10/05/10 20:01:24 26qSlfcu
本当に思いつきのメモ。
“重力生命”
重力工学の生んだ非実体知性。あるパターンを持った複雑な重力場のネットワークが
コンピュータとして機能するとき、その延長線上に生まれる。
ひとたび知性を獲得した重力偏差は恒常性を確立し、重力からエネルギーを取り出すために
巨大な質量を持った天体の付近(あるいは、その内部)を回遊する。
しかし、存在を維持するために必要最低限の空間歪曲を起こす分には
あまり膨大なエネルギーを必要としないため、超長期的な星間飛行も可能である。
逆に、エネルギーを消費することをいとわなければ強大な物理干渉力を発揮する。
意志を持った重力パターンは時空に穴をあけ、無からブラックホールを生成することすらできるだろう。
また、この知性が人類とコンタクトした場合のことを想定すると、“彼”は
可視領域の電磁波を重力によって捻じ曲げることで、本質的に不可視でありながら
疑似的に視覚を用いたコミュニケーションもとり得るという可能性を秘める。
意識のありようは人類のそれと決定的に異なるであろうが、異種間戦争が起こるとは考えにくい。
重力知性には人類を攻撃する理由が無く、人類には“彼”を攻撃する手段がないためだ。