は「誰だ!フォルァァ!」と扉を激しく開ける

そこには50年以上前に心の底から愛し恋い焦がれたあのキャラの姿があった
彼女は何ら変わらぬ優しい笑顔で俺に手を差し伸べ
「お待たせ!さぁ一緒に行こっ」
震えた、涙が止まらなかった

それから数日後、俺の家を訪ねた市の職員は玄関先で倒れた俺を発見する
すでにこと切れていた
警察や役所は風邪をこじらせた独居老人の孤独死と結論を出す
しかし色んな孤独死を見てきた市の職員は不思議に思っていた
これ程の満面の笑みで亡くなった老人を彼は知らない
最後の最後でこの孤独な老人にいったいどんな奇跡が起きたのだろうか

588:創る名無しに見る名無し
09/05/26 13:50:37 ztBtseKP
コピペいらね

589:花沢花子の憂鬱
09/05/27 01:29:59 Luy/ckq4
サザエさんのカツオ周辺が中学生(2年ぐらい?)という設定で
花沢さんと早川さんの帰り道を妄想します。

カオリちゃんビッチ扱いでごめんなさい。
続編書けるならちゃんと理由考えてあげたい…

590:花沢花子の憂鬱
09/05/27 01:32:06 Luy/ckq4
まだ夕方の5時に満たない空は、夜が十分に照らされた青色から始まって、
しぶとく周囲を染めて残る細い赤色の光線で終わる、
全体が巨大で重苦しい虹のように見えた。

花子はその光景に物凄さを感じて、この時間には、
本当にいつもこんな空になっているのかな、と不思議に思った。

こんな早い時間に帰るのは随分久しぶりで、
明るい道を一人で歩いていると妙な気分になる。

「花ちゃん」

不意に呼び掛けられて顔を上げると、ちょうど早川さんが隣に並んだところだった。
すっかりあだ名として定着してしまって、同じ小学校出身の皆でさえ
"早川さん"と呼んでいる早川さん。

ショートヘアと人懐っこい笑顔はそのままだが、
バスケ部に所属して背も手足もすらりと長く伸びている。
テレビのCMでたまに見かけるリボンの騎士のサファイア姫みたいだ、と花子は思っている。

「今日は一人なんだ」
「うん、夕飯の買い物していかなきゃいけないから」

花子は自宅の冷蔵庫に足りないものをもう一度思い浮かべる。
今日の夕飯はお好み焼きにするつもりだから、キャベツと豚肉。卵は買ったばかり。

「私もお使い頼まれてるんだ、一緒に行こ。
 うちのお母さん"テスト週間で早く帰るならついでに買ってきてよ"って早速だよー」

(うちはあたしが晩ごはん作って片付けるとこまでやるんですよー)

心の中で突っ込んでみるが、夕飯を任されているのは、
仕事の入っている時期何かと忙しそうな両親を気遣って
自分から申し出たからであって、別に不満はない。

花子は素直に早川さんのお母さんのちゃっかり具合を彼女と一緒に笑うことができた。

それから二人は"部活ないと身体鈍るねー"から始めて、お互い今下げているビニールの袋の中には
女子にあるまじき臭いを放つ部活用シューズが入っていることを暴露したり、
テストへの不安や愚痴を話しながら買い物を済ませていった。

花子の家はこの本通りを真っ直ぐ行った駅前の不動産屋、
早川さんの家はもう少し奥まった所にある住宅地だ。
この辺りがちょうど分かれ道になっていた。

「花ちゃん家駅前でいいよねー買い物も便利だし」
「でも線路の側だと電車の音がうるさいよ。2階はカーテン閉めっぱなしだし」

あぁ、まあねぇ、と早川さんはあっさりと納得してみせた。

591:花沢花子の憂鬱
09/05/27 01:33:08 Luy/ckq4
何となく離れ難いのか、彼女は話題を変えて話を続けた。

「…何か中学入ってから、皆ばらばらだよね。
 昔と全然違う人みたいで…時々これで良かったのかな、って思うことがある」

表情のつかめない顔で静かにそう言う早川さんを見ていると、
花子には彼女がそれを自分に伝えたくて追いかけて来たのかもしれないな、と思えた。

中学に入ってから女子は(男子もそうかもしれない)可愛くて積極的な子と
地味で大人しい子に別れて、更に何らかの基準で細分化されたグループを組むようになった。

早川さんはいつの間にか花子とは別のグループに所属することになっていたが、
以前に比べて他所よそしくすることはなく、今のように機会があれば親しく話す仲だった。

ただしその機会自体が滅多に訪れないのだが。

「…花ちゃんが最近元気ないのってカオリが原因?」

驚いて顔を上げたとき、また自分が俯いていたことに気付いた。
これでは一目見て分かるはずだ。

「…え、カオリちゃん?」
「だってどう見てもカオリ、花ちゃんのいるところで磯野くんにベタベタしてるんだもん!
 磯野くんもカオリにヘラヘラしてるし…」

やはり花子が小学校から未だに磯野カツオを好きでいる、というのが周囲では前提となっていた。
確かにあの頃はよくあれだけ周りの目も省みずあからさまにできたものだと思う。

「あの、早川さん。あたしもう磯野くんのことは別に…」
「え!?そうなの?」
「今にして思うと、あたしが押し掛けるといつも迷惑そうだったし、
 中学に入ってからもこんなのと噂されて、磯野くんも可哀想なもんよね」

ははは、と念を押すように笑ってみせた。


592:花沢花子の憂鬱
09/05/27 01:34:03 Luy/ckq4
けれども元気がないと言われる原因は確かにその辺りにあった。
カオリが自分を目に留めると、思いついたように磯野カツオを
構い始めることに、花子は既に気付いていた。

今はグループが違うし全く話さないといっても、小学校では仲良しだったカオリが
自分の弱点を突くようなやり方で嫌がらせをしてくることは純粋にショックだったし、
磯野カツオに対する気持ちの切り替えもまだほとんど出来ていなかった。

それどころか実際花子は変わらずに彼のことが好きだった。

それなのに異性に堂々と好きだと言えるような容姿や立ち振舞いが、
自分には無いということが彼女を酷く悩ませていた。

磯野カツオに面食いの傾向があるのもそうだが、
世間というのは男も、女でさえ美しい女が好きだ。
余程のことがなければ美しい/可愛いだけで初めから人望があり、
信頼され、何より発言権がある。

自分のように豚鼻で肌も別にきれいではなく、寸胴で、
肩と脚が筋肉と脂肪でぱんぱんに膨れ上がったような女が何を言っても
可笑しみの対象になってしまうことは、花子はよく承知していた。

(バレーじゃなくてバスケ部にしておけば良かったな)

全ての原因はこうして花子の中で一つに繋がっていた。

「花ちゃんがもうそんなに好きじゃないって言うんなら仕方ないけど、
 絶対自分なんかって諦めちゃ駄目だよ!」
「うーん、そう…だねー」

曖昧に頷きながら、まあこいつには一生分からねえだろうな、
という異様に乱暴な気持ちを、まさか早川さんに対して抱いてしまった。

自分たちの間にはどうしようもない隔絶が広がっている気がした。


593:花沢花子の憂鬱
09/05/27 01:35:09 Luy/ckq4
「…それにしても、カオリちゃんどうしちゃったんだろうね」

気まずい話題を変えるために言ったことだったが、
それは花子が純粋に疑問に思っているところだった。

「私あの子にどういうつもりなのか聞いてみたんだ。
 そしたら別に花沢さんのことは嫌いじゃないし、からかってるつもりもないって。
 …そんな訳ないじゃんね。
 何か私も知らない高校生ともメールしてるみたいだし…」

「それって…ちょっとヤケになってるみたいだね。
 カオリちゃんって早川さんにも悩みとか話したりしないの?」

「全然!いっつもニコニコしてるだけで自分のことは言わないの。
 …私の方はずっと親友だと思ってきたんだけど…」 
無理やりに一瞬だけ明るく作った早川さんの表情に、再びじわりと悲しみが染みる。

小学校の頃からカオリと早川さんが一番近くにいるのは当たり前のことだと
花子を含め皆が思ってきた。
けれどもこの二人の間にもやはり立ち入ることのできない部分があり、
最近はそれが大きく広がってきているのだと今本人から打ち明けられている。
とても痛ましいことだ、と花子は思った。

「だから…なのかな、今は私が花ちゃんに謝らなくちゃ気がして。
 本当は関係なんかないのにね。
 …それなのに結局こっちが話聞いてもらっちゃった」

早川さんはもう一度曇りを振り払って、
"何かあったら今度は私が花ちゃんの話聞くからね!"と言いながら
自分の道を帰って行った。

花子は彼女が息苦しそうに呟いた言葉を思い出していた。
"…何か中学入ってから、皆ばらばらだよね。
 昔と全然違う人みたいで…時々これで良かったのかな、って思うことがある"

自分は恥を知って慎みを覚えたつもりでいるけれど、
果たしてそれで以前より良くなったことがあるだろうか。
けれども小学校の頃、磯野くん磯野くんと呼びかけながら町内を駆け回り、
何の不安もなく彼とずっと一緒にいることを夢見ていた頃には、
どうにも戻れないような気がした。

(お好み焼きなんか食べてるから太るんだ…晩ごはん、食べたくないな)

もちろん花子の両親がそんなことを許すはずがなかった。
でもカオリちゃんのお家はそんな我が侭を平気で言えるのかもしれないな、と
彼女の人形のように細い脚を思い浮かべながら花子は勝手に想像した。




594:花沢花子の憂鬱
09/05/27 01:36:49 Luy/ckq4
以上です。
やまなしおちなしいみなし、ある意味801だな、こりゃあ。

595:レス代行
09/05/27 10:38:48 GPvILFFd
悩める感じがよく出てておもしろかったよー

596:創る名無しに見る名無し
09/05/28 10:02:13 BQ7deoaN
タイトル「ベイビーブルー」
夫は子どもを介護要員として産んでねと言う。
このグローバル化した現代において何を言う…と思いつつ、これは
夫の症状なのだと思うことにした。私は不妊の気があり、子どもはできやすいが、
流れやすい、すなわち流産しやすい体質だと最近知った。あっさり告知する保健師には
あきれたが、言われないよりはよかった。私はすぐに、かかりつけの心療内科へ足を運び、
薬の処方箋を産婦人科病院へ渡し、医療機関どうしの連携をお願いすることに成功した。
こんなことができるなんて。私は子どもをあきらめようかとまで思っていたのに。
でも、そういった話をすると主人は「ほかの人と子どもを作るよ。」とのたまった。
ほかの女に生で、中で射精するってこと?私はいまだにショックから立ち直りきれていない。
主人が浮気する生々しい妄想に支配されつつも、私はこの地獄から這い上がりたい。
大悪起これば大善来たり。これは地球そして宇宙を支配する大法則なのだから。
大善は必ずやってくる。それが夫との赤ちゃんとなってやってくるのか、夫との別れとなってやってくるのか。
それは結局、仏のみぞ知ることなのだろう。何、万一夫に捨てられようと、今流行りのイエガネーゼとやらになってお気楽?に
生活してみるのも悪くない。私は悪運は強いほうなので、もし家がなくなってもどうにか安全に生活できると思う。
私が夫から追い出されたら、夫はほかの女とすぐくっついて幸せになるのだろうか。それとも突然自殺するだろうか。
前者であっても後者であっても、私の人生とは関係ない。関係ないんだ。
夫の福運がどう現れるか。それだけだ。それだけなんだ。
私は夫に捨てられるよりは一緒にいたい気持ちが強い。だからずっと一緒にいたい。
誰も私の夫を略奪しないでほしい。お願いだ。勝手に夫と家族気取るのはやめてくれないか、他人女様よ。
私は夫にとって他人じゃない。他人じゃないんだ。わかってくれ。わかってくれよ!!!
殺されないとわからないのか?刺されないとわからないのか?刺されても、わからないなら殺すよ、殺してやるよ。
住所は、わかっているし、職場もね。いつ私に刺されてもおかしくないって、覚悟しておいてよね、
夫と恋に落ちた子持ちのm.oさん。夫はあなたのこと「友達じゃないよ」って主張するの。
それって特別な人ってことよね。もう絶対許さないからね。絶対殺すからね。
じゃあね、今夜はもうあなたの命はないと思っておきなさいね。

(終)

597:創る名無しに見る名無し
09/05/28 11:27:03 2Ur1Dto6
怖っ!普通に怖かった

598:596
09/05/29 09:04:31 Se25npSc
>597
ご感想ありがとうです。怖い話でスマソ

タイトル「死ねって言うな」
死ね。これほど人の心を凍てつかせる言葉もないのではないか。
私はこの沖縄のヤンキー文化なごあいさつにどれほど憂鬱になってるか。
梅雨どきの気候も関係しているのか、いないのか…人は今憂鬱な状況のときが多いのか。
私だけが憂鬱ではないはずだ。こうして愛するあなたに思いを綴っているときは憂鬱を
忘れる私は、憂鬱になるとこうして思いを書き込みたくなる。
忘れられない人は数人いる。体の関係を持った人は夫以外には二人しかいなくて、そのうち
一人はとにかくイケメン。もう一人はゆきずりの普通の人だったので名前も覚えていない。
でも、体の関係を持ったイケメンへの未練はすっかりなくなった。女って、立ち直れるものだなあ。
男の場合はどうなんだか。うちの夫はほかの女と性行為をすることに非常に興味があるようで恐ろしい。
性感染症の恐怖もなにも知らないセカンドチェリーボーイ症候群か?不倫という概念が彼の頭にはない様子。
それは私もそうだが、何せ相手がいない。募集しているわけでもないので当然だが。
夫は、とある独身女性からアプローチを受けて非常に幸せそうだ。私はまさに彼の好きな女の代わりにとりあえず抱く的な週一セックス付き
家政婦なのである。そう考えると、ハワイへ逃亡したくなる。しかし逃亡しても人類の業からは逃げられないのだろう。
どんなにお金があっても。どんなに頭がよくても。宿命を転換しなければ、環境を変えても同じ。人間革命が必要だ。
それが私の使命なんだ。だから夫よ、リアルにほかの女もしくは女の子もしくは積極的なグロオバサンを抱きに行くその前に、
ちょっと待ってくれないか。
あなたを宇宙一愛しているのは、ほかならぬこの私なんだからね。
だから死なすって言うな。通りがかりの沖縄県民もね。人を見れば死ねって言うの、すぐにおやめなさい。
あなたが余計不幸になるだけだよ。私は余計幸せになるだけです。言った側じゃないから。
いいですね?犬や猫でも死ねなんて言わない。沖縄県民の少ない欠点は早く直しなさい。
思いやり予算でゆとり脳になっているのはわかるけど、もうちょっとモラルについてお勉強、一緒にしよう。
私も沖縄県民にそまってるので…。とりあえず私の尊敬する人以外は死ね。

(終)

599:596
09/05/29 18:02:01 Se25npSc
タイトル「斡旋魔マサル」
私の夫の知人に、斡旋魔マサルという男性がいる。
この男は、夫のことを、そして自分のことを可愛く思うあまり、
職場の、これはと思った女性と夫を性交させようと躍起になっている。
つい先日も、奴は、夫に飲み(無料情婦人斡旋)に誘う電話を架けてきたので「学生じゃないんだから…」
と、たしなめ、その日の飲み参加は阻止できた。いやはや、これほど危険な知人がいたとは。
結婚してから世間というものの厳しさが別の角度からわかるようになってきた気がする。
奴は、「とりあえず、俺のオキニだがまだ抱いていない亜矢を四の五の言わず抱け」
といった、男どうしの絆を深める儀式的な、かなり一般人離れした言動を、私たちが結婚した後も数か月おきに、
忘れた頃にしでかそうともがいている。断末魔め。お陰さまで夫への愛情が本物だと再認識できたではないか。
ありがとう!もう、私達夫婦はお前に用はない。もちろん、その情婦にもまったくもって用はない。同情の余地はない。
夫よ、奴とはとにかくもう二度と連絡を取らないでくれ。電話には出ず、メールも返信しないのが常識だ、そんな破廉恥魔。
頼む、夫よ。そんな悪魔達とは二度とコンタクトしないでくれ。でも、もう大丈夫だよ、罠に気付いたからね。
そんな悪魔とは、絶縁するのが良識派日本人の感覚だぞ!時間の使い方をもっと価値的に!
そばにいる誰かさんをもっと大事にしてやれよ、と自分でも思う。
身近な本当の悪魔を見抜き、打ち砕く、もっと高尚な人間となってくれ。頼む。そうでなければ、後進の人類に申訳が立たないではないか。
お願いだ、土下座もする。夫よ、あなたに情婦を斡旋してくる魔が存在する事実は、私の宿命が現れたのだね。
斡旋魔よ、早く消え失せろ!人類にとって目ざわりだ。社会のゴミだ!
妻より

(終)



600:創る名無しに見る名無し
09/06/04 22:59:04 qZUdsfpc
高校の時に書いたやつを発掘したんで記念に投下。

タイトル「七夕の夜」
傘をさした男の子は、女の子に会いました。
女の子は不思議な歌を歌いながら、逆さまに広げた傘をくるくるくるくる、回していました。
しとしと雨が、傘の中で水たまりになっています。
「何してるの」
女の子がびっくりして振り向きました。ぱちゃん、傘の水たまりが揺れて、ちょっとだけ零れたみたいです。
「あ……、おどかして、ごめんね」
女の子は首を振って、男の子の手をとりました。
そうして、びっくりしている男の子を見つめて、可愛らしくほほえみました。
「ううん、私こそ。こうしないと、あなたと話もできないの」
女の子が体を動かして喋るたび、髪から頬から、細かな雨の粒が散ってゆきます。
それなのに、女の子は傘をひっくり返そうとはしないのです。
男の子はそれを尋ねました。
「空のお水を集めているの」
女の子が答えます。
「天の川が渇いてしまっているから、空のお水を集めなくてはならないの」
成る程、そうなんだろうな。男の子は思いました。
これだけ雨が降るのですから、天の川だって渇くのに違いありません。
男の子は、手伝ってあげることにしました。
  * * *
霧のような雨が降る中で、男の子と女の子が笑っています。
二人はしっかり手をつなぎ、逆さまに傘を持ち、それぞれの言葉で歌を歌っています。
段々と濃く深くなっていく霧の中、二つの歌は一つに混ざり、高く高く響きます。
やがて、宵闇と霧とで二人の姿が見えなくなった頃―男の子は、女の子と同じ歌を
歌っていることに気がつきませんでした。
* * *
七夕の夜が明けて、一つの町から、子どもが一人消えました。
たくさんの人が何日も探していましたが、消えた子はどこにも見つかりません。
そして誰も、天の川に増えた小さな一つの星には気づかないのでした。

601:創る名無しに見る名無し
09/06/05 09:53:03 gTzYkwQs
これは…美しい

602:創る名無しに見る名無し
09/06/05 13:23:55 9bhppmki
一ヶ月後にもう一度読み返したいと思います。

603:創る名無しに見る名無し
09/06/05 18:17:04 TvKNfLYu
ああ、投下する時期を間違えたんだな…

604:創る名無しに見る名無し
09/06/06 02:38:32 0t4jKuWb
なんとも美しい…

605:創る名無しに見る名無し
09/06/06 09:29:31 MzWdDVmB
『出生前性格診断』

「根はいたって真面目ですが、心配性……というか、不安を抱きやすい性格です」

「ふむふむ」

「事前に結果を踏まえておかないと、なかなか次の行動に移ろうとしないようです」

「なるほど」

「あと、人の意見を鵜呑みにしがちな傾向があります。受身の姿勢を改めさせたほうがいいでしょう」

「わかりました。本日はどうもありがとうございました」


 妊婦が立ち去った後、産婦人科医は看護婦に向かってつぶやいた。

「要するに、カエルの子はカエルってことだよ」


606:創る名無しに見る名無し
09/06/07 11:10:10 eriTOOXu
猫と金魚


私は金魚が好きだ。
夕焼けをぎゅっと詰め込んだような体、綺麗。
まあるい水槽の中は、いつだって夕焼けが泳いでいる。

私は金魚が好きだ。
あなたの赤は綺麗だと褒めると、
あなたの黒だって綺麗よと笑ってくれる。

私は金魚が好きだ。
外の世界の話を聞かせてやると、
虹色の泡をぽこり、ひとつ、ため息をついて、
『私も広い世界に出たいわ』

私は金魚が好きだ。
けれど私は猫だから、どうにもしてやれない。

だから、そうだ。

私は金魚が好きなのだ。
金魚も私が好きなのだ。
おおきな声を出したり、あばれたりもしないのも、


私と金魚はいつも一緒だ。
今も、これからも、ずっと。

ちいちゃな夕焼けを抱えて、
そう、こうやって、
世界を見せてやる事に決めたのだ。

607:606
09/06/07 11:11:10 eriTOOXu
以上です。
ほとんど詩のようになってしまいましたが…

608:創る名無しに見る名無し
09/06/07 14:24:11 4+ivQFF3
かわいい

609:創る名無しに見る名無し
09/06/11 00:46:12 dkWD8xRf
どこへ書けばいいのかわからなかったもので……ここに投下させて頂きます。ある、勧誘する、男

「なぁ、だから、脱いでくれれさえすればいいんだよ。な、簡単だろ?」
「絶対に、嫌よ。何回言ったらわかるの? いいから、帰ってちょうだい。こんな夜中に、迷惑だわ」
「…ふざけんな! お前、うちから金借りてんだろ、なぁ。何生意気な口利いてんだ、あぁ!!?」
「辞めてよ! 辞めて、蹴らないで、扉が壊れちゃうわ。そう言えば、最近、ここら辺に、パトカーが多くいるのよ。わたし、いいのよ。借金取りに脅されてます、って、その人たちに、言ってもいいのよ」
「言ったら即、お前の首は飛ぶけどな。それでもいいなら、言えばいいじゃねぇか!あぁ!?」
「……。だって、それに、その借金だって、わたしの父親が作ったものよ。わたしには、一切関係ないはずだわ」
「あるだろう、お前の、親だろ?」
「理由になっていないと思うわ」
「うるせぇ! いいからさっさと開けろ! AV一本出りゃあ、借金をちゃらにしてやってもいい、つってんだ。何も一生、AV女優として生きろと言っている訳じゃない。な、いいだろ? わかったら、ここを開けろ!」
「……どうしても、どうしても、無理なのよ」
「…あぁ?」
「そうよ、無理だったのに…。アナタが、そんなに、強く言うから……。それなのに、何で、どうして、また来るのよ……。こんなことされたら、わたし、わたし……」



「もう一度、殺すしかなくなるじゃない。」

610:創る名無しに見る名無し
09/06/11 07:15:56 k2+VgJoR
ごめん。
理解力不足だと思う。
でも、意味がわからない。

611:創る名無しに見る名無し
09/06/11 08:37:42 m4Ji/HOn
要するに借金取りを殺してどっかに埋めたか捨てたかしたんだけど
そいつが幽霊になってまだやってくるっていう話かな?

612:創る名無しに見る名無し
09/06/11 11:02:06 dkWD8xRf
>>611
そうです!男の方は、自分が女に殺され、幽霊になったのにも気付かずに、生前と同じく、借金を取りに現われる、という話のつもりでした…
すみません、私の勉強不足です。出直してきますノシ

613:創る名無しに見る名無し
09/06/11 12:45:36 4U/ZAcdc
どうやってもう一度殺すのかもわからんよ

614:創る名無しに見る名無し
09/06/11 13:12:32 m4Ji/HOn
そこはそれ、精神的に追い詰められて錯乱した女性の言うことだから…
とはいえ怖さはあまり感じなかった。なんでかな?

まぁオレはホラーものを書いたことはないし書けないから、偉そうなことは言えないけどね
人を怖がらせるのと笑わせるのは本当に難しい…

615:創る名無しに見る名無し
09/06/11 21:32:31 g8ZFsb0g
>>609
一行目に、
男は靴も脱がずに上がり込んできた。
とか一文入れてみたら?

616:創る名無しに見る名無し
09/06/16 17:54:36 JQ/hWJNd
届かないラブレター

『元気ですか?
 私は相変わらず元気です。
 あなたと会えなくなってからしばらくたちます。あなたが風邪などひいてないか心配です。
 気がつくと、いつもあなたのことを考えているんです。
 あなたは今どうしてるんだろう?
 あなたは今何を考えてるんだろう? って……。
 おかしいですよね?
 そんなに話をしているわけでもないのに。それでも私は気がつくと考えちゃうんです。
 実は、ずっと、あなたに伝えたいことがあったんです。
 私……あなたのことが……』


 最後まで書いた手紙を封筒に入れる。
 そして、机の引き出しに入れる。
 そこには、今まで届けられなかった思いがある。
 出されることのない手紙。でも、それで十分。

 彼女はそう思った。

617:創る名無しに見る名無し
09/06/30 14:05:05 Fr2+UzJs
禁断の人妻テルミ

私の夫は、人妻を囲む会(飲み会やバーベキュー)にときたま参加しては、人妻漁りをしている。
その会に参加している人妻は、テルミとK子(K子は親友なので仮名にします)。
K子は、もうすぐ旦那さんと転勤で引っ越すみたいなので、転勤先で男漁りをするのだろう。
しかしテルミは違う。あくまで地元で漁るらしい。しかも旦那さんのいる目の前で。
人妻を囲む会に、以前は私も参加したかったのだが、やはり倫理的におかしいと思い参加は思いとどまった。
それに、夫が私の参加を絶対に嫌だと言うからだ。
夫は身勝手だと、前は思っていたが、今は違う。夫はこの会に狩りに行っているのだから、メスの私は家に
いろというわけだ。
テルミ、今はあなたの人生バラ色かもしれない。でもね、そんなに男漁りがしたかったら離婚すれば。
でも、夫は渡さないから。
イケメン旦那さんにも謝りなさいよ、テルミ。あなたは旦那さんにご不満があるのね。だから漁るのね。
もうよしてちょうだい。お願いよ。何がバーベキューよ。何が飲み会よ。
早く帰って旦那さんと子づくりに専念しなさいよ。
あなた、私の夫との子どもがほしいのね?嫌よ、夫が許しても私が許さないから。
まだ、あなたを囲むハーレム会を開催するなら、私だって黙っちゃいないのよ。
公務員だからって調子に乗らないことね。最近は公務員だってリストラされるかもだからね。
ああ、だから漁ってるんだ、正社員の私の夫を。嫌ね。家つきのイケメン旦那様のお給料が
安いから、仕事がダサいからって、バーテンダー正社員の私の夫が、ちょっと結婚指輪をつけ忘れて
飲み会に参加したからって、何もあなた目当ての参加というわけじゃないから。K子のことも好きなんだから。
夫はB型だから、好きな人が100人以上いるのよ。参るわ。だから勘違いしないことね。
テルミ、you will killed by me soon!

(end)


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