09/02/08 12:13:14 fmsmHTUqO
一昨年、東北大受験に失敗した僕は京都から岐阜大後期試験を受けに行った。何を思ったのか日帰りで。雪の降る寒い日だった。
家を出たのは午前5時。前日はほとんど眠れなかった。駅までは二時間足らずで難無く行けたのだが、そこからが僕にとっての試練ともいえる道のりだった。
駅前は受験生の大行列。30分待ってやっと乗れた臨時バスはスシ詰め、そして道は渋滞。
人混みが苦手で極度の乗り物酔い体質である僕は、朦朧とする意識の中、地獄の一時間をなんとか耐えた。しかし大学に到着したのは試験開始10分前。
急いで会場に向かうも、あることに気付いて愕然とする。事もあろうにセンターの受験票を忘れて来てしまったのだ。
あわてて事務へ行き書類を書いて臨時票を貰い、広いキャンパスを走りに走って何とか2分前に会場に入ることが出来たものの、席に着いた瞬間に僕は力尽きてしまった。勿論その後の試験は散々なものだった。。
来なきゃ良かった、とつくづく思った。しかしすべては身から出たさびなのだ。
本当にこの日ほど惨めな思いをした日はなかった。
京都に帰ったのは午後11時。妙な達成感もあったが、不合格は火を見るより明らかだった。帰路、もう二度と岐阜へは行かないと決心した18歳の春であった。