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京大、東大、慶応大、理研がiPS細胞研究推進拠点に
体細胞から作った万能細胞(iPS細胞)の研究推進のため、文部科学省は
29日、京都大、東京大、慶応大、理化学研究所を拠点研究機関に選んだと
発表した。iPS細胞作りに成功した京大を中心に4拠点が連携を強化し、
最新のiPS細胞や研究成果などの情報を共有するネットワークを構築。再
生医療などへの応用で世界をリードすることを目指す。
国の再生医療実現化プロジェクトの一環で、新年度に京大に5億円程度、
他の3拠点に計数億円を助成する見通しだ。
京都大はiPS細胞作りに成功した山中伸弥教授を中心に、基礎研究から
臨床応用、知的財産の管理・運営体制などのテーマで、総合的な研究体制を
組む。大阪大などとの研究協力も進める。
東大は血液、血管、骨、心筋など、さまざまな細胞や組織づくりの研究に
取り組む。患者の体細胞から作ったiPS細胞の遺伝子を修復し、患者に戻
す遺伝子治療の開発なども目指す。
慶応大は、脊髄(せきずい)損傷治療などの中枢神経系を中心に、再生医
療の実現に向けた研究を進める。さまざまなタイプのiPS細胞を作り、将
来の細胞バンク化にも備える。
理化学研究所は、効率的な培養技術など基盤研究を中心に、網膜細胞移植
などの臨床応用可能な技術の確立などに力を入れる計画だ。
2008年02月29日22時23分 朝日新聞