08/11/15 21:42:16 se34ye0Y
>>75をお題に貰います。
「…そんなわけで、博士に作ってもらった薬は失敗作のようです。変な光景ばっかり見るんです。」
男は昔は斬新なサスペンスを書くことで有名な小説家だった。しかし、アイディアが枯れ、今では過去の印税で細々と食い繋ぐ生活をしているのだった。
ある日、奇妙な発明をするエヌ博士の噂を聞き、「アイディアの湧いてくる薬」を作ってもらったのだが、喜んで飲んだ帰り道があれである。
あわててエヌ博士の研究所に戻り、不調を訴えたのだった。
「おかしいなぁ。確かに人の考えないことが思いつくはずなんだが…」
「人の考えないことが思いつくのは認めますが、これじゃあ精神障害ですよ! なんとか戻してください!」
「いいじゃないですか。見たままを書くだけで、斬新なホラー小説が書けますよ。」
「ふざけるな! 警察に訴えてやる! お前なんか捕まればいいんだ!」
そして、郵便ポストに怒鳴り付ける不審な男が逮捕された。