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【こういうの】創作文章発表【なくね?】 - 暇つぶし2ch423:創る名無しに見る名無し
10/01/16 10:33:35 nCFNiFyR
はじめまして。どなたかいらっしゃったら感想、批評などお願いします。
暗めの物語です。

 あるところに、幼い仲の良い兄妹が住んでいました。兄の名前をアトゥル、
妹の名前をティチルといいました。
 アトゥルとティチルは、お父さんとお母さんと毎日楽しく暮らしていました。
お父さんは学校で歴史の教師をやっていました。決して裕福な生活では
ありませんでしたが、税も高くなく、治めていた国王も優しい平和な国だったことも
あって、とてもとても幸せでした。
 しかしそんな幸せな生活は、アトゥルが七つ、ティチルが五つのとき終わりました。
となりの国が攻めてきたのです。
 二人の友達のお父さんたちは、どんどん兵士として戦場に送り出されていきました。
病弱だったことで一度徴兵を逃れたお父さんですが、二人は自分たちのお父さんも
連れていかれるのではないかと、いつも心配に過ごしていました。
 けれど、二人の心配も杞憂に終わりました。戦争はとなりの国の圧倒的な戦力で、
すぐに決着がついてしまったのです。お父さんが戦場に行かずに済んだことを二人は
とても喜びました。優しい国王は見せしめのために首を落とされました。
 二人の幸せな生活は戻ってきました。友達と遊んだり、お父さんやお母さんと一緒に
でかけたりしました。二人とも、この生活がずっと続くと信じていました。
 しかしまた、幸せな生活は壊されました。お父さんが仕事を辞めされてしまったのです。
となりの国の領土となった今、前の国の歴史を教える人はとなりの国にとって
必要ありませんでした。二人はお父さんから仕事を奪ったとなりの国を嫌いに
なりました。
 お父さんはその日から毎日、一日中ずっと家にいるようになりました。たまにしか
飲まなかったお酒も、毎日飲むようになりました。いつもイライラしたような顔をして、
物に当たったり、二人に当たったりしました。お母さんはそんなお父さんに怯えて、
いつもお父さんのご機嫌ばかり取っていました。
 そのころ、となりの空き家に引っ越してきた人がいました。気立ての良いおばさんで、
となりの国の人でした。
 二人は、あまりお父さんに会いたくなかったので、よくとなりの家に逃げていました。
殴られて前のお父さんを思い出して辛い思いをするよりも、それを作った原因の国の人の
ところに逃げる方がいいと思ったのです。
 おばさんには殴られたあとは転んだだけと説明していました。おばさんは二人が嘘を
ついていることに気づいていたようでしたが、何も言わないでいました。


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