09/04/24 23:33:56 kJelDm1x
絶対安全装置
「はあ、借金は減らないし給料も増えない。ギャンブルでもしてお金を稼ごうにも元手がない。
はあ、どうしようか。」
そう嘆いている男の足もとに、小さな箱のようなものが落ちていた。
「おや、これはなんだろう。宝石なんかが入ってたら嬉しいのだが。」
男は箱のなかから紙と球形の物を取り出した。
「なになに…。
これは絶対安全装置です。人間が起こすことのできる最大のスピードを想定して作っているので、
剣でも矢でも防ぎます。
へえ、でも字が相当古いな。だいぶ昔に作られた物なんだな。」
男の思ったとおり、それは約1500年前に作られたものだった。
「そうだ!これを持っていれば無敵ということは、強盗をしても警官に殺されたりする心配がないわけだ。
よし、やってやろう。これで借金が返せるぞ。」
男はしっかりと計画を立て、絶対安全装置とモデルガンを持って銀行へ強盗へ入った。
しかし、駆け付けた警官に足を撃たれ、あっさりと男は捕まってしまった。
「何が絶対安全装置だ。くそっ。」
まさか自分たちの子孫が、想像もできないようなスピードを持つ凶悪な兵器を開発するとは、
1500年前の人々は思ってもみなかっただろう。