09/02/08 16:38:21
税理士試験を受験せずに有資格者になる道があります。これが、免除制度です。
たとえば、弁護士や公認会計士は、税理士試験に合格しなくても、税理士登録がで
きます。しかし、よく話題に挙がる「免除」は、大学院に行くことにより認められ
る免除のことを指します。以前は、商学等の大学院を卒業して一定の申請をすると
会計科目2科目(簿・財)が、法律学等の大学院を卒業して一定の申請をすると税
法科目3科目が免除されていました。つまり、税理士試験を受験しなくても、受験
して合格したように認めてくれたワケです。一般的には、会計科目(簿・財)には
何とか合格できたものの、税法科目3科目に合格できないという受験生が多く、法
律学等の大学院を利用して税法科目の免除を受ける人がかなりいました。このよう
に、法律学等(又は商学等)の大学院を利用して税法科目(又は会計科目)の免除
を受け有資格者になることを、シングルマスター(Sマスター)と言います。また
商学等の大学院と法律学等の大学院の2つを利用して、まったく試験を受けずに有
資格者になることを、ダブルマスター(Wマスター)と言います。実は、現在の税
理士の中のかなり多くの人が、この免除制度を利用して税理士資格を取得していま
す。税理士に石を投げるとマスターに当たると言われるくらいです。しかし、この
制度はどんどん悪用され、たとえば、大学院側は、少子化の中で多くの学生を集め
るために、「○○大学院に入れば、楽に税理士資格が取れますよ♪」という謳い文
句で大々的に学生を募集したりしました。また、院生側は、楽して免除を勝ち得る
ために、授業には出ずにアルバイトに精を出し、稼いだお金で論文代行業者に論文
作成を依頼して、要するに、何も勉強せずに免除を受けたりしていました。更に、
これが進化して免除を謳う大学院・免除を希望する院生・論文代行業者の3者に、
これらを取り持つ仲介業者が結託して、免除ビジネスが成立してしまいました。
1論文いくらという料金体系も確立し、それをインターネット上で宣伝するHPま
で現れる始末です。