08/10/08 20:46:19 OuHHNXvp
中学生の頃、運動部の幽霊部員だった俺は、夏休みの練習がとても嫌で、いつもサボって家でゴロゴロしていた。
でもそんなある日、さすがに親がキレて(親が学生時代に満足に部活が出来なかったから、半ば無理矢理に親に部活に入れられた)、やっぱり無理矢理に部活に行かされた。
でも俺にやる気は無いから、活動場所に行く気もせず、俺は学校の、なんか訳のわからない機械が置いてある小屋の後ろでボンヤリしていた。
それからしばらくして、何故か俺は、水泳部が無いから夏休みの間は閉鎖されている学校のプールに忍び込むことにした。
何故そう思いついたのかはよく覚えていないけど、恐らく、本来公共の場であるところに、たった一人自分だけでいることが俺には魅力的に感じられたのだろう。
それでフェンスの隙間からプールの中に入り、プールサイドに足を踏み入れた。
夏の強い陽射しが、深緑に濁ったプールの水面を輝かせていた。
俺は、それから何をするでもなくプールサイドを歩きまわり、消毒槽?というのだろうか、あのシャワーを浴びた後に震えながら通過するあの場所に行き、排水口の周りの汚いゴミなどを眺めていた。
しかしそれにもすぐ飽きて、興奮も醒めてしまった俺は、プールから出ることにした。
が、ここで予想外に、プールは校舎の理科室の窓から望めるのだが、その窓から偶然外を見ていた教師に見つかってしまった。
それに気づいた俺は、もう顔も見られてしまったことだし、潔く説教を受けたほうが楽と考えて、その教師をプールの外でわざわざ待ってやった。
そして教師がやってきた。
教師はなんと、俺の部活の副顧問だった。
教師は怒鳴った。
「お前、なにやってんだ!」
俺は謝った。
さらに教師は言った。
「二度も入り込みやがって。」
俺は耳を疑い、聞き返した。
教師が言うには、俺がプールに入り込んだのは二度目らしい。その時は軽い注意で済ませたそうだが。
ところが俺には、今回以前にプールに忍び込んだ記憶は無い。
立場的に教師にそのことを追及することも出来なかった俺は、その奇妙な食い違いを胸に抱いたままに夏休みを終えた。
以上、俺の中学時代の実話でした。
いやマジに。