09/07/07 09:46:49 tfnTDRcV
ある男がハイキングに行き、道に迷ってしまった。
森の中で小道を探がしている内に日もとっぷりくれてしまう。
下手に動き回るより、どこかに座ってじっと朝を待った方がいいか、と思っていたところに小屋があった。
小屋の中には少しの乾パンと毛布があった。男は有り難く乾パンを頂戴し、毛布にくるまって寝た。
ぐっすり眠っていた夜中に「トントントン」
と何かがドアをたたいた。「何の音だ?」男は不信に思った。
「風の音だよ」そう聞こえなくもない。
男は再び眠りについた。
暫くして
「トントントン」
とまた何かがドアをたたいた。
「何の音だ?」男は不信に思った。
「鳥の声だよ」そう聞こえなくもない。
男は再び眠った。
暫く沈黙が続いた。
「トントントン」
とまたまた何かがドアをたたいた。
「何の音だ?」男は不信に思った。
「ドン!ドン!ドン!」
更に強くはっきりとドアがたたかれる。
男はドアに近付きたくなかった。しかし体はゆっくりとドアに近づく。
逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。
逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。
逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。