星新一っぽいショートショートを作るスレat MITEMITE
星新一っぽいショートショートを作るスレ - 暇つぶし2ch800:創る名無しに見る名無し
09/08/09 17:47:09 l5TDH0Lq
頭からじゃらじゃら金属をたらしながらってのは何?
水菜を生やしてるのとおなじ体質的なもの?

801:創る名無しに見る名無し
09/08/09 19:54:13 1uFUS8A+
こないだNHKのショートショートでさ、隣人の男女の話し声がうるさくて眠れないから文句言いに言ったら隣も
同じ事言ってきて結局お互いの話し声だったってオチの話のタイトルなんだっけ?
ウィキ見てもサブタイトル更新されてなくて分からない(´・ω・`)

802:創る名無しに見る名無し
09/08/10 15:52:12 p3cmKRpP
>>775
がわからない。
なんで小松左京の名前が七崎なの?

803:創る名無しに見る名無し
09/08/10 16:54:17 cC+msR2R
ふつーに尼崎に住んでいたって事やん?

804:創る名無しに見る名無し
09/08/10 21:38:21 Iqgu/8yu
>>802
ちょっと、「小松左京 尼崎」で検索してみた。
小松左京の自伝『SF魂』に在るエピソードらしいぞ。

星新一さんは、かなり個性的で魅力の在る人のようで、
SSも凄いと同時に、冗談も普通と違う人だったようだ。

805:創る名無しに見る名無し
09/08/10 22:01:30 Wo+FgO4U
筒井と小松が煙に巻かれっぱなしだったそうだしなぁw

806:創る名無しに見る名無し
09/08/11 23:35:13 Jy1dGXGH
799
この板に有る、以下のスレ

SS・小説創作の初心者のためのスレ 3筆目

印象と違って、キツイ事書かれると思うんだけど覗いてみて、
その気になったら、書き込んでみてはどうでしょうか?

807:創る名無しに見る名無し
09/08/13 00:19:39 mmhwzKvt
タイムマシンを完成させたN博士は、それまでの苦心を顧みていた。
日々寝る間を惜しみ、食事も一食で、最低限の休養しかとらず、三十年間ずっと研究を続けてきて、そして今、その苦労の結晶が完成したのである。
「早速だが、過去に行ってみるとするか……」
彼はタイムマシンに乗り込み、三十年前、つまり、彼がタイムマシンを作ることを決心した年まで遡った。

どうやらワープが完了したらしく、彼はタイムマシンから出た。
そこは研究所だったが、彼が先までいた所よりも設備や装置が明らかに貧弱だったし、雰囲気が違っていた。つまりは、無事に遡行に成功したのだろうと、彼は胸に湧きあがる達成感を隠し切れず、思わず叫んだ。
「やった!」
「あ、あんたはいったい誰だ」
見ると、目の前に三十年前の彼が立っていた。
「わたしは、三十年後の君だよ」
「えっ。ということは、俺はタイムマシンを、完成させるのかい」
「そうだ。相当な労力と金を、つぎ込んだがな」
「いや、しかし、三十年もかかるのか……」
三十年前の彼は悩ましげな顔をしていた。
「何をそんなに、悩んでいるのだ」
「いや、タイムマシンの研究だけに三十年もかけて、自分の青春を無駄にしてしまうのが惜しくて……。なんせ、俺はまだ二十歳だぜ」
「な、何を言っているのだ」彼は慌てた。
「三十年頑張れば、タイムマシンができるのだぞ。そりゃあ、その期間は決して短くはないし、苦労するだろうが……」
「いやだね」三十年前の彼が何かを決意したように言った。
「三十年もそれだけに費やすなんて、いやだ。そりゃあタイムマシンには興味があるけど、それよりも、俺はもっと遊びたいんだ。青春を、謳歌したいんだ。こんな、研究所、もうやめてやる。もうくだらない研究には、飽き飽きだ」吐き捨てるようにそう言った。
「そうだな、手始めに、あそこのタイムマシンでどこかの時代に遊びに行こうか」三十年前の彼は、N博士のタイムマシンに近づいていった。
「ま、まて、それはわしのだ。いいか、君はきちんと、自分の手でタイムマシンを完成させなきゃいかん。でないと、歴史がおかしくなる。君が研究を放棄して遊び倒した未来に、このわたしは存在し得ないんだ」
「そんなこと、知るか。それはあんたの問題だろう。俺はもっと遊びたいんだよ。研究なんて、してられるか」
そして彼はタイムマシンに乗り込み、そのままどこかへと消えて行った。
「ああ、なんてことだ。三十年前のわたしが、あんなに堕落していたとは」一人残されたN博士はそう呟くと、おもわず地団駄を踏んだ。
「しかし、このままではいけない。なんとかしてタイムマシンを作らないと、歴史がおかしくなる」
そして彼はもう一度三十年かけて、タイムマシンを作ることに決めたのである。

808:創る名無しに見る名無し
09/08/13 03:03:01 LFuKCwdA
無限ループって(ry
書き方が上手かったらもっと面白い話になってたかもだ

809:創る名無しに見る名無し
09/08/16 00:23:58 6FPNzCiG
また30年かかるのかよw

810:野良猫アプロ ◆rOPqiXeyuw
09/08/16 11:06:20 ZbM2b7LD
カウンセラー

患「どうしたらいいんだ!?」
医「落ち着いて。ゆっくり話し合いましょう。」
患「自分で自分がわからなくなるんだ…。」
医「大丈夫。これからちょっとした心理テストをしてみましょう。」
患「テスト?」
医「簡単だから、リラックスして答えてね。」
患「ああ…。(深呼吸)」
医「それでは、まず、動物を一つ思い浮かべて、 動物の名前を言って下さい。」
者「…ポチ…。」
医「ポチって…。」
患「何か間違ったのか?」
医「いいえ。次、行きましょう。
それでは、もう一つ動物を思い浮かべて名前を言って下さい。」
患「タマ。」
医「…。それでは最後に、もう一つ動物を思い浮かべて名前を言って下さい。」
患「…。ピーコ。」
医「これであなたがわかったわ。」
患「本当か!?俺は何者なんだ!」
医「一番目の動物は、あなたが周りからこう見られたいと思っているイメージ、
二番目は、実際に周りの人があなたに抱いているイメージ。
三番目が、あなたの本性よ。」
患「ということは…?」
医「あなたは犬のように愛想のいい人だと周りに思われたいのね。
でも実際は、 周りの人はあなたの事をきまぐれな猫のような人だと思っているわ。
本性は小鳥だから、本当のあなたは臆病者で、いつもびくびくして生きているのね。」
患「それは違うぞ。」
医「皆さんそういうわ。でもこのテストは自分が気付かない
本当の自分の姿を知る為のものなの。」
患「俺は犬になんかはみられたくないし、びくびく生きているわけでもない。」
医「だって、一番目の動物がポチで次がタマで次がピーコなのでしょう?」
患「ポチはポチという名前のナマズだ。素直で、俺の話をよく聞いてくれるんだ。
タマは人面魚で、ピーコはケサランパサランだ。」
医「…。わからない…。私にはあなたという人がわからない…。どうしたらいいの?」
患「先生、落ち着いてくれ。ゆっくり話し合おう。」

811:古閑
09/08/16 16:45:44 qf9hsLDc
「主張」

「本当なんだ!俺は見たんだよ・・・UMAを!」
ある男が懸命に主張し続けている。
「いい加減にしろよ。お前が見るわけないだろう。なにせ、おまえは・・・」
「言うな。それを他の奴が聞いたら、どれだけ信用がなくなることか。大体・・・」
こんな感じだった。全く迷惑だ。ここがどこだかわかってるんだろうな・・・
「ふざけるな!見たっていってるだろう!?テレビの出演権まで手に入れて主張しているんだからな!」
「もうやめろ。つまらない番組になったらどうするんだ」
「俺はかまわない。1人くらいは同意する奴がいるはずだ」
テレビ番組にまで出演してこんなことを言う大人とは・・・ある意味尊敬するな。
近頃はどんどんどうでもいいことを言う奴が増えてきたようだ。
ああ、くだらん。もう30分もこの調子でやってるぞ。こんな放送、やめてしまえばいいんだ。だれか止められないのか?
これを楽しむ奴もいると思うが、そんな奴の気持ちは残念ながら俺にはわからない。
え?そんな番組がやっているわけがないだと?そりゃそうさ。
俺は24世紀の人間なんだ。そして、今見ているのが『一般放送』ならぬ『一般人放送』だ。
その名のとおり一般人しか出演できない。芸能人や有名人はでれないのだ。
だから、このとおり・・・
「わかったよ。諦める。だが、いつかこの主張を真実にしてやる。ここに宣言するよ。」
「ああ、分かった。ま、その宣言もどうせすぐに消えるだろうけどな」
「消えないよ。必ずやってみせるからな。おぼえとけよ」
こんな感じだ。ようやくこの番組も終るようだ。さて、次はなんの番組だっけな・・・
次は、一般人しか参加できないクイズ番組をやっていた。
なんだ、ありきたりすぎる。こんなもの、一般放送でもやってるじゃないか。さっきよりももっとつまらん・・・

その時、電話が鳴った。男は、すぐに電話にでた。
「もしもし、ドラマの出演依頼が入ったのですが・・・」
「一般放送だよな?」
「はい、もちろんです。」
「よし、分かった。すぐにテレビ局へ行く」
そう、この男は本物の芸能人なのだ。一般放送に出演している・・・・・・
だからこそ、こんなに一般人放送を嫌っているのだ。そうでないと、説得力がなくなる。
男の車はテレビ局へ向かっていった。
運転中、彼は車の中でも一般人放送を視聴していた。
「ふん、やっぱりつまらん・・・時代はやはり、一般放送なんだ。そう思わないか?
こんな主張のほうがいいだろう」
そう言いながら、彼はテレビ局へと入っていった。

・・・24世紀の芸能人の「主張」だった。
一般人放送のあいつの「主張」を題名になどするわけがない・・・・・・




812:創る名無しに見る名無し
09/08/21 03:23:50 gOZSsylh
三行読んで先に行くのやめた。
読みにくいよ。

813:創る名無しに見る名無し
09/08/21 03:32:55 gOZSsylh
>>810
最後の患者のエクスキューズでカウンセラーなら理解できる言葉を理解できないとするのはどうかと思う。
なまず、人面魚、ケサランパサラン。
それぞれに分類できると思うがどうか?

814:初投下
09/08/25 22:05:04 WKlS6H0N
闘い

生死を賭けた、とは言いがたいがこの世で生きていくためには
様々な闘いを避けては通れない。

俺はある闘いにおいて3連敗中だ。
なに、難しいことは何もないのだが。
ルールをちゃんと守れさえすれば勝利するのだ。
しかし、俺は最近、そのルールを守れない。

明日はその闘いの日。明日こそは負けるわけにはいかない。

そう決意するとN氏は、ベッドに入り深い眠りについた。





翌日の朝、大荷物を持ったN氏は、去り行く大型車を見送っていた。
近所の老婆が声をかけたのにも気がつかないほど呆然としていた。


「あんた、また間に合わなかったのかい!ゴミは8時30分までに出すんだよ」

815:創る名無しに見る名無し
09/08/27 14:19:14 XhuGL9PU
『天国と地獄』

N氏「お前? なんで生きてるんだ? たしかに俺はお前を殺したはずなのに……」
F氏「あぁ、僕は死んだよ。たしかに死んだ」
N氏「ん? じゃあ何で俺の目の前にいやがるんだ!?」
F氏「死んだから君の目の前にいるのさ」
N氏「何言ってやがる? 幽霊か? お前幽霊なのか?!」
F氏「あはは、何言ってるんだよ。ここは死後の世界だよ」
N氏「はぁ? 死んだのはオマエだろ。俺に殺されたんだろが!」
F氏「うん、殺されたよ。そして、もう君も死んでるんだよ」
N氏「!?」
F氏「僕を殺して逃げる途中に、君は大型トラックに轢かれてミンチ肉になったのさ! 即死だね! 僕は霊のまま見てたよ」
N氏「俺が死んでる!? ハァ? ワケわかんね!? 納得できねーよ!」
F氏「あ、僕は君より死後の世界では五分先輩だから、敬語使ってくれるかな」
N氏「ハァ? 死んでるヤツが何言ってんだよ、馬鹿が! まぁ、俺も死んでるならしょうがないけど……こうなったら霊体でイタズラ三昧してやるぜ!」
F氏「あ、残念なお知らせだよ。僕は殺されたから天国行きだけど、君は地獄行きみたいだから!」
N氏「!?」
F氏「天国行きは、いずれ生まれ代われる道だけれど、地獄行きは消滅の道だからね! んじゃ、サヨナラ~」
N氏『ちょ、何言ってんの? 地獄って……え? ええ?」


鬼「迎えに来たぜあんちゃん。残念だったな、あんたは立派な地獄行きだ」
N氏「ま、待って! 俺、死んでないって! まだ生きてるんだって!! あっ待てよ、止めろ」
鬼「あはは、悪霊はみんなそう言うんだ。黙ってついてこい!」
N氏「うわぁぁぁぁぁ―」

816:創る名無しに見る名無し
09/08/27 20:25:31 ctw0a/rl
自業自得w

817:創る名無しに見る名無し
09/08/29 10:20:49 rPCNpzqi
810 カウンセラー
814 闘い
815『天国と地獄』

面白かった!

818:創る名無しに見る名無し
09/08/29 11:03:00 oBrC/Mnz
『ホラーフラッシュ』

少年A「おい・・・おまえこれ本当に見る気なのか!?」
B「なんだよ、おまえこれ見なきゃ男じゃないぜ」
A「う・・・・・・・・・わかったよ」

2人はスタートボタンを押した。
その瞬間、死者がはいずりまわり、とてつもなく恐ろしい画像が連続ででてきた。

A「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」
B「結構怖いな・・・怖すぎて奇妙だ・・・」

それからも、5分はたったのになかなかフラッシュが終らない。

A「おかしくないか・・・?長すぎるぞ」
B「おい・・・ちょっともうウインドウ消そうぜ!」
2人はAlt+F4を押した。しかし、押した途端・・・

ウインドウ「押しましたね。あなたちも仲間いり」
A・B「え・・・?」

その時、モニターから手がでてきて、Aを画面内にひきずりこんだ!
A「うわああああああああああああああああ!助けてーーーーーーーーー!」
B「な、なんだこれ!?あ、おい!」
手を伸ばした時にはもう遅く、Aは完全にモニタ内に吸い込まれてしまった。

B「あ・・・あ・・・」
そうこうしているうちにも、次の叫び声があがった。
B「このままじゃ俺も死ぬ・・・もうこうなったら強制終了しかない・・・」

Bは強制終了しようとした。が、その時・・・
ウインドウ「本当にできると思ったんですか・・・?」

そして、モニタから恐ろしい死者たちがでてきた!
B「うわああああああああああ!くるな!くるな!くるなあああああああああ!あ・・・」



その後、2人の姿を見た者はいない・・・

819:創る名無しに見る名無し
09/08/29 13:41:42 67Yv1mjc
便乗ですいません。

『続ホラーフラッシュ』

少年C「これすっげぇ怖いらしいぜ」
少年D「どうせつまんねーよ」
C「ほんとだって、こないだBが見つけたんだ」
D「B?ここんとこ学校来て無いじゃん」
C「そういやAも見てないな」
D「それじゃお前、Bにいつ聞いたんだ?」
C「ついさっきだよ、お前も聞いてみるか?」

そう言ってCはマウスクリックした。

820:創る名無しに見る名無し
09/08/29 20:01:31 JYeK6xOo
>>818-819
ネタ的に星新一というよりも、いとうせいこう「ノーライフキング」を思い出したw

821:創る名無しに見る名無し
09/08/30 11:53:16 Vb+ufkBm
というか星新一というより世にも奇妙な物語みたいになってしまった。
もうしわけない。

822:99 ◆cnkCYB/0Q2
09/09/02 21:51:13 n12JPYir
いきなりですみません。
今回、私事ですが同人誌を作ることになりまして。
ちょっと時間がないので、
自作である>>186を改編したやつを転載しようと思ってます。
以上、連絡までに。

823:創る名無しに見る名無し
09/09/02 22:13:51 n12JPYir
『パレード』

そのとある青年が二度寝から目をさましたとき、家にはだれもいなかった。
夏の日。むしむしとする部屋からでて居間に向かうと、
テーブルの上には母からの書きおきがあった。
『お父さんと一緒にパレードを見に行ってきます』
それで青年は思いだした。先日、カノジョもその話をしていたことを。

―今度の休みにパレードがやってくるの。一緒に見に行こうよ。
―ごめん、その日はちょっと……
―そっか。残念……

カノジョもパレードを見に来るのだろうか。
そう考えると、これからアルバイトにむかう青年の陰鬱なきもちも、
少しは晴れるような気がした。
―こんなに暑い昼下がりに、何が楽しくて道化師の化粧をして、
   金物をたたき鳴らしながら街中を歩かなきゃならないんだ。
   そんな馬鹿なかっこうをしていると、カノジョにでもしれたら……
しかしその大変さからか高給なのである。
この長期休暇に、カノジョと旅行に出かけるには十分の額が手に入る。
カノジョの喜ぶ顔が見れる。
うれしそうな声が聴ける。
それでもあの衣装と化粧を身につけて、
炎天下で踊りながら行進しなければならない。青年は舌打ちをしながら家をでた。

笛の音と、太鼓の音と、ひびく声。
どんちゃんどんちゃんと楽しげな音を出しながら、仮装行列が大通りをぞろぞろと練り歩いている。
観衆はパレードの両端に駅伝の応援のごとく、あふれんばかりに並んでいる。
道化に扮した青年もまた、教わったとおりの踊りをしながら、
満面の作り笑顔を振りまいていた。内心はあまりの暑さに苛立っていたが。
―父さんと母さんだ。
青年の視界に、仲睦まじくパレードを眺めている両親が映りこんだ。
しかし両親のほうは、道化師が青年だと気づいていない。
「ピエロよ、お父さん」
「楽しそうだね、お母さん」
そういいながら道化師を指差す父と母。かすかに期待していた青年だったが、
とうとう最後まで気づかれず、そのまま視界から消えていった。
―自分の息子のすがたもわからないのかよ。
ますます苛立ちが募る青年。しかしまだそのときは、
―まさにピエロだな。
などと自嘲できる余裕があった。

しかしそんな余裕も、時間とともにうせていく。
青年はあまりの暑さと伴って、気が狂いそうになる一歩手前だ。
―しかし我慢だ……。ここで我慢すれば、カノジョと旅行にいけるんだ……
そんな青年の元に、
「あ、ピエロよ。かわいい」
という聞きおぼえのある女の子のうれしそうな声と、
「そうだね。でも、君のほうがもっとかわいいよ」
というまったく聞き覚えのない男の声が聞こえてきた……


========
連絡だけでもアレなんで置いておきます。
星氏っぽくないんだよな~これ。

824:コピペ
09/09/04 01:11:30 0sX/RyqL
9 おさかなくわえた名無しさん 2009/08/19(水) 13:54:58 ID:1PF8Luqp
あと10分ほどで真夜中になるという時間帯に、私は特急電車に乗っていた。
やがて、途中の駅で一人の男が乗り込んできた。
その男は、電車のドアが閉まると、突然我に返ったように乗客の顔を見回し始めた。
「すみません。あなたの年齢は28歳ですか?」
男が私に話しかけてきた。
「そうですが、どうしてわかったんですか」
私が聞き返しても、男は無視して、また別の人に話しかけた。
「あなたの年齢は45歳ですか?」
「そうですけど……」
「あなたは62歳ですね?」
「どうしてわかったんだ?」
そんなやり取りを繰り返していく。
どうやら、その男には、顔を見ただけで年齢を当てる特殊能力があるらしい。
次の停車駅までは、まだ15分以上ある。
私を含め、乗客たちは全員その男に注目し始めた。
「あなたは50歳ですね?」
「そうですが、あと5分で日付が変わったら、51歳になるんですよ」
最後に質問された女性は、笑顔でそう答えた。
年齢を当てていた男の顔が、その途端に青くなった。
「凄いですね。百発百中じゃないですか」
私は男に話しかけた。
すると、男は青い顔を私に向け、こう言った。

「・・・私が見えてるのはあなた方の寿命です」

825:創る名無しに見る名無し
09/09/04 05:28:38 WmjzlHLe
こえええええ!!

結構見るネタだけどよく出来てるなー

826:創る名無しに見る名無し
09/09/07 10:48:16 N4n5j6mR
>>822
ここに書かれているのですが、問題ないですかね?

URLリンク(tanpen.jp)

827:99 ◆cnkCYB/0Q2
09/09/07 19:53:59 mFgohSS3
>>826
うおーい! 勝手に使われてるー!!

びっくりしましたが、
まちがいなく私が作ったものですので問題ありません。

サイトに挙げた方、ここを見ていたら削除しといてください。

828:創る名無しに見る名無し
09/09/08 13:23:51 R+pMyisJ
マジで盗作なのか!? こええw

829:創る名無しに見る名無し
09/09/08 23:08:10 93Vg4h6b
>>827
問題なのは>>826のサイトに載っていることだと・・・
著作権侵害?だよね

830:創る名無しに見る名無し
09/09/09 07:53:43 SEjgOBDz

「 地球に優しいクルマ 」

 1997年
エンジンと電力モーターを動力とする画期的な自動車が発売された。
同排気量の自動車に比べ実用燃費が約1.5倍と優れた燃費性能を誇った。
CO2削減、化石燃料の有効利用が叫ばれ始めた時代、『エコカー』の先陣となり
道標となったモデルであった。

 2009年
一般家庭のコンセントから充電し走行する、完全なる『電気自動車』が発売された。
高価な価格、走行距離や充電設備のインフラ整備。など問題は山積みだったがエコカー
市場では大いに歓迎された。『低価格で実用性の高い電気自動車』を開発、市場に
出すことが自動車メーカーの急務となった。
 その一方で、順調に売上を伸ばしていくハイブリットカーの製造に必要なレアメタルの
供給不足が不安視されていた。

 2015年
全世界で生産発売される自動車の約3割が『低価格で実用性の高い電気自動車』になった。
大手自動車メーカーの会合で充電設備機器の統一化が図られ、一気に充電設備のインフラ
整備がすすんだ。
 その一方で、急激に普及する電気自動車に電力を供給する電力会社は、今後の電力生産計画
の試算に苦慮していた。

 2030年
1人の老人が赤いスポーツカーを走り出させようとしていた。
ぐずらないように。と願いを込め、気難しいエンジンをそっと目覚めさせた。
ワイン並の値段になってしまったガソリンを満タンにし、エンジンが温まるのを待っている。
妻に先立たれ、自らも余命を宣告された。半世紀以上共に過ごした赤いスポーツカーが
老人の最後の伴侶だった。
 ずらりと並んだ計器類をながめる。エンジンは充分に温まった。
そっとアクセルを踏む。獰猛な獣のようにエンジンが低くうなる。そしてさらにアクセルを踏む。
タコメーターの針が狂ったように跳ね上がり、12気筒エンジンが咆哮をあげる。
マニュアルシフトでローへ。アクセルを煽り少し乱暴にクラッチをつなぐ。
けたたましいスキール音と共に激しく後輪が暴れた。それでも老人はアクセルを緩めない……
じゃじゃ馬を乗りこなす男でありたい。老人はずっとそう思っていた。
しかし、もはや彼にはその気力も体力も残っていなかった。
路面に黒々とタイヤマークを残し、老人は赤いスポーツカーと共に駆け出した。
「 さぁ行こうか。これが最後のドライブだ 」
赤いスポーツカーと老人は、もうガレージに戻ることはなかった。

 2035年
地球上で利用されている自動車の8割が『低価格で実用性の高い電気自動車』になった。
買い物先で、旅先で、仕事先で、出張先で。全世界に普及したガソリンスタンドに代わる
充電スタンドのおかげで電気自動車は経済的で実用的な乗り物になった。
世界中ありとあらゆる場所で電気自動車が走っている。小型タイプ、スポーツタイプ、SUV
大型バスから重機まで。石油を燃料とするクルマを見かけることはほとんど無くなった。
ありとあらゆる場所に発電所が建設された。効率最優先。そのほとんどが原子力発電所だった。
いまのところ、地球上のほとんどの原子力発電所は順調に動いている……


おわり



831:創る名無しに見る名無し
09/09/09 20:33:25 olnLT1t5
 『手』

みぎ、ひだりと規則正しく手を振って横を歩くともだちを見て男の子が話しかけた。
「ねぇみぎ手はみぎに付いてるからみぎ手っていうんだよね。」
「うん。」
「ひだり手もひだりについてるからひだり手っていうんだよね。」
「うん。」
「じゃあさ前から手が出たらそれはなんていうのかな?」
「さあ・・・。まえ手かな。」
「それならせなかから手がはえてたら?」
「せなかて・・・いやうしろ手かもし「じゃあさじゃあさあたまからはえてたら?
 手の先からから手がはえてきたら?またそこから手がはえてその手からまた手がはえてきたらその手は_____

思いつくまま楽しそうにしゃべり続ける男の子を見てともだちは少しほほえみ
「ぼくのしゃべる番をとらないでよ。かっ手だなー」といった。

832:創る名無しに見る名無し
09/09/09 23:12:18 EgwxemXZ
>>831
これはニヤリと来るw
上手く落としたなー

833:創る名無しに見る名無し
09/09/09 23:39:05 GirL8dVz
>>831
無視されたら「かまって~」って言うのかな

834:天気予報
09/09/10 00:09:32 UwtkXBU/
 やもめの気象予報士のN氏にはまだ幼い一人息子がいる。
N氏は彼が赤子の内から雲の名前、気象のうんちくを吹き込んでいた。
そのせいか息子は、靴を飛ばして裏表やら、雲の色合いを見ては明日の天気を予想するのだった。
毎日、夕餉の買い物帰りに夕焼け空を見て、彼はハレだのアメだのと言うのだが、それが実に良く当たった。

 ある夕方もN氏と幼い息子はどっさり買い物をして家路についていた。
N氏はふざけて尋ねた。
「予報士様、明日のお天気はいかがでしょう?」
「うーん」
幼い息子はいつものように靴を飛ばし、こう言った。
「明日は何かが降るよ」
N氏は息子がこんな冗談を言うようになったことに驚きを感じ、
「何かって何だ、こいつ。ハハハ」
N氏が笑うと息子も笑った。

 次の日。
いつものように天気図をチェックするN氏の元にニュースが届いた。
「今朝、○○が原にUFOが現れました!」
テレビカメラには夥しいUFOが映っている。
N氏の家のすぐ近所に着陸する様子が続き、そしてカメラマンが攻撃され中継は途切れた。
「ああ。大変だ」
テレビも街も大混乱である。
家に急ぐと、頼んでいたベビーシッターは居らず、息子はちょこんと椅子に腰掛けていた。
ほっとしたN氏は頭を抱えた。
「息子よ、大変なことになった」
「お父さん?」
「どうすればいいんだ……」
幼い息子は事の大きさが分からないのか、無邪気に聞き返した。
「お父さん、今日はお天気が当たったのに誉めてくれないの?」


<終わり>
>827ちょっとパクってみました(ヽ´ω`)

835:831
09/09/10 18:45:52 TPIUhSav
>>832
ありがとうございます
これを書く前に1時間半ぐらい試行錯誤しながら書いていた
別の話が手違いで消え、代わりに書いた話だったので
とてもシンプルになりました。
>>833
なるほど~
それもいいと思いました。

836:創る名無しに見る名無し
09/09/10 22:42:07 KcOAlryw
『走馬灯』

急激なスピードでビルから落下していく最中、エヌ氏の脳裏をたくさんの出来事がよぎっていった。
まず最初に浮かんだのはまだ物心つかない子供のときに、死んだ両親の棺桶にしがみついている自分の姿だった。次に自分を引き取ってくれた親戚の家が、自分の家とは比較にならないほど大きく豪勢な屋敷であったことが思い出された。
続いて、親を亡くした自分を迎えいれてくれた新しい両親の優しい顔と、ことあるごとに意地悪をしてきた新しい兄弟達の顔が浮かんだ。
そして兄弟達の意地悪に負けずに一心不乱に勉強をしたこと、その結果自分が跡継ぎに指名されたときのことが脳裏を流れていった。
美しい妻、かわいい子供の顔、贅沢な生活をしていたこと、様々な事柄が鮮明に映し出されていった。そして最後に金属バットをふりかぶった兄弟の姿を思い出した。
地面に激突する瞬間、エヌ氏はつぶやいた。
「あの二人は本当に私の妻と子供だったのか。ごめんよ。でも、ついに記憶が戻ったよ」


837:ある日突然力を得ても
09/09/11 18:47:20 CBdvFfls
 神様はほんの戯れに、夢を見がちな少年少女にそれぞれ特別な力を授けました。
 馬鹿げた空想が好きな少年には、必ず願いがかなう力を与えました。けっきょくつまらない悪事をコソコソと続けるだけでした。
 いつもオドオドしてる癖に性欲は人一倍強い少女には、異性を支配する力を与えました。少女は欲望の赴くままに男をむさぼりましたが、けっきょく意中の人に能力を使う勇気は起こりませんでした。
「つまらない奴らだ」大事件が起こることを期待していた神様はガッカリしました。
「器の小さい人物が力を得ても、大した使い方はできないものか」
 神様は次の暇潰しを考えることにしました。今度はもっと面白い奴で遊ぶか。

838:創る名無しに見る名無し
09/09/13 17:28:03 8IU53riW
ここに自分が来たのは最近だけど明日でここはたって一年になるのか。


839:創る名無しに見る名無し
09/09/13 22:05:01 Xdw739sV
>>836は面白かった、
何か似た話があったようなでも思い出せなくてモワモワ(´・ω・`)

840:創る名無しに見る名無し
09/09/14 00:30:40 +N4wsPAd
>>839

感想ありがとうございます。>>836を書いたものです。
元ネタというのは特に意識せず作ったつもりなのですがら、よくよく考えたら映画「フラットライナーズ」が近いかもしれないなんて思いました。
また機会があったら書こうと思うので、そのときも感想よろしくお願いします。

841:創る名無しに見る名無し
09/09/14 19:30:45 H4omH1KG
 『節約』
給料日までまだ少し日があるのにたまたま出費がかさんだため
今月は節約して過ごそう、と男性が自炊をすることにした。
男性は普段家で食べることよりレストランなどで済ませることの
方が多かったので彼が料理をしようとすることは珍しかった。
翌朝、キッチンに立ち昨日買ってきた食材をいくつか並べてみる。
しかし買う時に何を作るか考えずただ安かった食材を買っただけだったので
何を作ろうかなかなか思いつかない。
少ししてからようやく作る料理が決まったがそこからまた時間を掛けて
作り方を調べたりいろいろ買い足しに出掛けたりしなければならなかった。
そしてやっと食事が完成する頃には朝食ではなく昼食の時間になっていた。
時計を見て彼は予想してたより時間が掛っちゃったな、と思った。
自分で作った昼食を食べ終えて一休みしていると今から数時間後に今度は晩御飯を作る必要があることに気が付いた。
さっきまでの試行錯誤に掛った労力を思い出して
今日はもう外食二回分もの出費を抑えたんだ、自炊は明日からまた続ければいいんだし。
と自分にいいわけをしてその晩彼は時間の節約のためラーメン屋に行った。


842:創る名無しに見る名無し
09/09/14 22:17:21 mR9hrD6P
「病棟の声」
ある病院の一室・・・
病棟から霊の声がするとの噂があった。
もちろん患者から聞いたのだが、10人もの患者が言っているのだから仕方がない。
調べることにした。

夜10時半・・・一人の若い医者が来た。
医者「どうせなにもいないに決まってる。あんなドラマみたいに昔死んだ患者だなんてでてこないだろ」
病棟は心霊話でよく出てくるが、現実ではそんなに気にならないものである。

そもそもこの病院はこの街一の病院で、ここに勤務できていることさえ彼は幸運だと思っていた。
第一新築だし、ますます霊などでるわけがない。
馬鹿馬鹿しくなってきた医者は、もうあと10分ほど調べて何も出なかったら帰ろうとしていた。しかし、その時・・・
(見捨てないで。オネガイ・・・)
医者「? なんだ今のは。まさか今のが霊の声、なんていうんじゃないだろうな」
(なんで?なんでこっちにきてくれないのよ・・・)
医者「き、きこえる・・・いや、そんなはずがない!この世に霊なんかいないんだ・・・」
(ねえ!そこを右に曲がって!私を助けて!)
医者「だめだ・・・引き返そう」
(引き返すなんて馬鹿げたこといわないで!)

辺りが寒くなってきた。
窓が揺れてガタガタという音を出している。
医者「やめろ!やめてくれええええ!」

医者は錯乱状態にあったのだろう。棚の一つを蹴ってしまった。
(・・・今私を蹴ったわね)
医者「え・・・?」
(見捨てるなんて思ったうえに蹴飛ばすなんて・・・もう許さない!)
医者の頭にめがけて瓶が振ってきた。

医者「ひぃっ!」
かろうじて彼はよけたが、その攻撃は止まらなかった。
瓶が次々と飛んでくる。そして・・・ついに一つが彼の顔にあたった。
医者「ああ、あああ・・・」顔から血が流れる。
(わかったら、もう私を助けてよ!こんな所にいたくないの!)
医者「わ、わかった!見捨てないからやめてくれ!俺もこんな所で死にたくない!」
(さっきあなたが蹴飛ばした棚の本を見て・・・見てくれたら私は成仏できるの!)

医者は恐る恐る棚の古びた本を見た・・・
そこには昔この街にあった病院に勤めていた医者や看護婦たちの名簿があった。
この病院は、昔火災にあい、医者、看護婦数10人が死んだという。
(その中から中野っていう名字を見つけて!お願い!)
医者「中野・・・あった。これだな」
そこには中野美里、という名前があった。
(それが私の名前よ。見つけてくれてありがとう・・・)
医者「中野、か・・・ってあれ?」

医者の名前をまだ言っていなかったが、彼は古田といった。
そして、彼は思い出した。子供のころ近所に住んでいた隣の家の表札を・・・
あの日テレビの中継でながれていた火災事故を・・・
(ごめんね)
そう言って霊の声は消え、気が付くと辺りは何もなかったように静まり、朝になっていた。
医者「そうか・・・俺はここに偶然来たんじゃない。こさせられたんだ」
恐らくあの霊・・・中野は火災事故で死んだ看護婦の一人。
そしてその遺体が発見されず、この同じ病院という名のついた場所で静かに潜んでいたのだろう。
唯一心を打ち解けられる人物がここにやってきて・・・成仏できる最後のチャンスで・・・
医者・・・古田は一人の命を救った。医者としての役目を果たしたことに間違いない。
彼は笑顔で病棟を後にするのだった。

843:創る名無しに見る名無し
09/09/14 22:18:50 mR9hrD6P
まともに書いたら改行が多すぎて70行くらいになってた。
かなり文省いたけど、星新一っぽくないかな、やっぱ。
どうしても世にも奇妙な物語っぽいんだよな。

844:創る名無しに見る名無し
09/09/15 00:30:00 CT5XO3XG
ていうか実録心霊体験系に…

845:創る名無しに見る名無し
09/09/15 20:14:54 Q99raDeJ
S氏はA国の大統領を暗殺した。パレード中の大統領をビルの屋上から狙撃したのだ。
それは完全犯罪だった。周りに防犯カメラは無かったし、S氏の姿を目撃した者は誰一人いなかった。
警察は全勢力をあげて捜査を行ったが、S氏にたどり着くことはおろか、証拠一つ得ることができなかった。


それから30年が過ぎた。S氏は暗殺業を引退し、静かに余生を過ごしていた。
大統領暗殺事件の時効の15年はとっくに過ぎていた。
「結局この30年間、警察が私の前に現れることは無かった。まあ仕方ないだろう。あの暗殺は完璧だった。
 私を割り出すにはもはやタイムマシーンでも使わなければ不可能だ」

その時、部屋のドアが吹き飛び、武装した捜査員がS氏の部屋になだれ込んできた。
あっという間にS氏は拘束され、大統領暗殺の容疑で逮捕されてしまった。
手錠をかけられたS氏は尋ねた。「何故今頃になって私が犯人だとわかった?あれは完璧な暗殺だったはずだ」
「ああ、お前の犯行は完璧だった。しかし、数分前に15光年離れたY星から通信が入ったのさ。たった
 今、お前がライフルの引き金を弾く姿がY星の天体観測所で確認できたと」

846:創る名無しに見る名無し
09/09/15 20:17:41 Q99raDeJ
書き込んだ後に気づいたが、時効過ぎたのに逮捕っておかしいな。スマン

847:創る名無しに見る名無し
09/09/16 09:37:53 UQGq/bvU
30年経過じゃなくて15年、15光年じゃなくて7光年だったら辻褄合ったのにね

848:創る名無しに見る名無し
09/09/16 19:41:45 2i4hl24T
>>845
もうちょっと練り直したら良作になりそう

849:創る名無しに見る名無し
09/09/16 21:46:39 vQJnftrN
国外に出ていた時間は、時効がカウントされないとか無かったっけ?

850:創る名無しに見る名無し
09/09/16 23:39:57 c6Ppb5bM
自公は終わったけどね

851:創る名無しに見る名無し
09/09/17 00:14:02 IGQBvfzw
>>845|∀・)風呂で変換してきた。
オリジナリティソは無い

時間旅行

 ぼくは早くに両親を亡くした。
生まれたころに父親が流行り風邪でぽっくり死に、母親は中学生の頃に事故に遭い亡くなった。
ぼくには父親の記憶は全く無かった。
ほんの十数年前までは片親の家庭はこどもを学校へやるのも大変だったが、さいわいにも好景気によって国の奨学金制度が大幅に拡充され、ぼくは最高学府まで通わせて貰うことが出来た。
そしてがむしゃらに働き、数年後かわいい恋人まで出来た。
 彼女とはもうすぐ結婚をする。

 ぼくが大人になるまでの十数年で科学技術は驚くほど進んだ。
自動車事故は、自動車のオート運転システムと公共交通機関の発達により全くといっていいほど無くなった。
また見える限りの星に自由に行く事が出来るようになり、長期休暇は星間宇宙船で火星に行くのが常識になった。遠方の星の様子も手に取るように観察でき、ある種の透視技術により、遠い星から過去の地球の様子を観察する技術が確立された。
その技術により、いくつかの歴史的事件の真相が明るみに出た。

 最近広告でよく出てくる旅行の宣伝を見てぼくは小さい溜息を吐いた。
恋人はそれに気づいたのかぼくに話しかけてきた。
「ねえ、あなた新婚旅行はあれに行きましょうよ」
「えっ」
とんでもない。
その広告はとても高額な宇宙旅行だ。行く先々で過去の星々の様子を見ることが出来る、つまり懐かしい地球の地上の様子を見ることが出来るのが売りだった。
ぼくが貯めたお金は結婚の何やかやで底をついてしまうはずだった。
「だいじょうぶよ」
にっこりほほえむと彼女はぼくに説明しはじめた。

852:創る名無しに見る名無し
09/09/17 00:14:48 IGQBvfzw
 彼女の家は、すこし政財界の事を知っていれば耳にしたことのある大変な名家だった。
しかし彼女がこどものころに、父親が亡くなり、後を追うようにして母親も亡くなったという。
財産はあったが、悪い大人や親類にむしり取られた。彼女がぼくと出会った頃には
そんな過去の栄光もたくさんの不幸も感じさせなかったが、そういった共通する育ちのせいかすぐに打ち解けた。
そして、ぼくに内緒にしていたのだが、最後に残った遺産を旅行に遣おうというのだった。

 ぼくは強く反対したがねばり強く優しい彼女に説得されてしまった。

 ぼくたちは結婚式を挙げるとすぐに宇宙船に乗り込んだ。
高額とはいいながらも、初期の富裕層向けとは違い、団体旅行である。
宇宙船はたくさんの人でいっぱいだった。

 いまは妻になった彼女が言った。
「おかあさんがきれいに見えるといいわね」
「うん。きみのお父さんとお母さんもね」
宇宙船は発進した。

 宇宙船はいくつかのステーションや星の上の基地に立ち寄り、そこで見たい過去の様子を見ていく事になっていた。
いちばん安いコースを買ったぼくらは最初に十年前の様子を見ることにしていた。
見ると言ってもほんの数秒だけである。
しかしそれで充分なのだ。
 地球からは十光年先のステーションで、十年前の僕を見ると、僕はいやにだぶだぶした服を着て学校に通っていた。
「いやだな。かっこわるい」
僕がつぶやくと、彼女が笑った。
何本か隔たった道を行く彼女は髪を編んでていて今よりもずいぶん痩せていた。
僕らは昔は知らずにいたが、近所に住んでいたのだ。
「いやだ。がりがりだわ」
僕は十年前の彼女も可愛いのに、と言っておいた。

 そしていくつかの基地やステーションを経て、最後のステーションに着いた。
見える光景は順々に古くなり、古い光の中、だんだんとうすぼやけていく懐かしい過去が見えた。
さっき見た風景では彼女はまだ大きな邸宅に住んでいて、ぼくは不況で福祉政策の圧迫された施設で暮らしていた。

「あとひとつね」
「うん」

 疲れ気味の添乗員に、最後のためにとっておいたチケットを全部渡すと、添乗員は少しびっくりしたようだった。
見る「時間」が長いのだ。器械の調子を合わせ、見る過去の時間を長くとればそれだけ高額になる。
しかし、添乗員はすぐにまた商売用の顔に戻ると、手早くチケットのデータを携帯端末に通
し「3番にどうぞ」と、古風なデザインの望遠鏡を示した。

 ぼくらは緊張してレンズを覗き込んだ。

 うすぼんやりとした影のピントが合う。
車が道を走っていた。
二十年前の当時の最上車種である。
運転席には裕福そうな男と助手席には美しい女性が乗っている。
車のスピードはそれほどでもない。
しかしある角を曲がったときに、そこで偶然よろけた婦人があった。よける暇もなく婦人は車にはねられた。
 その瞬間、無意識に僕も彼女も目をつぶった。
先に目を開けたのは彼女の方で「しっかり見なきゃ」と涙ながらに僕を励ました。

853:創る名無しに見る名無し
09/09/17 00:16:12 IGQBvfzw
高価な車の中では男性が胸を押さえていた。
一見怪我は無い様子だが、じきに彼は動かなくなった。
妻らしい女性は、はねられた女性を介抱していた。
三人は救急車に乗ったが男性もはねられた女性も助からなかった。
裕福な夫妻の夫の葬儀の何日かあと、気落ちした妻の方も亡くなってしまった。
あるじ夫妻の消えた豪壮な邸宅で、使用人に囲まれてまだ幼い妻が泣いていた。

 ぼくは耐えられなくなって望遠鏡から離れた。
視聴時間はまだ少し残っていた。
「あなた?」
「もう、いいんだ」
「私も、もういいわ」
見なくても分かっている。二十年前の僕は泣くことも出来ずに、小さなアパートでぼんやり座っている。
ここから始まった事は僕も彼女もよく憶えている。
ぼくと彼女、それぞれにいくつかの不幸が重なって行く。ここから十数年ぼくたちは出会うことは無い。

 妻はそれでも変にすっきりした顔で泣いていた。
「これでいいのね」
「うん」

 僕らにはこれ以上見たい過去はもう無かった。

時間旅行終わり

854:創る名無しに見る名無し
09/09/18 10:44:09 uEcK2RYR
時間旅行面白かった。

855:創る名無しに見る名無し
09/09/18 17:22:59 WtvkwPfW
>851-853
すんなり読めたんだけど、ひき逃げ犯人不明じゃなくて救急車で3人運ばれてる
ので、忘れていた交通事故の被害者、加害者の関係を改めて確認すべく、妻がなかば
強引に、夫に過去を見せたのか、あるいは
交通事故も加害者被害者の関係を夫妻とも理解せず、たまたま過去を見たら
そういう関係だったのかが、いまいち理解できなかった。
単に俺に読解力が無いだけかもしれないけど。


856:創る名無しに見る名無し
09/09/18 21:07:34 THe4uml6
>855そーいやそーだ。すまねぇ
最初はひき逃げ犯で書いていたのに気が付くとほのぼの路線(?)になりました

857:創る名無しに見る名無し
09/09/19 17:38:05 ZaUepbUA
「本日はどうされました?」
パイプ椅子に腰かけた若者にN氏は問いかけた。彼の診察は何時もこの言葉で始まる。
「どうしたもこうしたもありません。貴方を取り調べに来たのですよ」
またか。N氏は思ったが声には出さない。精神科医がこんな事を言ったら治療は成り立たないのだ。
「成る程。貴方は自分を刑事だと思い込んでいる。違いますか?」
巷で流行っている刑事ドラマの影響だろう。近頃の患者は皆が自分は刑事だと言うのだ。
「思い込みではありません。私は本物の警官です」
若者は眉間に皺を寄せながら否定した。これも他の患者と同様である。
「ならば何故この診察にいらっしゃったのですか?私が容疑者なら署なり交番に連行してから取り調べるでしょう?誰かに連れて来られたからこの診察室に来たのでしょ?」
ここまで言うと若者は溜め息を一つ吐き、診察室から出ていった。
引き留めはしない。他の患者と同様に彼も再び診察を受けに来るだろう。やれやれとN氏は椅子に深く腰を沈めた
「やっぱり駄目です。アイツは自分が精神科医だと思ってる」若い刑事は取調室と書かれたプレートを親指で差しながら上司に報告をした。

858:創る名無しに見る名無し
09/09/19 17:45:53 ZaUepbUA
>>857やっちまった
N氏→×
エヌ氏→○
読んでくれた方有り難う御座います&申し訳ありませんが、上記を脳内変換申してくだされ

859:創る名無しに見る名無し
09/09/19 20:17:09 Bw7dgIPF
>857-858
投下乙
特にエヌ氏しばりは無いのでN氏でも問題無いと思うが。

860:創る名無しに見る名無し
09/09/19 21:14:54 yMHCAcht
>>857乙。世にも奇妙のこの話思い出した
自分を女医だと思っている、女性と話をする男性精神科医。
話が終わり、女医もどきの女性は颯爽と去って行く。
その様子をモニタで見ながら思案する精神科医にスタッフが「お疲れでしょう」と部屋に戻るよう勧める
実は患者は男性のほうで、女医もどきは本物の女医。診察のため、わざとだまされていた。

861:創る名無しに見る名無し
09/09/20 11:02:47 rZzd58R6
人一倍時間にうるさい博士が究極の腕時計を作った。
予め設定しておけば1日の行動の最も効率的な配分を割り出し、急な予定が入っても常に適切な指示を出すという物だ。
博士は1社にだけこの腕時計の販売権を譲るという。各社は博士に多額の賄賂を送り、大金をはたいて接待をした。
特にエヌ氏の会社は相当額を博士に使ったがその甲斐あって販売権獲得の最有力候補であった。
そんな新聞記事を読んでいると電話が鳴った。
「エヌ社長!博士が販売権を我が社に譲ると申し出ました!」声の主は慌てた様子で告げる
「君、少し落ち着きなさい。喜ばしい事ではないか」
「しかし、博士は一時間以内に研究所に社長が来て直接契約を結べと仰っています!」
「安心しなさい。博士の事だ、こんな事もあろうかと全て準備が出来ている。君は少し慌て過ぎだ、珈琲でも飲んで落ち着きなさい。」
博士の事だ、時間通りに向かわなければ契約は結ばないだろう。
電話を切ったケイ氏は口元を緩ませながら再び新聞記事に目を通した。

862:創る名無しに見る名無し
09/09/20 11:10:28 rZzd58R6
>>857に続き、一人で連投失礼しました。
>>859
そうでしたか。初投稿だったので気にしすぎたようです
>>860
やっぱりアイデア自体は在り来たりでしたね…

863:創る名無しに見る名無し
09/09/20 21:14:08 3Cn1ZZ54
『診察室』

 エヌ氏は勤務医である。
今日も白衣を颯爽と着こなし、診察室の古い灰色の椅子に座ると患者を待っていた。
「次の方」と看護婦が呼ぶと、ひょろりと細長い、いやに顔色の悪い青年が入ってきた。
「どうされました?」
エヌ氏が尋ねると、若者はびくびくとして上目遣いに彼を覗き込んだ。
「今日は……ぼくは…」
「ゆっくりでいいんですよ」
親切そうにエヌ氏がうながすと、若者は訥々と語り始めた。
若者はどうも自分が死んでしまったのではないかと言った。
その証拠にまったく自分が空気のように感じられ、まわりの事も薄布を隔てたように、ぼんやりとしており、痛覚も空腹も感じないのだそうだ。
エヌ氏は彼の悩みを親身に聞いてやり、最後にカルテにドイツ語で「統合失調症」と書き込んだ。
 看護婦に処方箋を渡し、次の患者まで一息入れる事にした。
コーヒーをすすりながらエヌ氏は言った。
「景気のせいか、彼のような人間が近頃、多いな」
「ええ、ほんとに」
看護婦も頷いた。
 診察室を後にした若者は薄気味悪そうに後ろを振り返った。
「あいつら、自分が死んでるのに、ちっとも気づいてないや」

『診察室』終

>857>860
というような感じに、某洋画の方を思い出したなり

864:遺産
09/09/20 23:33:32 3Cn1ZZ54
 資産家のエヌ氏はまだ若かったが死の床にあった。
傍らには看護婦と有能な執事が控えている。

 執事に案内されて病室に入ってきた美女は、涙ぐんでエヌ氏の手を握った。
「ああ、ごめんなさい。わたしが悪かったわ」
エヌ氏は苦しい息の下から言った。
「いいんだよ」


 エヌ氏は学生時代に彼女と結婚したが、貧困に喘ぎ、甲斐性の無さに愛想を尽かされたのだった。
そのように若い頃は貧しかったエヌ氏だが、離婚後、努力の末に近頃一財産を築いた。
しかし、突然の病魔に襲われ、余命幾ばくもない。
遺産を別れた妻に渡すために探し出させ、病室に呼んだのだ。
金の無い夫を見限った冷たい女だったが、エヌ氏は今も彼女を愛していた。
ショート・ヘアの彼女は今も美しい。
資産家になったことすら知らなかったらしいが、執事から遺産の話を聞くと、彼女はほんのすこし嬉しそうだった。
……やっぱり僕よりお金が好きなんだな。
とエヌ氏は思ったが、彼女の喜ぶ顔を見ることが出来て、エヌ氏の胸は穏やかな喜びに溢れていた。
遺言状の写しを手にエヌ氏の元妻は帰っていった。


 そしてエヌ氏はしばらく眠ってしまったようだ。

865:遺産
09/09/20 23:34:36 3Cn1ZZ54
 ぼんやり目を覚ますと、ノックの音がした。
執事がドアを開けると、先ほどと同じ美女が入ってきた。
ロング・ヘアの彼女は涙ぐんでエヌ氏の手を握った。
「ああ、ごめんなさい。わたしが悪かったわ」
エヌ氏はそれを夢のように思い、苦しい息の下から元妻である美女に伝えた。
「いいんだよ」
話すこともままならないエヌ氏に代わり、執事が彼女にエヌ氏の遺産を与える話をすると、彼女はすこし嬉しそうだった。
……やっぱり、僕よりお金が好きなんだな。
と、エヌ氏は又思ったが、彼女の喜ぶ顔を見ると心は穏やかな喜びで溢れた。

 また、エヌ氏は薬のために眠ってしまっていたようで、目を覚ますと傍らにはあの同じ美女が立っていた。
肩にかかるほどの長さの程良いロングヘアの元妻は今も美しかった。彼女はエヌ氏の手を握ると、涙ながらに訴えた。
「ああ、ごめんなさい。わたしが悪かったわ」
エヌ氏は満足感に満たされながら元妻である彼女に言った。
「いいんだよ……」
やはり、何も知らなかったらしい元妻は、執事から遺産の話を聞くとすこし嬉しそうだ。
……やっぱり、僕よりもお金の方が好きなんだな。
とエヌ氏は思ったが、彼の心は安らかに満たされていた。

 既にエヌ氏は虫の息だった。
と、病室の外が騒がしくなった。
有能な執事は医者がエヌ氏の臨終を告げると、病室を出た。
エヌ氏の一人目の妻と二人目の妻と三人目の妻が掴み合いの大喧嘩をしている。
ショート・ヘアの美女と、ミディアム・ロングの美女と、ロング・ヘアの美女は同じ顔をしていた。
瀕死のエヌ氏も元妻同士も知らないことだったが彼女らは三つ子の姉妹であった。
エヌ氏は彼女達を愛するあまり、同じ顔の美女を探しだし妻にしては、貧困のために捨てられていたのだった。
遺産はきっちり三等分されていた。



866:アフリカの不良学校
09/09/22 16:02:10 1+SwxwCh
A:「ンパニマニマニ」
B:「マニクニクララエポマキ」

C:「シャダラゲンポキフムフミヤ」
D:「ケサンダマルケスマカハラマカハラ」

先生:「N君、彼らはなんていっているのかね。」
「特に意味のあることはしゃべってません。」
先生:「N君それでは、君を通訳に雇った意味がないじゃないか。」
「強いていえば一つ、ケサンダマルケスは・・・うっ・・・・」
先生:「どうしたN君・・・・・・」
「と、とりぜず意味なんてないですからしゃべってみてください。うっ」
「ゲボンゲボン、サラへポヤ」
そうです。そうです。それでいいんです。最初はみんなむづかしいというより
恥ずかしいんです。
「エポマルファイアーゲトマリア」
そうです。その調子です。
「あっ先生!最後にミカンダレとは決して言わないで下さい。」
「ミカンダレで先代の先生はやられました。」
「ケサンダマルケスも言わない方がいいみたいだな。」



867:創る名無しに見る名無し
09/09/22 16:40:58 9QDLldi8
>861
影武者いればエヌ社長も安泰だ!

>864-865
貧困なのに美女と3回も結婚できるエヌ氏、正直羨ましいw

>866
通訳しっかりしろ!ちゃんと仕事もしろ!もう遅いかw

868:創る名無しに見る名無し
09/09/22 21:25:38 4OJFXuJK
>861が分からないんだが

869:創る名無しに見る名無し
09/09/22 23:00:13 tz9IKIup
「皮肉られた願望」
2050年・・・
辺りにはビルが立ち並んでいた。
ここは東京。2009年の景色とはかけ離れている。
建物は電脳要塞のような家。
全てに電波が通っている道や道路。
とにかくすごかった。今では漫画に出てきそうな都市である。
しかしこの時代に生まれた者たちにとっては当たり前の光景となっていた。

彼もこの時代に生まれた若者の一人・・・
坂田英博。
彼はこの時代では結構有名だった。
この時代ならではの小説家なのだ。それもネットで有名な顔さえ見せない謎の小説家。

英博「ん・・・ふああ、疲れたな」
彼はかなり眠そうだった。
英博「今何時だ・・・ああ、もう2時か。早いものだな」
もちろん2時といっても深夜の2時である。しかしそれが彼にとって普通だった。
英博「さて、今回の小説も出来がいい。たまには感動系というのもいいもんだな。なにしろ、今までほとんどブラック系だったからな・・・」
彼は金もあり余っており、使い道に迷う程だった。

一方、この時代、こんな人間もいた・・・
彼の名は、榎並忠弘。
この時代を特に嫌う人間・・・ジャーナリストだった。
無論、こんな人生だったため、早々金も集まらなかった。

忠弘「くそっ・・・なぜだ!なぜ誰も俺の言うことを聞かないんだ!こんな世の中なんか嫌いだ・・・」
彼はこの電気に満ちた世界を批判し続けた。
彼は九州育ちだったからだ。
彼が子供の頃、まだ九州は自然が残っているところがあった。
そこで彼は感動した。自然の美しさに、木々のもたらす安らぎを・・・
だが・・・それもつかの間だった。
彼が20歳の時、この自然の木々が伐採された。
それは醜く、とても残酷な光景だった。彼にとって地獄のようだった。
人間というのはなんとみじめな生き物だったんだ。あの生き物たちが暮らす平和な自然はどこへいったんだ。
こうして彼は上京し、自然の素晴らしさを伝え、この世界を元に戻すという願いをもった。

忠弘「うう・・・こんな人生はもううんざりだ!神でもなんでもいい!誰か僕に同意してくれる奴はいないのか!」
テレビや雑誌などにもでているのも関わらずに、誰にも相手にされず同意の手紙も0。
確かに最悪の人生だった。
だが、誰も知らなかった。この後世界は彼の逆襲に陥ることになるとは・・・



今日はここまで。続きはまた明日頃。

870:創る名無しに見る名無し
09/09/23 00:39:24 sdGSOPZY
ショートショートスレで連載かよ
星っぽくないとかSS気分な文章なのは百歩譲って問題扱いはせんが、落ちまで書き切ってから投下してくれ
他に適切なスレがないかも併せて再考してくれ。KYっつーか場違いだ

871:動物大学
09/09/23 13:09:15 JbRdQP3s
人間ってのはおかしなもんだな。
動物園なんておったてて、おれたちをいろいろと集めて見世物にする。
俺たちは自分たちで見世物なんて思ったことないけどな。
なあ玄さん。オランウータンの玄さんは時々作業員からもらいタバコをする
のが楽しみだった。玄さんいわく「おれはたばこなんかうまいとおもったことねぇ。
もらいたばこだからうまいのさ。」
 玄さんは最近死について考えている。無邪気な人間ドモに何かを教える為に・・・

この動物園でも去年の暮れ寅さんが逝った。バンビは今、闘病中だ。熊さんのヤツも
おととし・・・・
一部のやつを除いて、ご近所さんのことしらねぇのこいつらばっかりだ。
「おい、ごり吉今日は俺いらねぇから、ハイエナやんのところに飯まわしといて
やってくれねぇか。」
「はいさ。エナヤンが本当に遠慮深くなると、なんだか悲しいっすからね。」
「やつらコインと札があれば御の字だと思ってる。」
「チンパンのエイジが今、金融勉強してるからいつかどうにかなる。」
「いつか俺たちも経済的に開放されたいっすね。」

オランウータンの玄さんは哲学の先生だ。今日も死について考えている。


872:どてらと猫
09/09/23 13:44:22 JbRdQP3s
僕はあの子猫が大好きでした。
川辺に散歩に出かけたときに、片方の目がからすにやられていました。
にゅやあにゃぁと鳴いていました。かわいそうなので家に持って帰って
看病しました。でも片目だけでも元気なもので家の中を走り回りました。
あまり暴れまわるので、糞や尿もあちこちにもらすのでしかたなく、もといた
川辺にもどしました。やっぱりお天道さまの下が一番です。川辺の道を
一緒に歩きました。子猫が先にいったり、僕が先にいったりじゃれたりしながら、あるいて
いるのをお天道様がスポットライトのように照らし出していました。

いまその川辺にはホテルが建っています。看板に子猫のダンスと書いています。
その脇には小さな社が建っていて、顔のないお地蔵さんがいます。

なにがかよくわかりませんが、ぼくは「そんなの土手でいいやん」とオモイマス。
もう両目を開けて見られます。

僕たちは、縁日の日には違うお地蔵さんのまわりで宴会を開きます。

スンマセン






873:創る名無しに見る名無し
09/09/23 14:02:46 HkPQKIUN
うーん、二作ともよくわからん

874:トンネル
09/09/23 14:04:20 JbRdQP3s
トンネルを越えるとそこは雪国だったというのは、かのノーベル賞文学者の
ゆうめいな一節だが、トンネルを越えると人格の変わる男がいた。
人格が変わった後の言葉はいつも感嘆詞ではじまる。
「おっ」「やっぱり」「なるほど」
 それだけでいったい何がわかるというのだ。

875: ◆Qb0Tozsreo
09/09/23 14:16:21 eC39bImY
>>873
わかりやすいのを投下します。

 『つり人』

 F氏は、つりが得意だ。
 海でも、川でも、湖でも、行った先ではかならず大物をつってくる。

「でも、俺がつったいちばんの大物は奥さんなんだけどな」

 これがF氏の口癖だ。
 逆につられたことに気づいていないだけなのだが。


 昨日もF氏は、いつものようにつりにでかけた。
 それなのに、朝になっても帰って来ない。

 心配になった私たちは、F氏の行きそうな海や、川や、湖を捜しまわった。
 捜索願いも出して、大勢の人たちでさがし続けた。それでも、F氏の足取りはつかめないままだった。





 しばらくたって、F氏は山の中で首をつった姿で発見された。

876:創る名無しに見る名無し
09/09/23 15:06:10 HkPQKIUN
>>875
ちょっと好きw
ラスト唐突なのでもう少し意味の含みがあるとなお良いかなあ

877:皮
09/09/23 15:10:57 JbRdQP3s
 お父さんたち4人組が居酒屋に入ってきた。
 お父さんたちは長らくおしぼりで顔を拭いていた。
 すると今度はおしぼりを丸めて耳に突っ込んだ。
 次はなんと鼻。
 周りにいた女の子達がキャッキャと顔を顰めながら言った。
 実は、問題は次の行為だったのだが・・・
 お父さんたちの中の一人が、つづけてカバンを拭いていたのだった。
「あのおじさんカバン拭いていたわよ。」
「いやねぇ」
「同じ皮だといいわけするのかしら」
「きいてみなよ」
「やだよ」

878:創る名無しに見る名無し
09/09/23 17:18:24 gr7JjMnA
>>870
場違いなのならどこのスレに書き込んだらいいかくらい言えよ。
それにショートショートと一言で言っても小説なら20ページ越えるのあることくらい知ってるだろ。
絶対に60行に収まる。そんなの間違いだっつーの。
それに連載とかそんな言葉使ってるほうもおかしい。続いたとしても3レスくらいで終るのにな。

879:創る名無しに見る名無し
09/09/23 18:49:16 dBcr2gUd
投下し切ればいいじゃん
続きは明日、じゃ書き終えずに投下したように見られて当然だよ
みんな書き切ってんだから、うまく混ざろうな

880:創る名無しに見る名無し
09/09/23 22:17:10 5K15JyJ5
>>877星新一っぽくはない

881:自由の女神
09/09/23 23:31:14 JbRdQP3s
『タイムマシンと自由の女神』
 タイムマシン、これほど人心を書きたてる夢のマシンはないだろう。
タイムマシンではないが、時間を越えた出来事はどうしてロマンにつながるのだろう。
 昔、新聞にこんな記事が載っていた。1970年代か、冬山登山で亡くなった男が
発見されたというのだ。死体は氷に閉ざされて、当時の年齢のままの姿であった
という。そして家族や孫に再会したのだという。
 ところで、こういったロマンスを考えてみるに、まず時間を越えるということが
ロマンなのは人間特有の考え方だということだ。化石を発見して喜ぶのも人間だけだ。
過去に意味を見出すのは人間特有のものなのだと私は思う。
 そもそも考えといったばあい、人間の考えのことを指すのだが、時間の概念が正確にしかも深く
わかるのはとにかく人間しかいないだろう。
 ところで、私が感じるには、人は本当はタイムマシンで未来に行き
たいのではなくて過去にいきたいのではないだろうか。
それが結果的に未来を生み出すことにつながるのではないだろうか。
 恐竜がいたころを再現し、アスファルトの道路を車でひた走る。
そういった風にして初めて夢のまた夢がなかうのが人間なのだ。
 そもそも過去を知らずして未来に行けないではないか。

 くだらないことをつらつらと書いてしまったようだ。
でも世の中にはこんな事実がある。デパートの屋上に天使の秘密の飛行訓練場がある
ということだ。わかっているのは皆今のところ失敗しているということだけだ。
 そして後一つわかっているのは、天使という言葉があるにもかかわらず、天使はまだいないはずだということだ。



882:創る名無しに見る名無し
09/09/24 00:39:49 UqCSDs10
『ゆだん』

 S氏は、それなりに有名な洞窟探検家である。
非常識に虚弱体質な男ではあったが、なんとか命だけは繋ぎとめていた。

 彼の洞窟探検は常に困難を極めた。
天井から砂や蝙蝠のフンが降ってくる事は日常茶飯事だったし、
ロープから降りる、階段を下るなど、命が危機に晒されるような事も多々あった。

 しかし彼は、洞窟探検を止めようとはしなかった。
慎重に、的確に行動すれば、命を落とすことは絶対に無いのだと、確信していたし、
なにより、地下深く続く洞窟は、S氏の無謀な好奇心を刺激しつづけた。

 そして、つい先日、その好奇心は遂に、洞窟の闇を完全に照らしあげてしまった。
行き場をなくした熱意は、彼の中で燻るより他になかった。

 そんな折、S氏の元に、隣国で未知の洞窟が発見されたというニュースが入ってくる。
未知の洞窟、そのフレーズに居ても立ってもいられず、食べかけの朝食もそのままに、、
S氏は喜び勇んで自家用車に飛び乗った。

883:創る名無しに見る名無し
09/09/24 02:32:03 7gM2ZS2l
『石』

 空から雷鳴の様な音をたて石がひとつ降った。
そのため夜空は昼のように赤かった。
村の鍛冶屋はそれをナイフに鍛え、大金を得た。
 また、石が降った。音も光も前と同じく明るく激しかった。
しかし石は硬くナイフにはならなかった。
村人は石を神と崇め、クレーターの底に祠をこしらえ石を据えた。

 同じ頃、村の上空遙か彼方、異次元と異次元の狭間で、一隻の異空間旅行船に乗った航空士たちはひそひそ話をしていた。
「おい、いいのかい。無許可だろう」
「いいんだよ。あそこじゃあ、いつもそうしてるんだ」
「大丈夫なんだろうね?」
「大丈夫さ、どうせすぐに燃え尽きるか、落ちたって元素そのものが変化してしまう。落とし主は誰かなんて分かりっこないさ」

 そして、いつものように船の後尾の蓋が開き、汚物入りのポッドが空間の狭間に排出された。

石 終わり

884:創る名無しに見る名無し
09/09/24 07:29:58 eJ4eTyGo
ああ、ひさかたぶりに落ちらしい落ちを見た気がする
GJ>石

885:創る名無しに見る名無し
09/09/24 18:31:04 lHymRBFN
ドラえもんの時間旅行ネタで近い話があったような

886:創る名無しに見る名無し
09/09/25 12:51:45 Qnn+GHow
旦那、ドラえもんを引き合いに出されちゃ、酷ってもんですよ

887:創る名無しに見る名無し
09/09/25 14:53:05 cOZ4Txj6
>>885
ドラえもんが昔にいってのび太の捨てた物を使い人助けをする話?

888:創る名無しに見る名無し
09/09/25 22:28:40 8mnEzH17
>>882がわからん。おバカは寝ますね

889:創る名無しに見る名無し
09/09/25 22:48:44 pGh1VFxj
ヒント
アイレム

890:創る名無しに見る名無し
09/09/25 23:04:57 OlvcKIhG
ヒント「虚弱」「S氏」だな

891:創る名無しに見る名無し
09/09/25 23:12:47 O1JdKkvS
スペランカーを星っぽき描いただけでしょ
スペランカー知らない世代にはさっぱり分からない上、その短編自体にオチは見受けられんな
続編への繋ぎエピソードと取れなくもないが、スペランカー2の主人公は別に虚弱体質でもない

892:創る名無しに見る名無し
09/09/26 00:06:09 PB0xYMmJ
虚弱とか蝙蝠のフンとかは後半ネタバレ式に書いてほしかったですね


893:創る名無しに見る名無し
09/09/26 00:08:40 VvPGVjQz
最後に飛び乗ったショックで死んでるオチじゃないのか?w

894:ダスター
09/09/26 13:22:07 vs9Me86J
『くだらない敬称』 

とあるバーに新入りのホステスが入ってきた。新人の割にはなんでも器用に
、話を聞くのも話すのも上手だった。唯一つ他のホステスの呼び方
を除いては。
 「ケイコさん先輩」なんとなくおかしい。「アケミちゃん先輩」これもおか
しい。
 どうやらケイコが一番先輩で、二番目がアケミ、三番目が新入りのヨシミと
いうことらしかった。
 ママはケイコはケイコさんとよんでいたし、アケミはアケミちゃんと呼んで
いた。
 あるひ、そのバーで信じられない言い回しを耳にした。
「アケミちゃんさん先輩・・・・・」
 しばらくしてそんなヨシミにも後輩ができた。
 ヨシミは単に、ヨシミさんとかヨシミ先輩と呼ばれていた。
 アケミはしばらくして店を辞めた。何でもダスターの取り合いから始まった
小競り合いが原因らしい。あとあの変な呼び方も原因ではなかろうか・・・・

 どうかクダラナイと思わないで下さい。
 エレベーターガールとはちと違うのだから。
 台布巾とダスターともちと違うのだから。
 どうかくだらないと思わないで下さい。


ーくだらんうえに星新一っぽくないですが。くだらなさを満喫してください。ー

895:ダスター
09/09/26 13:23:14 vs9Me86J
器用に、→器用にこなすし、




896:創る名無しに見る名無し
09/09/26 16:56:09 Gj6wjeDV
「契約」

男は安アパートの畳に寝転がってぼーっと天井を見つめていた。仕事をクビになり、貯金もなく、ガールフレンドの一人もいない。あるのは借金ぐらい。タバコの吸い過ぎか、最近胸が苦しい。ゲホッゲホッと咳をして、男はポツリとつぶやいた。
「ああ、人生で一度くらい満ち足りた気持ちを味わいたいなあ」
「その願い、叶えてやろう」
突然、部屋の中から薄気味悪い声がして男は跳ね起きた。
そこにいたのは絵に書いたような…
「あ、悪魔…」
「まあ、お前達人間はそう呼ぶな」
悪魔は、うーんと背伸びをして首を回しながら男に言った。
「知ってるのなら話は早い。さあ願いごとを一つだけ言え。何でも叶えてやろう」
男は震えながら言った。
「で、でも死んだら魂を奪われるんだろう?いやだいやだ、死んだ後ぐらい安らぎが欲しいものだ」
悪魔は首を横に振った。
「それはデマだよ。そんなことは誰もが嫌がるだろう。俺との契約条件は、寿命一年分だ」
「寿命一年分…」
「そうだ。死ぬのが一年早くなるだけだ。さあ、さっさと決めてくれ。俺もノルマがあるからな」
「わ、わかった」
男はうなずいた。一年ぐらいどうということはない。それよりもこの絶望的状況を乗り切れるのだ。選択の余地はないと思われた。
大金、名声、絶世の美女…男の顔に笑みがこぼれる。
「じゃ、じゃあ…」
「おっと、先に契約書にサインしてくれ。血文字でな」
悪魔が爪で男の指をピッと突くと、血が滴り、それが契約書に落ちて染みになった。
「OKだ。では願いを言え」
男は考えた末に言った。
「僕を死ぬまで満ち足りた気持ちにさせてくれ」
悪魔はしばらく首をひねって言った。
「なるほど、欲望が多過ぎて一つでは足りないのか。考えたな」
「えへへ」
男はニヤニヤとしてうなずく。
「まあ、いいだろう。それでは契約を開始しよう」
男はニヤニヤしたまま、その場に崩れ落ちた。
冷たくなった男を見下ろして悪魔がつぶやいた。
「満ち足りた顔をしているな。一年後には肺ガンで苦しみ抜いて死ぬのだから、これでよかったのだろう。さあ次の契約者を探しに行くとするか…」

897:創る名無しに見る名無し
09/09/26 18:11:19 /CKpEz0o
「もういやだ」

ある日、エム氏は自宅で電話をかけていた。ちょっとした遊びへの誘いなのだが。
エム氏「行けるか?・・・・・・そうか。残念だ。」
エム氏の友人は都合で行けなく、仕方なく翌日1人で行くことにした。

実はなぜかエム氏はこういう所に運が無い。
誰かを誘おうとすると、必ずといっていいほど断られてしまうのだ。
そんな不運が、彼の唯一のコンプレックスとなっていた。
エム氏自身ももう諦めていたところだった。
・・・おっと、話が反れてしまった。すまない。では、この出来事の続きを話そう・・・

エム氏は電話を切り、部屋でテレビでも見ようとしていたところだった。
だが、電話を切って間もなくのこと・・・突然誰かからの電話がかかってきた。
エム氏は多少憂鬱になったが、しょうがないので電話にでることにした。

エム氏「はい、もしもし、どなたですか・・・」
(電話)「・・・・・・もうだめだ・・・。」
そういって電話は切れてしまった。
エム氏「なんだ?これは。変な嫌がらせをする奴もいるんだな」
エム氏は不思議がったが、同日、同じ電話は二度とかかってこなかった。

翌日、エム氏は一人でボウリング場に来ていた。アベレージは・・・175。エム氏にとっては微妙だった。
家へ帰った後、また部屋のソファに座って休もうとしたその時・・・
またも電話がかかってきた。しかも時計を見ると午後5時30分。昨日と全く同じ時刻にかかってきていた。
エム氏「またか・・・もしもし?」
(電話)「僕はもうだめだ・・・助けてください、誰か・・・」
そう言って電話はまたもや切れてしまった。
エム氏「まったく誰なんだ!今度かかってきたら、文句でも言ってやろう」
昨日とおなじく、同日にはもうその電話はかかってこなかった。

それからも、一日一回その電話はかかってきた。
文句を言っても、こうだった。
「そんなことを言われても、僕はだめなんです・・・」とか、
「なぜそんなことをおっしゃるのですか。残念です・・・」
という返事が返ってくるだけだった。
そしてエム氏はとうとう呆れてこんな手段を思いついた。
エム氏「もうこうなったら・・・奴を励ましてやろう。最初からすればよかったんだ」
エム氏はその電話がかかってくるのを待ち続けた。そしてついに・・・その電話は鳴った。

エム氏「きたな。今度こそ、これで最後にしてやる」
(電話)「・・・・・・助けてください・・・・・・・・・もうだめだ。もうだめなんです!」
エム氏「まあそんなくよくよしてても始まらないぞ。いっそ前向きに考えてみたらどうだ?」
すると、電話からは今までになかったこんな返事が帰ってきた。
(電話)「・・・私を励ましてくれるまで11日・・・遅いですね。普通の人でも7日ぐらいで私を励ましますよ。あなたには思いやりの心が足りません。これは国民全員に行いましたが、あなたが最下位というデータがとれました。それでは、ごきげんよう・・・」

・・・エム氏は電話を切った。そして、何時間かの沈黙が続いた・・・・・・
このことを後のエム氏には話さないで欲しい。彼はこのことがきっかけで、人の悩みを聞く時には随分と緊張してしまうという、新しいコンプレックスが出来てしまったのだ・・・
・・・おや、電話が鳴っている。すまないが、ちょっとあっちの方へ行くよ。

はい、もしもし・・・?え?そんなこといわずに、明るく生きていけばいいじゃないですか・・・ねえ。
え?なんですか?・・・もう20日目?・・・

898:創る名無しに見る名無し
09/09/27 15:51:29 GESYTxI8
いま、注目の地域文学賞
世田谷
URLリンク(compe.japandesign.ne.jp)

URLリンク(www.kashiward.com)
江古田
URLリンク(www.art.nihon-u.ac.jp)

URLリンク(www.sakai-bunshin.com)
湯河原
URLリンク(www.town.yugawara.kanagawa.jp)


899:882
09/09/28 01:46:45 0SO+UHED
先生で書いてみたかったのですが
未熟な自分では料理し切れませんでした
>>893さんが正解です、ごめんなさい

900:創る名無しに見る名無し
09/09/28 09:29:41 3vV7B3os
行けなく→行けず、行けなくなり

901:創る名無しに見る名無し
09/09/28 14:11:23 AkxlcAEG
 ある棋士が、長考に沈んでいた。
 たあいもない予選で、中継も取材も無く、棋士と相手と、誰かの弟子の
時計係がいるだけだった。
 歩を捨てるか、捨てないか。それだけのことを棋士は考え続けていた。
捨てれば、敵の王将の退路が狭くなる。狭くなりはするが、相手に一枚の歩を
渡してしまう。
 棋士の王将の上部に敵の駒が迫っていた。相手の持ち駒に歩が二枚ある。
それを三枚にして良いものか。棋士は三十分以上、考えていた。
 棋士は、扇子をパシリと鳴らした。扇子というものは、閉じるときに音が
出る。長考の折、何の気なしに扇子を開閉する棋士は多い。
 音。
 棋士は、刹那という言葉を思い出した。時間の長さである。指を弾く間には
数十もの刹那があるそうだ。指が打ち合わされる一瞬の時間の経過が、ひとつの
刹那の数十倍に相当するのである。
 そうだ、これも同じか。棋士は思った。一枚の木片を、大木から切り抜いた
盤に打ち込むとき、その一瞬には数十の枝分かれする予測が詰め込まれているのだ。
 棋士は天井を見上げた。
 ある大名人の言葉を思い出した。ある席で、その名人は、「百手は読めますが、
一手が読めません」と言った。飄々とした人柄の人物であり、ただのユニークな
発言として、その場は流されてしまった。晩成の人で、ほどなく他界してしまった。
 そういうことかと、棋士は思う。百手を予想するなら、ひとつの道筋を考えれば
良い。だが、一手だけを解析するなら、そこから広がる無限の予測を考えつくさねば
ならない。
 棋士は、現実に引き戻された。
 盤面を見るやいなや、迷わず歩を突きこんだ。
 声を立てずに笑った。自虐の笑みだった。名人に読めないものが、自分に読める
はずが無い。そして、読めずとも名人にはなれるのだ。無性におかしかった。
席を立って、廊下でクスクスと笑った。
 何もわかってやしないのだ。
 今、部屋の中では、私の相手が、正座で、わかりもしないことを必死に考えて
いるのだ。そこへ私も戻って、わかりもしないことを考えるのだ。
 棋士は背伸びをすると、扇子を鳴らし、真剣な表情に戻って部屋へ入っていった。
あの歩は要らなかったかと、後悔しながら。


902:創る名無しに見る名無し
09/09/28 15:57:06 aCXklxzv
変化まで考えなきゃ読んだうちに入らんだろjk
ていうか一手先って自分の手番じゃねえか

903:創る名無しに見る名無し
09/09/28 17:41:52 6eSzJpq8
>>897の題名は「もうだめだ」だった。訂正


904:創る名無しに見る名無し
09/09/29 12:13:47 MfStdQY5
>>901
禅問答のようだなw

905:創る名無しに見る名無し
09/09/30 22:08:53 YzLmGFSq
理不尽な指摘がつかない環境で書く努力をすれば?
まぁ無記名掲示板で書いてるうちは努力してないってことになるけど
しかし社会人なら自分の評価に理不尽なものが向けられる事なんて日常茶飯事なんだけどな

906:創る名無しに見る名無し
09/09/30 22:53:40 4TmJcR5q
理解した時怖い一文ってどんなのなんだろう?
自分が思いつく限りではこんなのかな?


二人の男が違った利き腕で握手をしている

907:創る名無しに見る名無し
09/10/01 10:44:56 ZYTnM9Ug
つまり二人は上下逆さまって事か

908:創る名無しに見る名無し
09/10/01 11:24:54 GCLoIhb8
さっぱりわからん

909:創る名無しに見る名無し
09/10/01 12:27:34 kStNYsAj
恋人握手なのでわ

910:創る名無しに見る名無し
09/10/01 12:52:49 tkAm+LGo
俺にもさっぱり分からん
後良くあるネタを思いついた

とある夜、私は家政婦さんとあるゲームで対決することにした
そのゲームは「物の名前を別の物に言い換える」というゲームだ
例えばミカンならミカンという単語を使わず
「オレンジ色の果物」や「柑橘類の果物」と言い表すのだ
負けたら相手の言う事を聞く、という罰ゲームもつけてゲームが開始された

……その日、私はを自分で家事をやった

911:創る名無しに見る名無し
09/10/01 12:53:56 tkAm+LGo
>私はを自分で
私は自分で全ての家事をこなした
でした。

少し分かりにくくてすみません…

912:創る名無しに見る名無し
09/10/02 14:08:16 JMIJQRDt
「メイド・ロボット」

 エヌ氏はメイド型高性能ロボットを一台購入した。
昼は家事をしてくれて、夜は冷房・暖房器具にもなる優れものだ。
エヌ氏は狭い部屋に邪魔だった布団を捨ててロボットの到着を待った。
運送員は三人がかりで重い荷物をエヌ氏のアパートに運び込んだ。
エヌ氏はおおきな梱包をほどき、片づけ、ソフトをインストールし、ウィルス対策ソフトをおなかに詰め込んで、外国産の埃だらけのメイドの衣装を水通しして干しておく。やっとのことで、外付け機器をメイドの背中に背負わせた。

 すると、玄関で呼び鈴が鳴った。
「ああ、大家さんだ」
時代がかった大家の爺さんがじかに家賃の回収に来たのだろう。
 その面倒のためにこのアパートは格安なのだ。
しかし大家は気が短い。
 エヌ氏は慌てた。
ロボットはとても重くて持ち上げることもできない。
狭い部屋にもうひとり「人間」がいて、まだ裸である。あのアナクロ大家は理解できないだろう。
一瞬のうちにそれを考え、生乾きの衣装をとって着せようとするが外付けの機器のせいで衣装が入らないうえに、
無理に着せようとしたせいで衣装はほころびてしまった。
「ああ、なんてこった。安物を買うんじゃなかった」
エヌ氏は呻いた。
倫理的安全性のため、専用の衣装を着込んでからでないとメイドロボットは動作しない機構になっていた。
あきらめてドアを細く開けると、めざとく見つけて大家が詰め寄ってきた。

「あんた、女なんか連れ込んでいるのかい」
「いいえ。あれはロボットなんですよ」
「何を言うんだ。どこからどう見ても人間じゃないか」

 しかし、大家はエヌ氏に説明されると、あっさりとロボットを理解し、
「これは便利なものだ。うちも一台買おう」と言って帰っていった。

 エヌ氏はまたロボットの基本設定入力から衣装の繕いにとりかかり、二日がかりで夜明け頃にやっと設定を終えることが出来た。
「やれやれ。夜が明けてしまった。今日がおまえの誕生日という訳だ」
 エヌ氏はスイッチを押した。
ブウンといってメイドロボットはむっくりと起き上がった。
「ご主人様、御用はありませんか?」
笑顔でロボットがたずねると、うっかり開けっ放しだったドアがばたんと開いた。
そこには大家がいて困り顔である。
「うちに届いたロボットが動かんのだよ」
「あっ」
かれの家も男やもめで、ソーイング・マシーンなどない。
しかも、メイドロボットは改変不可能な初期の顔認識で大家の爺さんを主人と認めてしまった。
けっきょく、型落ち品のメイドロボットは、大家の爺さんの買った最新式のロボットの衣装の繕いを初仕事にすることになった。
大家の爺さんはすまなさそうにして、最新式のメイドロボットとエヌ氏の型落ち品を取り替えてくれた。

 エヌ氏は後にメイドロボット設定業と伸縮式のメイド衣装の特許でひと財産を築いた。

「メイド・ロボット」終

913:創る名無しに見る名無し
09/10/02 14:15:30 qbJ0iB49
取って付けたようなオチがシュールw

914:創る名無しに見る名無し
09/10/02 16:14:10 LJOKmY5E
ちょっと言い回しがくどいように思うんだけど・・・
もう少し楽に読ませて欲しいってのは俺だけ??

915:創る名無しに見る名無し
09/10/02 16:19:22 2kA7cyv5
イマイチ
本当に取ってつけたみたいなオチだな

916:創る名無しに見る名無し
09/10/03 17:31:47 o0Y1Agj4
「挑戦状」

「博士!変な男が研究所のドアの前に立っているんですが・・・博士の知り合いでしょうか?」
「なに?この辺に知り合いなど居ないはずだが・・・」
しかし、助手が言うとおり、そこにはエフ博士と同じ白衣を着た少し歳をとった男性がいた。

「なんですか、あなたは。この研究所に何か用ですか?」
すると男はこう答えた。
「私はあなたに挑戦状を申し込みに来たのです。ぜひ私と新薬の開発で勝負をしようじゃありませんか」
「なんと!急にこんな挑戦を申し込まれて驚きましたが、私はうけてたちますよ。それで、なんの薬を作るんですか」
「簡単です。一度死んだ動物を完全に回復させ生き返らせる薬です。より完璧な薬を作った方が勝ちです」
「なるほど、おもしろいではありませんか」
こうして二人は、共に対決を認めたのだった。
「では、私はこのへんで。1週間後にまた会いましょう」
そう言って、男は帰っていった。
「博士、大丈夫なんですか」
「なに、平気だ。1週間とは少し短いが、期限さえ間に合えば私は勝てるよ」
エフ博士は自信満々な顔で、新薬の開発に取り掛かった。

「あれから3日がたったけど、まだ博士が研究室から出てこない。これはどういうことだろう」
助手が心配して部屋のドアを開けようとしたが、鍵がかけられていて、開けられなかった。
「困ったな。これじゃ、博士の体がもつかどうか心配だよ・・・」
助手は不安と心配を抱きながらも、自分の研究室へ戻っていった。

それから4日後だった。約束通りあの男がやってきた。
「さあ、エフ博士の成果はどうなんだ」
「それが、まだ出てこないんですよ。そろそろ出来る頃だと思うんですが・・・」
助手がその言葉を言い終わったかそうでないだろうか、そんなタイミングで博士が研究所の外に出てきた。
「どうも、待たせてすみませんでした。ようやくできましたよ」
博士が持っている瓶の中には、紫色の液体が入っていた。
「なかなかできがよさそうですね。しかしこっちも負けてられませんよ」
そう言うと、男も紫色の液体が入った瓶を取り出した。
二人の薬は、博士の方が若干紫色が濃いぐらいの違いしかなかった。

「似たような薬ができてしまいましたな」
「そのようですが、効果はちゃんと違うはずです。マウスもここに2匹います。この場で対決しましょう」
そう言って男は、マウスを一匹取り出し針で腹を刺した。
「このマウスの心臓を刺しました。あとはこの薬を使うだけです」
男が液体をマウスにかけると、開いていた針の刺し口が塞がり、血が止まった。
その後、マウスの目が開き、手足が動く。穴は無くなり、完全に針を刺す前の状態になった。
「なんと、本当に完全に生き返ってしまうとは。驚きました。でも、こちらの薬はもっと凄いですよ」
エフ博士は液体を取り出し、そのままかけてしまった。
「なにをしてるのですか?まだマウスは死んでいませんよ」
「ここからですよ。よく見ておいてください」
液体をかけられたマウスはどんどん弱っていく。すると、突然腹から血が噴出し、目からも血が出てくる。
手足がちぎれ、なんともグロテスクな姿になる。
マウスは原型を失い、そのまま流血し動かなくなった。
「薬を使って死なせるとは、なかなか技術がありますね」
しかし、博士は何も言わずにマウスの方を向いていた。
すると、マウスはまるで逆再生のように血が流れ、血は全てマウスの方に入った。
体が元通りになり、ちぎれた手足がくっついていく。そのまま体は元通りになり、マウスは復活した。
「どうですか。一度死んで、生き返ったのです。ただ生き返らせるだけじゃ、つまらない。だから、死なせることさえも薬を使ったのです。
それに、本当の科学者なら科学を最低限は利用しないといけません。これこそ、研究者のモットーです」
男は一時言葉を失ったが、すぐにしゃべり始めた。
「いやはや、やはりあなたは研究者の鏡と言うべき人物です。実は私は、あなたの実力を試しにきただけなのです」
「そうだったのですか。しかし、一体だれから頼まれたのですか」
「あなたの父親です。そろそろ一人前になったか知りたかったそうで・・・」
「な、なんと!」
博士は驚きを隠せなかったのか、父親の仕業だと分からなかったからか、研究所に入りしばらく黙り込んでしまった。

917:創る名無しに見る名無し
09/10/03 17:33:57 o0Y1Agj4
60行ぎりぎり間に合った・・・
よかった。
大体星氏らしく書いてみたけど、終り方いまいちだったかな・・・

あと、連投スマソ

918:創る名無しに見る名無し
09/10/03 22:02:13 ZoS18dLq
>>862
いやありきたりとか、そういう意味じゃないよ。誤解させてゴメンね

919:創る名無しに見る名無し
09/10/03 23:46:03 dx0mvXGR
「人類最強の男」

俺は確実に人類最強へ近づいていた。
もはやこの地上に自分より強い存在など居ない。
これ以上最強に近づく為にはどうしたらいいか、俺は考え、実行した。

その瞬間から今まで、俺は常に勝ち続けていた。
一瞬たりとも、負けなかった。

姉は言う「いい加減働いたらどうなの?」と。
しかしそれは出来ない。
人類最強の名を己の物にするまで
俺は常に勝ち続ける、未来の自分に!

920:創る名無しに見る名無し
09/10/04 00:39:46 woT7IW5S
どっかで見たコピペ思い出した

921:創る名無しに見る名無し
09/10/04 01:56:09 Xpe3LfDA
だめですじゃんw

922:創る名無しに見る名無し
09/10/04 17:50:22 LoYetr0f
>>919
ちょっとワロタw

923:えれぽん
09/10/04 22:27:59 fjUn72Ek
「知らなきゃ良かった」

変わり者ではあるものの、天才的な頭脳を持つエフ博士。
ある日、彼に電話がかかってきた。着信番号は旧知のエヌ記者の番号である。
「もしもし」
「あ、博士!助けて下さい!」
エヌ記者の何やら切迫した叫びが聞こえてくる。
突然、聞き覚えの無い男の声が割り込んできた。
「初めまして博士。お聞きの通り、エヌ記者の身柄は我々が預かっております」
「ふむ。それはつまり誘拐ということだね。となれば私に何か要求があるのかな?」
「さすが博士、話が早い。実は、博士に開発して頂きたいものがあるのです」
「それなら、直接私を狙う方がもっと話が早いだろうに」
「実は最初はその予定だったのですが・・・博士は滅多に外出されず、研究所のセキリュティも完璧でして」
「つまり、狙いやすい所を狙ったわけだね。で、何を開発しろと?私にも出来ない事があるよ」
「開発して頂きたいのは読心機とでも言いましょうか、つまり、他人の考えてる事が分かる機械です」
「・・・そんなもの何に使うのかね?ろくな事にならんと思うが」
「出来るか、出来ないか、でお答え頂きたい。もちろんお返事次第でエヌ記者は・・・」
「そんな物ならもう作ってる。発表はしとらんがね」
「なんですと!?本当ですか!?」
「若い頃にな。探せばどっかにあるはずだ」
「そ、それが本当ならエヌ記者はすぐ解放する。これで将軍様もお喜びに・・・」

エヌ記者が解放されて一ヵ月後。
「結局、彼らは何者だったんでしょうねえ?明らかにプロでしたよ。犯罪組織とも違うような・・・」
エヌ記者がつぶやく。
「まあ、どっかの権力者の手下だろうさ。権力者ほど周りが信用出来ないものだからね」
エフ博士はTVのニュースを眺めながら答える。
半月程前から狂った様に粛清を開始した某国の独裁者が、ついにクーデターを起こされて殺されたそうだ。
「だからろくな事にならんと言ったのに・・・」
博士は若い頃、世の女性の本性を知った時の苦い記憶を思い出していた。



924:創る名無しに見る名無し
09/10/05 10:51:53 vgwgFLQT
>>923
途中で「将軍様」って言うのはなくてもよかったかと……

925:創る名無しに見る名無し
09/10/05 13:43:39 eCY1aqcS
亀だけど、>>438
>>434の作品の事を言ってるんだろうけど、縦読みの意味がわからない。
どこを縦読みするの?

926:創る名無しに見る名無し
09/10/05 14:56:25 gQNKV+hA
>>925
どこにも縦読みなんて書かれてないよね?

それを言うなら縦書きだ
察するに画像で投下したことだろう
これマジレスしてよかったのかな…

927:創る名無しに見る名無し
09/10/05 15:16:44 Z6kd/X30
じゃあ俺もマジレスするから安心してくれ
926の通り、432が縦書き文章を画像化した.jpgファイルだったのよ
.jpgでうpするのとワードかなんかで縦書き文書作って.docでうpするのと、どっちが読まれやすかったりするんだろかね

928:創る名無しに見る名無し
09/10/05 15:23:06 wx3ymxtB
>>927
Wordを持っていない人も多いから、PDF/画像/プレーンテキストがいいんじゃない?

929:創る名無しに見る名無し
09/10/05 15:33:45 ZEkVIRJn
設定便乗すいません。

「続知らなきゃ良かった」

変わり者ではあるものの、天才的な頭脳を持つエフ博士。
ある日、エヌ記者がやってきた。
「もう僕、女性なんて信用できません!」
「いきなりどうしたんだね?」
「昨日、エス子と食事の約束したのにドタキャンした上に
 別の男と歩いてたんです!
 酷いと思いませんか!?」
「乙女心と秋の空・・・か。
 もう秋だね」
「季節感じてる場合じゃないですよ!
 こうなったら僕も浮気してやる!」
「ふむ・・・そうだ、これを試してみるといい」
「何です?この変な色の薬は?」
「ちょっと耳を貸しなさい。
 これは染色体のゴニョゴニョ・・・」
「えーーーーっ!
 女になれる薬!?」
「そうだ、この間マウスで成功してね。
 人間の実験体を探してたんだ」
「何だか急に悪寒が・・・」
「まあまあ、女性心理を知るのも重要だよ。
 実は私自身でも試してみたから大丈夫さ」

数日後。

「もうワタシ、男性なんて信用できません!」
「今度はどうしたんだね?」
「だって彼、女の方が良いって言うんです!」
「エヌ君、もう私に近づかないでくれ」

930:創る名無しに見る名無し
09/10/05 22:01:19 eCY1aqcS
>>926>927
ごめん、縦書きと縦読みを読み間違えてた。
ありがとう、お二人のお陰ですっきりしました。

931:創る名無しに見る名無し
09/10/07 00:30:28 YGYkUEk5
あげ

932:創る名無しに見る名無し
09/10/10 13:22:23 PIA9Rc4e
作家さんお待ちしてます~

933:創る名無しに見る名無し
09/10/12 09:07:42 hMMXbEjr
>>929
オチは読めるけど、面白いw

934:創る名無しに見る名無し
09/10/12 14:02:04 +hoDgIAl
オチ読めるってのは、期待を裏切らないって事だよ

935:jホフ
09/10/13 14:11:20 fi6KZltQ
200Ⅹネン、有人宇宙船が金星の近くで爆発した。
乗組員達はなぜか死ななかった。
死ぬよりも、生き残った後どうするのかの方が問題であった。
 なにせ大宇宙である。果てすらない。
霊体のようなものでみな生き残っているからして、死すらないだろう。
で、みんなで話し合った。それは、途方もない暇についてだった。
 一番最初に今後の人生を決めたのはN氏だった。
「おれは宇宙船なんて本当は真っ平ごめんだったんだ。」
「本当はプロサーファーになりたかったんだ。」
 N氏は宇宙船のかけらからボードを作り、宇宙の波を延々と乗りこなした。
「あいつらしいよな。永遠に波乗りなんて・・・」
「本当は、宇宙にはなにもないよ。だから探査船にまかしてるんだがな。」
 N氏はなにもないとわかっているからこそ、宇宙サーフィンをやってみたいと
いうことだった。自ら食事をとることもなく、女を抱くこともなく、眠ることも
なく、延々と宇宙の波みたいなものを乗りこなす。

もうだれも調子のりだった彼のことを調子にのってる!なんて非難するものはいなくなった。
本当に、彼らしかった。


寝たきりの、N氏の病床のAMラジオに特有の雑音が入った。周波数が少しかわったのだろうか。
時々美しい言葉は、耳を捉えるようだ。でも複雑な顔をする。
「ザーーー」「ザーーー」そのたびに達成感にも似たような、幸せそうな顔をする。


936:創る名無しに見る名無し
09/10/13 19:08:09 YwZyeubn
>>935
ごめん、よく意味がわからないんだけど、N氏は病床で夢を見てるって事?

937:創る名無しに見る名無し
09/10/13 21:37:11 CviAi/WZ
>>935
実は全てN氏の想像もしくは夢だったってこと?
世にも奇妙な物語の感動系のたまにある結末みたい。
(親切すぎる家族・回想電車など)

938:jホフ
09/10/13 23:25:43 fi6KZltQ
弱肉強食が原則の世の中ながら、負の世界にも何らかの価値があって
引き継がねばならないということを考えながら書いたつもり。
かろうじて意味不明にならなかった?のでよかったです。
レスがあったのでありがとうです。
医療機械にもまけない、たくましい想像力、回想力をイメージしました。


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